80th Annual Academy Award Red Carpet Review
第80回、アカデミー賞 レッド・カーペット・ファッション・レビュー



2月24日、日曜日に例年通りコダック・シアターで行われたのが、今年で80回目を数えるアカデミー賞授賞式。
ハリウッドで最大のイベントであると同時に、セレブリティ・ファッションの祭典でもあるオスカーであるけれど、 今回のレッドカーペット・ファッションのトレンドとしては、カラーはこれまでレッド・カーペット上のタブー・カラーと言われてきた レッドとブラックがメイン・ストリーム。従来、レッドはレッド・カーペットのバック・グラウンドに溶け込んでしまうことを理由に、 ブラックはドレスのディテールが分かりにくく、写真写りが悪いことを理由に 敬遠されがちだったけれど、 今年のオスカーではドレスの殆どがこの2色と言っても過言ではないほど。
デザインで目立っていたのは ワンショルダー。 ジュエリーは昨年とは異なり、ゴージャスなネックレスがカムバックしてきているのが特徴で、ダイヤモンドのバングル・ブレスレットの人気は健在となっている。

でも今回のオスカーのレッドカーペットで嘆かれているのは、無難かつ退屈なファッションが多かったことで、 ワースト・ドレッサーでさえ中途半端で面白みが無いと言われる反面、ベスト・ドレッサーとして 誰もが認めるような圧倒的にスタイリッシュなドレスも見られず、「可もなく 不可もなく」のレンジでまとまってしまったという印象が強くなっている。

そんな退屈なレッド・カーペットを反映してか、今年の授賞式は史上最悪の視聴率を記録したことが伝えられており、 華やかさだけでなく、人々の関心も薄れていっているのがオスカー。

以下では、そんな今年のオスカーのレッド・カーペット・ファッションをご紹介します。





左より、ヴィクトリアズ・シークレットのモデルとして知られるハイディ・クルム。着用しているのはジョン・ガリアーノ。 ジュエリーは自らデザインするハイディ・クルム・コレクションのもの。

中央はアン・ハサウェイで、好評だったチェリー・レッドのドレスはマルケーザ。ジュエリーはハリー・ウィンストン。

右は、一部では今年のオスカーのベスト・ドレスと言われていたキャスリーン・ハイギルが着用するエスカーダ。 あまり高そうなドレスに見えないところが少々残念。




左より、ヴェルサーチを着用したヒラリー・スワンク、デリケートなチュール素材をクロスに編み上げたようなディテールが凝ったドレス。 ジュエリーはショッパールで、サルヴァトーレ・フェラガモのクラッチ。

中央は今年のオスカーのベスト・ドレッサーと言われるジェニファー・ガーナー。ドレスはオスカー・デ・ラ・レンタ、ジュエリーは ヴァン・クリフ&アペル、クラッチ・バッグはロジェ・ヴィヴィエ。

右は シャネルのオートクチュールのガウンを着用したぺネロピー・クルーズ。胸元とドレスのドレープの間にフェザー(羽根)をフリルのように あしらったドレスで、カラーはブラックに見えるけれど実際にはダーク・ネイビー。




左より、メディアのファッション関係者に評判が良かったケリー・ラッセル着用の二ナ・リッチ。プレーンなドレスを引き立てていたのが 400個のマーキーズ・カットのダイヤモンドをあしらったHスターンのネックレス。

左から2番目は主演女優賞を受賞したマリオン・コルティアー。ドレスはジャン・ポール・ゴルティエのオートクチュールで、マーメイドをイメージしたイブニング・ガウン。 でも日本人の目からは地味なこいのぼりか ”ふぐ刺し” のように見えてしまうドレス。でも好き、嫌いは別として、退屈なドレスが多かった今年のオスカーでは、 唯一 リスキーなドレスを選んだことでファッション関係者を中心に評価されていたドレス。ジュエリーはショッパール。

右から2番目はいつものようにキャロリーナ・ヘレラを着用したレネー・ゼルウェガー。ジュエリーはカルティエ。

右はキャメロン・ディアスでドレスはクリスチャン・ディオール、ジュエリーはブルガリ、バッグはロジェ・ヴィヴィエ。 ヘアとメークがあまりに手が掛かっていなかったのに加えて、ストラップレスを着用するには 水着のラインが目立っていたのが問題点。




左はプレゼンターとして登場した妊娠中のジェシカ・アルバ。パープルのドレスはマルケーザのもの。ジュエリーはカルティエ。

左から2番目も妊娠中の二コル・キッドマン。バレンシアガのシンプルなドレスに、ローレン・スコットのトータル140カラットという 圧巻ネックレスを付けていたので、誰も彼女のお腹には目を向けなかったよう。

右から2番目は同じく妊娠中であったけれど、今回最もお腹が大きかったケイト・ブランシェット。 肌やメークが抜群に美しかった彼女が着用していたのはドリス・ヴァン・ノッテン。バッグはロジェ・ヴィヴィエ。

右は、妊娠はしていないものの、ティーンエイジャー妊婦を演じて主演女優賞にノミネートされたエレン・ペイジ。 常にシンプルなアウトフィットを着用する彼女だけれど、ベルトの位置でバランスが悪く見えるドレスは、 ジャン・ルイ・シェレルのオートクチュール。バッグはヴィンテージのジュディス・リーバ。




左より、「サベージス」で主演女優賞にノミネートされていたローラ・リニー。着用しているのはマイケル・コースのドレス、シンプルでミニマリズムな ドレスにキャシー・ウォーターマンのジュエリーがミスマッチと指摘されていた。バッグとシューズはフェラガモ。

中央は「エンチャンテッド」の主演であり、主題歌賞にノミネートされた楽曲をステージで披露したエイミー・アダムス。ドレスは プロエンザ・スクーラー。ジュエリーとバッグはフレッド・レイトン。

右は 「ゴーン・ベイビー・ゴーン」で助演女優賞にノミネートされていたエイミー・ライアン。ワンショルダーのドレスはカルバン・クラインで、ジュエリーはHスターン。




左より、「アメリカン・ギャング・スター」で助演女優賞にノミネートされていたルビー・ディー。スーツのように見えるドレスはケヴァン・ホールの作品。

左から2番目は、今全米で大人気のマイリー・サイルス。まだティーンエイジャーにも関わらず着用しているのはヴァレンティノのガウン。

右から2番目は昨年、「クイーン」で主演女優賞を受賞したヘレン・ミレン。クリスタル・スリーブのドレスはジョージ・シャクラのもの。ジュエリーはH スターン。

右は 主演女優賞の有力候補だった ジュリー・クリスティー。大不評だったオーガンザのロング・グローブはルイ・ヴィトンの2008年スプリング・コレクションのもの




左より、ステージで 主題歌賞にノミネートされた「エンチャンテッド」の挿入歌をパフォームしたクリスティン・シェノウェス。 ドレスはブラックの無地に見えるけれど、実際はブラックのチュールをブラウンのドレスの上にレイヤーにしてドレープを寄せたもの。

左から2番目は「アトーンメント」で助演女優賞にノミネートされていたサオイス・ロナン。着用しているのはフィロソフィー・ディ・アルベルタ・フェレッティ。

右から2番目はロサムンド・パイクで、着用しているレモン・イエローのワンショルダー・ドレスはローランド・ムーレのもの。ジュエリーはHスターン。

右は エイドリアン・フランツで、ドレスはズヘアー・ムラド。クラッチバックはスワロフスキー。




左より、昨年の助演女優賞受賞者としてプレゼンターを務めたジェニファー・ハドソン。「昨年よりマシ」といわれたドレスはロベルト・カヴァーリのもの。 でも膨張色であったのに加えて、スネーク・スキンのストラップが彼女のバスト・シェイプを変に立体的に見せており、 幾つのメディアがワースト・ドレスに選んでいた。

左から2番目は助演女優賞を獲得したティルダ・スワントン。「ゴミ袋みたいにシェイプが無」と不評だったのはランヴァンのドレス。 ファッション業界が好む彼女のイメージも オスカーでは少々エッジー過ぎるよう。

右から2番目、ストリッパーからオリジナル脚本賞を受賞したことで話題になったディアブロ・コーディー。 派手に刺青をした腕を露出しながら着用していたのはクリスチャン・ディオールのアニマル・プリントのドレス。

右は主演男優賞を獲得したダニエル・デイ・ルイスとクリスチャン・ディオールのオートクチュールを着用した夫人のレベッカ・ミラー。 ダニエル・デイ・ルイスの赤いトリミングのタキシードとブラウンのシューズは、あまり趣味が良いとは言えないもの。




左より、主演作「ノーカントリー・フォー・オールド・メン」が作品賞を受賞したジョシュ・ブローリンと夫人のダイアン・レイン。ジョシュのタキシードは ドルチェ&ガッバーナ、ダイアンのドレスはデヴィッド・メイザーで、ジュエリーは H スターン。

中央は 主演男優賞にノミネートされていたジョニー・デップで着用しているのはアルマーニのタキシード。 お隣はバネッサ・パラディでシャネルのオートクチュールのガウンにシャネルのジュエリー。

右は、助演女優賞にノミネートされたケーシー・アフレック。彼が着用しているのはドルチェ&ガッバーナのタキシード。 彼がエスコートしているのはサマー・フェニックス。




左より、この夏「インディアナ・ジョーンズ4」が公開されるハリソン・フォードとヴィンテージのヴァレンティノを着用したカリスタ・フロックハート。 ハリソン・フォードのタキシードはアルマーニ。カリスタはドレスもヘアもパッとしなかったけれど、特にワースト・ドレッサーに取り上げられるほどの話題性もない印象だった。

中央は男性のベスト・ドレッサーに毎年名前が上がるジョージ・クルーニ。ガール・フレンドで元ラスヴェガスのバーテンダー、サラー・ラーソンは、 ヴァレンティノ・クチュールを着用していたけれど、ワースト・ドレスの1枚に選ばれていた。

右は、昨年の主演男優賞受賞者として今年はプレゼンターとして登場したフォレスト・ウィタカーと夫人のキーシャ・ウィタカー。




左より、アルマーニのタキシードを着用したジョン・トラヴォルタ&ロベルト・カヴァーリを着用したケリー・プレストン夫妻。 夫人のジュエリーはロレーヌ・シュワルツ。

中央はTV「グレイズ・アナトミー」で大人気のパトリック・デンプシー&ジュリアン・デンプシー夫妻。着用しているのは夫婦共にヴェルサーチ。

右はプレゼンターとして登場して、コミカルな部分を見せたジェームス・マッカヴォイ&モスキーノのドレスを着用したアン・マリー・ダフ。






Photo: Steve Granitz/Wire Image,Reuter, CelebrityPhoto, Getty Image