Nov. Week 3 2017
★ "Japanese Emotionless Face"
"アメリカ人の彼の家族に表情が無いと言われました"



Yoko Akiyamaさま、
アメリカに暮らしています。CUBE New Yorkのウェブサイトはアメリカに来る前からずっと愛読してきました。

今、アメリカ人のボーイフレンドと交際しています。 夏に彼の家族と一度ブランチを一緒にしましたが、その時、私はフレンドリーにしたつもりだったのですが、 彼の家族が 「やっぱり日本人って表情を出さないんだね」と話していたと後から彼に言われました。
彼にも時々、「話している最中に下を向いていることが多いから、もっと目を見て話すように」と注意されることがあるのですが、 なかなかできません。 少し前には彼の友達のホームパーティーに出かけましたが、 英語がアメリカ人のようには話せないので、聞き役に回っていたつもりでしたが、パーティーを主催したカップルの女性が 「私が退屈そうにしていた」と気にしていと言われてしまい、それ以来、アメリカ人が多い席に行くのが苦手になってしまいました。

日本人の集まりに行くと普通に振る舞えるのですが、英語が未だ上手くないので、 聞き取ることに集中していると益々表情が無くなっているような気がしていますし、 無理に笑顔を作るのも疲れてしまいます。
今年のサンクスギビングには、初めて彼の家族の家でディナーをする予定ですが、アメリカ人の親戚も集まるみたいなので、今から不安になってきています。 彼にも気を遣わせたくないので、何かアメリカ人に対する良い社交術みたいなのがあれば教えて頂けないでしょうか。 どうやったらアメリカ人にフレンドリーに感じてもらえるようになれるでしょうか。 是非アドバイスをお願いします。
いつも応援していますので、これからもお身体に気を付けて頑張って下さい。

- E -





確かに日本人はアメリカ人に比べて表情が豊かとは言えませんが、それが日本を始めとするアジアのカルチャーであることは既にアメリカ社会で認識されているので、 私はEさんの彼氏の家族の 「やっぱり日本人って表情を出さないんだね」というコメントは、そのコンファメーションであっても 批判めいたコメントとは思いませんでした。
その事と、彼が「話している最中に下を向いていることが多いから、もっと目を見て話すように」と指摘するのは別件のように思います。 日本人は会話におけるアイコンタクトの時間が最も短いと言われる国民ですが、 やはり話している限りは、常にではなくても相手の顔や目を見ることは大切ですし、彼が指摘するように下を向いて話すのは 感心出来ることではありません。

アメリカにおいては、ビジネスの際や目上の人との会話の際には、両目とサードアイ(3つ目の目という意味ですが、額の中心を意味する言葉)を結んだ三角形の中央、 すなわち眉間の少し上に視点を合わせるのが適したアイコンタクトと言われています。 逆に交友関係の会話においては、両目と鼻のてっぺんを結んだ三角形の中央を眺めるような視点が適していると言われますので、若干視線が下がることになります。
アメリカ人は時間にして日本人の1.5〜2倍のアイコンタクトが通常ですので、話す相手が1人でも複数でも、定期的に目を合わせて 相手の関心を引き付けながら話をするべきですし、 話を聞く場合も、相手に自分が関心を持って話を聞いていることを態度で示すためにも、相手を見つめるのがマナーです。
ひょっとしたらホームパーティーの際も、日ごろから下を向いてしまう傾向があるEさんが 聞き役を務めている最中に下を向いていたために、ホスト・カップルの女性に 退屈そうに見えたのかもしれません。
ですのでEさんが改めるべきは全般的な社交術や振る舞いではなく、彼が指摘するように下を向く癖を直すという事なのだと思います。 たまたま社交的振る舞いについての指摘が重なったからと言って、それを拡大解釈して苦手意識を抱く必要はありません。

サンクスギビングのディナーについては、確かに家族や親類が集まるイベントですが、料理が主役ですし、一度食事が済むと、皆お腹が一杯になって他人の社交術など観察するような シャープさはなくなりますので、政治や人種問題等で口論にならない限りは ゲストの粗が目立たないイベントです。 ですので、その機会に初対面の家族や親族に会っておくのは決して悪いことではありません。
そのサンクスギビングのディナーの席では、料理を作った人に敬意を表すためにも、 1つ1つの料理に興味を持って、美味しく味わって、料理やそのプレゼンテーションを褒め讃えるのはマナーであり、マストです。 たとえダイエット中でも沢山食べている振りをしなければなりませんし、アレルギーで無い限りは 料理や使われている食材について、 苦手意識を露わにするのも間違いです。
料理を作る側にとっては、「美味しい!」と言いながら食事を味わってくれるゲストが一番嬉しい存在ですので、それさえクリアしていれば問題はありません。

初対面の家族や親族、友人等に対しては、Eさんは彼に連れられて参加するゲストですので、少なくとも最初のうちは自己紹介をするのではなく、 彼に紹介される形で家族や親族と挨拶をするのが正式です。 彼がEさんを家族や親族に紹介するのは、彼が相手と久しぶりの挨拶を交わしてからになりますが、 その際にも Eさんは彼らのやり取りにきちんと関心を注いで、笑顔で見守るのがマナーです。 紹介される以前から、相手はEさんの存在に気付いているのですから、既にその時点で第一印象が決まると考えて この段階では努めてフレンドリーに、笑顔で振る舞うことをお薦めします。

でも最初の挨拶の段階さえ気をつければ、前述のように、今時のアメリカ人はアジア人の表情や態度などを既に理解していますので、 アメリカ人に合わせてテンションを上げたり、過度にフレンドリーに振る舞う必要などありません。 かつてのハリウッド映画に描かれていた日本人のように、常にニコニコしながら 何にでも感心したり、何にでも相槌を打つのが フレンドリーな姿勢ではないのです。
また時に 日本人を見ると 下手な日本語を披露してくれるアメリカ人が居ますが、それを日本人が必要以上に褒めるのも感心できない状況です。 もし私のフランス語のセンテンスが間違っていたら、フランス人は顔をしかめて訂正してきますし、私が大阪弁の真似をすると大阪出身の人に嫌がられる訳ですので、 自分の言語に誇りを持っていたら、それを下手に喋っている人に対して、自分の子供が初めて喋った時の親のように喜んだり、驚いたりするべきではないというのが私の考えです。
ですから私は アメリカ人の下手な日本語は褒めずに発音やイントネーションの間違いを指摘しますし、センテンスが間違っていたら 「Nice try!」とか「Close enough!」などと言うことはあっても、それが正しいかのように褒めることは決してありません。 でもそれは自分の母国語に対するプライドであって、非友好的と見なされる態度ではないのです。

前述のように Eさんが下を向いて喋る事については、 社交においても 仕事においても、Eさんにとってマイナスになることなので、 それは彼の指摘通り 直した方が良いと思いますが、それ以外の振る舞いや社交の姿勢については 自分らしくしていることが Eさんにとっても 周囲にとっても 一番望ましいことです。Eさんが無理に笑顔を作って疲れてしまうという場合、そのフェイク・スマイルと接しているアメリカ人の側とて しっくりしない思いをしているものですので、 無理に自分がなれない人間になろうとするのは、誰のためにもならないのです。
それよりも、自分のノーマルな状態を相手に理解してもらった方が、お互いに余計な気を遣わずに済む分、人間関係は遥かにスムーズで友好的になります。 ですから無表情と言われたからといって、無理に表情を作る努力をするよりも、それがEさんのノーマルな状態だと上手にアピールするべきなのです。
そもそも無表情というのは決して悪いことではなくて、周囲が口論等で険悪な雰囲気になっている時に、どちらからも批判されない中立のポジションに居られるなど、 利点も少なく無いのです。

最後に 彼の両親の家を初めて訪ねる場合は、彼と一緒に何らかお土産を用意したとしても、 Eさん個人が それとは別にお土産を用意する方が賢明です。その場合、彼との付き合いがカジュアルであれば チョコレート程度でOKですが、 将来結婚を考えているような真剣な交際であれば、両親それぞれ、もしくは母親にだけでも個別のギフトを用意する方が心象を良くします。
その際には、彼からご両親の好みを教えてもらって それをギフトに反映させると、 彼がご両親のことをEさんに頻繁に語っている様子が感じらて、 好感を持たれる可能性が高まりますので、是非トライしてみてください。

Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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