Mar. Week 2, 2014
★ Put Some Make-Up On!


Yokoさん、こんにちは、
いつもこのコーナーや、キャッチ・オブ・ザ・ウィークのコーナーをとても楽しみに読んでいます。
もう15年くらい、欠かさずにアクセスしている唯一のウェブサイトです。
私もご相談に乗って頂きたいことがあります。

私の友達で、全然メークをせず、ファッションやヘアスタイルにも あまり構わない女性が居ます。
でも顔は可愛いと思うので、私から見れば 勿体無いという感じで、 ある時、一緒にちょっとしたパーティーに出席するのをきっかけに、彼女のヘアカットとブロー、そしてメークやネールを全てサロンでやってもらいました。 そうしたら 私が思った以上に、ビックリするほどキレイになってしまって、 私が貸してあげた服やシューズもとっても似合っていて、パーティーでもかなりチヤホヤされていました。

彼女は日頃から、彼氏が出来ないとこぼしていたので、これだけキレイになったら彼が見つかるだろうと思った私は、ちょっとお節介かと思ったのですが、 少し前に彼女と別れたばかりの知り合いのイケメン(?)に パーティーで撮影した友達の写真を見せたところ、 「会ってみたい」と言ってくれました。
友達も、イケメンの写真を見てかなり気に入っていたので、いきなり2人でデートをするよりも、イケメンは私の主人と親しいこともあって、 主人と私、そしてイケメンと友達の4人で食事をすることにしました。 当日は、友達がイケメンに気に入ってもらえるように メークの指示を与えて、着て行く服も貸してあげて、2人が上手く行ってくれたらと思っていたのですが、 なんとレストランに現れた彼女は、元通りのスッピンで、私が貸してあげたワンピースではなく、自前の地味なセーターとスカートというファッションで、 唖然としてしまいました。

唖然としたのは私だけでなく、イケメンも同様で、私は「可愛い女の子を紹介する」と言った手前、 食事の間中、何となくしらけているような彼と、そもそも私のことをお節介だと思っている主人が とりあえず、その場を何とか無事に、楽しく過ごしてくれるようにと思って、 一生懸命 話題を提供したり、皆に万遍なく話を振ったりして、凄く疲れる思いをしました。
途中で、化粧室に友達と一緒に行った時に、「どうしてメークをして来なかったの?その方がキレイなのに・・・。 それにどうして、貸してあげたワンピースを着てくれなかったの?」と訊いてみましたが、 返って来たのは、「お化粧をしている時の自分は、役を演じている女優みたいな感じだから、真剣に付き合うかもしれない人には、 日頃の本当の自分として会いたかった」という言い分でした。

私は、そういわれて何て言ったら良いかわかりませんでしたが、 結果的に、イケメンの彼女に対するリアクションは、「僕はもっと身なりに構う女性が良いんだよね」というものでした。 ところが、友達はイケメンが食事の間中、全く彼女に興味を示していなかくて、顔さえろくに見ようとしないのに 彼を気に入ってしまいました。
それで、食事代は全て主人が払ったのに 「食事の席に会いに来てくれた お礼が言いたいし、今度は2人で会いたいので、連絡先を教えて欲しい」と言って来ました。 私は、イケメンにこれ以上迷惑は掛けられないと思って、ごまかしていたのですが、 それも何度も訊いてくるので、 すごく言いにくかったのですが 友達に イケメンからのリアクションをフィードバックしてしまいました。
そうしたら ショックを受けるかと思ったら、逆切れされてしまって、私がお見合いみたいな食事を企画しておいて、会話ででしゃばり過ぎる とか、 どうして 自分の写真を見て 会いたいと言ってきた男性に、最初から直接繋いでくれなかったのか?などと言ってきて、 最後には、私がイケメンのことが好きなのでは?と勘ぐるような被害妄想 になっていました。

幸い、主人がその席に居て、主人もスッピンで現れた友達に唖然としていたので、主人は私が何とか食事がしらけないように 神経をすり減らして、ホステスを務めようとしていたのはよく分かっています。それに主人も、食事に現れた彼女を見て 「定年を控えた学校の先生みたい」と言っていて、それをイケメンに紹介しようとした私が パニックに陥っていたのは承知しているので、私達夫婦は 何と言いがかりを付けられても大丈夫です。
それよりも納得がいかないのは、こんなに友達に良くしてあげたのに、最後には まるで罵られているような思いをしなければならないことです。 普通だったら、こういう関係になったら、暫く会わないのですが、 彼女に貸したワンピースと靴を返してもらわなければならないので、それで会う時に また何て言われるかと思うと気が重いですし、出来れば彼女が納得するように説明してあげたいと思います。 それが上手く行かなかったら、もうお友達付き合いは出来ないと思って諦めようと思っていますが、 どんな風に話すのが良いか、お知恵を貸していただけると すごく嬉しいです。 よろしくお願いします。

−C−






私も、人をメイクオーバーして、その人がキレイになるのを見るのがとても好きなので、 Cさんがお友達の ファッションやメークの面倒を見てあげる状況はとても良く理解出来ます。
このオケージョンでCさんがやらない方が良かったのでは?と思ったのは、やはりイケメンを紹介してしまったことです。

私の経験上、メイクオーバーというのは、瞬間芸で終わる人と、それをキッカケに努力して 「キレイになろう」というタイプの人に分かれます。 努力してキレイになろうというタイプの人は、もともと自分が 「もっとキレイになりたい」という願望を持っていたものの、 どうやったら良いのか分からなかった人で、 そういう人は、メイクオーバーによって ファッショナブルな装いやヘア&メークを学ぶと、それ以降は 自分なりに それを継続していくようです。

逆に せっかくメイクオーバーをしても瞬間芸で終わってしまう人というのは、面倒でヘアやメークに手を掛けたくないという人もいますが、 意外にも自分に自信がある人が少なくないのです。 すなわち、自分がヘアやメーク、ファッションに時間やお金を掛けなくても、「そのままの自分で周囲に受け止めてもらえる」と思っているケースもあれば、 自分はヘアやメークに手を掛けなくても、十分にキレイと思い込んでいる場合もあります。
Cさんのお友達は、メークオーバーが瞬間芸で終わってしまったタイプといえますが、 たとえ逆切れしていたとは言え、「どうして 自分の写真を見て 会いたいと言ってきた男性に、最初から直接繋いでくれなかったのか?」と 言って来たところからお察しして、 自分に何らかの自信がある方だと思われます。

その一方で キレイにメークをして、ヘアをきちんと整えて、ファッションにも気を配っている女性というのは、 メークをしていないと人前に出られないと思っていたり、ヘアが上手く纏まらない日は 消極的になったりと、 容姿を気にして、自信が簡単に揺らいだりするケースが多いのもまた事実です。 でもだからこそ、容姿に気を配って、時間やお金を使う訳で、そういう努力をしている人の方が、 エイジングも穏やかですし、年齢を重ねても華やかさを失わないケースが多いというのが私の見解です。

また男性の立場からすれば、スッピンで自信に満ちた女性よりも、ヘア&メーク、ファッションに気を配って、女性らしさが感じられる方を好むのは 当然ですし、男性というのは 女性が美人であろうと、 無かろうと、 その女性に視覚的に惹かれない限り、恋愛対象として好きになることはありません。
友達関係や仕事関係など、恋愛感情が入り込まない男女間においても 女性が持って生まれたルックスのレベルに関わらず、 身なりに気を使っていることは、男性に好感を持たれる要因になります。 それほど男性はビジュアル系の生き物と言っても過言ではないのです。

それと、私が男性だったら 初めて会う日に女性がメークもせずに現れたら、交際が始まって遠慮がなくなってきたら 女性が一体何処まで身なりに構わなくなるかと考えただけで恐ろしくなります。
イケメン男性が 「僕はもっと身なりに構う女性が良いんだよね」とおっしゃったとのことですが、これは外観だけでなく、 メンタリティの意味も含まれていると思います。 ヘアやメーク、ファッションに気を使っている女性というのは、 そのままの自分を見て欲しいのではなく、自分の良い姿、より良い自分を見て欲しいと思っている訳で、 それは見方を変えれば、相手に対する気配りであり、向上心でもあるのです。 そのままの自分を相手にゴリ押しするのは、「これが私が作る料理だから、嫌なら食べないで」と言いながら、手も材料費も掛らない料理を毎日出すようなもので、 そんな状況は 相手にしてみれば、味気無いだけでなく、食事の楽しみが全く感じられません。 なので、好き好んでそんな女性とデートをしたがる男性が居なくても不思議では無いと思うのです。

私の見解では、Cさんのお友達に彼氏が出来ないのは、外観に気を使わないからというよりも、 そうした「自分は自分のままで良い」という考えを曲げない柔軟性の無さ、言って見れば頑固さが災いしてるように思います。 男性というのは、ビジュアルで簡単に惹かれる一方で、そういう柔軟性の無さや頑固さというのを嗅ぎ分ける嗅覚も持っているので、 たとえ、イケメンとのデートでお友達がメークをバッチリして、ヘアを完璧にブローして、Cさんが貸してあげたドレスとシューズで登場しても、 恐らく上手くは行かなかったように思います。

頑固な人というのは、自分が 守り続けているポリシーや主張が正しいと思うあまり、 周囲の言葉や、周囲からの扱いを曲解するケースが少なくありません。
例えば、一般の女性に「メークをするとキレイ」といえば、「メークをしていない時は、そうでもない」という 真意が 皮肉交じりに聞こえてくるものですが、 Cさんのお友達は「メークをするとキレイ」と言われたら、それを褒め言葉だと思って 嬉しそうにするように思います。 また、お互いに写真を見て 「会ってみたい」という運びになったとは言え、人柄も分からないうちから 「真剣に付き合うかもしれない人」とお友達が考えていらしたことも、”まずは Cさんのご紹介で お互いに会ってみる” というデート以前のプロセスを、 交際や将来設計を前提にした状況に 拡大解釈をしていた印象を受けました。
したがって、Cさんが正しいと思うアプローチでお友達にアドバイスをしても、それを曲解されることが見込まれます。 正直なところ頂いたメールからは、気分の悪い思いをするリスクを冒してまで アドバイスをする価値があるお友達とCさんが見なしている印象は 受けませんでした。

私も人に対する親切が仇になって返って来たことは何度もありますが、その苦い経験の共通した問題点は、 好意や親切に有り難味を見出さない人、人に親切にするのが そう簡単なことではないことを理解しない人に対して 親切にしていたということでした。
私がそのことを人にアドバイスする時に使う表現が、「コンクリートに植えた種は生えてこない」というものです。 人に親切にすることは大切ですが、相手に親切という種を植えて、それが将来 自分の満足感や、友情という形で育っていくためには、 その相手がコンクリートではなく、土でなければならないという意味です。それもよく肥えた、水はけの良い土であれば 尚のこと 豊作が見込めることになります。

メールに書いて下さった Cさんのお友達に対する様々なご親切と、それを省みない お友達の逆切れの様子、被害妄想のリアクションから判断した限りでは、 お友達は残念ながら コンクリートのように思えます。 ですので、Cさんの優しい気持ちは とても素晴らしいと思うのですが、それを注いであげるに相応しい相手を見つけて行う方が、 「こんなに友達に良くしてあげたのに・・・」と納得出来ない思いを味わうことが無いように思います。

したがって、お友達には特にアドバイスをする必要は無いというのが私の意見です。
また実際に会って、服とシューズを返してもらわなくても、 宅配便という便利なものがあるのですから、送り返していただくのでも良いように思います。


Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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