May 4 〜 May 10 2015

”Character Analysis of NY Mega Rich ” ”
ニューヨークのメガリッチのキャラクター分析


今週のアメリカで最大の報道になったのは、今年のスーパーボウルのチャンピオン、 ニューイングランド・ペイトリオッツのクォーターバック、トム・ブレイディが、 ボールの気圧を低くして、試合を有利に運んだという ”デフレート・ゲート”の捜査の結果、 彼が ”少なくとも” ボールの気圧が操作されていることを認識していたと いうレポートが 独立捜査官によって発表されたというニュース。
トム・ブレイディと言えば、妻はスーパーモデルのジゼル・ブンチェン。そのルックスの良さから、 最もグラマラスなアスリートと見なされる存在であるけれど、 230ページにも及ぶ捜査結果のレポートによれば、主審がチェックした後にボールの気圧に細工を加えていたのは、 ペイトリオッツの2人のエクイプメント・スタッフで、彼らの携帯メールのやり取りから その不正にトム・ブレイディが関与していたことが、 ほぼ明らかになっているのだった。 トム・ブレイディ本人は、自らの携帯電話の提出を拒んだことから、確証と言い切れる証拠とは言い難いものの、 NFLがこれを受けて、彼への何らかの処分を発表することが確実視されている状況。
フットボール・ファンの間では、ニューイングランド・ペイトリオッツの不正行為がこれが初めてではないだけに、 本来なら殿堂入り確実のトム・ブレイディの殿堂入りを認めるべきでないという声も聞かれる一方で、 「例え不正行為をしたとしても、ブレイディがNFLの歴史に残る名クォーターバックであることには変わりない」と 彼をサポートする声も聞かれており、”デフレイト・ゲート”とステロイド使用のどちらが ファンを欺く行為か?といった論争がスポーツ・メディアで 起こっていたのも今週。
ラスベガスでは、既に来シーズンのNFLの全試合の賭けがスタートしているけれど、 トム・ブレイディが出場停止処分になるかもしれないことを受けて、今週は多くのギャンブラーがペイトリオッツ戦の予測を変えていることも伝えられているのだった。





さて、今週は日本のゴールデン・ウィークの後半だったので、知人が日本からニューヨークにやって来ていたけれど、 私が驚いたのが知人一行が「ニューヨークって、日本で言われているより景気が良い!」と口々に言っていたこと。 これだけ株と不動産が上がっていて、世界都市のパワー・ランキングでも常にダントツでNo.1であるニューヨークの「景気が良くない」というセオリーが 一体どこから来ているのかは定かではなかったけれど、 知人一行は 旅行中の滞在で 世界中からニューヨークに流れ込むお金のパワーを実感して帰って行ったのだった。

そんな知人達とのディナーの際に、話題に上ったのがメガリッチの話。 貧富の差がどんどん開く今、「幾らくらいの資産からメガリッチと言えるのか?」と尋ねられた私の答えは「3Digit Mirionaire / スリー・ディジット・ミリオネア」、 すなわち 3桁のミリオネア なので、要するに1億ドル長者。
それを聞いた知人一行はかなりビックリしていたけれど、 現在メガ・リッチと呼ばれる人は、ここ何年も続いている低金利を利用して、株、不動産、アート等への投資で大きく資産を増やした人々。 買った不動産が4年で2倍になったり、アートが3倍になったりして、雪だるま式に資産を増やしているのがそのシナリオで、 その増え方は、昇進して給与やボーナスが増えたくらいでは追いつかないほど。
今やそのメガリッチの子供の世代が、親から買い与えられた不動産を売却し、その利益を新しい物件につぎ込むことにより、 20代にして不動産投資家になって、キャピタルゲインだけで豊かに暮らしているケースもあるとのこと。 でも幸い、ニューヨークは生まれながらにリッチでなければ リッチになれない街ではなく、世界の大都市の中で 最もソーシャル・モビリティが高いと言われる街。 ソーシャル・モビリティとは、直訳すれば社会の可動性、流動性であるけれど、これは要するに低所得者がリッチにのし上がって行ける可能性を意味するのだった。

そもそもニューヨークというのは、マルチミリオネアとごく普通の庶民が、 同じようにサブウェイに乗って移動し、同じようなレストランで食事をし、 全物件が$1ミリオン(約1億2000万円)以上のコンドミニアムの2ブロック先に、昔ながらの低所得者住宅があるような街。
それだけにニューヨークでビジネスをしていると アグレッシブなハード・ワーカーから、 リッチを装っているものの銀行口座に殆どキャッシュが無いフェイク・ソーシャライトなど、 いろいろな人に出会うけれど、私が20年以上に渡って観察&分析 してきた結果、確実に言える ”メガリッチ”と”小金持ち&庶民”の最大の違いは、「メガリッチは決して守りに入っていない」ということ。
これは恐らくメガリッチは 殆どのことがお金、それも彼らにとって大した額で無いお金で解決できるためと思われるけれど、 守りに入っていないということは、”元を取る”とか、”実用性”とか、”コスト・パフォーマンス”よりも、自分の好きな物を選ぶことであったり、 一風変わったことや、変なことほど 好んでトライしたがる ことでもあったりするのだった。





”守りに入らない”以外に メガリッチ、及びメガリッチと呼ぶに値するほど裕福な人々の キャラクターだと私が分析するのは以下のようなもの。


私はメガリッチ専門家では無いので、これが当っているか否かは保証の限りではないけれど、 もしニューヨークでビジネスをする際に、上記のキャラクターで堂々と振舞うことが出来たら、銀行口座の残高に関わらず かなりリッチだという印象を取引相手に与えられると思うのだった。

そんなメガ・リッチを相手に ここニューヨークでビジネスをする不動産、アート、株式、もしくは高級車のディーラー等で 大きなサクセスを収めているのは、 圧倒的に ”カラフル”と表現されるような 派手、もしくは個性的で、一度会ったら忘れないキャラクターで知られるビジネス・ピープルばかり。
したがって、メガ・リッチを相手にビジネスをしようと思ったら、彼らがそれまでの人生で会ったことが無いような キャラクターを打ち出して 彼らに気に入られたり、興味を示してもらうことが、時に優秀な能力以上に大切な意味をなしてくると言えるのだった。


Will New York 宿泊施設滞在



執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。




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