Paris: la collection de Haute Couture printemps / ete 2012
2012年 春夏 パリ・オート・クチュール・コレクション レビュー




2012年1月4週目に、3日間のスケジュールで行われたのが、2012年春夏パリ・オート・クチュール・コレクション。
リセッションを機に、それまでのシアトリカルな演出や、刺繍をふんだんにあしらったようなクリエーションは 影を潜めてきているけれど、このところ顕著になってきているのが、決して華やかさを抑えようとしているのではなく、 モダンなクリエーションとしてのクチュール、時代を反映したカルチャーとしてのクチュールを 手掛けようとするメゾン側の姿勢。
それだけに、だんだん見た目ではプレタポルテとの差別化が難しくなってきている部分もありますが、 それでもデザイナーにとっては、プライス・ポイントを考慮せずに贅沢な素材やディテールを用いることが出来るのが クチュール・コレクション。
それと同時に、1月のオートクチュール・コレクションは、オスカーのレッド・カーペット・トレンドを占うコレクションでもあり、 ハリウッドのスタイリストが関心を寄せていたのはいうまでもないこと。

ここでは、メジャー・メゾン9つのクリエーションをご紹介します。





Armani Prive / アルマーニ・プリヴェ



アルマーニ・プリヴェの今シーズンのテーマは自然界における変貌、脱皮。 皮をはいで脱皮する蛇や、さなぎから脱皮する蝶など、自然界における 脱皮のプロセスが、服のシルエットや素材、ディテールに反映されていたのが今回のコレクション。 そのせいか、グリーンのトーンが目立っていたのも特徴的でした。





Chanel / シャネル



今回のコレクションは、飛行機の機内のセットを舞台に、150種類のブルーを用いてクリエイトされた オール・ブルーのコレクション。 何故今ブルーなのか?という声もプレスから上がっていたけれど、カール・ラガーフェルドが 色を絞ってコレクションを見せたのは初めてのこと。
足元はことごとく、トリプル・アンクルストラップのハイヒールで、 時折、ドレスの一部と見紛うようなビーズをあしらったストキングとコーディネートされていました。





Givency / ジヴァンシー



リカルド・ティッシがデザインを手掛けるジヴァンシーの今シーズンは、1927年の映画「メトロポリス」に インスピレーションを得たもの。
その中には製作に350時間が掛ったボディ・スーツ・ドレスなども含まれており、 カッティング・エッジなコレクションの中に、クラフトマンシップとテクノロジーが 存分に盛り込まれ、ディテールをチェックすればするほどに芸術的かつ精巧な仕上がりになっています。 それを何故か体育館の設定でプレゼンテーションするところが、リカルド・ティッシらしいところ。





Jean Paul Gaultier / ジャン・ポール・ゴルティエ



昨年7月にこの世を去ったエイミー・ワインハウスにインスパイアされたコレクション。
モデルが皆、エイミーのビーハイブ・ヘアと濃いアイラインで登場し、 ジャン・ポール・ゴルティエの得意とするランジェリールック、トレンチ・コートなどが エイミーをミューズに再現され、時にカラフル、時にシックな スタイルが繰り広げられていました。





Valentino / ヴァレンティノ



マリア・グラツィア・チウーリとピエール・パオロ・ピッチオーリがデザインするヴァレンティノのオートクチュール・コレクション。
今回はフラワー・プリントを用いたソフトな作品が多く、カラー・パレットもペール・トーン。 それだけに、インパクトという点では弱いという印象が否めない仕上がりでした。





Elie Saab / エリー・サーブ



常に、新しい方向性やスタイルを打ち出すのではなく、 彼の常連客が必要としている、美しくエレガントなイヴニング・ガウン&カクテル・ドレスをクリエイトして成功しているエリー・サーブ。 今回は、カラーパレット別に商品のプレゼンテーションを行なって、ホワイト&パステル・トーンの季節感を打ち出したコレクションに仕上ています。





Christian Dior / クリスチャン・ディオール



2011年の春にジョン・ガリアーノが解雇されて以来、プレタポルテでもオートクチュールでも評判を落としていたクリスチャン・ディオール。 そのガリアーノの後を引き継いだビル・ゲイッテンの2度目のオートクチュールコレクションは、 シフォンのシースルー素材を多く用いて、ブランド創設者であるクリスチャン・ディオールのニュー・ルックを彷彿させるスタイルをクリエイトしたもの。
でも、ガリアーノの後継者探しが未だ続いているだけに、ブランドの先行きは未だ分からないという印象を与えていました。





Giambattista Valli / ジャンバティスタ・ヴァリ



いかにもジャンバティスタ・ヴァリらしいエレガントなカクテル・ドレス、イブニング・ガウンが揃ったコレクション。
ヴァレンティノのコレクションよりも、かつてのヴァレンティノ・ガラヴァーニを彷彿させるコレクションに仕上がっていました。





Versace / ヴェルサーチ



1月16日に行なわれたゴールデン・グローブ賞のレッド・カーペット上で、アンジェリーナ・ジョリーがアトリエ・ヴェルサーチのドレスを着用していただけに、 期待が持たれたコレクションであったけれど、発表されたのは全15点。
全てモダンなフォルムと、ネオンカラーが印象的だったラインナップ。








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