Aug. Week 3, 2013
★ Talking Behind My Back


いつもサイトの更新を楽しみにしています。
CUBE New Yorkさんは、日本では得られない情報やセンスが良い商品が一杯で 長年頻繁にアクセスしている唯一のウェブサイトです。 このコーナーも 毎週楽しみに読んでいたのですが、私にもご相談したいことが出来てしまいました。
他の方の相談もおありかと思いますが、お答えいただけると嬉しいです。

この夏休みに、女性の友人たちと1週間ほどの旅行に出掛けようとしていました。
そのメンバーでは過去にも数回、海外を含む旅行に何度も出かけています。 ですが そのうちの1人、仮に Xさんとすると、そのXさんが 身体が弱いというか、旅先でよく体調を崩してしまいます。
外国の旅先で、魚介類にあたって1人だけ食中毒になった時もありましたし、病院に連れて行ったこともありました。 他にも 船酔いで吐き続けたせいで、脱水症状になったことなど、本人が悪い訳ではないので決して責めるつもりはないのですが、 5日間の旅行の間の1〜2日がXさんの体調のせいで 予定が狂ってしまうような経験を何度かしたせいで、 旅行のグループの間で 「もう Xさんと旅行するのはちょっと・・・」 という意見で纏まってしまいました。

そこで 本人には悪いと思ったのですが、私ともう1人の友達がさり気なく Xさんに 「貴方は身体が弱いから、皆が一緒に旅行に行って、 手に負えないトラブルになることを心配している」と話して、それとなく 一緒に旅行に行くのを遠慮して欲しいという打診をしました。
私達が話した時は、Xさんはとても恐縮していたのですが、数日後になって気分を害して 別の友達のところに 電話をしてきたという話を聞かされました。 そうするうちに、何がどうなっているのかよく分からないのですが、あっと言う間に 私1人が 「Xさんと一緒に旅行をしたくない」 と主張しているという話になっていて、 Xさんに 「他の人達は構わないって言ってくれているのに・・・」と皮肉っぽく言われた時には、 呆然としてしまいました。

私は、それがとってもショックだったので、この夏の旅行には参加しないことにしてしまったのですが、 そうしたら今度は私以外の友達も1人抜け、2人抜けで、旅行のプランそのものが無くなってしまいました。
それは 友達が 私に悪いと思ったから というような理由ではなく、安いホテルを探したりする旅行の計画を いつも中心にやっていたのが私だったためで、 今までホテルに問題があったり、旅行中に 計画通りに行かないと私が責任を感じて来ました。 だから、そんな事を私に代わってやりたがる人が グループに居なかったのだと思います。

グループのメンバーは、大人しくて何を考えているか分からないタイプも居ますが、 普通に友達付き合いをしている分には悪い人たちではありません。 でも、全員一致で Xさんの旅行参加に反対していたのに、いつの間にか私だけが猛反対していたことになっていたのは、 納得できないですし、裏切られた気持で一杯です。
私は 陰で愚痴るより、本人にはっきり言うタイプなので、今回も Xさんに皆の意向を伝える係を引き受けましたが、 それが完全に裏目に出しまいました。

もう何年も前のキャッチ・オブ・ザ・ウィークのコラムで、 Yokoさんも 物をはっきり言うタイプなので、 時々友達に いかにもYokoさんが 言いそうな台詞を勝手にでっち上げられて 迷惑しているというような内容を読んで 「なるほど・・・」と思ったのをよく覚えているのですが、Yokoさんはそういう問題をどう対処されてきたのでしょうか。
旅行がキャンセルになってから、友達からいろいろ情報が入ってきたので、私だけを悪者にしたと思しきメンバーの目星は付いているのですが、 確証が無いだけに どうすることも出来ません。 確証が得られたとしても、面と向かって文句を言うべきなのかも分かりません。 このままだと、周囲が信じられなくて人間不信になりそうなので、アドバイスをいただけると大変嬉しいです。
よろしくお願いします。

−S−





Sさんの 人間不信になってしまいそうなお気持や、裏切られたというお気持、お察しします。
メールの最後にご指摘頂いたキャッチ・オブ・ザ・ウィークのコラムは、数年前に書いたものなので、 覚えていて下さったことにビックリしていますが、 確かに私は 陰で人の悪口を言わないことをポリシーにしているので、本人の前で 良い事も、悪い事も はっきり言ってしまうところがありました。 すなわち、本人の前で言っている事が 一番酷い事だったりしましたが、そういう事が 面と向かって言えるのは 逆に悪気が無いからなのです。
それを理解してくれる人とは、お互いに言いたい事が言い合える 良い人間関係を保っていて、長年の友達になっているケースが殆どです。 でも世の中には「 本人の前でこんな事を言うのなら、本人の居ないところではもっと酷い事を言っているに違いない」 と考える人も居るのが実情です。
そう考える人ほど、私が言ってもいないことをでっち上げる傾向が強かったと同時に、そのでっち上げられた台詞が私の言動だと あっさり信じて 腹を立てる人が多かったというのが 今から当時を振り返って思うことです。 要するに、私の言動をでっち上げる人も、それを信じる人も、私にとっては友達として価値が無い人達でしたし、 友達関係を続けられるようなタイプでは なかったのです。

そう悟るまでは、Sさんのように 誰が情報操作をしているのかが気になったり、 周囲の人が信用出来ないので、言動に必要以上に気を遣って 疲れてしまうような時期もありました。
私からアドバイスして差し上げられるのは、まずSさんのような状況になった時、 誰が自分を悪者にしているかの詮索をするのは時間の無駄ということです。 というのは、知らない間に自分が悪者にされているようなケースでは、 一番親身になってくれている人間ほど 信用できないケースが多いからです。
その結果、警戒する必要がない人を疑ってしまったり、情報操作をしている張本人に相談事をしてしまったり、 的外れな動きをして かえって物事が こじれてしまう場合が少なくありません。

もう1つ 自らの経験から言えるのは、人が言っていない事を まことしやかにでっち上げて、いかにも本人が言っていたように演出する人というのは、 日頃は 面倒見が良く、社交的な人である場合が少なくない という事です。
そもそも面倒見が良く、社交的な人には2種類のタイプがあります。1つ目は愛情に恵まれて育って、本当に性格が良くて、そう振舞える人。 もう1つのタイプは、人に嫌われることを恐れたり、人に取り入るために 面倒を良く見て、孤独を嫌うために必要以上に社交的に振舞っている人です。
当然のことながら、人が言っていない言動をでっち上げる傾向にあるのは後者のタイプです。

このタイプの人は 他人に嫌われることを恐れるので、心の中では悪く思っている人に対しても、自分の言葉では悪口を言いたがりません。 そのため 「誰かが言っていた事」として悪口を言おうとするので、実際に誰かが言っていた悪口を 使うのはもちろんですが、 自分の思い通りに情報操作をしたり、悪い評判を立てようと考える場合には、人が言った台詞を部分的にアレンジするなどして、 ”でっち上げ” をすることが少なくありません。 この ”でっち上げ” は 罪の無い レベルもあれば、人間関係を台無しにしてしまうような 悪意があるレベルまで様々ですが、 でっち上げた本人は、社交的に上手く立ち回るためにそうした操作をしているので、波風を立てているのが自分だとは悟られないように でっち上げた言動の主には 親切にしてきたり、周囲の情報のフィードバックをしてくれるなど、「私は貴方の味方」というような 振る舞いをするケースが少なくありません。

いずれにしても、こうしたケースでは 何事も無かったように装いながら、状況の静観を決め込むのが一番確実な対処法です。
不思議なもので、時間が経過すると 物事というのは明らかになってくるものです。 全く関係の無いソースから事実が明らかになる場合もありますが、情報操作や根回しをしていた本人が 口を滑らせる場合もあります。 いずれにしても 裏でいろいろな事が起こっていても、それはやがて必ず明らかになるというのが、私が自らの経験で 確実に言えることです。
それだけに、ずるく立ち回る人は 本人がどんなに上手く画策したとしても、やがて周囲にバレてしまいますし、 逆に 表裏の無い付き合いが出来る人というのは、 たとえ社交に長けていなくても 人に信用されるようになっていくものです。

でも、 誰が中心に 情報操作をしていたとしても、グループのメンバーが誰一人 Xさんに本当の状況を説明せず、 「SさんだけがXさんと旅行に行きたくないといっている」的な状況を 作り出したというのは、 それまでグループ旅行の計画を一生懸命に担当してきた Sさんにとっては、 非常に残念な状況だと思います。
ですから、陰で誰が何を言っていたとしても、グループ全体が同罪であるというのが私の偽らざる見解です。


Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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