Jan. 9 〜 Jan.15




転ばぬ先の・・・




1月2週目に、ニューヨーク・マガジンが「101 ベスト・レストラン」という タイトルで、ニューヨークのレストランを101位までランク付けして紹介する特集記事を 掲載していた。
これによれば、今をときめくシェフ、トーマス・ケラーの「パー・セ」より日本食の 「マサ」の方が上だったり、ブーレイやノブといったエスタブリッシュされた店より NYタイムズが昨年12月に1つ星の評価しか与えなかったアッパー・イーストサイドのジョヴィアの方が上にランクされていたりと、 ニューヨーク版ミシュランよりは信頼出来るとは言え、やはり評価する側の視点や見解によって レストランの評価が大きく異なることを改めて実感することになってしまった。 でもそれと同時に思うのは、昨今のNYには圧倒的に実力があるレストラン、 誰もがもろ手を上げて大絶賛するレストランというがあまり無く、 ことにニューヨーカーの間での評価が固まっていない、新しくオープンしたレストランについては、 どれも 本当に人によって評価がマチマチで、一体誰の、どの評価を信じるべきかを考えているうちに、 結局はレストランの評判が段々と下り坂になってきて、それと同時に行く意欲が失せて行くというのが 昨今の最も典型的なパターンなのである。
昨年オープンしたレストランでこの好例と言えたのは4つ星シェフ、ジャン・ジョルジュがオープンした ペリー・ストリートや、アップ・スケール・イタリアンのアルト等。 実際、アルトに関しては、昨年8月には閑古鳥が鳴いてしまい、メニューを全面見直しして、 ホリデイ・シーズンにはようやく客足を取り戻したことが伝えられていたりする。

人によってレストランの評価が大きく異なる理由には、 もちろん個人の好み、味覚、評価レベルの違いなど、当たり前の要因は数多くあるけれど、 それでも、私と好みが似ていて、私が味覚を信頼する人でも 同じレストランについて、正反対の評価をすることは決して珍しくはなく、 時にその理由は、レストラン側の「スー・シェフが変わった」というような ものだったりもする。
また、高級フレンチのダニエルでもジャン・ジョルジュでも、スター・シェフが店に出ている日は、 キッチンに緊張感がある分、料理は断然美味しい場合が多いけれど、 それでも料理人とて人の子であるから、調子が出ない日、気分が乗らない時は、 同じメニューを調理しても出来が落ちる訳で、 そんな些細な違いも、レストラン評価を分ける原因になってしまうのである。

その一方で、食べる側にしても 体調、心理状態、前日や食事前に食べた物、受けるサービス、 椅子の座り心地からライティングに至るまでの食事をする環境、店内の客層などで、 味覚は大きく左右されることになるのである。 私は以前、ザガットのトップ10常連レストラン、ゴサムに出掛けた時に、隣のテーブルに座った女性の フレグランスの香りがあまりに強烈で、それによって味覚が麻痺するような経験を味わったけれど、 味覚というのはそれほどデリケートなものだったりする。
さらに言うならば、料理やレストランに寄せる期待感というのも味覚に影響を与えるもので、 往々にして、初めて食べた時に感動したレストランを2度目に訪れる時、一度食べて 惚れ込んでしまった特定のメニューを2度目に味わう時は、 大きすぎる期待感がハードルを高くしてしまうせいで、最初ほどには感激しないものである。 逆に 嫌々連れて行かれたレストランや、仕方なく入った店で、 期待していなかったが故に 美味しいという「無欲の勝利」的な経験を味わうことも少なくない訳で、 先入観や事前にインプットされた情報も味覚を変えてしまう要因となるのである。

これだけ味わう側、レストラン側に不確定要素がある訳だから、 ニューヨーク・タイムズのレストラン・レビューが最低4回は訪れてからでないと 評価を与えないというルールは、実に理にかなったものだと思えるけれど、 でも私を始め、一般の人間にとっての外食というものは、「料理はまぁまぁだったけれど、 食事自体は楽しかった」程度の経験でも十分である場合が多いのは事実である。
その意味で、レストランの評価は保証の限りではないけれど、楽しい思いをするために 私が常日頃から利用しているのが、他でもない占いである。 占いというと、多くの人々は占い師に自分の将来の運勢を見てもらうだけのものと考えていたり、 もしくは 落ち込んでいる時に明るい将来展望を予言してもらって、自分を勇気付けるのに使っている というようなセラピー効果で利用している場合もあるようだけれど、 占い、私の場合の四柱推命というのは、毎日を機能的かつ、効率的に過ごすためのツールでもあり、 思わぬトラブルを防ぐためのプロテクションの役割を果たしてくれるものなのである。
暦にも書いてある通り、1日、1日は、一白から九紫までの9つの星のサイクルで回っており、 その日の星の暗示にかなった行動をしたり、方位が良い所に出掛ければ、 物事が快調に進み、それなりに星に守られているという思いが味わえるのである。 これに対して、その日の暗剣殺の方位に出掛けたり、その日の星の暗剣が絡むような行為をすれば、 同じ事をするのに 余計に手間やお金が掛かったり、予定が狂ったり、 ミスを犯してしまったり、自分はちゃんとしていても人の災難を被ってしまうことにもなるのである。
その意味で、私が高級レストランに出掛けるのに選ぶのは六白の日で、 六白が意味するのは「高級」。だから貴金属を始めとする高級品を購入するのにも 適した日でもある。また内装が華やかだったり、ファッショナブルなレストランであれば、 九紫の日を選ぶことも多いけれど、逆にチープ、もしくはカジュアルなレストランを選ぶべきなのは、 一白や二黒の日である。私はつい最近、このチープに徹するべき一白の日に、 やむを得ず超高級レストランに行く羽目になってしまったけれど、 やはり 完璧なサービス と 美味しいと思える料理にも関わらず、 何となく不完全燃焼な状態でディナーが終わってしまい、 めっぽう高額な請求書だけが印象的だった という空しい思いを味わうことになってしまった。 でも、これが六白の日であると、支払いの高額ぶりこそは変わらないけれど、満足感のある、幸せな お金の使い方になるし、高い料理を受け入れる自分の胃のコンディションも自然に整って、 シェフもレベルの高い料理を仕上げてくれる、というように 歯車が上手く噛み合う場合が多いのである。
だから、暦と四柱推命の星の暗示を頭に入れておけば、大きな失敗やトラブルは ある程度防げることになるけれど、これに「方位を選ぶ」という行為が加わると、 さらにその成功率は高くなることになる。

でも、多くの人にとって、日や方位を選ばず 出掛けなければならないオケージョンは 沢山ある訳で、その場合こうした占いが役に立たないかと言えば、それは大間違い。 起こるべきトラブルや、何も起こらなくても「何となくシックリ来ない」という事態が予測できるのも 占いというものなのである。
先述の超高級レストランに一白の日に出掛けた私も、「六白暗剣の暗示が何処で出て来るかなぁ」 と思って注意していたけれど、やはりキャビアやトリュフといった高級食材を用いて美味しいはずの料理に、 今ひとつキレが無かったのが不完全燃焼の要因で、この日は高級な物を食する日ではないことを 改めて思い知ることになったのだった。
他に、私は五黄の日や、その日の方角で五黄が回っているエリアでは、 お寿司は食べないことにしていて、これは五黄には「古いもの」の暗示があるため。 逆に五黄の日に鮮度を重視するものを食べなければならない時は、期待をしないし、出来るだけ火が通ったものを 食べるように心掛けることになるのである。

これまでは、たまたまレストランを例に挙げて来たから、「たかだか外食くらいで、そんな事まで考えなくても・・・」 と思う方も居たかもしれないけれど、それも一事が万事で、同様のことはヘア・カットにも ボトックス注射にも、 仕事のミーティングや契約等にも適用される訳で、 星の暗示に逆らったことをすれば、自分がどんなにしっかりしていても、他人が何かを やらかしてくれることになるし、逆に暗示にかなったことをすれば、 自分がしたこと以上の評価を得たり、支払った以上の収穫や見返りを得るものなのである。
そんな、私がボトックス注射を始めとする美容関連の行為を絶対に避けるのは七赤の日。 これは美容や首から上を意味する九紫に暗剣が掛かるからで、こんな日に 悪い方位の医者に出掛けてボトックス注射でも受けようものなら、 どんなに日頃 腕の良い医者でも「猿も木から落ちる」という諺を思い出させてくれるような 事態が起こったりするのである。

よく、「占いなんかに行動を制限されたくない」と言う人も居るけれど、 確かに「貴方の将来はこうなります」と言われて、 そうなるのを待っているような人生を送るのであれば、占いなんて 信じない方が良いと思うのは 私も同感である。 でも、その日の星の暗示を知って、1日を無理なく、快適に過ごすことは、 日々のストレスの軽減や健康、効率的な生活にも繋がる訳で、 それだけに私は、信憑性が疑わしい占い師の話を鵜呑みにするより、 自分で四柱推命を少しでも勉強することを周囲には薦めていたりする。
私は、たまたま母親が占いをするお陰で、自然に星の暗示や簡単な方位くらいは勉強する機会に 恵まれたけれど、自分で身につけた知識として使う占いというものは、 「行動の規制材料」というよりは「転ばぬ先の杖」。 それと同時に自分の人生を客観的に捕える視点の役割さえしてくれるのである。



Catch of the Week No.2 Jan. : 1月 第2週


Catch of the Week No.1 Jan. : 1月 第1週


Catch of the Week No.4 Dec. : 12月 第4週


Catch of the Week No.3 Dec. : 12月 第3週





執筆者プロフィール

秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、1989年渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.設立。以来、同社代表を務める。