Mar. 12 〜 Mar. 18, 2012

” Detox Again! ”

今週、大きな報道になっていたのが、ラトガー大学の寮で、ゲイのルームメイト、タイラー・クレメンティ(写真右下)と彼のボーイフレンドのセックス・シーンをウェブカムで盗撮し、ウェブキャストしていた学生、ダーラム・ラヴィが裁判で有罪になったというニュース。
この事件は、その盗撮を知ったクレメンティが自殺したことから、大きくメディアで報じられ、 ラヴィはプライバシーの侵害に加えて、ゲイに対する差別犯罪、俗に言う”ヘイト・クライム”を含む罪で起訴されていたのだった。
13日間に渡る裁判の進行状況は、毎日のようにニュースで報じられていたけれど、弁護側の言い分は、 ラヴィがカメラをセットしたのは、彼が居ない間にクレメンティのボーイフレンドが彼の持ち物を盗まないように見張るのが目的だったとして、 ゲイ・ピープルにあまり馴染みの無いラヴィが、単にゲイのルームメートをからかおうとしただけで、彼はゲイ差別主義者ではないというもの。

これに対して検察側は、ラヴィが1度ならず、2度までも盗撮を行い、そのウォッチ・パーティーを企画。それについて1日に38回もツイートしていたこと、 クレメンティがそれに気付いて、ラヴィのツイート・アカウントをチェックし、ルームメイトを変えて欲しいというリクエストを寮に出していたことなどを 関係者の証言から立証し、 ラヴィが面白がってクレメンティのセックス・シーンを盗撮したのは クレメンティがゲイであったからだとして、 同事件がゲイに対する差別犯罪であることを主張していたのだった。
一部には、もしクレメンティが自殺を図っていなければ、この事件が学校内、もしくは寮内で ”覗きの問題”として片付けられただけて、 決して警察が動くことはなかっただろうという指摘も聞かれているけれど、事件を担当した検事は「これだけの証拠がある場合、たとえ被害者が 自殺をしていなくても、立件していた」とコメントしているのだった。
ダーラム・ラヴィは、当初司法取引をオファーされたものの、ヘイト・クライムを犯したことを認めるのを拒み、あえて裁判に臨んだとのことで、 有罪となった彼は 最高で10年の禁固刑を言い渡される可能性があるのだった。 しかしながら、既に彼の弁護士は控訴を申し立てることを明らかにしており、まだまだ彼の罪が確定した訳ではないのだった。

ところで、ラヴィはアメリカ国民ではなく、グリーンカードで滞在する移民。このため有罪が確定した場合は、移民局が彼を強制出国させるという見方も有力なのだった。 これまでは強制出国に値する犯罪といえば、殺人、誘拐、強盗等の重犯罪であったけれど、もしラヴィが国外追放された場合、 ヘイト・クライムもその対象になるという新たな判例を作ることになり、他の移民のステータスにも影響を及ぼすことが指摘されているのだった。
加えて今回のラヴィの有罪は、 これまで「未熟な学生(子供)がふざけているだけ」として片付けられてきた 「いじめ」を 犯罪として罰するという 判例にもなろうとしているけれど、それと同時にテクノロジーの専門家が指摘するのが、 彼の有罪によって ウェブカムによる盗撮が、 プライバシー侵害 という犯罪になりうるということが立証されたということ。
これまではコンピューターがハッキングされても、そこから盗んだ個人情報が悪用されない限りは犯罪としての立件が難しいとされ、 法の対応の遅れが指摘されていたウェブカムによる盗撮であるけれど、 実際のところ、非常に多くの人々が 知らない間にコンピューターに内蔵されたカメラによる盗撮の被害者になっているとのこと。 でも同裁判によって、 ウェブカムによる盗撮が、ハッキングが絡まなくても プライバシー侵害の犯罪に値するという 判例が生まれたため、 今後は、遊びのつもりで何らかの盗撮を行なった人は、見つかれば逮捕、立件されるという危惧を抱く必要が出てきたと言えるのだった。



それ以外に、今週明けに大きく取り沙汰されていたのは、アメリカのスーパーで販売されている牛挽肉のほぼ全てと、学校給食で使われる挽肉に ピンク・スライムが含まれているというニュース。
ピンク・スライムとは、くず肉にアンモニア消毒などの加工を施したものであるけれど、肉には変わりがないので、食品成分のラベルに表示する必要が無く、 スーパーで購入した牛挽肉を食べていた人なら、知らない間にずっと食べ続けてきたもの。 食肉業界では、ピンク・スライムの安全性を大きく謳っているものの、短期的に問題はなくても、長期に渡る摂取の安全性については確証が無いとも言われるのだった。

でも食肉業界が驚いているのは、もう何年にも渡って人々が食べ続けてきたピンク・スライムが何故、ここへ来て大問題になったかということ。
これは、オンライン・メディアのザ・デーリーがスキャンダルとして報じたのに加えて、その報道の中で これまで食肉業界関係者のみが使ってきた ”ピンク・スライム” という表現が初めて使われたため。 この”ピンク・スライム” という、いかにも身体に悪そうな混入物というイメージが、ソーシャル・メディアに火をつける結果になり、 今やピンク・スライムを使用した肉を 学校給食から取り除かせようという運動も起こり始めているのだった。
とは言っても、一般の人々はピンク・スライムよりずっと身体に悪いものを含んだ”チキン・ナゲット”なる鶏肉を、平気で食べたり、子供のおやつに与えているので、 ピンク・スライムだけを攻撃するのは片手落ちと言えるのも事実なのだった。
ピンク・スライムは、ファスト・フードのハンバーガーのパティにも長年使われてきており、輸入のパティを使っている場合は、 100%混入していると考えられるもの。また冷凍食品や缶詰の挽肉料理にも含まれていることが指摘されているのだった。
今週、メディアではピンク・スライムを使用した肉と、使用していない牛挽肉のテイスト・テストが行なわれていたけれど、 ハンバーグを焼いていて、脂が沢山出てきたのが ピンク・スライムを使用していない牛肉。 触った感触もピンク・スライムを使用していない挽肉の方が 脂っぽいとのこと。また焼いた後に肉汁が出てくるのもピンクスライムを使用していないハンバーグで、 使用しているハンバーグは殆ど肉汁が出てこなかったという。
味に関しては、食べ比べない限りは分からないとのことで、食べ比べてみると、やはりピンク・スライムを使用している方が 牛独特の旨みが少ないとのこと。またピンク・スライムを使用しているハンバーグの方が、わずかにガミーな感触があると指摘されているのだった。
でも普通に食べれば、見た目や味からは区別が付かないのが実情で、特にファスト・フードのハンバーガーのように、薄いパティを使って、ケチャップやマスタードと 一緒に食べた場合、テクスチャーの違いや味の違いなどは、「誰が食べても全く分からないであろう」というのが専門家の意見なのだった。
ちなみに写真上は、右側がピンク・スライムを含んだ挽肉、左側がピンク・スライムを含まない肉とのことで、同じ火力で焼いても 焦げ具合が若干変わってくるようなのだった。



こんな報道を見ていると、ヴェジタリアンになってしまう人の気持も分からなくも無いけれど、 私はもう何年も、アメリカではもちろん、日本でも挽肉料理は食べない主義で、どうしても挽肉を使う場合は、 ちゃんとした肉屋でオーガニックが保障されているものを購入するか、 もしくはフードプロセッサーで自分で挽肉を作っているのだった。
理由は、挽肉には何が含まれているか分からないのと、やはり普通の肉に比べて脂肪分が非常に多いため。

ピンク・スライムにしても、人体に安全と言われていても、世の中では そもそもハム、ソーセージを始めとする加工肉が、 肥満とガンの原因になると言われて久しい訳で、 ピンク・スライムが加工肉である以上、身体に良いはずはないのだった。
また ガンと加工肉の関連については、ワールド・キャンサー・リサーチ・ファンドが 2012年1月に、 「1日に50グラムの加工肉を食べていると、すい臓がんになる確率が19%アップする」という調査結果を発表したばかり。
中には脂肪分が少ないハムやソーセージならば身体に良いと思っている人も少なくないけれど、 低カロリー&低脂肪ヴァージョンの加工肉は、混ぜ物が多かったり、成分調整の段階でより多くのケミカルが混入するという理由で、 普通の加工肉よりさらに身体に悪いことが指摘されているのだった。

さて、ピンク・スライムの報道に刺激されたからではないけれど、私が今週 行なっていたのがデトックス。
私は過去に何回かデトックスを行なったことがあるけれど、一番最後に行なったのは2009年5月のこと。 その時のことは当時のこのコラムにも書いているけれど、 必要を感じながらもチャンスを逸しているうちに早3年近くが経過してしまったのだった。
今回私がデトックスを行なおうと思った理由は、以下の通り。


これらに加えて、昨年アレルギー性の皮膚炎になってしまった際に出来た肌の色素沈着がなかなか消えないので、 デトックスをしてみたら状況が変わるかどうかもチェックしたいと考えたのだった。

そこで、最初に試してみようと思ったのがグイネス・パートロやデミー・ムーアが取り組んだというクレンジングであったけれど、 それが3週間のプログラムであることを知って、内容をチェックする以前にあっさり挫折。
再びデヴィッド・カーシュの48アワー・スーパー・チャージド・クレンズを行なうことにしたのだった。 というのも前回トライした際に、それほどキツイというイメージが無かったのに加えて、 体重が2日で2キロ落とせて、しかもリバウンドはしなかったので、このクレンジングの効果は実感していたのだった。

クレンジング(=デトックス)を行なうと、胃や腸が休められるだけでなく、 全く食事を取らない48時間の間に、味覚や胃の状態が変わるので、 それまで塩分が強めの食事をしていても、無理なく薄味に戻れたり、 以前より炭水化物を減らす食生活に切り替えられるのはもちろん、 胃が小さくなるのか、以前より簡単に満腹感が得られるようになるのだった。
加えて、前回の経験ではデトックスの最中、エネルギー不足もあって、眠たくてたまらなかったので、 昨今寝る時間がどんどん遅くなっていた私としては、これをきっかけに早めに眠る習慣をつけようとも考えていたのだった。

そこで、デトックスの日を今週の木曜と金曜に決めて、それに向けて徐々に食べる量を減らしていったけれど、 こうすることによって48時間のデトックスが比較的 楽に乗り切れる上に、体重を落とすという点では効果が非常に上がり易くなるのだった。
よくダイエットやデトックスに取り組む前に、好きなものを沢山食べるという人が居るけれど、これをやってしまうと デトックスの期間がさらに苦しく感じられるのに加えて、 体重を落とす効果はかなり衰えるのだった。

前回デトックスをした時点と、現在の私のライフスタイルの違いは、ワークアウトの内容で、以前はジムでのワークアウトと水泳が中心。 でも今はランニングを中心にヨガ、テニス、ウェイト・トレーニングというのが私のエクササイズ。
初日である木曜朝は、前の日に食べた食事のエネルギーが十分残っていると思ったので、いつも通り約12.5キロを走ったけれど、 体力的には全く問題なし。その後仕事を始めて、ミーティングに出かけるなど 普通に日程をこなして、夜はヨガのクラスに行ったけれど、こちらもフラフラすることもなく、至って普通にこなしたのだった。
ちなみに、前回との違いは サプリメントをいつも通りに摂取していたのに加えて、48アワー・スーパー・チャージド・クレンズの レモネードに加えて、エネルギーをアップさせながら、脂肪の燃焼を促すサーモ・バブルスとスーパー・チャージド・グリーンを飲んでいたこと。 これらはどちらもデヴィッド・カーシュのプロダクトで、48アワー・スーパー・チャージド・クレンズとの併用が薦められているもの。 なので初日はエネルギー不足や空腹感をそれほど感じる事無く終わったのだった。
でも身体がいつもより冷えていたのと、眠気が襲ってきて 早く眠ったのは前回と全く同様なのだった。



2日目は、朝からジムに出掛けて1時間ワークアウトをしたけれど、さすがにウェイト・トレーニングはきつくて、 身体が拒んでいるように思ったので、いつもよりもウェイトを軽くして取り組むことにしたのだった。
昼過ぎくらいになって、感じられたのは集中力がなくなってきたことで、時間が経つにつれて空腹感も強烈に高まってきて、、 夜は何か軽く食べて眠ろうかと考え始めたけれど、幸い 集中力が無くて 何を食べるべきかの考えが纏まらなかったのに加えて、 眠気が襲ってきたので、「このまま眠れば朝になる」と思って、結局何も食べずに2日目を無事終えたのだった。
そして土曜日の朝に目を覚ますと、朝食を食べに起き上がるより、ベッドで眠っていたいと思うほどエネルギーが無かったけれど、 一度、コーヒー&ベーグルの朝食を取ると、今度は走りたくてたまらなくなって、いつも通りセントラル・パークにランニングに出かけたのだった。
ランニングの後、再びヨガのクラスを取って、体重を測ったところ、今回は2.5キロ痩せていたので、さらに気分が良くなってしまったけれど、 驚くべきは味覚の変化。 セロリや赤ピーマンをそのまま かじって美味しいと思えるようになってしまい、 意識的に薄味にした料理が 普通に感じられるようになったのだった。 さらに直ぐに満腹感が感じられるようになったのも紛れもない事実。

デトックスの最中は、水を沢山飲まなければならなかったけれど、そのお陰で、昨今減っていた水を飲む量も以前のレベルに戻り、 当初の目的は全て果たすことが出来たのだった。
問題のアレルギー性の皮膚炎の跡については、デトックスで消えることは無いのは分かっていたけれど、僅か48時間で薄くなったと感じられたので、 これも満足がいく部分なのだった。
なので、結果には十分満足しているのが今回のデトックスであるけれど、 やはり思うのはこのプログラムは2日が限度で、それ以上は逆にエネルギー不足に陥って、不健康であるということ。
加えて、食事をしないでレモネードやサーモ・バブルスなどを飲むのは2日で飽きてしまう上に、やはり私にとっては 食べることが人生の楽しみの1つ。なので 48時間とは言え、空腹感以外にも 精神的に満たされないという思いを味わうことになってしまったのだった。

でも、終わってしまえばあっという間なのがこのプログラム。
加えて 腹部がすっきりして、横から見て明らに薄くなったのが実感できるので、 デヴィッド・カーシュがセレブリティ・クライアントに48アワー・スーパー・チャージド・クレンズを レッド・カーペット・ダイエットとして 薦めているのは 非常に納得出来てしまうのだった。





執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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