Dec. Week 2, 2015
★ He Didn't Even Remember Me?
一度関係した男性に忘れられるなんて…


Yoko Akiyamaさま、
いつも、このコーナーを本当に楽しみにしていて、これまでに何度も私の質問でなくてもアドバイスを参考にさせて頂きました。 Yokoさんの経験や鋭い洞察力に基づいたアドバイスを読んでいると、本当に目の前が開けてくるような思いがして 私が尊敬する女性の1人です。
誰もが考え付くようなアドバイスを超えた、本当に納得が出来る、気休めではない理論を展開されるので、いつも感服しています。
私もいつかYokoさんにアドバイスをお願いしたいと思っていたのですが、 ちょっと下らないことですが、自分で割り切れないというか、自尊心が傷つく思いをする事が出てきてしまったので メールをしています。

つい最近、友達が主催するパーティーに出かけたところ、そこに来ていた男性を見てギョッとしました。 その男性は、2〜3年前に合コンのような飲み会(とは 言ってももっと上品な会です)で出会って、その後デートをした人でした。 当時、私は元彼と別れたばかりだったこともあって、その飲み会で男性と連絡先を交換して、 その直後にデートをしました。
その男性はなかなかハンサムで、 しかも家がかなりの資産持ちらしくて、車も高級車でしたし その飲み会の席でも プリンスのような存在で、その場に居た女性は皆彼に興味を持っていたと思います。 ですので 私だけがその男性に誘われたのはとても気分が良かったですし、私もウキウキしながら、 かなり気合を入れて(笑)臨んだのがそのデートでした。
プレーボーイっぽい雰囲気の漂う男性なだけに、女性の扱いにも慣れているという感じで、 高額なレストランに出かけた後、雰囲気が良いバーで2人で飲んでいるうちに、私も気分が良くなって、誘われるままにその夜に 彼と関係してしまいました。 でも酔っ払っていた訳でもなく、後悔した訳でもなくて、私にとって、そのデートは忘れられないほど楽しくて 完璧な夜で、 彼ともそう言い合って、「また連絡する」と言いながらその日は別れましたが、 どんなに待ってもその連絡がなくて、自分から連絡する勇気が持てないうちに、 彼が 別の人とお付き合いをしている噂を聞いて、当時本当にガッカリして、落ち込んだのを覚えています。 何が悪かったのかが本当に分からないまま、彼からの連絡がなくなったので、 ずっと何故なのかを考えていましたが、それ以来、あまり男性と真剣なお付き合いをする機会に恵まれなかった私は、友達と 「またデートしたい人」、 「過去にデートした中で忘れられない男性」、「一生の中で、一番素晴らしかったデート」などを話題にする度に 彼のことを話してきました。

パーティーには、友達4人と私の5人で出かけたのですが、そのうちの3人は私から何度もその男性の話を聞かされていたこともあって、 男性を見て「エーッ、彼があの完璧な夜の人!、何となく分かる〜」などと言いながら、ちらちら男性のことを皆で見ていたのですが、 肝心の男性の方は私と目が合っても全く反応がありませんでした。 周囲に大勢の人が居るパーティーでしたし、彼も引っ切りなしに、いろいろな人とお話をしていたこともあって、 私は彼に挨拶に行くべきなのか、だとしたら どうやって声をかけたら良いかに悩んで、それを友達と話題にしながら カクテルをすすっていました。
最悪の場合、直ぐに彼が私のことを思い出せなくて、あの時にデートをして…と彼と関係したことまで 思い出させようとしていると思われるのがイヤでしたし、恥かしいと思ったので、私は 相手が話しかけてこなかったら 声を掛けないつもりだったのですが、友達の1人が「絶対 覚えているに決まっているって!、 そんな素晴らしいデートはお互いにそう思っていないと 成立しないんだから。XXX(私の名前)がこれだけ 何度もノロケてきた人が、忘れちゃうはずないわよ。 ここからまたロマンスが再燃するわよ、きっと!」と 熱心に言うのを聞いているうちに、何となくそうかと思えてきてしまいました。 それで彼のところに挨拶に行ったのですが、それが大きな間違いでした。

男性は 私の挨拶に対して他人行儀で、「どちらでお会いしましたっけ」と言われたので、渋々 「以前、XXさんとかがいらしていた飲み会で・・・」、 「その後、お食事につれていって頂いたこともあるんです」と、出会いの場とその後のデートについて説明したのですが、 演技で忘れているふりをしているのではなく、本当に思い出せなくて恐縮している彼を見て、 恥かしくなって、「その節はご馳走様でした」とだけ言って逃げてきました。 その後、友達に「どうだった?」と訊かれて、「覚えていないみたい」と言ったら、 私に熱心に彼に挨拶するように薦めた友達は 罪悪感を感じたのか、「忘れたふりをしてるだけだって!、絶対忘れているはずないって」と 励ましてくれたのですが、むなしくなって、その夜は眠れなくなってしまいました。

一体いつから私は男性に覚えていてもらえないような存在になってしまったのか?、 彼がモテて、沢山の女性とデートしているから私のことが思い出せないのか? それだとしても、One Of Many になってしまって、全く覚えていてもらえないなんて と思うと情けなくて、 メークもファッションも完璧にして出かけて、それに見合った体験が出来たデートだと信じていたので、 思い出まで粉々に打ち砕かれた思いをしています。
私だけが 一生で最も完璧で素晴らしいデートをしたと思っていて、男性もその時はそう言っていたのに、 その後連絡をしてこなかっただけでなく、私のことを覚えてもいないなんて、 私はそんなに酷い勘違いをしていたんでしょうか? 今までは、自分のことを好きだな と思った男性から 実際に交際を申し込まれたことは何度もありますし、 デートに誘われることも多いので、男性の心理が読めないわけではないと思いますし、 男性にモテるタイプだとよく人に言われます。
友達の中には、初めてのデートで関係してしまったのが悪かったと 批判的な事を言う人も居ますが、本当にそうだったのでしょうか? そうだとしても、私のことを覚えてもいないなんて…と考えて、混乱しています。
どんなことでも、何か割り切りができるようなアドバイスをいただけたらと思います。

これからもショッピングを含めて、サイトを楽しませていただきます。
NYは、これから寒くなりと思いますのでくれぐれもご自愛なさってください。

−C−





メールの文面から、Cさんはおきれいで魅力がある方、加えて自信をお持ちの女性でいらっしゃるとお察しいたしました。
ですので、素晴らしいデートをした男性から それっきり連絡をしてこなくなってしまったこと、 再会してもCさんを覚えていなかったことで、プライドが傷つく思いをされたのはごもっともかと思います。

Cさんと完璧なデートをした男性は、Cさんもメールに「女性の扱いに慣れている」と書いていらした通り、かなり場数を踏んだ ”量産ぺースの Dater” とお察しします。 またルックスも良く、リッチなご様子ですので、そんな男性はお相手に困らないだけでなく、日頃からルックスなどにおいて レベルの高い女性とお付き合いしているものと思います。
ですからそういう男性の記憶に残る存在になるには、セレブであるなど One and OnlyのIDを持つか、さもなくばルックス的に彼が 日頃から付き合う女性とは180度異なるタイプであるか、そうでない場合は 彼と ある一定の時間、 友達関係でも、ガールフレンドとしてでも 付き合いを重ねる必要があります。
また、こうした男性にとって 初めてのデートで女性と関係することは、一夜漬けの勉強でテストに臨むようなもので、 テストに向けて一夜で学んだことが、終わった途端に 全て頭から抜けてしまうのと同様、関係後にお相手が記憶に残らなくても不思議ではありません。 それはCさんの魅力とは無関係ですので、男性がCさんを覚えていなかったとしても Cさんがプライドを傷付けられる必要は全くありません。

ですが、相手がどんな男性であったとしても、相手にとって忘れられない存在になるには、最初のデートで関係するのは賢いこととは言えません。 これは男性の誰もが認めることですが、男性にとって女性に対するエモーションがピークを迎えるのは 最初に関係する時です。 ですから最初のデートで そのピークを迎えてしまった場合、男性側にとってはその後の展開は、結果が分かっているスポーツの試合を見るようなもので、 エキサイトメントが失せてしまいます。
反面、女性側は そこからエモーションが更に高まっていくので、同じ初めてのデートでの関係が Cさんにとっては忘れられない経験になるのは容易に納得できるところです。

恋愛の専門家は、男性が今も 石器時代から担ってきたハンターとしての役割を 21世紀になっても恋愛において実践していると分析して、 男性が獲物を追い求めるスリルやエキサイトメントを楽しみ、ハントが難しい獲物ほど高い価値を見出すメンタリティを例に挙げて、 男性と簡単にセックスするべきではないとアドバイスしていますが、石器時代に遡らなくても、 人間が特定の人や物に価値を見出すには、ある程度の情報量が必要なのです。
美しい工芸品でも、ブランド物のバッグでも、いかに優れたクラフトマンシップで生み出されて、珍しい素材が用いられて、 年に数点しか製作されないとか、売れ切れてしまって手には入らない等、 その優秀さや希少性、人気の高さなどの情報を得れば得るほど、それを手に入れたい気持ちが湧くものですし、 それが高額で、こつこつとお金を貯めて手に入れた場合などは、その価値が益々高まるものです。

また高額でなくても、苦労をして手に入れたものに 特別な価値を見出すのが人間心理というもので、 例えば 何度もトーナメントに出場している優秀なテニス・プレーヤーが口々に言うのが、 「どんなに小さな大会でも フルセットで マッチポイントを何回も凌いで勝ち取ったトロフィーの方が、 ストレートセットで楽勝した大きなトーナメントのトロフィーよりも価値があって、意義ある戦利品」であるということ。
そうしたことは、男性にとっての 恋愛対象としての女性にも言えることで、どんなに美人でファッショナブルに装っていても 簡単に手に入るものというのは、やはりあまり価値を見出してもらえないのです。
ですから、Cさんは批判的とおっしゃっていましたが 「初めてのデートで関係してしまったのが悪かった」と 言ってくださったお友達は、的確な見方をしている方だと私は思います。

逆に、「絶対 覚えているに決まっているって!」と、「忘れたふりをしてるだけだって!」とCさんを煽ったり、励ましたりして下さったお友達は、 恋愛を含めた全てにおいて、あまりアドバイスに耳を貸さない方が良い人物であるケースが少なくありません。 ポジティブであることは大切ですが、何でもかんでも褒めたり、励ましたりして やらせようとする人は、 物事を深く考えて居ない無責任なケースもあれば、人の行動を高見の見物で眺めたいだけだったりするので、 そんなお友達の言われるままに行動していたら、Cさんが不必要な事で 気を揉んだり、ストレスが溜まったりするだけに終わってしまいます。
世の中には善意に聞こえるアドバイスで、人の生活や交友関係を引っ掻き回す人というのが居るもので、 そういう人は悪意など全く感じずに そうした事をしています。 ですから、Cさんに ここで男性心理と共にに学んで頂きたいのが、そんな周囲のノイズに惑わされずに行動するという事です。
実力があったり、ルックスが良い人は、自分に褒められるだけの価値や理由があることを自覚しているだけに、褒め言葉や励まし言葉に 踊らされ易い傾向があります。またその褒め言葉や励まし言葉を心地良く思っているだけに、トラブルやストレスを抱えた原因が そこにあったことを見逃しがちになるのもまた事実です。

話を ”量産ぺースのDater”に戻せば、 昨年引退した ニューヨーク・ヤンキーズのデレク・ジーターは、現役時代、ずっとニューヨークで最も有名なバチェラー(独身男性)の1人で、 セレブリティのガールフレンドが何人もいましたが、一般の女性とも随分ワンナイト・スタンドをしていたようでした。
これから紹介するエピソードは、昨年デレク・ジーター引退の週のキャッチ・オブ・ザ・ウィーク にも書いたものですが、 彼が 一晩関係した女性を 夜中に自分のアパートから追い出す際の手法というのが、 女性を危険無く 自宅に送り届けるためにリムジンが手配されていて、 そのリムジン内に 女性のためのギフトとして用意されているのがジーターのサイン・ボール。 メモラビリア・グッズの相場では、引退前のジーターのサイン・ボールの価値は500〜600ドル。 すなわち彼は単にボールにペンを走らせただけで、500〜600ドルのギフトを捻出できるラッキーな立場でしたが、 一晩の関係で もう2度と会わないであろう女性のために そんな気遣いをしてくれるセレブは そうそう居ないので、 デレク・ジーターの女性遊びが 大きなスキャンダルにならなかったのは 容易に納得が行くところでした。
でも、そんな彼の気遣いの詳細がニューヨーク・ポスト紙で暴かれるきっかけとなったのは、 ジーターが 以前自分と関係した女性のことをすっかり忘れて、同じ女性を2回引っ掛けてしまったこと。 そして以前と全く同じ手法で 彼のアパートから送り返された女性は、 それが自分のためだけの特別待遇ではなくて、 ジーターが誰にでも行っているルーティーンの一環に過ぎないことを悟って 頭に来たのか、 そのネタをNYポスト紙に明かしてしまい、それが当時 ちょっとしたニュース&笑い話になっていました。

デレク・ジーターのように 正統派のイメージやスポンサーとの関係を配慮して、 卒なく女性関係を処理してきた存在でも、少し時間が経てば 一晩だけのお相手のことは忘れてしまうのです。 ですから過去のデート相手のことは もうそれで割り切って、今後 本命と思われる男性が現れた際に 相手のペースやその場の雰囲気に流されることなく、 自分の価値を高める振る舞いをすること、そして「どうしても手に入れたい!」と男性に思わせる演出や 駆け引きをすることをお薦めします。

Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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