Mar. Week 1, 2015
★ Am I Too Picky?
ルックスの悪い男性ばかりを紹介されたら…


Yoko Akiyamaさま、
Cube New Yorkをいつも大変楽しく読ませていただいています。 アメリカに暮らしていますが、ニュースよりも早くCubeさんでいろいろな情報を読むことが多く、 一体どうやって情報を入手していらっしゃるのか、感心するばかりです。
このコーナーやキャッチ・オブ・ザ・ウィークも毎回欠かさず読んでは、Yokoさんの分析力や、洞察力、 フェアな判断にいつも「目からウロコとはこのこと!」という思いをしています。

私もアドバイスを頂きたいことがあります。
数ヶ月前にそれまで付き合っていたボーイフレンドと別れて、昨年のホリデイ・シーズンも、今年のバレンタインも ボーイフレンド無しで過ごしていたのですが、アメリカ人の同僚がそんな私を心配して、 頼みもしないのに 男性を4人も紹介してくれました。 でもその男性というのが、良い人なのかも知れないのですが 「いくら何でもちょっと…」というルックスをしている人ばかりなのです。
具体的に言えば、初めて紹介された男性は30代にも関わらず、脳天が大きく禿げていて、鼻が大きいので、 茶髪版の”お茶の水博士”のような感じで、会った途端に 「No Thank You!」と思ってしまいました。
次に紹介された人は、小さくて太っていて、ビア樽みたいな体型でした。その人は髪の毛は生えていましたが あまりに体型がずんぐりしていて、ロマンティックな気分にはなれません。
そして3人目に紹介された人は、私の父より老けて見えるような40代の男性。 4人目の男性は、自分ではシステム・エンジニアだと言っていましたが、普通の仕事をしているように見えない人で、 ツイードのジャケットにオレンジ色のシャツを着るようなファッション・センスの持ち主で、靴下に穴ならまだ許せるのですが、 靴に穴が開いていました。

お断りが何度も続いて 申し訳ないので、4人目の男性が空振りだったときに、 同僚には「 もう男性を紹介してもらうのは結構です」とはっきり言いました。 そうしたら、彼女は自分が紹介した男性は皆とても良い人なのに、どうして私が気に入らないのかと しつこく理由を尋ねてきました。実は私はそれまでは、はっきりと理由を言うと悪いと思ったので、 「何となく、ピンと来なかった」、「ロマンティックなコネクションが無い」と 遠まわしに断っていたのです。
でも、同僚があまりにしつこいので その時にはっきりと「紹介してくれた男性全員のルックスが気に入らなかった」と言ってしまいました。 そうしたら、同僚は「貴方、ブレーク・ライヴリーでもないのにライアン・レイノルズみたいな男性を探しているの?」などと言い出して、 「私の主人はロバート(最初に出会った男性の名前)より禿げているけれど、私は気にしていないわよ。だから私達は結婚して15年以上が経つけれど、今も幸せなのよ。」 というお説教が始まり、その挙句に オフィスの別の同僚のご主人の話を持ち出して「彼女のご主人だって、フィットしたボディとはいえないけれど、 そういうのを許せる気持ちがあるから、彼女も幸せな結婚生活をしているのよ」と、職場の他の同僚のご主人のルックスを持ち出しては、 まるで私が外観に物凄くこだわって、ライアン・レイノルズや、ブラッドリー・クーパーのような男性じゃないと嫌だと思っているかのように オフィスの中で触れ回ってくれました。
以来、デート相手探しの話しになると、私は物凄く理想が高いように言われて、男性のルックスの問題が許せないビッチ扱いです。

こういう時、私はどう振舞えば良いのでしょうか。 ルックスを理由に紹介された相手を断るのは、そんなに悪いことなのでしょうか?
Yokoさんだったら どうお考えになるか、アドバイスを是非いただきたいです。 よろしくお願いします。

−F−





私が知る限り、頼まれないのにマッチメーキングをしてくれるアメリカ人女性というのは、かなり一癖ある人物と思って間違いありません。
マッチメーキングをビジネスにしている女性についても、オファーされた男性の写真を見て女性が断ろうものなら、 お説教が始まって、まずは「会ってみないと分からない」と説得されて、実際に会っても やはり気に入らないので断ろうとすれば 「もうちょっと付き合ってみないと分からない」などとプッシュされて、女性側は少なくとも数回は自分が好きでもない男性とデートさせられてしまうことになるようです。
でもプロのマッチメーカーは、クライアントの男性から支払われているフィーに見合うサービスを提供しなければなりませんので、 纏まらないのを承知で、もしくは纏まったらラッキー程度の目算で、女性を激励したり、なじったり、時に脅しめいたことを言ってまで 数回程度のデートに追い込むのが仕事なのです。

それと同等のことを 頼まれもせず、一銭も支払われること無しにやっていらっしゃるのがFさんの同僚の女性です。 こうした人物は、自分が紹介した人物、推薦した人物などが、誰かに批判されると、 それが公平な視点から、事実を指摘したものでも、それに腹を立てたり、執拗な弁護を繰り広げる場合があります。 ですから その同僚が、 他の同僚のご主人のルックスまで持ち出して、Fさんを高望み扱いする様子は容易に想像がつきます。
女性にとって 男性のルックスというのは、男性が女性のルックスを問題にするほどは重要ではありませんが、 それでも 「友人として 好感が持てるルックス」、「嫌うほどではないルックス」と、「恋愛関係になれるルックス」というのは違います。 Fさんとて、紹介された4人の男性と ホーム・パーティー等で出会って、 何かのきっかけで会話をしたのであれば、その内容によっては「面白い人」程度の印象を持ったかもしれません。 でもFさんは 4人の男性を 恋愛対象の候補として紹介されたのですから、 その視点で男性を見て、 「いくら何でもちょっと…」というお気持ちになるのは全く不思議ではありません。

私が1つご提案するのは、マッチメーカーの同僚女性にしても、その他の同僚の方にしても、幸せな結婚生活を長く 続けた現在ではなく、 出会った当時のご主人のルックスがどうであったかを、さりげなく尋ねてみられることです。 出会った段階から、ご主人が既に 頭髪が薄かったり、不健康な体型であった場合は、Fさんが ”ルックス・コンシャス” と批判される根拠が認められますが、 通常、男性の多くは結婚後のエイジングで そうしたルックスになっていく、もしくはその状況に拍車が掛かるものです。 ウェディングの写真よりも、15年後のルックスの方がベターな既婚男性というのは、私が知る限り、極めて稀です。
もし、同僚の方々のご主人が、出会った当時には頭髪があって、健康的な体型をしていた、もしくは現在よりもそれらの問題が 遥かに軽度だったのであれば、Fさんをルックス・コンシャス扱いをする権利は無いというのが私の考えです。 女性は一度恋愛感情を抱いて、結婚に至れば、その後は男性のウエストラインが太くなろうと、 頭髪がどんどん薄くなろうと、徐々に起こるルックスの劣化には、病気にならず、収入があり続ける限りは かなり寛容です。
ですから、Fさんも一度好きで結婚した男性であれば、その15年後の姿が 禿げていたとしても、太っていたとしても、その両方であっても、 幸せな結婚生活をしていることと思います。

人間はフルーツを買うときでも色や形が良いものを選びますし、どんなに性能が良い車でもルックスが気に入らなかったら購入には至りません。 かなり以前に某ブランドの商品開発の人と話していた際にも、「消費者は気に入った色のスニーカーが売り切れると、全く同じ機能とデザインであっても、 別のカラーを買おうとしない」とボヤいていましたが、それほどまでに見た目というのは人が物を買う際の決断を大きく左右するものです。
これは決してブラッドリー・クーパーのような男性が良いと言っている訳ではなく、 世間一般のルックスの良し悪しとは無関係に、自分が好きな顔、愛情が持てる顔でなければ、恋愛関係になるのは誰にとっても難しいと思います。

この件でFさんに非があるとすれば、”お茶の水博士”を紹介された時点で、「自分の好みや性格を理解してくれていない」 とはお考えにならずに、合計4人もの男性を同僚の女性に紹介されてしまったことです。
”お茶の水博士”を紹介してくれた女性が、次にブラッドリー・クーパーを紹介してくれることはありませんので、 今後はその点をお気をつけになることをお薦めします。

Yoko Akiyama



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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。




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