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New Restaurants in NYC 2006
2005年末から2006年上半期に掛けてオープンした
ニューヨークのニュー・レストラン
入れ替わりの激しいニューヨークのレストラン・シーン。
かつてホットだったレストランが、2年後にはクローズしているというケースは全く珍しくないし、
昨年末オープンしたレストランの中にも閉店の噂が流れているものもあるのが実情。
この厳しいレストラン業界の犠牲になったレストランを、CUBE New Yorkがこれまで紹介してきた中からひろって見ると、
まず「セックス・アンド・ザ・シティ」のラスト・シーズンにも登場したビルトモア・ルーム、4つ星シェフ、ジャン・ジョルジュの 66(シックスティー・シックス)、
同じく彼がタイム・ワーナー・センター内に開いたステーキ・ハウス「V」などなど。
かつてはメディアに華々しくフィーチャーされていたレストランでも容赦なく閉店に追い込まれるのが、ニューヨークというマーケットの厳しさである。
さて、以下に紹介するのは、昨年末から今年上半期にかけてニューヨークにオープンしたレストランの中でも、
エリート・クラスのレストラン8つ。
それぞれにセレブリティ・シェフがいたり、しっかりした資本で運営されていたりと、エリートクラスとして認識される理由があるレストランである。
傾向としては、ハイクラスのレストランでもバー・セクションやカフェなど、安価で利用できるスペースを設けていることで、
より広い客層をターゲットに、サバイバル体制を整えてオープンしていること。
それだけに、レストラン・ゴーワーにとっては ディナーで大金を支払う以前に、まず安価なセクションを利用することによって、
レストランの力量を窺い知ることが出来るのは、ありがたいトレンドと言えるもの。
ここに紹介する以外にも、7月にオープンしたシカゴのジャパニーズ・フュージョン、”ジャポネーズ”
などに加えて、8月にはフォーシーズンス・ホテル内にラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブションがオープン。
11月には、開店予定が大幅に遅れているロンドンの唯一のミシュラン3つ星シェフ、ゴードン・ラムジー等が登場予定で、
今年後半もニューヨークのレストラン・シーンはどんどん変わって行く気配である。
Chinatown Brasserie / チャイナタウン・ブラッセリー

チャイナタウン・ブラッセリーのロケーションは、10年以上に渡って、タイム・カフェというレストランが存在していたスポット。そして
その地下のラウンジ・エリアは、度々名前やセッティングを変えており、、一番最近では Fez / フェズというラウンジだった場所。
この、かつて見た目には全く面白味のなかった 930平方メートルのスペースが7億円近くを掛けて改装され、
エイゾティックなチャイニーズ・インテリアに生まれ変わったのがチャイナタウン・ブラッセリーで、
同店を手掛けるのはミッドタウンのレストラン”Lever House / リーバー・ハウス”や”
Lure Fishbar / ルア・フィッシュバー”のオーナーとしても知られる
ジョシュ・ピカーマン&ジョン・マクドナルドある。
6月1日にオープンし、400席を擁する同レストランは、トレンディで、アップスケールなチャイニーズ・レストランをコンセプトにしており、
メニューは基本的には オーセンティックなチャイニーズであるけれど、ランチだけでなく ディナーでも 20種類に渡るディムサム(飲茶)
メニューがオーダー出来ること、さらにエッグ・カスタードやゴマ団子のようなチャイニーズ・デザートだけでなく、
チョコレート・ケーキや、ピーナッツ・バター・パフェのような洋物のデザートがオーダー出来るという点が、
通常のチャイニーズ・レストランとは差別化されるところ。
同レストランの評価は賛否両論で、「チャイナタウン でも ブラッセリー でもない」という指摘がある反面、
「値段は高いけれど、楽しめるチャイニーズ」という声も聞かれている。
実際、お値段はディム・サムを含むアペタイザー・ディッシュが7〜16ドル、メインが16〜48ドル(最高額の48ドルは北京ダック)で、
1人最低60ドルは覚悟のお値段。ドリンクは別として料理の価格だけで考慮すると、同店から歩いて数ブロックのチャイナ・タウンで
同じ程度の食事を味わう3倍ほどの価格を支払わなければならないことになってしまう。
なので、同レストランはシリアスなディナーで利用するよりも、バーやラウンジに出掛けた後、中途半端にお腹が空いた時などに、
軽く ディム・サム・メニューから、同店名物のシュリンプ&スノーピー・ダンプリング(エビとさやえんどうのシュウマイ)など、
2〜3皿をオーダーして、カクテルを楽しむ方が賢い利用法。
日曜から水曜までは午後11時まで、木曜〜土曜は深夜12時までオーダーが可能で、客席数が多いだけに、最も混み合う8時前後を外して、
特に 遅めに出掛ければ、予約無しでも 直ぐにテーブルに着くことが出来ます。
レビューの評価は、ニューヨーク・タイムズ紙が4つ星中1つ星、ニューヨーク・マガジンが5つ星中1つ星となっています。
380 Lafayette St., (At Great Jones- 4th Sts.)
Tel: 212-533-7000
http://www.chinatownbrasserie.com
Chinatown Brasserie / チャイナタウン・ブラッセリー

チャイナタウン・ブラッセリーのロケーションは、10年以上に渡って、タイム・カフェというレストランが存在していたスポット。そして
その地下のラウンジ・エリアは、度々名前やセッティングを変えており、、一番最近では Fez / フェズというラウンジだった場所。
この、かつて見た目には全く面白味のなかった 930平方メートルのスペースが7億円近くを掛けて改装され、
エイゾティックなチャイニーズ・インテリアに生まれ変わったのがチャイナタウン・ブラッセリーで、
同店を手掛けるのはミッドタウンのレストラン”Lever House / リーバー・ハウス”や”
Lure Fishbar / ルア・フィッシュバー”のオーナーとしても知られる
ジョシュ・ピカーマン&ジョン・マクドナルドある。
6月1日にオープンし、400席を擁する同レストランは、トレンディで、アップスケールなチャイニーズ・レストランをコンセプトにしており、
メニューは基本的には オーセンティックなチャイニーズであるけれど、ランチだけでなく ディナーでも 20種類に渡るディムサム(飲茶)
メニューがオーダー出来ること、さらにエッグ・カスタードやゴマ団子のようなチャイニーズ・デザートだけでなく、
チョコレート・ケーキや、ピーナッツ・バター・パフェのような洋物のデザートがオーダー出来るという点が、
通常のチャイニーズ・レストランとは差別化されるところ。
同レストランの評価は賛否両論で、「チャイナタウン でも ブラッセリー でもない」という指摘がある反面、
「値段は高いけれど、楽しめるチャイニーズ」という声も聞かれている。
実際、お値段はディム・サムを含むアペタイザー・ディッシュが7〜16ドル、メインが16〜48ドル(最高額の48ドルは北京ダック)で、
1人最低60ドルは覚悟のお値段。ドリンクは別として料理の価格だけで考慮すると、同店から歩いて数ブロックのチャイナ・タウンで
同じ程度の食事を味わう3倍ほどの価格を支払わなければならないことになってしまう。
なので、同レストランはシリアスなディナーで利用するよりも、バーやラウンジに出掛けた後、中途半端にお腹が空いた時などに、
軽く ディム・サム・メニューから、同店名物のシュリンプ&スノーピー・ダンプリング(エビとさやえんどうのシュウマイ)など、
2〜3皿をオーダーして、カクテルを楽しむ方が賢い利用法。
日曜から水曜までは午後11時まで、木曜〜土曜は深夜12時までオーダーが可能で、客席数が多いだけに、最も混み合う8時前後を外して、
特に 遅めに出掛ければ、予約無しでも 直ぐにテーブルに着くことが出来ます。
レビューの評価は、ニューヨーク・タイムズ紙が4つ星中1つ星、ニューヨーク・マガジンが5つ星中1つ星となっています。
380 Lafayette St., (At Great Jones- 4th Sts.)
Tel: 212-533-7000
http://www.chinatownbrasserie.com
Country / カントリー
The Cafe at Country / ザ・カフェ・アット・カントリー
シェフ、ジェフリー・ザカリアンと言えば、ミッドタウンのチェンバース・ホテル内のレストラン、タウンがニューヨーク・タイムズ紙で3つ星の評価を獲得し、
一躍ニューヨークのトップ・シェフの仲間入りをした存在。
その彼がマディソン・アベニュー、29丁目にあるスタイリッシュなカールトン・ホテル内に2006年春にオープンしたのがレストラン、カントリーと、
ザ・カフェ・アット・カントリーである。
ホテル・ロビーからの入り口には、まずシャンペン・バーがあり、その奥がカフェ、
そしてワン・フロア上がレストラン・セクションになっている。

英語でのカフェとは、コーヒーを飲む場所ではなく、食事を楽しめる れっきとしたレストランを指すけれど、カントリーのカフェ・セクションは、
カジュアルなセッティングの中で、朝食、ランチ、ブランチ、ディナーをサーブしており、ホテルの宿泊客のニーズにも
対応するようになっている。メニューもサラダ、スープ、パスタなど、軽めのものが多いけれど、
これに対してレストランのダイニング・ルームは、もっとフォーマルな印象。
アペタイザー、メイン、デザートの3コースがそれぞれ4種類ほどのチョイスから選べるプリフィックス・メニューは、85ドルというお値段になっている。
レストランとカフェ、双方のデザインを担当したのは「ノブ」等、数多くのレストラン・インテリアを手掛けるデビッド・ロックウェル。
カフェもレストランもサービスは良いけれど、料理については安定度を欠いていて、
カフェの人気メニュー、アーティサナル・パスタが塩辛過ぎる日もあれば、レストラン・セクションのポーク・コンフィ、ポーク・ベリー&ポーク・チョップという
3種類のポークをフィーチャーしたニョッキ料理が絶妙に美味しい日もあったりするので、正しく評価するのが難しいレストラン。
ちなみに、ネーミングのカントリーは、シェフ、ザカリアンのもう1つのレストラン、「タウン」と対比して付けられたとのこと。
レストランの方のニューヨーク・タイムズ紙のレビューは、最高4つ星中3つ星。ニューヨーク・マガジンの評価は、5つ星中の3つ星と高い評価であるけれど、
一般客のインターネット上の書き込みでは、あまり評判が芳しくない。
バー・セクションは、広くはないけれど、雰囲気が良く、待ち合わせのスポットとして最適。
カールトン・ホテル自体も、宿泊費は安くないけれど、素敵なホテルなのでNY滞在者にはお薦めです。
90 Madison Ave. (at 29th St. The Carlton Hotel on Madison Ave.)
Tel: 212-889-7100
http://www.countryinnewyork.com
A Voce / ア・ヴォーチェ
ア・ヴォーチェのシェフ、アンドリュー・カーメリーニは、かつてニューヨークのトップ・フレンチ・シェフ、ダニエル・ブリューの右腕として、
カフェ・ブリューで腕を振るっていた人物。彼はレストラン界のオスカーと言われるジェームス・ビアード・アワードで、
2005年度のベスト・シェフの1人に選ばれている。
同店のレストランターは、ロンドンのミシュラン1つ星レストラン、ウム、グリーンハウスを手掛けたマーロン・アベラ。ソムリエはカフェ・ブリューの
ベテラン セラー・マスター、オリヴィエ・フロッシ、そしてペストリー・シェフは、アラン・デュカス、カフェ・グレイで腕を振るったエイプリル・ロビンソン
と、エリート揃いのラインナップ。ネーミングのア・ヴォーチェは、イタリア語で「Word of Mouth」、すなわち”口コミ”のこと。
メニューはクラシックなイタリアンをモダンかつ、ファッショナブルにアレンジしたもの。
ロブスター・ソースが掛かったスキャンピ(エビ)・ラヴィオリ、スティームして柔らかく仕上げたすずきにバジルと魚介のスープをソース代わりにあしらったものなど、アンドリュー・カーメリーニのクッキングは、「大人のためのイタリアン」とも評されている。
カジュアル・シックなインテリアは、気取らない印象で、ディナーは週7日、ランチは月曜から土曜まで、日曜はブランチをサーブしている。
お値段は、ディナー・メニューで アペタイザーが9〜15ドル、パスタが22〜24ドル、メインが24〜30ドルで、デザートは8〜13ドル程度。
このお値段がちょっと高いという場合は、ランチで出掛けても それほど価格は変わらないので、サンデー・ブランチに出掛けることをお薦めします。
ニューヨーク・タイムズでは最高4つ星中 3つ星の評価、ニューヨーク・マガジンでは5つ星中2つ星の評価。
41 Madison Ave. (入り口は26丁目沿い)
Tel: 212-545-8555
http://www.avocerestaurant.com
Buddakan / ブッダカン

2006年2月にオープンしたブッダカンは、レストラン・エリアが275席、バー・エリアが50席のメガ・レストラン。
レストランというより、食事が出来るクラブ感覚で訪れるカジュアル・レストランで、店内のノイズ・レベルは高く、客層も若い層が中心となっている。
同店の圧巻は、中央にコミュナリー・テーブルをフィーチャーした巨大なダイニング・ルームで、
来店客は、このスペクタクルな空間を眺めながら、階段を下り、ダイニング・フロアに辿り着くことになる。
ダイニング・フロアは、この巨大な空間以外にも小さなエリアに区切られており、そのエリアは若干ノイズのレベルが低くなっているものの、
スタッフの目が行き届かないため、混み合ってくるとサービスがなかなか受けられない問題点がある。
ニューヨーク・タイムズでは最高4つ星中、2つ星の評価で、この類のレストランとしては、極めて安定したフード・サービスが評価されている。
同店のウリは、やはりアジアン・フュージョンのメニューであるけれど、複数の批評家が褒めているのがホタテのあんかけが掛かったフライド・ライス。
また、ポーク・ベリー、ラム・チョップなど、肉料理が充実しているけれど、中でも人気の骨無しのスペア・リブは、日によってソースが甘すぎる場合がある。
ブッダカンは下で紹介するモリモト同様、フィラデルフィアのレストランター、スティーブン・スターが手掛ける店で、フィラデルフィアのブッダカンは、
地元のマガジンではベスト・レストランに選ばれる優秀店。
特にデザートには定評があり、チョコレート・ケーキが絶賛されているけれど、そのデザートへのこだわりはニューヨーク店にも継承されていて、
同店のペストリー・シェフ、ダニエル・スカー二ックがクリエイトするデザートは、味覚と視覚を同時に楽しませると評判。
フィラデルフィア店同様、ベスト・デザートはチョコレート・ケーキと言われている。
木曜から土曜までは、午前1時までオープンしているのも魅力だけれど、混み合っている時は、バーでドリンクを飲むために入店するだけでも
予約が必要なので、その場合、当日出掛ける前に混み具合を電話でチェックして、必要ならば予約を入れることをお薦めします。
服装はカジュアルでOK。
75 Ninth Ave.(at 16th St.)
Tel: 212-989-6699
http://www.buddakannyc.com
Del Posto / デル・ポスト
デル・ポストはニューヨーク No.1のイタリアン・シェフ、マリオ・バターリと、彼のパートナー、ジョゼフ・バスティアニチが
昨年12月にオープンしたアップスケールなイタリアン・レストラン。
マリオ・ボターリは、グリニッジ・ヴィレッジのポーを皮切りに、ハウストン・ストリート近くの ルパ、エレガントなバッボ、
ピッツァをメインにしたシンプル・イタリアンのオット等、いずれもサクセスフルな長寿レストランを手掛けており、
料理本を出したり、TVにも頻繁登場するなど、非常に多忙なセレブリティ・シェフ。
その彼がこれまで手掛けたレストランの中で、最大規模を誇るのがこのデル・ポストで、ブラウンを基調とした落ち着いたダイニング・ルームは、
奥にはバルコニーがあり、そこにもいくつかテーブルが設けられている。
料理は、吟味した食材を上手く組み合わせ、イタリアンの基本に忠実に仕上げた質の高いもの。でも、シンプルに思える料理にも
様々なスパイスや隠し味が利いていて、一口ごとに違う味わいを発見することになるけれど、
誰もが理解に苦しむ事なく、「美味しい!」と言えるものばかり。
マリオ・バターリと言えば、パスタ・ディッシュの優秀さで知られるけれど、デル・ポストでもクラブ(カニ)入りのスパゲッティや、
仔牛肉をあしらったパパデ−ル(太く平たいパスタ)など、彼のファンをガッカリさせないラインナップを見せている。
またメインは、肉、魚ともに火の通り方が絶妙。ことに肉料理は、ダック(カモ)、スクワブ(小鳩)、ヴィール(仔牛)
ラム(子羊)などチョイスが豊富で、どれも添え物の野菜やリゾットなどが、肉の味と見事に調和するもの。
価格は、アンティパスティが13〜19ドル、パスタやリゾットが12〜30ドル、メインは30〜47ドル、デザートは12〜15ドルと安くはないけれど、
満足の行く美食体験が出来るレストランとして、高い評価を得ているのがこのデル・ポスト。
ワイン・リストはイタリアン・ワインが殆どで、豊富なセレクションを見せるものの、ボトルで100ドル以下のワインは少なめ。
入り口から向って左側の、バー・カウンター付近のセクションは、エノテカと呼ばれており、ここでは安めのメニューがサーブされている。
ダイニング・ルームでは135ドルのテイスティング・メニューも このセクションでは41ドル。
でも、料理の味がグレード・ダウンすることはなく、こちらのセクションもニョッキ、フライド・カラマリなど、
やみつきになるようなメニューが揃っている。(写真上の料理はエノテカ・セクションのもの)
エノテカに行くにしても、通常のダイニング・エリアで食事をするにしても、同店は数人で出掛けて、
アンティパスティやパスタ類をシェアし、ワインをボトルでオーダーする方が、安く上がるし、食事も楽しめるのは請け合い。
ニューヨーク・タイムズ紙では4つ星中、3つ星の評価。ニューヨーク・マガジンは5つ星中3つ星。
85 Tenth Ave. (bet. 15th &16th Sts.)
Tel: 212-497-8090
http://www.delposto.com
Morimoto / モリモト
かつてノブでシェフを勤め、アメリカではTV番組「アイアン・シェフ(料理の鉄人)」で知られるのが、森本正治氏。
モリモトの第1号店は、フィラデルフィアのチェスナッツ・ストリートにあり、今も大人気を博しているけれど、
2号店となるニューヨーク店は、トレンディなレストラン・エリアになりつつある10 Aveに沿ったロケーションで、
ホワイトを基調とした店内は2フロア構成になっている。
フィラデルフィア店同様、スシ、サシミのヴァラエティが豊富に揃ったメニューは、日本食を好むニューヨーカーには喜ばれているけれど、
全般的に同店はアメリカ人をターゲットに、アメリカ人向きにメニューがクリエイトされているという印象。
このためか、ニューヨーク在住の日本人には、価格が高いことや、味の好みが合わないことを理由に、さほど評判が芳しくないのが実情である。
その日本人から見ると、真っ赤なのれんが横に長く下がった同店のファサードは、モダンな浴場のようにも見えてしまうけれど、
同店のデザインを担当したのは、日本の安藤忠雄氏。
元グッチのデザイナー、トム・フォードの別荘等も手掛ける同氏とあって、オープン当初はデビッド・ロックフェル等のアメリカのトップ・デザイナーが
偵察を兼ねて来店していたことも伝えられている。
料理は、コーべ・ビーフあり、5種類のディッピング・ソースにつけながら食べるサシミあり、ブルーフィン・ツナのトルティア・ピザあり・・・で、
批評家はシェフ、モリモトの料理を 「インターナショナル・ジャパニーズ」と評しているけれど、
メニューには興味をそそるもの、秀作に混じって、そうでないものも存在している。
シェフのテイスティング・メニュー(おまかせ)は120ドル。アラカルトでオーダーすると、少々高めの食事になってしまうことは覚悟のレストラン。
他のジャパニーズ・レストランに比べるとワインを始めとするドリンク・メニューが充実しているので、まずはバーに立ち寄って 軽めのアイテムを
オーダーしてみるのが良いかもしれない。
ニューヨーク・タイムズ紙の評価は4つ星中1つ星。ニューヨーク・マガジンは5つ星中3つ星の評価。
88 Tenth Ave. (bet. 15th &16th Sts.)
Tel: 212-989-8883
http://www.morimotonyc.com
Craftsteak / クラフトステーキ

シェフ、トム・コリッチオが、グラマシー・エリアにレストラン、クラフトをオープンしたのは2001年のこと。
同店は、ニューヨーク・タイムズのレビューで3つ星を獲得して人気を集め、以来、クラフト・バー、サンドウィッチを扱う ウィッチ・クラフトを次々とオープン。
そんな着実にビジネスを拡大してきた彼が、2006年初頭にオープンしたのがクラフトステーキ。同店の1号店は、一足先にラスヴェガスにオープンしている。
ニューヨークは、言うまでも無くステーキ・ハウスの激戦区。このうちニューヨーカーの多くが最も評価するのは、もちろんブルックリンのピーター・ルーガーであるけれど、そんなピーター・ルーガー・スタイルのポーターハウスを好むニューヨーカーにとっても、和牛やコーべ・ビーフを好む日本人にとっても、
若干 中途半端な存在と言えるのがこのクラフトステーキである。
「ベスト・ビーフを入手している」と自負する同店であるけれど、肉の味は残念ながら ピーター・ルーガーやウルフガングに
比べると落ちると言わざるを得ないのが実情。 ことにWagyu / 和牛に関しては、和牛が何たるかを知り尽くしている日本人にとっては、
脂っぽいだけで 似て非なるもの。
ニューヨーク・ストリップは、肉のエイジングの日数によって、28日が42ドル、56日だと66ドルと価格が変わってくるけれど、
全体的にステーキの値段は高めに設定されている。
さて、ステーキ・ハウスといえば 肉の調理法は グリルかブロイルと相場が決まっているけれど、
クラフトステーキの場合、肉を全てローストしており、これは肉をジューシーに仕上げるためだと説明されている。
しかしながら、オーブンで焼いたステーキというのは、良く焼けている部分と、火の通りが弱い部分の
テクスチャーの格差が少なく、レアやミディアム・レアを好む人にとっては、ステーキの醍醐味が さほど感じられない仕上がりになっている。
1皿10ドル前後のサイド・ディッシュは、野菜の質が良く、全般的にシンプルに仕上げられているけれど、オニオン・リングに関しては 衣にマスタードが
利いていて、それが脂の味とマッチしていないのが問題点。
レストラン・エリアが150席、ラウンジが50席という同店は、ステーキ・ハウスとしては、モダンで非常にスタイリッシュなセッティングではあるものの、
これまでのクラフト系列のレストランや、ニューヨークの他のステーキハウスに比べると、少々アピールが弱いという印象は否めないところ。
ニューヨーク・タイムズ紙では4つ星中、1つ星の評価。ことにステーキについては厳しい評価が浴びせられており、ニューヨーク・マガジンでは
5つ星中2つ星の評価となっている。
85 Tenth Ave. (at 15th St.)
Tel: 212-400-6699
http://www.craftrestaurant.com/craftsteak_newyork.html
Le Cirque / ル・サーク

ル・サークが最初にオープンしたのは、現在、フレンチ・レストラン、ダニエルのロケーションとなっている60E. 65th St で、1974年のこと。(ちなみにダニエルの
シェフ、ダニエル・ブリューはかつてのル・サークのシェフである。)
ウェイターから身を立てたオーナーのシリオ・マッチョーニは、その優雅なホストぶりで財界人から、セレブリティにまで広い交友関係を持つ事で知られ、
ル・サークは、そういった著名人がダイニング・ルームに毎日のように顔を揃えることで知られてきたレストラン。
オリジナル・ロケーションのル・サークは、マイケル・ダグラス主演の80年代の映画、「ウォール・ストリート」にも登場している。
ル・サークがここを離れて、2つめのロケーションであるミッドタウンのパレス・ホテル内に移ったのは1997年のこと。この時は、
ネーミングをル・サーク2000と変更し、派手なインテリアが話題を集めていた。このパレス・ホテルのロケーションは2004年末でクローズとなり、
2006年5月、ブルームバーグ・タワーとして知られるワン・ベーコン・コートの1階に再オープンしたのが、ここに紹介するル・サークである。
パレス・ホテル内にル・サーク 2000がオープンした直後には、ニューヨーク・タイムズ紙が最高の4つ星の評価を与えていたけれど、
今回のル・サークに タイムズが与えた評価は2つ星。ニューヨーク・マガジンも5つ星中2つ星という評価で、
このクラスのレストランとしては 低めの評価になっている。
その要因として挙げられているのは、同店の「差別サービス」で、混みあうディナー時はVIP客でないと 良いサービスが受けられないことが指摘されている。
また、かつて財界人やセレブリティが来店する華やかなダイニング・ルームで知られた同店も、今ではその顔ぶれが
ヘンリー・キッシンジャーやビル・コスビーといったシニアばかりで、ニューヨーク・タイムズ紙は「レストラン内に65歳以下の客は殆ど居ない」と評し、
ル・サークが美術館のように時代遅れのレストランになってしまったことが 厳しく指摘されている。
レストラン・デザインは、パレス・ホテルのル・サーク2000同様、アダム・ティハニーで、ダイニング・ルームは
ソーシャル・シーンよりビジネス・ディナーに相応しい雰囲気というのが批評家のリアクション。
シェフ、ピエール・シャーデランのクリエイトする料理は、アペタイザーのピッグ・フィートやブレイズド・ラムなど、一部評価されるメニューがある一方で、
全般的には 「高額レストランの割りに クリエイティブな面白味に欠ける」と言われ、同時に良い食材を使っていながら、
火の通りが悪い、火が通り過ぎなど、そのキッチン・オペレーションの不安定さも指摘されている。
価格はディナーの6コースのテイスティング・メニューが135ドル、アラカルトでオーダーした場合、アペタイザーは22〜39ドルで、
フォアグラのテリーヌは38ドル、ロブスター・サラダが39ドル、野菜のキャセロールが24ドル。メインは42〜48ドルで、最高額のディッシュは
モザンビーク・ランゴスティンとなっている。
デザートは10〜14ドルで、相変わらず人気は、同レストランのシグニチャーであるクリーム・ブリュレ。ランチの3コースのプリフィックスは45ドルであるけれど、
ワイン、コーヒー、タックス、チップを含めると、80ドル前後は覚悟。
ワイン・リストは何十ページにも渡るもので、幅広いラインナップを見せるけれど、かなりのオーバー・プライス。
それでも、リストにロマネ・コンティを数本揃えているレストランは、ニューヨークはもちろん、アメリカ全体に そう何軒もあるものではないのは事実。
いきなりレストランで分厚いリストの中から
ワインを選ぶのには時間が掛かるので、予めインターネットでリストをチェックするのがお薦めである。
また、入り口横のバー・エリアでは、レストランとは別のバー・メニューがサーブされているけれど、アペタイザーが20ドル前後、メインが30ドル代で、
決して手頃な価格ではないのが実情。
ル・サークは、昨今のニューヨークでは極めて珍しいジャケット&タイ・リクワイアードのレストラン。
しかしながら、このドレスコードをキッチリ守らない来店客は少なくないようで、オーナーのシリオ・マッチョーニは「美女を同伴すれば、男性の服装には
目をつぶる」とジョークを交えながら、同店がドレス・コードで妥協せざるを得ない状況を語っている。
One Beacon Court, 151 E. 58th St., Bet. Lexington & Third Ave.
Tel: 212-644-0202
http://www.lecirque.com
Gilt / ギルト
ル・サーク 2000が、2004年までロケーションとしていたパレス・ホテル内に2005年12月15日にオープンしたレストラン。
55席のダイニング・ルームとは別に設けられたバールームは、カウンターを囲むように紫色の氷山のようなデコレーションがあり、
このインパクトが強いせいか、多くのメディアが同店をフィーチャーする際、ダイニング・ルームよりも バーエリアの写真を掲載する傾向にある。
同店のシェフは、29歳になるポール・リーブランドで、かつてアトラス、パピヨンでシェフを務めていた人物。
彼のメニュー・コンセプトは、1つのプレートの上における味コントラストであるけれど、「イノベイティブであるものの、
クリエイティビティが安定しない」と言われるその料理は賛否両論。
非常に美味しい場合と、食材の組み合わせで失敗しているケースとの落差が激しいことでも知られている。
特にシェフのシグニチャーの1つで、口直しのために コースの間にサーブされる ”ワサビ&グリーン・アップル・ソルべ” (写真下、1番右) は、
ネガティブな意味で忘れられない味。クリスタル・シー・ソルトをトッピングに、テーブルで来店客の目の前で トスカン・オリーブ・オイルを掛けて
仕上げるこのソルべは、女性用には軽めのオイル、男性用にはヘビーなオイルを掛けるという。
お値段は、アペタイザー、メイン、デザートの3コースのプリフィックスがランチで60ドル、ディナーで92ドル。シェフの
テイスティング・メニューは135ドル。でもワインが高めなので、食後のコーヒーやタックス、チップを含めると、
ディナーはプリフィックスでも1人150ドルくらいになってしまう。
高額を出すにはリスキーと言えるレストランなだけに、せめて、そのインテリアが有名なバーだけでもチェックしようという人は 少なくないけれど、
ここのドリンク・メニューも決して安くはない。ストックがある間は、カリフォルニア・カルトの最高峰、スクリーミング・イーグルが
グラスで 1杯 1000ドルで味わうことが出来る。
ニューヨーク・タイムズのレストラン・レビューでは4つ星中 2つ星の評価。
ギルトは、シェフ、ポール・リーブランドが解任されたため、10月過ぎまでテンポラリー(一時的な)メニューとなっています。
解任の理由は彼の個性的過ぎる手法の料理に対し、高額を支払ってまでこれを味わおうという来店客が少なかったことが
最大の原因として挙げられており、一方のシェフ側は 行き届かないPRがレストラン不振の要因とコメントしています。
新たに同店のシェフに就任したのは、ブッダカンやモリモトと同じオーナー、スティーブン・スターのフィラデルフィアのレストラン、
ストライプ・バスでシェフを務めるクリストファー・リーで、彼はレストラン界のオスカー、ジェームス・ビアード・アワードでベスト・シェフにも選ばれたエリート。その手法はユニークであるものの、”純粋に美味しい”料理をクリエイトすることで知られる存在であるだけに、
10月過ぎのクリストファー・リーのギルト・シェフとしてのデビューに 早くも レストラン・インサイダーの間では期待の声が高まっています。
455 Madison Ave.(near 50 St.)
Tel: 212-891-8100
http://www.giltnewyork.com
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