Mar. Week 1, 2013
★ Beauty VS. "Natural"


いつも、楽しくサイトを拝見している、長年のCUBE New Yorkのファンです。
秋山さんのお知恵を拝借したくてメールしました。

私は、女性が多い職場で仕事をしています。
ランチ・タイムとか、職場の世間話で、スキンケアやコスメの情報交換をすることが多くて、 それが楽しみだったりもします。 でも私より 年上の女性が 超ナチュラル派で、 私達が楽しくコスメの話しをしていると、馬鹿らしいと思うのか、いつも水を差すようなことを言って来ます。
先日も同僚の肌が、前日にしたフェイシャルのお蔭で 「いつもより肌に透明感がある」と皆で褒めていたら、 「その年でフェイシャルに頼らないと 肌がしっとりしないなんて、日頃から変な化粧品を使い過ぎているのよ」と、 話に割り込んできて、それを言われた同僚は、その場では平静を装っていましたが、後から悔し泣きしていたほどでした。

そんな批判をする本人は、化粧気がなくて、不美人とは言いませんが、飛びぬけた美女でもありません。髪の毛もヘアカットなど殆どしないで、 クリップで纏めているだけのような感じです。
本人は ニベアしか使ったことがないのを自慢していますが、同僚の間では「もうニベアだけじゃ無理なんじゃない?」と言われるような感じで、 メークを殆どしていないので、男性にチヤホヤされることも無い感じです。 同僚達もその女性のことは、何も褒めません。
でも私達が コスメの話をしていると、興味が無い話題なはずなので、遠ざかっていれば良いと思うのですが、 何故か割り込んできて、お説教をしたり、「そんなクリームに幾ら払ったの?」とか、 別に彼女のお金を使った訳でもないのに、問い詰めてきたりします。 なのでCUBEさんで買った、ブラック・ラベル・ビー・ヴェノム・マスクのお値段なんて、その女性には口が裂けても言えません(笑)。

その女性曰く、肌の手入は最小限にした方が、強いナチュラルな肌になるのだそうで、時間もお金も掛からない。「私がそのお手本」なのだそうです。 「私なんて、石鹸とニベアだけよ」という台詞を何回聞いたか分かりません。
聞いている側は、それが始まる度に「またか!」という感じになりますが、どうやって彼女を追っ払ったら良いか、 どうやったら 楽しいコスメ談議に割り込んで来なくなるか、頭を悩ませています。
一緒に働く身なので、あまり気不味くなるようなことは言いたくありませんが、 最近、批判がどんどん激しくなる一方で、その女性が来ると話題を変えたりするのに疲れてしまいました。
何か良いアドバイスがあったら、よろしくお願いします。
最後になりましたが、ブラック・ラベル・ビー・ヴェノム・マスク、同僚にもこっそり(笑!)宣伝しましたが、 とても良い感じです。この季節、乾燥する私の肌がシットリしていて、毎朝鏡を見て気分が良いです。
素敵な商品をありがとうございます!

−M −






ビー・ヴェノム・マスクが気に入って頂けたようで良かったです。
職場の年上の女性のような存在は、私もこれまでに何人か遭遇したことがあります。
本人は、「全然手が掛らない」のを自慢しているのですが、 周囲から見ると「全然手を掛けていない」と見受けられてしまうのがこのタイプです。 でも こうした女性ほど、自分の ”ナチュラルさ” に高い自信とプライドを持っているケースが非常に多いのです。
自分の不精を嘆きながら 「時間が無いし、面倒だから、スキンケアをきちんと出来ない」という女性と、 「自分は何もしなくても、人よりキレイ」と考える女性は、外観的にはさほど差が無い場合が多くても、 メンタリティは全く異なります (ちなみに後者は、服や持ち物にはお金と関心を払っている場合があります)。
面倒だから”ナチュラル”にしている女性は、他の女性のスキンケアやヘアケアに無関心だったり、 「よくそこまで出来る」と感心しながら他人のスキンケアの話を聞いていますが、 ”ナチュラル”を自慢している女性は、自分に自信があって、 自慢することによって周囲が、本音 もしくは社交辞令で その”ナチュラルさ”を褒めてくれるのを 心の栄養にして生きていますし、そうやって周囲からの注目を集めるのが好きな人です。
なので、Mさんの職場の女性が、話に割り込んでまで、自分の”ナチュラル” をアピールしてくるのは 良く理解が出来ますし、 こうした女性ほど、自分のエイジングの実態を知らずに年齢を重ねるケースが多いのも実情です。

私が遭遇したこのタイプの女性の1人のエピソードをご紹介すると、ある時、その女性と私を含む数人の友人達でレストランで写真を撮影したことがありました。 私のデジカメで撮影したのですが、メールで全員に送付する前に、フォトショップでシワやシミを消してあげたところ、 問題のナチュラル派の女性だけが、自分の顔がフォトショップで修正されていることに気付いていなかったのです。
他の友人たちは皆、「きれいにフォトショップしてくれてありがとう!」などと言っていたのですが、そのナチュラル派の女性は 「私の分はしてくれなかったの?」と訊いて来たので、内心唖然としてしまいました。
というのも、メークもスキンケアもしていない彼女の写真映りは、正直なところ かなり酷くて、 彼女の顔の修正に一番時間が掛っていたのです。写真を見た友人の誰もが、 フォトショップでシミやシワが消されただけでなく、薄っすらメークが施された彼女の顔を見て、「あの人もお化粧したら、この写真くらいにキレイになるのに・・・」と 口々に言っていたのです。
でも本人だけは、それが自分の素顔の写真だと思い込んでいて、その彼女の意識と現実のギャップがいかに大きいかを、 本人は悟らず終いでしたが、友人たちと私は ひしひしと悟って、彼女が日頃から 化粧っ気の無い顔でも 自信満々な理由を 変に納得してしまった次第でした。

したがって、Mさんの職場の年上の女性が鏡の中に見る自分の姿というのも、 Mさんや同僚の方が実際に見る姿とは異なると考えて、ほぼ間違いが無いかと思います。 その年上の女性は、そんなメークやスキンケアに手をかけなくても美しい自分の方が、 フェイシャルをした同僚の女性より称賛に値すると考えていると思いますし、 メールで頂いたリアクションを拝見した限りでは、その女性の虚栄心を満たすだけの関心を 周囲が注いでくれないフラストレーションが感じられます。
この女性が、Mさんと同僚の会話に割り込んで来て、同僚の女性を批判したりするのは、自分に関心を注いで欲しいという気持の現われだと判断しますので、 手っ取り早く解決する方法は、本人の自慢が始まる前に、この女性を褒めてあげることです。
でも、心にも無いことを言って褒めようとすると、時に大失敗をするケースもあります。

例えば私の友達は、前述のナチュラル派の女性の自慢話に 上手く合わせようと試みたものの、 「もし 私が何もしなかったら、こんな程度(ナチュラル派の女性のこと)じゃ済まない」と言ってしまい、 周囲が一瞬、凍り付いてしまいました。
私がお薦めするのは、職場の年上の女性に対して 「今の状態でもキレイだけれど、メークしたら物凄くキレイになりそう」 というようなアプローチをしてみることです。 モデルや女優でも、年齢に関わらずメークをした方がキレイになることは 誰もが心得ていることですから、 この女性が どんなにナチュラルな美貌に自信を持っていても、こうしたアプローチは失礼ではありません。
もし彼女が、「試しにメークをしてみるのも良いかも・・・」と思ってくれれば一番ですが、 そうでない場合でも 今のような態度は取らなくなると思います。

もうちょっと苦めのお薬が必要な場合は、職場仲間でグループ・フォトを撮影して、それをメールで配布するだけでなく、 職場に貼っておくことです。写真は肌の粗を捉えますので、メークをしている肌と していない肌では、写真写りに歴然と差が出ます。 そんな写真に写った肌のコンディションや、メークが顔にもたらすインパクトの違いを目の当たりにすれば、 その女性もナチュラル派が必ずしもベストではないと悟るかも知れません。

私の考えでは、外観における ”ナチュラル”と ”ナチュラル・ビューティー”とは別物です。 ”ナチュラル”は、何もしない、もしくは手をかけないこと、自然にしていること を肯定的に表現する言葉ですが、 必ずしも良い意味だけとは限りません。
”ナチュラル・ビューティー”といえば、裏も表もなく、一律に”美しい”ことを意味しますが、 25歳を過ぎてからナチュラルな美しさを実現するためには、かなりの努力やケア、投資が必要です。 年齢を重ねれば、重ねるほど、ナチュラル・ビューティーは お金と手を掛けなければ実現しないのが実情です。

私は 女性でも男性でも、自分にお金と時間を掛けている人というのは、確実に人生において その投資や努力に見合うだけのメリットや恩恵を受けていると判断しています。 そういった自分に対する投資や努力は、肌や髪の毛、身なりといった外観に止まらず、 知性を磨いたり、心を豊かにすることも含まれますが、自分を内側&外側から磨く努力をしている人は、 それだけサクセスフルであったり、交友関係が広くなって、様々な経験が出来るなど、人生がポジティブに展開しているように思います。
日常生活の中でも 外観をきちんとしていることで、ブティックでショッピングをする際や レストランでの食事の際の店員の態度やサービスが変わってきますし、 人との出会いも多くなります。 また私のような自営業者は、身なりや外観で ビジネスのサクセス度をジャッジされるので、洗いっ放しのヘアやガサガサの爪で ミーティングに現れれば、それだけでビジネス・チャンスを失いかねません。
なので、職場の年上の女性の態度がどうであれ、Mさんや同僚の方達には、引き続き ご自分を内側&外側から磨く努力を続けて頂きたいと思います。


Yoko Akiyama


このセクションへのご質問は、ここをクリックしてお寄せください








執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


PAGE TOP