Apr. Week 2, 2016
★ Party Guest with Sticky Fingers?
自宅でパーティーをしたら、大事な飾り物が紛失して…


秋山曜子さま、
いつもこのコーナーとキューブ・ニューヨークのサイトを愛読して、ジュエリーやコスメのお買い物もさせていただいている者です。 秋山さんのアドバイスを読むと、クォリティが高いお品を提供する御社の姿勢が益々よく分かって、お友達にも薦めているサイトです。
いつもこのコーナーの皆さんの悩み事を拝読して、 それに素晴らしいアドバイスをされている秋山さんを 尊敬していたので、私の悩みにも是非アドバイスをいただけたらと思って、このメールを書くことにしました。

先日、友人に頼まれて あるパーティーを自宅で行ないました。 本心を言えば、私はホームパーティーをするのはあまり好きではないので、最初はお断りしましたが、 私の自宅のリヴィングの雰囲気がそのパーティーの主旨にぴったりだったことから、 友達に熱心に頼まれて、引き受けることにしました。 参加者は見ず知らずの人はお断りで、 私か友人の知り合いと、その人が連れてきた友達のみにしました。 ですので初対面の方が自宅に来ても、それほど変な事にはならないものと思っていました。
パーティーは無事に 滞りなく終了して、参加者の皆さんが片付けまでお手伝いしてくださったので、 準備こそは大変でしたが、皆さんが喜んでいただいたので 「成功!」と思ったパーティーでした。

ところがその翌日になって、ある飾り物が見つからないことに気づきました。 何処かに落ちているのでは?と思って 家中探しましたし、家族が何処かに移動していないかも確かめましたが、 どう考えてもパーティーの時に紛失したとしか思えません。
何故かと言えば、私がパーティーの前日に その飾り物がパーティーの最中に落ちたり、倒れたりしないように、 いつも置いている場所よりも、棚の奥の方に置き替えていたんです。 ですからパーティー前日までは、確かにいつもの場所に置いてあったものでした。 それが忽然と姿を消してしまいました。 私にはパーティーのゲストが持って行ってしまったとしか思えません。

パーティーをして欲しいと頼んできた友達にも ダメモトで尋ねてみましたが、 もちろん行方が分かるはずもありませんし、「さあ、そんなこと今から言われても」とあっさりかわされてしまいました。
私は親切心で特にに自分のためでもないパーティーをして、大切にしていた飾り物が紛失したということで、 とってもショックを受けていて、人間不信にもなりそうです。 パーティーにやってきて、その家から物を盗むなんて酷いと思いますし、それが持ち主にとって どんなに大切かを考えても見ないのかとも思ってしまいます。

パーティーに参加できなかった友達に相談してみたら、パーティーをしてくれと頼んだ友達が 参加者の人たちにマス・メールで 紛失した飾り物について知らないかを尋ねるべきだと言われたので、 友達にそう伝えたのですが、彼女は「せっかく来てくれた人たちを泥棒扱いするみたいだから 嫌だ」と言います。

飾り物が無くなったこともショックでしたが、私の気持ちが収まらない理由の一つは、 友達がパーティーを頼んでおきながら、私の飾り物の紛失には 全く素っ気無くて、ぜんぜん同情さえしてくれないことです。
その飾り物は、もう手に入りませんし、旅行の思い出の品で同じ品物や似たような物では代わりになりません。 お値段もとてもお高いものでしたが、無理をして買った大切なものです。。 小さくて 女性のバンドバッグには簡単に入るサイズですので、誰かが持って行ったとしか思えません。 考えれば考えるほど、飾り物を盗まれたことが悔しくて、悲しくて、以来ずっと落ち込んでいます。
もう飾り物が戻ってくることは無いのはわかっていますが、私はこのまま諦めるしかないのでしょうか? 何かアドバイスをぜひお願いします。
これからも秋山さんとキューブ・ニューヨークさんのご健勝をお祈りしています。

- N -




私もパーティーをホストした際に、物が紛失したり、高いグラスが割れたり、欠けたりということを経験していますのと、 パーティーの準備や片付けが とても大変なことは熟知していますので、 それが終わって一息ついた時に、大切なものが無くなっていたというショックは少なからず理解できる思いです。
特に、それがお友達に頼まれてのパーティーで、本来だったらご自身がなさっていらっしゃらないはずのパーティーと思うと、 その悔しさや悲しさが高まる状況もお察しします。

恐らくNさんは、あまり日頃から物を失くすことがなく、気に入ったものへの愛着が強い方だとお察しします。 私も、物を失くすことが殆どないので、特に長年愛用した物や 気に入っていた物を失くした時は 物凄くショックで、 落ち込んでしまうこともありますし、「どうしてあの時、ここへ入れておかなかったんだろう?」などと後悔して、 自分を責めることもあります。 また、物に対する精神的な執着やこだわりが強い人というのは、自分が暮らす空間にしても然りなので、 Nさんが「ホームパーティーがお好きではない」とおっしゃるお気持ちも よく分かります。

パーティーをNさんにお願いしておきながら、紛失物の問題には関わりたがらないお友達については、 確かにもうちょっと思いやりを見せてくれるべきとは思いますが、そういう人は世の中に少なくありません。 誰がやったか分からないことの責任が自分に来るのを恐れている場合もあれば、 「そんな大切なものなら、盗まれない場所に隠しておくべき」と考えている場合もあります。

私自身、前述のように ホーム・パーティーをする度に、物が破損したり、紛失していて、 私のパーティーでの紛失の場合、チーズ・グレーダーのカバーや、フルーツ・ナイフ等、盗む価値があるような物ではないので、 恐らくゴミと間違われるような場所に放置されて 捨てられたのだと思っていますが、気分が悪くないと言えばウソになります。
でも、もし友達がホーム・パーティーをホストして、そんな細かい紛失物について愚痴っているのを聞いたら、 「そういう事でカリカリ、イライラする人はホーム・パーティーをするべきではない」と内心考えるように思います。 要するにパーティーというのは主催する側と参加する側で、気持ちや 物の見方が異なる場合が少なくないのです。
パーティーというのは、好きでないとホストできないものなので、参加する側はパーティーをホストする人は 好きでやっていると考えがちなところもあります。 いずれにしても、参加した方にマスメールで紛失物について尋ねるのは、 それによって紛失物が戻ることは無いと思われるだけに、無駄なことのためにパーティーに参加された方々の後味を 悪くするだけなので私はお薦めしません。

一度こうしたことが起こると、今後Nさんが再び気乗りがしないパーティーをお友達に頼まれた場合、 お断りするのは簡単ですし、Nさん自身も「もうこりごり」とお考えになっていることと思います。 でも人に良かれと思ってやってあげたことには、必ず有形、無形で何かしらのお守りや見返りが もたらされます。ですから 親切心でお友達のためにパーティーをホストしたこと自体は後悔する必要はありません。

問題の紛失した飾り物については、Nさんは常識的で、理知的な方でいらっしゃるので、ご自分の中で既に結論を出されている様子を メールからお察しいたしました。「友達にも ダメモトで尋ねてみましたが」、「その飾り物は、もう手に入りませんし、 旅行の思い出の品で同じ品物や似たような物では、替わりになりません」と書いていらしたとおり、 飾り物についてお友達に尋ねても何の解決にもならず、その飾り物と同じ物がもう手に入らないこと、たとえ手に入ってとしても 紛失したものの替わりにはならないことは Nさんご自身が既に悟っていらっしゃることなのです。 ですから残された問題は、Nさんのお気持ちとどう対処するか?ということだと思います。

物が紛失したり、壊れたりすると、人はよく「自分の災難の身代わりになってくれた」とか、「自分に対するお役目を終えた」といった セオリーで慰める傾向がありますが、私に言わせると、それは物には執着が無い人への慰め言葉で、 物に執着がある人にとっては、上辺だけの言葉にしか聞こえないものです。
「他人よりも物に執着がある」ことを自覚する私の考え方は、「自分に本当に縁があるものはきっと戻ってくる。 失くなって そのままになる場合には 自分の悪運や身体中のトキシックを それと一緒に自分から切り離す」というものです。
私はもう何年も前にマンハッタンを走るバスの中でお財布を落としたことがあり、中に何もIDになるものが入っていなかったので 絶対に戻るはずはないのにもかかわらず、どうしても長年愛用したそのお財布が 自分に戻って来ないとは思えずにいたところ、 当時通っていたフェイシャリストから 「貴方のお財布を拾ったという女性に電話番号を渡しても良いか?」という連絡がありました。 お財布を拾ってくれた女性は、中に入っていたフェイシャル・サロンの 顧客カードを見て、わざわざサロンに問い合わせをして 私を探してくれて、結局その女性のお陰で 無事にお財布が戻ってきました。

同じお財布を、タクシーの中に置き忘れたこともありますが、その時は直ぐに気づいて ハイヒールを履いたまま10ブロック全力疾走して 自力で取り戻しました。もちろん私はタクシーほど早くは走れないので、信号運が私に味方してくれた訳ですが、それは私のお財布への執着が もたらした運だと今でも信じています。

また少し前にアメリカで報じられたニュースによれば、あるリッチな女性が 新しいハウスキーパーを雇った途端に 家の中から持ち物が次々となくなるので、 解雇はしたものの彼女が盗んだ確証が無いので、盗まれたままになってたとのこと。 ところが後に女性がハウスキーパーのフェイスブック・ページをチェックしたところ、 彼女が盗んだ品物を身に付けた写真をアップしていたことから それが動かぬ証拠となり、 ハウスキーパーは観念して自首して、女性が持ち物を取り戻したという事件がありました。

その反面、私が3年ほど前に日本に一時帰国をした際に滞在したホテルで失くしたリングについては、そのホテルの部屋番号が ニューヨーカーが最も嫌う ”911”だったことで、最初から嫌な予感がしていたのに加えて、 リングを失くしたのを悟った途端に、「もう戻って来ない」と直感したので、失くしたこと自体はとても悲しい、悔しい思いでしたが、 自分の中の悪いものを全てリングと共に切り離すように気持ちを切り替えて、全く異なるリングを新調しました。 すると、そのリングをしていると いろいろな人に声を掛けられて、様々な出会いを生み出すので、「あの時に大切にしていたリングを手放すことになったのは、 このためなのかもしれない」と思えるようになりました。
そんな経験をしてからは、「思い入れのあるものが人から離れて行く時には、何らかの意味や運命が絡んでいるもの」とも考えられるようになりました。 ですので、もしこのまま飾り物が戻って来ないのならば Nさんにも何かそれをポジティブな運命だと悟れる出来事が必ず訪れると思いますし、 そうでない場合は 飾り物がNさんのところに何かのきっかけで戻ってくるかもしれません。
でも どちらのケースも Nさんが悲しい、悔しい気持ちを払拭して 前向きな新しい気持ちを持つことから始まりますので、 終わった事は忘れるのではなく、そこから学ぶものと解釈して、 その飾り物の紛失が自分の運命や運勢に何をもたらすのかを 見極めることに専念して頂きたいと思います。

Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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