May Week 4, 2016
★ "My Girlfriend is Making Me Broke"
彼女にプレゼントをあげなければ、フラレてしまうんでしょうか?


秋山ようこ さま、
初めてメールをします。20代後半の男性です。 このコーナーの大ファンで、女性の悩みにも 男性の悩みにも素晴らしいアドバイスをするようこさんに、僕もアドバイスして欲しいと思いました。 よろしくお願いします。

2年半くらい ずっと片思いをしている女性が居たんですが、彼女がそれまで付き合っていた人と去年の終わり頃に別れて、 以来、デートしてくれるようになりました。 どうやら彼女は フラレタ側だったみたいで、最初は落ち込んでいたので、慰め役とかグチを聞く係と思ってデートしてました。
そのグチっていうのに、「元彼は私に一度もバラの花束をプレゼントしてくれなかった」っていうのがあったんで、 次に会う時にバラの花束を持っていったら 凄く喜んでくれて、その次に会う時は たまたまスキーから戻った後だったんで、 お土産を渡したんですが、何となくそれがきっかけで いつも僕がデート代を払うだけじゃなくて、何かプレゼントしなきゃいけないみたいになりました。

そしたら、彼女はバレンタイン・デイにチョコレートと一緒にフレンドシップ・ブレスレットみたいなものをプレゼントしてくれたんで、 そんなに高いものじゃないって分かっていても 僕からホワイト・デイには何かをあげることになり、 「ティファニーで欲しいブレスレットがある」 ってプレゼントを指定されて、それを買う羽目になってしまいました。
それだけじゃなくて、彼女の友達の誕生日のパーティーに一緒に行くことになって、そのプレゼントの花束を立て替えたつもりだったのに、 友達に渡す時には、「XXX君が選んでくれたお花なの、素敵でしょ、彼センス良いの」なんて おだてられて、 結局こっちが払う羽目になったりして、彼女に会っていない時には自分でも 「財布代わりに利用されてるな」って思います。 でも一緒に居る時は楽しいし、やっぱりずっと片思いをしてたほど好きなんで、 そんな気持ちが吹っ飛んで 「男なんだから、少しくらい払ってあげるのは当たり前かな」って納得できたり、 「多少出費はあっても、一緒に居たいな」と 気を取り直します。

だけど僕はまだ給料も高くないんで 親と一緒に暮らしてるくらいですから、彼女とデートするようになってから、 自分に使うお金が全然無くなってしまいました。 2人で何処かに行けば2人分払うのは僕ですし、 デートの最中に彼女が欲しいTシャツとかを見つけて、「お揃いで買おうよ!」なんて言われたら、 僕が払うことになります。なんで、経済状態を考えると「こんな付き合いは出来ないな」と思うんですが、 でもデートは続けたいので、「お金が無いからもうプレゼントは出来ない」とか 言う勇気がありません。
友達に相談したら、「利用されているだけだ」、「デートは割り勘で、プレゼントはもう出来ないって言ったら、あっさりフラレるに決まってるよ」 って言われますが、本当にそんなもんでしょうか。 別にうぬぼれている訳じゃなくて、彼女もデートを楽しんでると思える場合でもそうでしょうか。 ようこさんだったら、彼女に何て言いますか? これから、どうやって彼女と付き合っていくのが良いと思いますか?

まわりが「そんな彼女やめとけ」って言うから、僕が逆に意固地になってるって言う人も居ますが…。 「情け無い奴」とか思うかもしれませんが、悩んでるのでよろしくお願いします。
これからも頑張ってください。応援してます。

-T-




Tさんのご質問に似たものは、時折 インターネット上の恋愛相談コーナーに登場しているのを見かけますが、 男性がギフトを買わなければならない、男性が常にデート代を払わなければならないというケースには、 女性側がマテリアリスティック(物質至上主義)な場合もあれば、男性側の対応のせいで「自分たちの関係はそういうもの」と 勝手な思い込みをしている場合もあります。また自分の女友達の彼氏が常にデート代を払って、頻繁に高額なプレゼントをしてくれる場合、 その女友達へのジェラシーも手伝って 「自分のことが好きなら、そのくらいしてもらうべき」と考えるようになる例もあるようです。
でも私が知る限り、常に男性にお金を払わせて当たり前だと思っている女性というのは、 正直申し上げて、相手を気遣うような 思いやりや優しさがあるタイプではないのが実情です。 これはTさんのことが本当に好きな場合でも、お友達が言うようにTさんを利用している場合でも同様に言えることです。

かく言う私は、アメリカ人の男友達から「何回目のデートだったら、割り勘にしようって言っても ケチだと思われない?」と訊かれたことが何度かありますが、 交際を始めたばかりのカップルにとっては、ある一定のパターンが定まるまでは デートの支払いをどうするかは ちょっとした問題であったりします。 「最初のデートは自分が払うもの」と思っている男性でも、毎回払うつもりは無いものですが、 好きな女性にケチだと思われるのは まともな男性ならば避けたいと思うことです。 またケチな男性というのは、往々に女性全般に嫌われる存在なので、男性がデートの支払いにおいて気を遣うのはもっともだと思います。
ですが女性がケチな男性と同じくらい 嫌う、もしくは敬意を抱かない(=見下してかかる)のが、自信が無い男性、 自分の言いなりになる男性、強さを感じない男性です。

したがって、女性が自分のことを好きだという自信が無いために デートを割り勘に出来ない男性、 もしくは女性の気持ちを繋ぎとめたくて プレゼントをする男性というのは、特にTさんのように長い片思いの末に 交際をスタートした場合、交際の主導権を握っているのは女性側で、 女性が男性に対して絶対の自信を持っているだけに、その力関係はそう簡単に変わることはありません。
でも女性がそれを楽しんでいるかと言えば、必ずしもそうではないのです。 最初は気楽で 優越感に浸ることはあっても、やがては飽きてくるのもので、 女性とて 自分から尽くしたくなるほどの愛情が注げる男性と交際した方が、たとえ何もプレゼントなどもらえなくてもエキサイティングで、 充実感が味わえるのです。

だからといって、彼女が 心からTさんを思ってくれることが決して無いかと言えば、そうでも無かったりします。 女性というのは、男性と異なり相手に対する思いが変わったり、愛情が育ったりする生き物です。
往々にしてTさんのようなケースが逆転するのは、男性が散々女性を追いかけた後、あっさり身を引いてしまうシナリオです。 自分を追いかけてくれたり、チヤホヤしてくれていた男性が 突然自分から距離を置いてしまったり、 素っ気無くなってしまうと、 たとえその男性をさほど好きでなかった女性でも、それまで浸っていた優越感の源が無くなって、 拍子抜けするような思いや、自分でも驚くような物足りなさを味わうものです。
ですから、もしTさんが 「彼女の方も自分とのデートを楽しんでいる」と思うのでしたら、 デート代の支払いやギフトについての交渉などをするよりも、 まずは彼女との間に最低でも2週間の冷却期間をおいて、相手のリアクションを待つのが良いように思います。 その結果、彼女の方が「デート代なんて割り勘にしてでも、一緒にいたい」と言ってくれれば、 無理なく交際を続けられる体制が整うかと思いますし、 そうならない場合は Tさんが余分な出費を重ねる前に 相手が去っていく、 もしくは時々会うことはあっても、友達付き合い的な間柄になっていくように思いますので、いずれの場合も デート代の支払いの心配は無用になります。

Tさんとて、彼女と会い続けていたら 次の出会いは無い、もしくはあっても 見逃してしまうと思いますが、一度彼女と距離を置いたら 新しい出会いにオープンになれるケースもあるのです。 距離を置く場合は、相手を気分良くさせてからの方が効果的ですが、逆に 相手の態度で何か気に入らないことがあった時でも構いません。 距離を置くとはいっても、もちろん必要な連絡は構いません。でも出来るだけ素っ気無く、簡略に済ませて、決して相手に会わないことが大切です。 「彼女が自分を思っている」という感触が掴めれば、掴めるほど、直ぐに尻尾を振ったりせずに、相手にコンタクトしたい気持ちを我慢すればするほど、 相手の気持ちが高まるのが通常です。
女性の中には ちょっとだけキープするつもりでいた男性と長く付き合ったり、結婚する人は決して少なくないのです。 女性はどんなに頑張っても男性の気持ちは変えられませんが、 男性にはそれが出来るのですから、本当に彼女のことが好きならば 是非トライしてみるべきです。

ところで、Tさんは「親と一緒に暮らしてるくらいですから…」というのを経済的に豊かでない描写に使っていましたが、 人によっては「親と暮らしているのだから、家賃も生活費もかからずに、自分に使うお金があるはず」と考えるケースもありますので、 Tさんがデート代やプレゼントを払うことで 金銭的に苦しい思いを強いられていることを彼女が知らないケースもあります。 それでも私はよほど豊かでない限りは 男性だけに一方的にデート代を払わせる女性はどうかと思いますが、 相手がTさんの経済状態をどう思っていたとしても、Tさんの立場が弱いうちは 気まずい思いをしてデート代の支払いやプレゼントの交渉をするのは、 更に弱味を見せるだけで、それでは今後の関係に期待が持てないように思います。

ちなみに男性が女性にケチだと思われるのは、自分が誘ったドリンク一杯(コーヒーでも、ワインでも)を支払わない場合、 誕生日やクリスマスなどのスペシャル・オケージョンにギフトを贈らない場合、 男性側が明らかに女性より沢山飲んで、食べているのに割り勘にするケース、 「First drink's on me (最初のドリンクは私が払う)」といった女性に二杯目以降も平気で払わせる場合などです。
逆にさほどお金を払わなくても有効な手段は、小額でもサプライズのプレゼントや、バラの花一輪などの気遣いです。 私は、未だ携帯電話が無かった時代に ガソリン・スタンドに停めたデート相手の車の中で、彼の仕事の電話が終わるのを延々と待たされて ウンザリしたことがありますが、彼が バラの花一輪と、チョコレートを買って戻ってきたので、 あっさり許してあげたことがあります。金額に換算すると10ドルほどの心使いですが、 たとえ5分余分に私を待たせたとしても、こうした心使いを見せた方が男女関係というのは上手く行くものだと感じたのを覚えています。
私の友人も、今のご主人と付き合い始めたばかりの頃、出勤の時間に家の外に出ると、彼が車で迎えに来ていて、 助手席にバラの花が一輪置いてあって、カップホルダーには自分のためのスターバックスのラテが買ってあったことを 喜んでいたことがあります。 また別の女友達は、付き合い始めたばかりの男性が 花を3本ほどリボンで束ねたものと、 甘い香りを発つピーチを3つ、小さなバスケットに入れて オフィスに届けてくれたのに感激していたことがあります。

そう考えると女性というのは他愛の無い生き物なのですが、だからと言って男性側が 何の努力やクリエイティビティも見せずに 獲得できるという訳ではありません。努力やクリエイティビティを見せないということには、 「相手の言われるままにデートの支払いやプレゼントをするだけで、お互いにとって良い関係や状況を模索しようとしない」ことも含まれます。
Tさんはご自分の状況を「経済面では努力を強いられている」とお考えになるかも知れませんが、 それは繋ぎとめるための努力で、獲得するための努力ではありません。 したがって いずれは無駄に終わるものと思って間違いありません。 彼女と本当に付き合って行きたいとお考えでしたら、これからは お金よりも頭と気を使って行くことをお薦めします。

Yoko Akiyama

このセクションへのご質問は、ここをクリックしてお寄せください

プライベート・セッションはこちらからお申し込みください


執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

Shopping

Q&ADV プライベート・セッション

PAGE TOP