Nov. Week 4, 2013
★ How to Become Sociable


毎日欠かさずキューブ・ニューヨークのウェブサイトをチェックしている大ファンです。
このコーナー、キャッチ、それとフェイバリットと、Yokoさんが担当するページがアップされる日をとっても楽しみにして、 お買い物も何度もさせて頂いていますが、パシュミナやCJなど素晴らしいものばかりです。

私は以前から考えていたことがあって、このコーナーに何度もメールを出そうかと思っていたのですが、 質問の内容があまりに単純過ぎて 恥ずかしいような気がして、ご遠慮してきました。 でもこれから年末や年始のパーティーや集まりが増える時期を控えて、やっぱりご相談をしてみたいと考えて、 思い切ってメールを出すことにしました。

私は 人見知りではないのですが、友達を作るのが苦手というか、あまり直ぐに人と仲良くなることが出来ません。 友達の中には、新しい人に出会って、直ぐに連絡先を交換して 親しくなってしまう人が居て、 そういう人を見ていると羨ましくて仕方ありません。
私は新しい人と連絡先を交換しても、何となくそれきりになってしまうことが多くて、気が合いそうな人かと思って 連絡しても、一度お茶を飲んだだけで終わったりして、なかなか友達が増えません。 学生時代の友達には親友と呼べる友達が3人ほど居るのですが、それ以外の友達は 相手が結婚したのを機に疎遠になったり、 また直ぐ会う約束をしても、何ヶ月も会わなかったりで、ふと気付くと仕事の後や週末に誰とも会ったり、食事に出掛けたりしない日が 1週間以上も続くこともあります。

以前は、もっと積極的に友達を作ろうとしていて、チャットで知り合った人と出かけたこともありまあしたし、 今はお休みしている お稽古事も、新しい友達が増えるかと思って習い始めた感じでした。 それでも、なかなか友達になりたいという人が居なかったり、誘って出かけてみても 「何か違うなぁ」と しっくり来ない感じになることが多くて、段々無理に友達を作ることに疲れてきてしまいました。

どうしたらもっと社交的になって、友達を増やすことが出来るでしょうか。 単純で、情けない質問なのですが、お答えをいただけると嬉しいです。
それとこれからも、ずっとこのコーナー、キューブのウェブサイトを続けて下さいね。 絶大なファンとして応援しています。

−M−





Mさんのご指摘のように、世の中には 社交上手と、そうでない人が居るものです。
私は本当の友達を人生の財産だと考えていますが、それと同時に友達というのはお金や財産に似た存在だと思うこともあります。 というのは友達が沢山居ること自負している人が、意外に孤独で 本当に心を打ち明けたり、心の支えになってくる友達が居なくて 事あるごとに孤独を感じていたかと思えば、友人の数が多いとは言えない人でも 付き合う人間関係が安定していたり、 信頼できる人々に囲まれて、心豊かに 孤独など感じずに生きている場合が多いのです。
この状況は財産はあるけれど、借金も多くて、常にお金の問題に直面している ”お金持ち”と呼ばれる人々と、 財産が沢山ある訳ではないけれど、自分の生活を維持するには十分な収入があって、お金の心配などせずに暮らしている人々と 通じるものがあると考えるためです。
こうした状況を考えるにつけて、「友達は量より質」というのが私の考えですが、 社交的な人よりも、社交が苦手な人の方が、質の高い友達に恵まれるチャンスが多かったりします。 質の高い友達との間には、長い友情が育まれるので、自分をより理解してもらえたり、様々なことを一緒に経験したり、 お互いを支え合うなど、単に食事や映画に出掛けたり、お茶を飲んで喋る以上の関係になれることが多いのです。

以前アメリカ人の友達と、”ソーシャル・バタフライ (蝶が花の間を飛び回るように社交的、もしくは社交熱心な人のこと)”の女性の 噂話をしていた際、友達が「彼女はベスト・フレンドが200人も居るのよ」と言ったので、「That means she doesn't have any close friends. (ということは、 彼女には本当に近しい友人が居ないってことよね)」と切り返したところ、友達も 「That's also true!(確かにそうでもあるわ!)」と 認めていました。このやり取りからも分かる通り、世の中で社交的と言われる人は、友達が大勢いる反面、 特定の友人に割くエネルギーや時間が少ないせいか、意外に 信頼できる友達には恵まれていなかったりするものなのです。 したがって、Mさんには 無理に社交的になろうとするよりも、自分の本来の振る舞いをしながら、 本当に自分に合う友達を確実に増やしていくことをお薦めする次第です。

私は 知らない人とでも よく喋るので、周囲には社交的だと思われていますし、自分自身 新しい人々に出会って、様々な刺激を受けることは好きですが、 人付き合いという点に関しては、かなり慎重な方です。 したがって初対面の人と連絡先を直ぐに交換するということは それほどありません。
というのも 新しい人との付き合いというのは、上手く行けば新しい刺激やエキサイトメント、新鮮な話題や自分の知らない情報を得る機会を提供してくれますが、 親しくなっていくプロセスで様々な問題をもたらすケースも少なくありません。 そうした問題をもたらす人というのは、ふと考えてみると 自分が無理をして合わせて付き合っている場合が非常に多いのです。
本当に縁があって、良い友達になれる関係というのは、お互いが自然に、無理をせずして、どんどん親しくなっていく場合もあれば、何らかのきっかけで 突然仲良くなったりする場合もあります。 いずれにしても 最初から無理に仲良くする努力をしない方が、自分と本当に縁がある人が自然に分かってくる場合が多いのです。

Mさんは「新しい人と連絡先を交換しても、何となくそれきりになってしまうことが多くて・・・」と書いていらっしゃいましたが、 ニューヨークでも 多くのニューヨーカーがパーティー等で 出会った人々と携帯番号やEメール・アドレスを交換するものの、 実際に連絡をする人というのは、それほど居ません。 また連絡をした場合でも ”携帯メールが2往復して それっきり・・・ ” というようなパターンが非常に多いのです。
どうしてそうなるかについては、人によってはその理由を 「別のパーティーに出かければ、また別の人に出会うので、前に出会った人がどんどん忘れ去られていく」 と分析しますが、私の考えでは 誰にとっても1日は24時間しかないので、新しい人に出会って 連絡先を取り交わす度に、後日その人に連絡をしたり、 会う機会を持つ等、友達になる努力をしている時間が無いこと。そうでない場合は、連絡しようと思っていても、忙しくしているうちに 連絡する時期を逸してしまったために コンタクトをしないというケース。さらには、それまでの経験から よほどピンと来る間柄、お互いにメリットがある関係で無い限りは時間を割いたところで、親しくなれる訳ではないことが分かっているので、わざわざ連絡しようとは思わないというのが 連絡先だけを交換して終わってしまう人間関係です。
でもそれは社交が下手という意味ではなく、世の中の殆どの人々がそうなのです。

それとMさんは「また直ぐ会う約束をしても、何ヶ月も会わなかったりで・・・」とも書いていらっしゃいましたが、 友達に会う頻度というものは、その友情や繋がりの深さとはさほど関連はありません。 
例えば私には、同じニューヨークに住んでいても、毎年1年に1回しか会わない友人のグループがあります。 そうなってしまったのは、皆忙しくて 気付くと 次に会う時には1年が経過していたためで、それを認識してからは あえて毎年1月に1回だけ集まって、それぞれがニューイヤーズ・レゾルーション(1年の決心=目標)を掲げて、前の年のレゾルーションの達成度をチェックし合って、 ビジネス・アイデアを出し合ったり、お互いに良い刺激を与え合うのがルーティーンになっています。 そのグループは、年に1度のミーティングを続けて数年が経つので、既に気心が通っていて、いつもとても楽しい思いが出来ています。
すなわち、常に楽しい時間が過ごせる友達というのは、会う頻度が低くても、それを続けることによって、 確実に深い友情を築くことが出来るのです。

頂いた文面からお察しした限りでは、Mさんは特に社交に卓越している訳では無いようですが、 だからといって ご自身が心配されるほど、社交に劣るという訳ではないように思います。 ご自分でも「人見知りではない」とおっしゃっているのですから、社交術は身につけていると思いますし、 それ以外にメールに書いていらしたポイントについても、特に社交面で深刻な問題を抱えているという印象を私は受けませんでした。
ですので、社交に卓越している人々が見た目の華やかさほどには友情に恵まれている訳ではないこと、 そして友達は 無理をせず、自然体で作るのが一番であることを ご自分に言い聞かせて、 「友達を作るのが苦手」という意識を払拭してしまうことをお薦めします。

最後に友達というのは性格が合うことも大切ですが、趣味が合う、すなわちお互いが楽しくシェアできる話題やアクティビティがあることも大切です。 したがって、自分の視野、趣味を広げておくことは、時に社交術よりも効果的に新しい交友関係をもたらしてくれます。 そのためには 友達を作るためにお稽古事を始めるのではなく、自分が情熱を注げる何かを通じて出会った人と友達になる方が、 遥かに確実に、そして深い友情が育つはずです。
友達になれそうな人を見つけて 携帯メールを送ったり、お茶を飲みながら話すだけが 友達を作る方法ではありませんので、 視点を切り替えてみることも必要かと思います。


Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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