Feb. 22 〜 Feb. 28 2016

”Pre-Red Carpet Cleanse Fever”
オスカー前にセレブリティが猛然と取り組む プレ・レッド・カーペット・クレンズとは?



私がこのコラムを書いている2月28日はアカデミー賞授賞式が行われるオスカー・サンデー。
今年は、2年連続でマイノリティ人種の俳優が 1人もノミネートされなかったことを受けて、 オスカー・ボイコットが呼びかけられるなど、例年に無く物議をかもしていたけれど、 そんな中、今年から新しくなったのがオスカー像。 そもそもアカデミー賞のトロフィーがオスカーと呼ばれるようになったのは、これを毎年製作していた職人の名前が オスカーであったため。 そのオスカー像の旧バージョンが写真上左側、新バージョンが右側。
過去34年に渡ってオスカー像を製作したシカゴの業者に替わって、今年から新バージョンのオスカーを製作することになったのは、 ニューヨークのハドソン・ヴァレーにあるポリック・タリックス。それに24金ゴールド・プレート(メッキ)を 施しているのがブルックリンのウィリアムスバーグにあるエプナー・テクノロジー。 同社のゴールド・プレートのテクニックはNASAも愛用するハイテク技術で、過去のバージョンより3倍強力なメッキ。 よりツヤと輝きのあるフィニッシュになっているのだった。
またオスカー像自体も 以前のなで肩で直線的な体型から、広い肩幅、 厚い胸板と筋肉質な脚、以前よりくっきりした目鼻立ちになっており、 メディアでは 「ジムでクロス・トレーニングをしたバージョンのオスカー」とも指摘されているのだった。




シェイプアップしているのはオスカー像だけでなく、授賞式にやってくるセレブリティも然り。
レッド・カーペット上で、世界中からやってくるメディアの 容赦ないHD画像の撮影と取材に 対応するため、今や男性セレブリティでも オスカー前にダイエットやクレンジングをするのは当たり前。 それだけに、メディアをシャットアウトしたオスカーのアフター・パーティー会場では、 ダイエットの糸が切れたセレブリティ達が猛然と食べて、飲みまくるのは毎年お決まりのシナリオ。
Cube New Yorkのダイニング・セクションで、オスカー・アフター・パーティーとしては 最大規模の ガバナーズ・ボウルのメニューのプレビューをご紹介しているけれど、 アカデミー賞の受賞者とノミネート者が全員招待されるこのパーティーは、 総勢1500人のゲストのために 300人のシェフが2つのキッチンと、バンケット・ステーションで働く 壮絶な食の饗宴。
キャビアだけでも10キロ、トリュフが7キロ。和牛ショート・リブが約140キロ用意される他、 6500ピースのフラット・ブレッド・ピザ、1300個のオイスター、300匹のメイン・ロブスター、1000匹のストーン・クラブ、7500尾の海老、 デザートはモルテン・チョコレート・ケーキだけで2000個。それ以外にも数え切れない種類のディッシュやデザートがサーヴィングされるけれど、 セレブリティも人の子。ダイエットを終えて食べたいのは、バーガーやマカロニ&チーズ、チキン・ポットパイなどの 気取らないフード。 このため、過去20年以上に渡ってガバナーズ・ボールのケータリングを担当するウルフギャング・パックは、 ブラック・タイのフォーマル・ダイニングでありながら、必ずそれらのカジュアルなメニューをラインナップに加えているのだった。




ではセレブリティが、オスカー前にどんなレッド・カーペット・クレンズをしているかと言えば、 様々なプログラムがあるものの、最も女性セレブリティから支持を獲得しているものの1つが、 ハリウッドの著名ニュートリシャン、ヘイリー・ポムロイのプログラム。
彼女のクライアントにはジェニファー・ロぺス、キルスティン・ダンスト、リース・ウィザースプーン、ロバート・ダウニー・ジュニアなど、 数え切れないセレブリティや、ハリウッド関係者、ソーシャライトが 名前を連ねているだけでなく、既に数冊のダイエット&クレンズ本がベストセラーになっている売れっ子ぶり。
かつてはレッド・カーペット用のクレンズと言えば、マスター・クレンズ・ダイエットのような ひたすら食べないものが 主流であったけれど、ファスティング(断食)・タイプのダイエットは、たとえ1週間程度でも 続けるのが辛過ぎるのに加えて、 血色や肌の色艶が悪くなるとして、昨今ではスムージーやシェイクをメインにしたリキッド・ダイエットがもてはやされているのだった。

ヘイリー・ポムロイのプログラムも、写真下のようにブレックファストとランチにシェイクを飲むプログラムで、午前と午後に野菜&2分の1カップのフルーツをスナックとして食べて、ディナーは油を使わずにスチームした魚、野菜、玄米の約500カロリー程度の食事。 これを5日間続けるのが 普通体型の人のためのクレンズ。このうち4日目はシェイクを5杯飲んで、 野菜だけを食べることになっていて、その量に制限は無いものの、ドレッシングやマヨネーズを使うのはもちろんNG。
多くのクレンズ・プログラム同様、この5日間はアルコール、カフェイン、グルテンはご法度。 シェイクの中身は ほうれん草、フラックス・シード、レンズ豆のプロテイン、ざくろのエクストラクト、ターメリックなどで、 美味しいとは言えないけれど、耐えられないほど不味くも無い味。 このスペシャル・シェイクが彼女のプログラムのウリになっていると同時に、 彼女のプログラムに人々が数百ドルを払う理由。 セレブリティが世界中の何処に居ても 届けることを謳っているのがこのシェイクなのだった。

プログラムをスタートすると、最初の2日間は 身体がだるくて、美味しい食事をお腹一杯食べられないストレスに苦しむものの、 3日目から徐々に体調が向上して プログラムが終わる頃には、肌の色艶や、眼球の輝きが見違えるようになるだけでなく、 普通体型の女性でも、体重が2〜3キロ減っているというのがこのプログラム。
これだけ体重を落とせるのはカロリーを抑えていることもあるけれど、腸内の善玉バクテリアと 食べた物の消化に不可欠なエンザイムのプロダクションを増やすためと説明されているのだった。 特にウエスト・ラインがスッキリするので、一般の女性がウェディングやフォーマル・オケージョンの前に 実践するのが同プログラム。
シェイクについては、自分が作っている青汁やスムージーなどでも代用できるようで、大切なのは 野菜だけでなく 植物ベースのプロテインが含まれていることなのだった。





ハリウッドにはスパンクスのようなシェイパー・ウェアの愛用者が多いけれど、 これをセレブリティが着用するのはもっぱらプレミアやトークショーに出演する際。 オスカーの場合、肌の露出が多いドレスを着用するケースが多いので、 ダイエットやクレンズをして、スパンクス無しでドレスを着用するケースの方が多いとのこと。
むしろ必要とされるのは、授賞式シーズンに体重を落とし過ぎたボディにカーブを与えるための パッド入りアンダーウェア。「タイトなドレスを着用するケースほどバストやヒップに適度なボリュームが必要なので、 パッド入りアンダーウェアが不可欠」というのがスタイリストの言い分なのだった。

もちろん、オスカー前にはレッド・カーペット・クレンズだけでなく、1週間以上前にボトックスやフィラーを打って、 3日前にピーリングを行い、前日、当日にマッサージやフェイシャルを受けて、 約10日がかりで準備をするのが 今やハリウッドでは常識。
これを行うのは、オスカーにノミネートされている俳優や、プレゼンターとして登場するセレブリティだけでなく、 アフター・パーティーだけに招待されているセレブリティやハリウッド関係者も同様。 それほどまでに ありとあらゆる業界関係者が一堂に会して、 ミングルするのがオスカーというオケージョン。 そこで存在感をアピールしたり、コネクションを広げることが、その後のビジネスを左右するとあって オスカー関連イベントに パーソナル・ベストで登場するのはハリウッド関係者にとってマスト!になっていること。
でもオスカーは授賞式シーズン最後のイベントなので、 これさえ終われば、何を食べてもOKというのが ハリウッド・カレンダーになっているようなのだった。

最後に、私事ながら今日2月28日は Cube New York Incを私が自分の会社として設立して16年目の日。 オリンピック・イヤーの2000年2月28日に会社を設立したので、 普通の企業ならば5年目、10年目を境に会社の存続を祝うところを、 Cube New Yorkの場合は オリンピック・イヤーを迎える度に 会社が歩んできた道のりを 振り返るのが常。
今回は、過去に迎えたオリンピック・サイクルの中で 最も時代の変化を実感しているけれど、 次のオリンピック・イヤーは、私の生まれ故郷の東京でオリンピックが行われて、Cube New Yorkが設立20年を迎える年。 その時に満足感をもって20年の歩みを振り返ることが出来るようにしたいと思っているのだった。
この場を借りて、これまでCube New Yorkを支えてきてくださった方々、特に長年のお客様に 心からお礼を申し上げます。ありがとうございます。そして今後ともよろしくお願いいたします。

Will New York 宿泊施設滞在



執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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