Dec. Week 4, 2014
★ The Gift For Sale!
自分が贈った高額ギフトを 友達が安価で販売!?


10年以上前に アメリカに住み始めてから、ほぼ毎日欠かさず御社のサイトを拝見して勉強させて頂いています。
2ヶ月ほど前には、Yokoさんの写真を見てローダンを購入しましたが、おかげさまで私の肌も絶好調になっています。 良い商品をご紹介いただいてありがとうございました。
本当は、ローダンの感想のメールを出そうと思っていたのですが、ご相談したいことが出来てしまったので、急遽、内容を変更して メールを差し上げています。

ご相談したいのは、私の友達のことなのです。彼女は経済的に豊かとは言えないというか、いつもお金に困っています。
そんな彼女が体調を崩してしまったので、私は励ます意味もこめて、彼女の誕生日に以前から 彼女と私が話すたびに 「欲しい!、買いたい!」と言っていたものを プレゼントしました。 その時は、彼女は「こんなに高いもの、本当にもらっちゃって良いの?」と、とても喜んでいる様子で、少し無理をしてまで、それをプレゼント をして本当に 良かったと思っていました。

ところが先日、その友達がルームメートと一緒にタグ・セール(家の中の物を売る、いわばガレージ・セール)をした時のことです。 何と私が贈ったプレゼントが、信じられないくらいの安価でそのセールに出ていました。 私は、彼女に招待されて、お金が必要かも知れない彼女から、何かを買って、少しでも助けてあげるつもりで そのタグ・セールに出かけましたが、 自分があげたプレゼントがそこで売られているのを見て、思わず顔がこわばってしまいました。
友達も一瞬、気まずそうな顔をしたので、それが私からのプレゼントであることは覚えていたはずですし、 それをあげたのはそんなに前のことではないんです。 私からのプレゼントを 馬鹿げたほどの安値で売ってしまおうとしている タグ・セールに私を招待したのにも驚きましたが、 友達は何事もなかったように振舞っていて、私に対して「やっぱり必要じゃなくなってしまって、売ってお金になった方が良いから」とか 説明するようなこともありませんでした。
実はそのプレゼントは、私も気に入っていた物でしたが、彼女にあげた方が喜ぶと思って、いわば私が欲しい気持ちをギブアップして贈ったものでした。 それに決して安いものではなかったので、売りに出ていたのは 本当にショックで、 友達がつけた安価で買い戻そうかとも一瞬思いました。 が、それ以上、その友達のためにお金を使うのが嫌になったので、凄く迷った挙句、買いませんでした。

このような場合、私は何か友達に言うべきだったのでしょうか? それか、「私が買ったプレゼントが要らなかったのなら…」と、お金を払わずに返してもらうべきだったのでしょうか?
それ以来、凄く気分が悪くて、友達とは話す気にもなれませんし、後からいろいろな後悔が頭の中をグルグル巡ってしまいます。
こんな時、秋山さんならどうなさいますか? 教えて頂けると助かります。よろしくお願いします。

−J−





無理をしてお友達のためにプレゼントした品物が、安価でタグ・セールに売りに出ていたら、 誰でも気分を害するものだと思います。ですから、Jさんのお気持ちはとても良く分かります。
しかしながら、このケースではJさんに出来ることはあまり無いのです。
というのも、一度Jさんがプレゼントしたものは お友達の所有物ですので、受け取ったお友達が人にあげても、 売ってしまっても、残念ながらJさんに文句を言う権利はありません。 逆に、気分を害したJさんが「私があげたものを売りに出すなんて」とか、「私が買ったプレゼントが要らなかったのなら返して」というような 文句を言ってしまったら、Jさんの方が その場に居た方達から顰蹙を買っていたかもしれません。 ですので、何事も無かったかのように振舞ったJさんは正しかったというのが私の考えです。

アメリカ社会では、人から貰ったギフトをその場では喜んで受け取るものの、 別の人へギフトとしてあげてしまうという事は頻繁に行われてているのはご存知のことと思います。 またアメリカでは、クリスマス後の週末は、多くのストアがギフトの返品ラッシュで混み合うのも毎年のことです。 ですので お友達がなさった行為は、Jさんからのプレゼントを別の人にあげてしまう、もしくは返品する行為とさほど変わらないものとお考えになってみてください。

人から貰ったものを 別の人へのたらい回しギフトにする人を 90年代のコメディ番組から生まれた言葉で 「Re-Gifter / リギフター」と 呼びますが、こうしたリギフトも 贈った本人にバレてしまったり、最悪のシナリオでは 贈った本人へのギフトにしてしまった場合は、 非常にバツが悪い思いをすることになります。 それでも、アメリカ社会ではそれを黙って受け取とらず、「これ、私があげた物じゃなかった?」と オープンに指摘するケースは少なくありません。 それによって、リギフターが 「しまった!」と思うことはあっても、それで友達関係が 崩れるというケースもあまり聞きません。
したがって、もしJさんがその場で何かを言うべきであったとしたら、堂々と「これって私があげたプレゼント?」、 「気に入っても貰えなかったみたいだから、お値段も安いし、買い戻そうかしら…」 というような、何のネガティブさも無い、あっさりしたコメントです。 そうなれば、通常はお友達側はそれをタダで返してくれるか、もしくはお金に困っていて、どうしても売りたい場合は、ディスカウントをしてくれるものです。

Jさんもご指摘されていたように、お友達は一瞬気まずい表情をされていたとのことなので、タグ・セールで売りに出していた品物が Jさんからのギフトであることに気付いていたと思いますし、気不味い思いをしていたからこそ、逆にJさんに何も言えなかったのかも知れません。 また、気まずい思いをするために Jさんを招待するはずは無いのですから、お友達はタグ・セールに出ていた品物の1つが Jさんからのギフトだとは気付かなかった、もしくは忘れていたと考えるのが妥当です。

お友達には悪気は無いと思われますので、その意味では 「相手が自分が贈ったものが気に入らなかっただけ」と、 その場で気を取り直して、Jさんからのギフトがセールに出ている ことを、あっさりお友達に指摘していた方が、後味は良かったかもしれません。
こうしたことは 全て経験ですので、一度こういう思いをされたら、次回からは対処のための心の準備が出来るかと思います。 ですから、あまり深く考えずに 「今後のための良い経験をした」と、ポジティブに考え直してみてください。

むしろ私が気になったのは、Jさんが 経済的に豊かとは言えないお友達への同情の気持ちから、無理をしてまで 高額なギフトを贈ったことでした。
私も以前、金銭的に豊かとは言えないお友達の、タクシー代やドリンク代等を払っていたことがありましたが、 プラスに働いたことはありませんでした。同様のことをしていた友人も 「親切を仇で返された」と言っていたのを聞いたことがあります。
やはり友達というのは同等の関係であるべきで、お友達が本当に金策に追われる局面を迎えて、助けを求めている場合でしたら 何らかのサポートをしてあげるのは友情ですが、 頼まれてもいないのに、友人の経済状態に勝手に気を回して 多めに食事代を払ったり、一方的に高額なギフトを贈るようなことは、 さほど感謝されないばかりか、「見下し目線のチャリティ」などと誤解されたり、ジェラシーの矛先になるケースさえあるようです。

したがって、タグ・セールで自分に必要なもの、買ってあげても良いと思う品物があった場合に、積極的にお財布を開いてあげる方が、 バースデーに高額なギフトを贈るよりも、お友達は有り難いと感じたのでは?と思いますし、 その方が友情関係にもプラスになったはず、というのが私の考えです。
Jさんが お友達を励ますつもりで、無理をしてまで 高額なプレゼントを贈ったことは、Jさんのお優しい気持ちと、面倒見の良いお人柄からの善意であるのは、 とても良く分かります。 でも贈られる側のお友達が それをどう理解するか、どう感じるかは また別の問題なのです。

今後は、Jさんのお気持ちとお金を無駄にしないためにも、「友達関係は同等な関係」というセオリーを頭に刻んで、 Jさんからの感情的、金銭的な持ち出しが一方的に多い関係にはならないように心掛けてみてください。

Jさんにとって2015年が素晴らしい出会いと、幸運に恵まれる1年になるよう、お祈りしています。

Yoko Akiyama



このセクションへのご質問は、ここをクリックしてお寄せください



Will New York 宿泊施設滞在



執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。




PAGE TOP