The Botox Miracle ?!

  ボトックスはシワ取りの特効薬!?
その効果と、安全性、適性を知る!!



ボトックス・フィーバー!

日本でもかなり知られるようになったボトックスだけれど、 アメリカでは2002年4月に食品医薬品局がシワ取りに効果のある薬品として正式に認可して以来、 ボトックス注射を受ける人はさらに急増。 現在アメリカで行なわれている美容トリートメントの中では、ケミカル・ピーリングに次いで利用者が多いのがこのバトックス注射である。
アメリカ美容整形アカデミーによれば、1999年に約62万件行なわれたボトックス注射は、 2000年には約73万件に増え、2001年には91万3000件に膨れ上がっている。
2000年のボトックス利用者を年齢別に分けると、19〜34歳が17%、35〜50歳が最も多い41%、 51から64歳が29%、そして65歳以上の利用者が13%となっている。
2001年の利用者データによれば、そのうちの12%が男性となっており、2002年にはその利用者数が100%近くアップすることが見込まれているという。
CUBE New Yorkでは、既に以前ボトックスについて特集をしたことがあるけれど、 一応ボトックスとはどのようなものかを今一度ご説明しておくと、 ボトックスとは1970年代に発見されたボツリナム・トキシンのことで、 そのトキシンという言葉から察する通り、これは毒物のバクテリアである。
しかしその人体への好影響が認められ、その後科学者が研究を重ねた結果、 ボツリナム・トキシンは8つのタイプに分けられることが判明した。 現在、コスメティック用、その他の用途に使われているのは、そのうちのボツリナム・トキシン:タイプAと呼ばれるものである。
このボツリナム・トキシンは1989年に、頭痛、腋臭の治療など様々な医学治療の用途で 米国食品医薬品局によって使用が認可されていた。 しかし2002年4月までは同局がに正式にシワ取りの薬品として認可しなかったため、 ボトックスは既に多くの医師達によってシワ取りの用途で使われていたものの、 製造元、アラガン社はその美容効用を宣伝することはできなかった。
でも例え宣伝は出来なくても、「その毒物が顔の筋肉を弱らせることにより、手術無しでフェイスリフト(シワ取りの整形手術)の効果がある」 というボトックスは、口コミでセレブリティやハイソサエティ・ピープルの間に広がり、 やがて多くのメディアからの注目を集めるようになった。そして食品医薬品局が認可した時点では 既に多くの人々がボトックスの美容効果を周知の事実として受け止めている状態であった。
でも認可が下りたことでアラガン社は遂にボトックスのシワ取り効果を 広く広告することが出来るようになったため、同社は2002年内だけで既に60億円を投じた 一大プロモーションを行ない、雑誌広告やTVCMを通じたボトックス利用者の拡大を進めている。
2001年の時点で既に医療、美容の用途でボトックスは約372億円を売り上げていることが伝えられているけれど、 2002年度はこのプロモーションによる知名度の拡大と、食品医薬品局の認可により 安全性がアピールされたことで、売り上げは約516億円にまで伸びることが見込まれている。
ちなみに現在アメリカでのボトックス注射の1回のお値段は、現在400〜500ドル。効果を維持するには 年3〜4回、すなわち3ヶ月〜4ヶ月おきに注射を受ける必要がある。



ボトックス注射のメリットを受けるシワは?

さて、シワ取りの特効薬として知られるボトックスであるが、 勘違いされがちなのは、ボトックスが顔中の全てのシワを取り除く効果があると思われている点である。
残念ながらボトックスで一時的に消すことが出切るシワは顔の中の上3分の1のシワである。
それでは、ここで写真左を参照しながら顔のシワについての基礎知識とボトックスの効用の有無をご説明しておくとする。

1:フォアヘッド・ライン
直訳すれば額のシワ。時にウォーリー・ライン、すなわち心配すると出来るシワとも言われるけれど、 このシワは驚いたり、眉を吊り上げたりという顔の表情で出来るもので、 顔の筋肉に沿って出切る皮膚の折り目と言える。
年齢と共に 肌が弾力性を失ってくるとこのシワが深くなっていくが、 このシワはボトックス注射で一時的に取り除くことが出来る。

2:フロウン・ライン
眉間の縦ジワのこと。糖分を取りすぎると出来るシワとも言われるけれど、 基本的には眉をしかめるクセのある人に深くなりがちのシワ。
このシワが深いと神経質そうに見えたり、怒っているように見えるといわれる。
このシワもボトックス注射で一時的に取り除くことが出来る。

3:クロウズ・フィート
要するに「カラスの足跡」と呼ばれる目尻のシワ。微笑むことによって出来がちと言われるけれど、 個人差はあるものの25歳前後を境に、肌に張りや弾力が失われてくると徐々に現れてくる。
ボトックス注射が最も効果を発揮するといわれるのがこのシワ。

4:ラッフ・ライン
笑いジワ。小鼻の横から始まって口の横に出切る大きなシワ。
年齢を重ねるとシワの部分深く落ち込み、さらに老化が進むと頬がこのラインに沿って下がってくる。 老けた印象を与えるシワで、ボトックスでは解決不可能のシワ。

5:リップスティック・ライン
別名、スモーカーズ・ラインとも呼ばれるのが唇の上に縦に入る小ジワ。
リップスティックがシワに沿ってにじむのでリップスティック・ラインと呼ばれているけれど、 スモーカーズ・ラインと呼ばれるのは、このシワが煙草を吸う口の動きでも出来るといわれるため。
このシワには時にボトックスが使われることがあるけれど、食品医薬品局が認める効用にこのシワは含まれていない。
ボトックスよりも、早期にケミカル・ピーリングでシワを薄くするのがベストの対処法と言われる。

6:マリオネット・ライン
口の横から顎に掛けて斜めに出るシワ。
時にラッフ・ラインと繋がったり、口の横でラッフ・ラインと平行に出るシワ。 頬が下がり始め、顎から頬の下部の皮膚が年齢と共に薄くこけてくると出てくるライン。 度合いによってはレーザーでも消すことが出来るけれど、ボトックスの効果は無し。 最も確実にこのラインを消すにはフェイスリフトが相応しいとも言われる。


ボトックスで一時的に消すことが出来るシワはこのように限られているので、 「ボトックス注射を受ければ若さが取り戻せる」と信じ込むことは誤りと言わなければならない。
人によっては、ケミカル・ピーリングやレーザー・トリートメント、もしくはコラーゲン注射の方が 適している場合もあるので、先ず専門医のコンサルテーションを受けるのが先決。
今ではボトックス注射は美容整形医だけでなく皮膚科医、内科医までが行なっていたりするけれど、 こうした総合的なコンサルテーションを受けるには、やはり美容整形医のもとに出かけるのが正しいと言える。


トリートメントのプロセスとその安全性

ボトックスはランチタイム・トリートメントと言われるほど短時間で済むもので、 その所要時間には個人差はあるものの15〜35分程度である。
効果が現れるまでには2日程を要するものの、終了後直ぐにメークをしてオフィスに戻ることが出来、 顔が腫れたり、赤味を帯びたりといった見た目の変化は全く無い。
さて実際のボトックス注射であるが、先ず額のシワからそのトリートメントが始まる。 通常、額の中心のシワに沿って4箇所から8箇所、さらに額の両側のそれぞれ数数箇所に 少量ずつの注射が行なわれていく。
次が眉間のシワで、ここは大体5箇所から7箇所、さらに目尻には左右それぞれ2〜4箇所に注射が行なわれる。
これ以外にも、唇やの周りや首にも注射をする場合があるが、ことに首に注射をする場合、 非常に熟練した医師によって行なわれないと、非常に危険であると言われる。
注射後20分間はできるだけ顔の筋肉を使うようにしなければならない。すなわち、わざとシワを寄せるような 顔の動きをすることになる。これを行なうことによってボトックスはより効果が高まると言われている。
さらに注射後3〜4時間は頭を真っ直ぐ保っていることも大切である。 これはボトックスが他の筋肉に影響を及ぼさないようにするためで、横になったり、逆立ちをしたり 頭を上下させる動きは厳禁である。

ボトックス注射を行なっている医師によれば、ボトックスの効果が現れないという患者は全くと言って良いほど居ないという。 しかし人によっては部分的に、顔の他の個所よりも多めのボトックスを要する個所があるのは非常に一般的で、 通常、医師はそうした患者のためにフォローアップ検診を行い、足りない部分に改めてボトックスを注射して、 万遍無く効果を上げるといったことを行なっている。

ボトックス注射を行なうと、その効果は3〜4ヶ月持続するけれど、その後は シワが戻ってくることになる。
ではどの時点で次のトリートメントを行なうのがベストかというと、専門医によれば 完全に筋肉の状態が元に戻る前、すなわち以前と同じシワのコンディションに戻る前の、 注射の効果が残っているうちが好ましいという。 これはボトックスによって弱った筋肉の方が ボトックスの効果が浸透し易いためで、 筋肉が本来のパワーを取り戻してしまってからだと、ボトックスが効き目を発揮するのがそれだけ難しくなるからだという。

さて気になるボトックス注射の安全性であるが、 きちんとしたドクターによるトリートメントを受けている限りにおいては、シリアスな副作用もなく、 極めて安全なトリートメントであることが立証されている。
中には注射後12時間以内に頭痛を覚える人も居れば、利用者の約1%に瞼が下がってくるといった 作用が認められているが、これは3週間程で元通りになる。 さらに人によっては、注射によるアザが出来る場合もあるというが、これはボトックス注射が 非常に薄い皮膚の組織に対して行なわれるものであるためで、 処方薬を服用している人、ハーブ系の錠剤などを服用している人に起こりがちなトラブルであるという。 こうしたアザは通常数日で消えるという。
この他、注射後は涙の量が減ったり(目が乾いたり)、首に注射をした場合は 首の筋肉が弱るのでその後数週間ものを飲み込み難くなる。 また口の周りに注射をした直後は、煙草を吸ったり、ストローを使うのが難しくなる。 しかしこれらのマイルドな副作用は数週間で消えるのが普通である。

では、ボトックス注射は何歳になっても出来るか?という疑問があるが、 食品医薬品局はボトックス注射のトリートメントを「65歳以下」を対象にしたものとしている。
実際のところ、熟練した医師によるトリートメントならば65歳以上の人々でも注射を受けることが出来ると言われているけれど、 皮膚とその細胞は年齢と共にどんどん薄く、デリケートになっていくため、 顔に何度にも渡る注射を行なって、過度のストレスとプレッシャーを肌に与えるのは、ある程度の年齢に達した人々には 好ましいこととは言いがたいのが実際のところである。
さらに、ボトックス利用者の間で疑問視されていることに、ボトックスを使い続けていくうちに 身体に抗体が出来て、やがてボトックスが効かなくなってしまうのでは?という問題がある。 この答えはというと、もしボトックスを多量に注射した場合は体内で抗体が出来る場合があると言われているのは事実である。 ただ、シワ取りに使う程度の少量に対しては抗体が出来ることは無いとのことで 利用者のお金が続く限りは、ボトックス注射を受けてその効果が得ることが出来るとのことである。