Jan. 13 〜 Jan. 19 2003




セレブリティ・ウォッチング


ニューヨークに長く住んでいるということで、よく日本の友人に訊かれるのが どんなセレブリティを生で見たことがあるかということ。
私は以前ファッション・エディターをしていたので、当時は ファッション・ショーやファッション業界のパーティーというのがセレブリティを最も頻繁に見かける機会だった。 リンダ、クリスティ、ナオミといった往年のスーパーモデルは、 殆どCFDAのパーティーで会って、記事に載せるための写真を撮らせてもらったことがあるし、 ファッション・ショーの会場から出てくると、ショーを終えたモデル達が出てくるのに出くわすことも多いので、 モデルは実物をかなりの近距離で見たことがあったりする。
中でも印象的だったのはケイト・モスとジゼルで、 ケイト・モスに関しては、彼女が未だカルバン・クラインのモデルとして売り出し中の時に、 私が取材をしていた店に偶然やってきたのである。 その店はチェルシー地区の 今はもうなくなってしまったしまった小さなブティックで、 ケイトが入ってきた時は、丁度店内撮影の真っ最中だった。
でもフォトグラファーの準備が出来るまでは、お客が商品を見ていても差し支えがないので、 「撮影のライトがまぶしいかったらごめんなさい」と言いながら彼女を店内に入れてあげると、 それまで何人かやってきた来店客が遠慮して直ぐに帰ってしまったのに対して、ケイトはかなりじっくり商品を見てから帰っていった。
とは言っても私はその時はケイトとは気が付かず、普通っぽい女の子なのに 撮影用のライトの下だと肌が発光体のように輝いて見えるのを 感心して見ていた。 でも背が低かったので、まさかモデルとは思わなかった。
彼女が帰ったところで、フォトグラファーとブティックのオーナーが、 「今の女の子、カルバンの新しいイメージ・ガールだよ」と言ったので、 妙にその存在感に納得したのを覚えている。
ジゼルを見たのは2000年の春頃で、それは意外にも地下鉄の中だった。 空いている車内に座っていた私の目の前に背中を向けて3人の若い女の子が立っていたけれど、 そのうちの1人が、後姿からだけでも 凄くキレイなのが分かる キラキラした存在で、目が釘付けになってしまった。 ジーンズを履いた長い脚、小さいヒップ、細いウエスト、ウェイブがかかったライト・ブラウンのロングヘアは ツヤがあって柔らかそうで、思わず「顔が見てみたい!」と思った瞬間に彼女が振り向いて、 それがジゼルだったのである。
この時私は、その女性が世界で最高額のギャラを取るモデル、ジゼルで良かった!と心からホッとしてしまった。 ニューヨークには美人が多いけれど、こんな女性がバスや地下鉄に溢れていたら、 移住を考えなければならないというものである。
彼女と一緒に居た2人の女の子もそこそこにきれいだったけれど、ジゼルの横ではすっかりその存在感は薄れてしまっていた。
これとは逆に実物を見てガッカリしたセレブリティの筆頭は、私にとってはサラー・ジェシカ・パーカーである。
私が彼女を見たのは昨年春のファッション・ウィークの際で、ファッション・ショーが終わって、 会場のテントに程近いHBO(「セックス・アンド・ザ・シティ」を放映するケーブル局)のビルの前を通った際に、 彼女が丁度入り口から出てきたのである。
目が合って直ぐニッコリするところは、さすがに子供時代から人気商売をしているのを感じさせたけれど、 メイクが濃かったのと、ショートにした髪が似合っていなかったこともあって(当時のファッション・ウィークでも サラー・ジェシカの髪型は大不評だった)、サラー・ジェシカは好きだけれど その時の彼女は決して可愛いとは思わなかったし、 何より 私よりずっと小さいのにビックリしてしまった。 ちなみにサラー・ジェシカ・パーカーの身長は152cm。私が見た時はヒールを履いていたけれど、それでも頭が小さい上に身体が細いという 小作りな体型が彼女をさらに小さく見せていた。
個人的に最も嬉しかったのは1999年にハリソン・フォードを見た時で、 これはウェスト・ヴィレッジのバッボというイタリアン・レストランでのことだった。 ニューヨーカーはセレブリティのプライバシーを尊重するから、誰もサインを求めに行ったりはしないけれど、 ダイニング・ルームの人々の関心がハリソン・フォードが座っているテーブルに注がれているのが はっきりと感じられたと同時に、彼が映画と同じ声で笑ったり、喋ったりするのが生で聞こえてくるのが 凄く不思議に思えたのを覚えている。
さて、良く人から訊ねられるのが何処へ行けばセレブリティ・ウォッチングが出来るかと?いうことであるが、 私が自らの経験で最もよくセレブリティを見るスポットは、マディソン・アベニューのバーニーズである。 これまでにシンディ・クロフォード、「セックス・アンド・ザ・シティ」のサマンサことキム・カトゥラル、 ニッキー・ヒルトン、シェール等を同店で見かけている。 ちなみに、この中で最もバーニーズのセールス・パーソンを興奮させていたのは何と言ってもシェールで 店員が、とっかえひっかえ彼女を見にいろいろな売り場からやって来ていた。
シェールといえばゲイ・アイコンとしても知られるセレブリティなので、バーニーズの店員にゲイが多いことを考えれば、 これも当然と言えるリアクションかも知れない。
さて、これまで見たセレブリティの中で最も絶大な存在感を感じたのは誰かといえば、私にとっては クリントン前大統領である。
私はクリントン氏の実物を2回見たことがあって、1度目は92年の未だ大統領選で当選する前、 大統領候補として選挙活動のためにニューヨークを訪れた際だった。
2度目に見かけたのは2001年のテロの直後で、5番街に人だかりが出来ていて、その周りにビシッとスーツを着こなしたボディガードが立っていたので、 誰かと思って見てみると、クリントン前大統領が人だかりの中を握手をしながら歩いていた。 クリントン氏はグレーのスーツにピンクのシャツ、濃いピンクのタイという出で立ちで、 シャツよりも濃いピンク色の顔と真っ白な髪、満面の笑顔で大勢の人々に接していたけれど、 5メートル程離れて見ていた私でさえ、その熱を含んだ空気を感じるほどの圧倒的な存在感だった。
私は自他共に認めるクリントン支持者だったので、私がひいき目に見ていただけかもしれないけれど、 クリントン大統領のカリスマ・パワーは先述のサラー・ジェシカ・パーカーや ベン・アフレック、トム・ハンクスといったハリウッド・スター達も認めるもので、 歴代の大統領の中でハリウッドから最も熱い支持を受けていたのはクリントン大統領なのである。
私はこのテロ直後にクリントン前大統領を見た同じ日に、やはりミッドタウンで 撮影をしているジョン・ボンジョビを見たけれど、クリントン大統領に比べれば 彼は本当に普通の人だった。





独身を偽る既婚者を見抜く方法?

ネット・カルチャーのセクションで、アメリカのオンライン・マッチメーキングの サービスについての記事を掲載しているけれど、 その最大手、マッチ・ドット・コムの利用者の間で最も多い苦情というのが、 「デート相手がネット上の写真の顔と違う」、「既婚者が独身のふりをして浮気相手を探している」というものだと言う。
前者については、現れた相手が気に入らなければ もう会わなければ良いだけな訳で、 1回のデートが無駄になる程度のダメージで済むけれど、独身者、特に女性にとって気を付けなければならないのは後者である。 ここで「特に女性」と書いたのは、マッチ・ドット・コムを利用して浮気をしようとする既婚者の殆どが 男性と言われるためである。
私の友人の知り合いの女性が、マッチ・ドット・コムで昨年末に知り合った男性も実は既婚者であったというけれど、 彼女は最初からその男性を疑っていたのだという。 彼女が何をきっかけに彼が既婚者だと思ったかと言えば、左手の薬指の根元が若干細くなっていたためで、 これは結婚指輪をずっとしている既婚者の指にありがちの特徴なのだという。
そこで彼女が「あなた、結婚しているの?」と訊いたところ相手の男性は、 しぶしぶ結婚をしていることは認めたけれど「離婚の訴訟の最中で、今はもう独身のようなもの」と言って来たという。 でもこの女性は、既に同じような言い訳で既婚者に騙されたことがあったのだそうで、 その後 彼にいくつかのテストを試みた結果、彼がやはり嘘つきで 浮気相手を探しているだけの既婚者だという結論に達したという。
そこで興味がそそられるのがこの「テスト」なるものであるが、 これは比較的簡単なもので、先ず「週末にデートに誘ってみる」、そして「携帯ではなく家の電話番号を教えて欲しいという」、 さらに「彼の友人に会ってみたいと言う」ことで、これだけで相手が既婚者であるかがほぼ正確に分かるという。
確かにアメリカでは既婚者の週末と言えば、毎週家族と一緒に過ごすためのもので、 特に子供が居る場合は、父親は子供を映画に連れて行ったり、子供の野球の試合を見に行くなどして過ごさなければならないので、 よほどの事でもない限り、デートなどセットアップできる余裕は無かったりする。
また家の電話番号を訊ねたり、友人に会わせて欲しいと言えば、それが出来ない既婚者は もっともらしい言い訳をすることになるけれど、最初から疑って聞いている分には それがもっともらしいウソか本当かは比較的正確に見分けられるという。 逆に言えばこれが見分けられないのは、ウソを本当だと思い込みたいほど相手が気に入ってしまった場合だそうで、 そうなる前に、こうしたチェック・ポイントをクリアにしておかなければならないという。
加えて、このカード社会のアメリカで レストランの支払いをキャッシュで済ませる男性というのも、 カード明細を妻に見られるのを恐れる既婚者である可能性が高いとのこと。 でも支払いをしてくれればまだ良い方で、少し前のニューヨーク・タイムズの記事には、 マッチ・ドット・コムで知り合う男性はデートが割り勘、下手をすると女性に払わせる場合すらあるという文句が書かれていた。
実際のところ、景気が下り坂になった昨今では、既婚のビジネスマンが従来のように時間とお金を掛けて 特定の相手と浮気をする余裕はなくなってきているようで、その意味でインスタントに次々とデート相手に巡り合える オンライン・マッチメーキングは彼らにとって理想的な浮気手段と言えるかもしれない。






Catch of the Week No.2 Jan.: 1月第2週


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Catch of the Week No.4 Dec.: 12月第4週