|
New & Newer Casual Eatery in NYC
ニューヨークに新たにオープンしたカジュアル・レストラン
ニューヨークではフォーマルなダイニング・シーンがどんどん減りつつあって、その反面
増えているのがカジュアル・レストラン。
セレブリティを常連客とするレストランから、レントが高いことで知られるタイム・ワーナー・センター内のレストラン、
4つ星シェフがパートナーになっているレストランまで、昨今ニューヨークにオープンするのは
カジュアルな雰囲気で、クリエイティブよりシンプルを追求するレストランが多いのが実情。
ここではそうしたトレンドを反映して新たにオープンしたレストラン、比較的新しいレストランをご紹介します。
Landmarc At Time Warner Center ランドマーク・アット・タイムワーナー・センター

2004年にオープンしたトライベッカの人気レストラン、ランドマークが2007年4月にオープンした2店舗目がこのランドマーク・アット・タイムワーナー・センター。
同店がオープンしたタイム・ワーナー・センターの3階のスペースは、10,500 SsFt.(約975平方メートル) という細長い広いスペース。
当初このスペースにはシカゴのセレブリティ・シェフ、チャーリー・トロッターがレストランをオープンする予定であったものの、
これをキャンセル。その後も入店プランが二転三転した後に、このランドマークのオープンに落ち着いたというもの。
200席のダイニング・ルームとバー・エリア、そして90席のプライベート・ルームから成る同店は、
朝7時からブレックファストをサーブし、そのまま休み無しにランチ、ディナー、レイトナイト・サパーまでを出す 午前2時までの営業。
すなわち1日19時間オープンというスケジュール。
メニューはトライベッカのランドマークとほぼ同じで、アペタイザーが8〜13ドル, サラダが7〜21ドル、メインが21〜26ドル、ステーキが21〜34ドル、
デザートが3ドルといったお値段。
同じタイム・ワーナー・センター内のパー・セ、カフェ・グレイといったレストランに比べると遥かにリーズナブルなお値段であるけれど、
この客単価の低さを営業時間を長くすることによって 毎月$72000ドル(約860万円)と言われる同ロケーションのレントを賄うのが経営コンセプト。
店内は朝、昼は窓から差し込む自然光で明るいけれど、夜の照明はかなりダークで、ディナー・タイムはノイズ・レベルも高め。
人気メニューは、カントリー・ブレッドと オニオン・マーマレードを添えたボーン・マロー(12ドル)、リブ・アイ・ステーキ(34ドル)。
シェフ兼オーナーの マーク・マーフィーはスター・シェフではないものの、シンプルなメニューをセンスあるプレゼンテーションと
抑えた価格でクリエイトすることには定評がある人物。ワインも手ごろな価格のものを多く揃えていると評判です。
10 Columbus Circle, 3rd Floor New York NY 10019
Tel : 212-823-6123
Ye Waverly Inn & Garden / ジ・ウェヴァリー・イン&ガーデン

キャッチ・オブ・ザ・ウィークのセクションで既にご紹介しているジ・ウェヴァリー・イン&ガーデン。
1920年代に建てられたタウン・ハウスの1階に位置する同レストランは かつてはその名の通りイン(宿泊施設)
として経営されていたもの。その後レストランとなった同店を昨年買い取ったのが ヴァニティ・フェア誌の発行人、グレイドン・カーターと
彼の3人のパートナー。そして2007年1月に再オープン後はセレブリティが毎日のように訪れるホットなスポットとして
知られるようになっています。
同店のシェフを務めるのは、かつてソーホー・グランド、トライベッカ・グランドでシェフを務め、
最も最近ではメリタイム・ホテルの ラ・ボッテガでシェフを務めていたジョン・ デルシー。
フードは オーガニックな食材を用いたカジュアル・アメリカンで、アペタイザーは8〜14ドル、メインが14〜55ドル、デザートが7〜8ドル。
同店で最も有名な料理と言えばトリュフをトッピングに摩り下ろすマカロニ&チーズで55ドル。
アペタイザーは、ツナ・タルタルやウッド・グリルしたムール貝など。メインはドーバー・ソールやバークシャー・ポーク・チョップが人気メニュー。
デザートはアップル・クリスプ、バナナ・フォスター、チーズ・ケーキ等、至って素朴なもの。
でも全体的にヘルシー志向なメニューになっている点がセレブリティを常連客とするレストランらしいところ。
現時点ではオーナーやシェフの知人、もしくはセレブリティ以外の予約は受け付けていないので、フラリと出掛けてテーブルが
開いている場合は食事が出来るというのが現状。少ない人数で早い時間に出掛ける方がテーブルが開いている可能性が高いのと、
カジュアルでもスタイリッシュに装って行く方が断然優遇されます。
16 Bank Street New York, New York 10014
Tel: 212-243-7900
The Inn LW12 / ジ・イン LW トゥエルヴ

ミートパッキング・ディストリクトに2007年3月にオープンしたのがジ・イン LW トゥエルヴ。
ロケーションは、レストラン ”Five Ninth / ファイブ・ナインス” の隣であるけれど、入り口が小さいために
ファイブ・ナインスの建物の一部のように見えてしまって、見落としやすいスポットになっている。
実際、同店の規模は写真で見るより ずっと小さく、こじんまりしたスペースで、1階はカジュアル・セッティングな ”Tap Room / タップ・ルーム”。
2階は落ち着いた雰囲気の ”Canoe Club / カノエ・クラブ” と呼ばれるスペース。
同店は同じミートパキングの老舗クラブ、ロータスのオーナー、ジェフリー・ジャーと ニューヨークの
4つ星レストラン、ダニエルのシェフ・オーナー、ダニエル・ブリュー、イベント・プロデューサーのリーマン・カーターが
ティームを組んで スタートしたプロジェクト。シェフを務めるのはダニエルの下で働いていたアンディ・ベネットで、
ダニエル・ブリューは同店のフード・コンサルタントも担当している。
W 12で出されるフードは、フレンチ・キュジーヌのコンセプトをバーフードに生かした伝統的な英国パブに影響を得ているとのことで、 アペタイザーが9〜15ドル、
メインが18〜29ドル。同店の人気メニュー、 仔牛の挽肉を使ったラム・バーガーに、チックピー・フライとハリッサ・マヨネーズを添えたものは18ドルである。
バーガーはグリルしているので、時に表面が焦げ過ぎている場合もあるけれど、マヨネーズとラムの味がマッチしている一品。
チックピー・フライはチックピーのピューレを四角く固めてフライにしたもの。
これと同時に評価が高いのは写真上のオーガニック・バークシャー・ポークチョップ。甘辛いソースでアジアン・バーベキュー風に
仕上げたポークチョップはジューシーで添えてあるペアー(洋ナシ)のソテーと相性抜群です。
同店は、夜遅くなればなるほどバー兼ラウンジという雰囲気になってきます。
7 Ninth Ave. (at Little W. 12th St) , New York, NY 10014
Tel: 212-206-0300
Morandi / モランディ

ソーホーのバルタザール、ミートパッキング・ディストリクトのパスティス、ローワー・イーストサイドのシラーズ・リカーバー等、
人気の長寿レストランを手掛けることで知られるレストランター、キース・マクナリーの最新レストラン。
モランディの料理はキース・マクナリーにしては珍しい イタリアン・レストランで、
ニューヨーク・タイムズ紙では最高4つ星中 1つ星の評価。
なので、料理は店の雰囲気同様、カジュアルなイタリアンで、クリエイティブやオーセンティックという感じではないもの。
シェフを務めるジョディ・ウィリアムスは最も最近では、ウエスト・ヴィレッジのレストラン "ガスト" で腕を振るっていた存在。
ウッドオーブンを用いたクッキングを得意とすると言われるシェフであるけれど、そのシグニチャー・ディッシの1つである
フライド・アーティーチョークは同店で高く評価されるメニューの1つ。
こうした大きめのレストランでは、パスタをオーダーしてアルデンテで出てくることはまず無いけれど、
同店も然りで パスタは評価が低いメニュー。
代わりにスタッフド・オリーブのフライや、フリット・ミスト、オクトパスのソテーなどを
タパス・スタイルで分け合って楽しむ方が同店に適したダイニング。
でもモランディで最も楽しめるのは、料理よりもむしろマン・ウォッチングや店内の雰囲気。
キース・マクナリーが経営するレストランは バルタザールにしても パスティスにしてもそうだけれど、
来店客達が発するいかにもニューヨーク的なエネルギーを感じながら食事を楽しむスポット。
ニューヨーカーがキース・マクナリーのレストランを繰り返し訪れるのは、その料理やインテリアよりも、彼のレストラン
独特のエネルギーや雰囲気、来店客のミックスなど、シェフやプロモーターの手腕では手に入らない部分を好んでいるから。
なので、それを理解して訪れるべきレストランがモランディと言えるでしょう。
211 Waverly Pl (Btwn 7th Ave & Charles St), New York 10014
Tel : 212-627-7575
Fig & Olive - Meatpacking / フィグ&オリーブ - ミートパッキング

レキシントン・アベニューの62丁目と63丁目の間にある人気レストラン、フィグ&オリーブが ミートパッキング・ディストリクトにオープンした
アップスケールなブランチ(支店)が同店。
こじんまりしたアップタウンの店舗に比べ、広々したロフトのようなセッティングの同店内には、ワイン・ウォールならぬオリーブ・オイル・ウォールや
軽食が取れるバー・カウンターもあって、スタイリッシュなカジュアル・エレガントなインテリアに仕上がっています。
フードは、それぞれのメニューが料理に合わせた特別なオリーブ・オイルで調理されているヘルシー志向なメディタラニアン(地中海)・フード。
サラダやフラットブレッドを用いたピザ、肉や魚料理など、どれも胃に優しい美味しさ。
またパンと一緒にスペイン、ギリシャ、イタリア産の3種類のオリーブ・オイルをサーブしてくれるので、
オリーブ・オイルの魅力を再発見できるレストランでもあります。
人気のメニューはメインがヒラメのフィレやグリーク・ヨーグルトを添えたラム肉の串焼きグリル。
アペタイザーは、フィグ・ジャモン・ゴートチーズ・カルパッチォ、サーモン・マリネのオープンサンド等。
ワインはサウス・フランス、スペイン、イタリアのものが中心で、料理同様手頃な価格のセレクション。
落ち着いたスタイリッシュな雰囲気の中で、1人60〜70ドル程度で バランスが取れた美味しい食事が楽しめるというのは、
ミートパッキング・ディストリクトでは貴重な存在。広いレストランなので予約が取り易いのも魅力です。
420 West 13th Street New York, NY 10014
Tel : 212-924-1200
Markt / マークト

かつて14丁目のミートパッキング・ディストリクトにあったベルギー料理のビアー・パブが、2007年に入って チェルシーに再オープンしたのが同店。
当初は同じミートパッキング・ディストリクトへの移転が計画されていたマークトであるけれど、その契約がこじれたために、
チェルシーに新しいロケーションを探してリオープンにこぎつけています。
ベルギー・ビールの豊富なセレクションに合わせて、ムール貝のワイン蒸しや、ロウ・バーからのオイスターやロブスター、
ビーフ・タルタルやラック・オブ・ラムなどのベルギー料理のメニューは以前のまま。
またウッド製 のアンティーク・ファニチャーや、14丁目のロケーションで60席あったアウトドア・ダイニングもそのまま
チェルシーの新ロケーションに受け継がれているのは同店のファンにとっては嬉しいところ。
週末のブランチは、クロックムッシュや、オムレツなどのフレンチ・スタイルのメニューが楽しめる上に、
値段が手頃なのは魅力。
でも以前より少々価格がアップしているので、ディナー・タイムは料理の割りには少々割高との声も聞かれています。
でもビール好きが、シンプルなメニューを選んでいる分には失敗の無いレストランと評価されています。
676 6th Ave (At 21st St ), New York, NY 10010
212-727-3314
The E.U. / ジ・イー・ユー

E.U は European Union / ヨーロピアン・ユニオンの略称。同店はフード業界ではサバイバル・レストランとして知られており、
それと言うのもEUは昨年春のオープン以来、何度も危機的状況に見舞われてきたため。
まずオープン当初にはリカー・ライセンス(ワインやビール類をサーブするためにニューヨーカー市からレストランが取得するライセンス)が取れず、
これに手間取っている間にまず最初のシェフが辞任。2人目のシェフを迎えて、来店客のアルコール類持込で
レストランを軌道に乗せようとしたところで、そのシェフが辞めてしまいレストランは一時クローズ。
やっとリカー・ライセンスを取得して3人目のシェフを迎えたのが昨年の10月であったものの、その3人目のシェフも辞めてしまい
すっかり経営が暗礁に乗り上げたかに見えたのが2007年年明けの頃。
しかし4人目のシェフとして迎えた 元クラフト・バーで働いていた アクター・ナワブをシェフに迎えて、2007年2月に再出発した同店は
インスタント・ヒットと言える瞬く間の人気を博し、数多くのメディアで紹介するに至っている。
彼がクリエイトするフードは、アメリカン・タッチを加えたヨーロピアン。人気メニューはフォアグラのテリーヌ、
バークシャー・ポークのメダリオン、チキン&ダンプリングなどで、プアマンズ BDバーガー(貧乏人のBDバーガー:4つ星シェフ、ダニエル・ブリューが経営するBDビストロで出されているフォアグラ、
トリュフを用いたバーガー)とも評されたジャーマン・バーガーも好評メニューの1つ。
ワインは約60種類を揃えており、ビールはヨーロッパのマイクロ・ブリュワリーが10種類以上のラインナップを見せています。
手頃な価格のメニューと
いかにもダウンタウン的な気取らないカジュアルな雰囲気が 近隣に住むニューヨーカーを中心にウケているレストラン。
235 E. 4th St., New York, NY 10009
Tel : 212-254-2900
The Little Owl / ザ・リトル・オウル

僅か28席の小さなレストランながら、本格的なクッキングが味わえるアメリカン・ビストロとして高い評価を得ているのが
ザ・リトル・オウル。レストランのネーミングである 「小さなフクロウ」というのは、同店の向かいのタウンハウスの上にある
フクロウのオブジェからとったネーミング。
この規模のレストランにしてニューヨーク・タイムズ紙のレビューでは 最高4つ星中 堂々の2つ星を獲得したした実力派レストランである。
同店の名物メニューとなっているのは、グリルド・チキン、ポークチョップ、ほうれん草のリゾットや、クリスピー・ソフトシェル・クラブ、ロブスター・ナゲットなど。
シェフのジョーイ・カンパラーノは、かつて ”ハリソン”、”ペース” といったレストランで経験を積んでおり、
パートナー兼マネージャーのガブリエル・スツゥルマンと共に同店のオーナーでもある人物。
料理の価格帯は手頃で ディナーのアペタイザーは7〜14ドル、メインは17〜26ドル、デザートは7ドル。
ワインはハーフ・ボトルで何種類もがオーダーできるようになっています。
土曜と日曜は、正午〜午後3時までブランチも行っており、ブランチ・メニューは7〜18ドルといったお値段。
同店の問題点を挙げるならば、デザートの評価が今ひとつであること。加えてポーク・チョップやチキンなどが
時に火が通り過ぎていることがあることも指摘されています。
したがって、キッチンが完璧に機能しているときは安価でグルメ体験が出来るけれど、
そうでない時は 「味は悪くないけれど、肉が硬い」という思いをするかもしれません。
90 Bedford St. (at Grove St.), New York, NY 10014
Tel : 212-741-4695
Momofuku Ssam Bar / モモフク・サアム・バー

Momofuku / モモフクと言えば、日本のラーメン・スタイルのヌードル・ショップをイースト・ヴィレッジにオープンして大人気を博している
ヌードル・バー。本格的な日本のラーメンを好む人にとっては同店の そうめんに似た 今ひとつコシの無い麺はあまり好評ではないけれど、
その、そのモモフクが2006年秋に第2店舗目としてオープンしたのがモモフク・サアム・バー。
ヌードル・バーよりダークで落ち着いた店内でサーブされるのは 、コリアン・アメリカンのシェフ、デヴィッド・チャンが
クリエイトするアジアン・フード。
当初同店はネーミングにもなっている韓国風のブリトー”Saam / サアム”のみを扱う予定であったけれど、
その後メニューは広がりを見せ、ヌードル・バーでも大人気のポーク・バンを始めメキャベツのフライや、
3種類のテリーヌのサンドウィッチなどがメニューに加わっている。
こうしたフードはニューヨーカーにはあまり馴染みが無いものであるけれど、その評判は上々。
同店だと、どうしても複数の料理をオーダーすることになるので、モモフク・ヌードル・バーよりも
若干お値段は高めになるのと、ゆったり 時間を掛けて食事を味わうタイプのレストランではないけれど、
短時間に、そして気軽に美味しいアジアン・フードを味わうスポットとしては極めて優秀と言えるでしょう。
207 2nd Ave., New York, NY 10003
Tel : 212-254-3500
|