Oct. 21 〜 Oct. 27, 2013

” Shop and Frisk!? ”


毎週のように新たな問題が浮上するオバマ政権であるけれど、今週明らかになったのは、 オバマ・ケアこと 「アフォーダブル・ケア・アクト」のウェブサイト、”healthcare.gov / ヘルスケア・ドット・ゴブ”が 大金を投じたプロジェクトにも関わらず、全くその準備が不十分で プロジェクトに関わっていた人々でさえ、ウェブサイト一般公開の2〜3日前まで その全容をチェックしていなかったという事実。
オバマ・ケアに大反対の共和党に加えて、一般の国民からも批判が集中しているこのウェブサイトについては、 オバマ大統領自身もフラストレーションを表明していたけれど、 ウェブサイトが 機能するようになる期日として大統領が提示したのが 11月末。 しかしながら、多くの関係者やウェブの専門家は ヘルスケア・ドット・ゴブの抜本的な見直しにはもっと時間が掛ると指摘し、 最悪の場合、作り直しになることも示唆しているのが実情。
立ち上がりから躓いているオバマ・ケアであるけれど、政府関係者の中には 「サイトが処理しきれないほどの数の人々が アクセスしたことに意義がある」と 極めて楽観的な見解を示す声も聞かれているのだった。


更に今週には、NSA(National Security Agency / 米国家安全保障局)のコントラクター、エドワード・スノーデンが 持ち出した アメリカのスパイ行為に関するファイルから、NSAが ドイツのアンゲラ・メルケル首相の携帯電話の会話を 首相に就任する遥か以前の2002年から盗聴していたことが明らかになり、 当然のことながらメルケル首相はこれを「友好国としての信頼を損ねる行為」としてオバマ大統領に 電話で抗議をしたことが伝えられているのだった。
ドイツのメディアは、オバマ大統領が NSAによるメルケル首相の携帯電話盗聴を 2010年から知っていたと報じているけれど、 ホワイトハウス側はこれを固く否定。
またNSAはドイツだけでなく、 アメリカの友好国を含む35カ国の政治家の電話の盗聴を行っていたことが明らかになっており、 一足先にNSAによる 国内の石油会社の電話盗聴が明らかになっていた ブラジルのディルマ・ロウセフ大統領は、 9月の国連総会におけるスピーチで アメリカのスパイ行為を批判しただけでなく、訪米予定までもをキャンセルしているのだった。
ブラジル、ドイツ以外で既に明らかになっている アメリカの友好国に対するスパイ行為は、 ワシントンのフランス大使館の7千万通に及ぶEメールのハッキング、メキシコ大統領の電話盗聴、 加えてスペイン政府に対してもハッキングが行われたとのことで、これがオバマ政権にとって 外交上の大きなダメージになるのは言うまでもないこと。
こうしたスパイ行為は前ブッシュ政権時に既にスタートしていたもので、 オバマ大統領はそれを継続させていたことに 各国からの責任が問われている訳だけれど、野党 共和党の議員の中で聞かれているのが 「NSAが各国首脳の会話をモニターしてきたからこそ、世界平和が保たれてきた」 として、オバマ大統領に対して 「弱気な謝罪をするべきではない」という声。
いずれにしてもアメリカは、隣国カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国については、スパイ行為を行わないという 協定が成立しており、 今度はドイツを始めとするヨーロッパの友好国が、同様の協定を模索することが見込まれているのだった。




さて、10月末といえばハロウィーンのシーズン。
アメリカでは年々ハロウィーンのビジネス規模が大きくなってきていて、その商業規模は今や クリスマスに次ぐ2番目。 今年、アメリカ人がハロウィーンのコスチュームやキャンディ、デコレーション等に費やす総額は 70億ドル(約6,900億円)と見積もられていて、 これは2005年の33億ドル(約3,200億円)の2倍以上になっているのだった。
ハロウィーン関連のビジネスの中で、最も大きな伸びが伝えられるのが、”ホーンテッド・ハウス”。 ホーンテッド・ハウスは ”呪われた屋敷=お化け屋敷”であるけれど、現在アメリカ国内には 商業的に運営されるホーンテッド・ハウスが 1200軒存在し、今年のハロウィーン・シーズンのチケット売上げは、何と10億ドル(約970億円)に達しているとのこと。 中でも シカゴで人気のホーンテッド・ハウスは、目下3時間待ちを覚悟で 人々が行列しているという。
ホーンテッド・ハウスの多くは ハロウィーンを前後した期間限定ビジネスで、入場料が高額になればなるほど、 パートタイム・アクターを多数雇い、ハリウッド並みのスペシャル・メークを施し、サウンド・エフェクトからライティングまで 非常に手が込んだものになっているのだった。

加えて 昨今売上げを伸ばしているのがペット・コスチュームであるけれど、ハロウィーンに売れる大人のコスチュームの総額は 約12億ドル(約1,170億円)、子供のコスチュームの売上げは約10億ドル(約970億円)。そしてペットのコスチュームは 3億3000万ドル(約320億円)にまで売上げを伸ばしていて、 ペット・コスチュームは使う素材の量が 遥かに少ない割りには、人間のコスチューム並みのお値段が取れるとあって、 利益率が高いビジネスになっているという。

全米統計で2013年の 大人に人気のコスチュームは、第1位が魔女で約500万人が セクシー系、もしくはオカルト系の 魔女に扮するとのこと。それに次ぐ第2位はバットマンのコスチュームで、290万人の大人が着用することが見込まれているのだった。 それ以外の大人の人気コスチュームは、ゾンビ、ヴァンパイア、パイレーツ、スパイダーマン。
一方、子供に人気のコスチュームは女児がディズニー・キャラクターのプリンセスや妖精、ミツバチをはじめとする動物。 男児に人気なのはゾンビ、スパイダーマン、バットマン、パイレーツ、動物のコスチューム。

ニューヨークでは毎年恒例のハロウィーン・パレードが行われることになっているけれど、ニューヨークの大人のコスチュームに関しては その年の時事を反映させたユーモラスなものが主流。
ニューヨーク・ポスト紙が、今年のホット・コスチュームとして紹介していたのは写真上のようなラインナップで、 妊娠中のキム・カダーシアン、ロイヤル・ベイビー、MTVビデオ・ミュージック・アワードのマイリー・サイラス、そして2013年最大のフード・トレンドと言われる クロナッツ。


中でもマイリー・サイラスのコスチュームは、写真上でパリス・ヒルトンも着用している通り、カルチャー現象になる勢いで、 大批判を浴びたパフォーマンスながらも、2013年を象徴する出来事の1つになるのは間違いないという感じなのだった。


その一方で 今週のニューヨークで大きな物議を醸していたのが、 19歳の黒人学生、トレイヴォン・クリスチャン(写真下右)が 今年4月に350ドルのフェラガモのベルトをバーニーズ・ニューヨークで購入したところ、 私服警官に 何故 黒人で未だ若い彼が そんな高額なベルトを購入出来るのか?と 職務質問され、その場で手錠を掛けて 逮捕された上に、 2時間も拘留されたというニュース。
彼は 自分のIDやデビッド・カードのレシートを提示したものの、 それが偽物だと決め付けられて 信じてもらえず、 最終的に警官がカードの発行元であるJPモーガン・チェースに問い合わせて、 レシートが本物であることが確認されて、やっと彼は釈放されたという。
この事が半年後の今になって 突如浮上してきたのは、トレイヴォン・クリスチャンが 当時の警察の対応を 「レイシャル・プロファイリング」、すなわち人種偏見に基づく行為として バーニーズ・ニューヨークとNYPD (NY市警察)を相手取って訴えを起したため。

これとは別に 21歳の黒人女性、カイラ・フィリップス(写真下左)も やはりバーニーズ・ニューヨークで 今年2月に2500ドルのセリーヌのバッグを購入したところ、 店の外で待機していた私服警官に呼び止められ、購入代金の出所や 彼女が購入に使ったデビッド・カードについて 執拗に訊ねられるという経験をしており、彼女は逮捕はされなかったものの、 そのレイシャル・プロファイリングを不服として バーニーズとNYPDに対して訴訟を起しているのだった。


この訴訟が、バーニーズにとって悪いタイミングと言えるのは、もうすぐ行われる次期NY市長選挙を前に、 ニューヨーカーの間では、 現ブルームバーグNY市長がサポートする ”Stop and Frisk /ストップ&フリスク” と呼ばれる人種に基づくニューヨーク市警察の捜査法を 改めるべきとの声が高まっている真っ最中。
ストップ&フリスクは、街中の警備にあたる警官が 挙動不審者に対して 理由を明らかにする事無く、職務質問や身体検査を 行なうことが出来るというもので、そのターゲットになっているのはもっぱら若い黒人男性。 NYPDの言い分によれば これは人種差別ではなく、犯罪データに基づく捜査で、そのデータによれば ニューヨーク市の犯罪の78%を犯しているのが黒人層、特に若い男性。 7月3週目のこのコラムにも書いた通り、その黒人層は ニューヨークの人口の約25%。 このうち若い男性が占める割合が単純計算で その4分の1だとすると、 NY市の8.25%に当たる特定の人種層が、市全体の78%の犯罪を 犯しているという計算になるのだった。
実際、ストップ&フリスクによってNYPDは、ドラッグや銃の不法所持を効率的に取り締まり、犯罪率の低下をもたらしてきたけれど、黒人層の間では これを人種差別と捉える意見が大半で、次期市長選挙では ストップ&フリスクの撤廃を掲げる民主党候補、ビル・デブラジオを 黒人&ヒスパニック層が圧倒的に支持していることが伝えられているのだった。

バーニーズ・ニューヨークにおける 人種偏見による捜査行為は、黒人地位向上団体によって ”ストップ&フリスク” をアレンジした ”Shop & Frisk/ ショップ&フリスク” とネーミングされ、バーニーズに対する ボイコット運動を起そうという動きが 盛り上がってきているけれど、 そのせいで とばっちりを受けているのがラッパーのジェイ Z。
というのも、ジェイZは 11月20日からバーニーズとのクリスマス・コラボレーション、"A New York Holiday / ア・ニューヨーク・ホリデイ" という企画で、バルマン、バレンシアガ、リック・オーウェンといった一流ブランドが手掛けた リミテッド・エディションのプロダクトを展開することになっており、その利益が寄付されることになっているのが ジェイ Zのチャリティ、 ショーン・カーター(ジェイ Zの本名)・スコラーシップ・ファンデーション。
ところが この黒人差別と言える問題が浮上して以来、インターネット上では、 ジェイ Zに対して 同コラボレーションをキャンセルするべき という署名運動が起こっているのだった。


バーニーズ・ニューヨーク側では、今週起された2つの訴訟と 一般市民からの批判に対応するために 公民権の専門弁護士を雇ったことが 伝えられているけれど、 人種差別に基づく 来店客への 捜査や職務質問を行っているのはバーニーズだけではなく 大衆デパート、メーシーズも同様。
今週金曜には HBOのドラマに出演中の黒人俳優、ロブ・ブラウン(写真上 中央、29歳)がNYPDとメーシーズを相手取って、 同じような訴訟を起こしているのだった。
このケースでは、今年6月に ロブ・ブラウンが母親へのギフトとして 1000ドルのモヴァードの腕時計を購入したところ、 私服警官に逮捕されて、メーシーズの建物内に設けられた留置所で拘留されており、 彼もトレイヴォン・クリスチャン同様、IDを提示しても偽物と決め付けられ、疑いが晴れるまで拘留された時間は3時間。 そのせいで彼は、母親を祝福するイベントに出席することが出来なくなってしまったという。
ちなみに、アメリカの大手デパートや小売店内には万引き犯や店内で暴力行為を犯した人物などを、警察に引き渡すまでの間、 拘留しておく留置所、すなわちれっきとした”牢屋” が存在しているのは決して珍しくないこと。
ちなみにロブ・ブラウンは、アメリカ人にとってもあまり馴染みが無い俳優であるけれど、彼の出世作は 2000年に公開された ショーン・コネリー主演の映画「ファインディング・フォーレスター(邦題:小説家を見つけたら)」。 その中で、彼は隠居生活を送る小説家、フォーレスター(ショーン・コネリー)と親しくなる 才能溢れる作家志望の黒人高校生を演じているのだった。

では、有名黒人俳優だったら、”ショップ&フリスク”の対象にはならないかと言えば、決してそんなことは無く、 今年2月に大きく報じられたのが、オスカー主演男優賞を受賞した フォレスト・ウィテカー(写真上、一番右)が 万引き犯の疑いを受けて、店員にボディ・サーチをされたというニュース。
これが起こったのはブロードウェイ 112丁目のミラノ・マーケットで、 仕事に出掛ける途中で ヨーグルトを買おうとしたものの、 探していた特定のヨーグルトが無かったために、そのまま店を立ち去ろうとした フォレスト・ウィテカーは、 店員に万引き犯の疑いをかけられて、商品を隠し持っていないかをチェックするためのパッティングをされたという。
この様子を目撃した来店客は、店員がウィテカーを万引き犯と決めてかかった態度を取っていたと証言。 マーケット側はこれに対して、単純な誤解であったと説明と謝罪をした上で、後日、 その店員を解雇したことをメディアに公表しているのだった。



メーシーズに話を戻せば、クリスマス・シーズンになるとメーシーズのあるヘラルド・スクエアの地下鉄駅では、 警官が大きなショッピング・バッグを持って歩いている黒人ティーンエイジャーを呼び止めて、 袋の中身とレシートを照らし合わせ、盗品が紛れていないかをチェックする様子が頻繁に目撃されているけれど、 実際に かなりの数の万引き犯逮捕に繋がっていると言われるのがこのプロセス。
こうした盗難、万引きでデパート側が毎年多額のダメージを受けているのは周知の事実で、 サックス・フィフス・アベニュー(写真上)では、数年前にアパレルの盗難を防ぐためにドレッシング・ルームの中まで 防犯カメラで監視していた時期があったのだった。 この監視が行われていたのは、比較的安めのアパレルの売り場で、 シャネルやグッチ、ドルチェ&ガッバーナのような超一流ブランドの売り場については、そもそも試着をする来店客の数が少ない上に、 明らかにそれが買えるという印象の来店客しか試着をしないこともあって、監視カメラの設置はナシ。
でも たとえ後ろめたい事など無くても、服を脱いだり、着たりする様子をカメラで監視されれば 誰にとっても気分が良くないのは 当然のこと。サックス・フィフス・アベニューでは、この防犯カメラによる監視が来店客からの批判と悪評を買ったために、 後に同ポリシーを改めているのだった。

とは言え、サックス・フィフス・アベニューにしても 来店客を装った、平服のセキュリティ・ガードが 店内の防犯カメラが捉えた 不審な人物を 付け回して監視しているのは事実。 同様のパトロールは、ギャップやバナナ・リパブリック、アメリカン・アパレルといったチェーン店でも行われており、 特に頻繁に返品をする来店客については、ストア側が顔と名前を一致するだけのデータを集めて、 盗品が返品されていないかを厳重にチェックしていることが伝えられているのだった。


数あるニューヨークのデパートの中でも、バーグドルフ・グッドマン(写真上)に関しては ショップ&フリスクのような問題が起こりにくい存在。 というのも、同店はかなり敷居が高いデパートであるためで、レディ・ガガでさえ バーグドルフ・グッドマンの店内を 「ここに足を踏み入れられるようになるまでに 何年掛ったか!」と付き添いに言いながら歩いていたことが 伝えられているほど。
また、これは私の個人的な印象であるけれど、バーグドルフ・グッドマンは他のデパートに比べて 黒人買い物客が遥かに少ないストアと言えるのだった。

とは言っても、バーグドルフ・グッドマンを訪れるリッチな買い物客にも問題は沢山あって、 以前NYタイムズ紙で報じられていたのが、大金持ちの夫人が購入しようとしている高額ハンドバッグの中に 盗品を詰め込んで、 何食わぬ顔で そのまま持って帰ろうとするエピソード。 でも、その夫人はバーグドルフ・グッドマンにとって大口顧客でもあるので、店側は警察には通報せず、 夫に連絡するのみにしていたというけれど、夫人は逮捕されないのを良いことに、その行為を繰り返していたという。
また私は同店のクライアント・サービスで、買い物客が明らかに着用したと思われる、裾が汚れたヴァレンティノのイヴニング・ガウンを返品しようとして、 それを受け付けてもらえないことに腹を立てて、何十分も店員を怒鳴りつけている様子を目撃したことがある他、 かつてバーグドルフ・グッドマンのジョー・マローンで働いていたスタッフによれば、 コロンのボトルを半分以上使って、「気に入らなかったから返品する」と言ってくるような非常識な顧客が 決して少なくなかったという。


そう考えると、来店客によるデパートの利益を損なう行為はどんな高級店でも行われていることになるけれど、 高級店になればなるほど、セールス・パーソンがいかにも商品を買いそうに無い安価な服装の来店客を無視し、 商品を購入しそうな身なりが高額な来店客を手厚く 接客するのは当然の成り行き。
特に昨今は、クリスチャン・ルブタンのような高額シューズをストアでトライして、携帯カメラで撮影し、 インスタグラムにアップするだけで満足する若い女性が少なくないそうで、 通常、売れた商品金額のコミッションが給与になるセールス・パーソンが そうした来店客の相手をして、シューズを在庫から出し入れするだけに労力を使っていたら、全く儲からないのは事実なのだった。

外観で来店客への態度を変えるというのも、差別といえば差別であり、それは人種にかかわらず行われていること。
映画「プリティ・ウーマン」でジュリア・ロバーツ扮する娼婦のヴィヴィアンがロデオ・ドライブでショッピングをしようとした際、 娼婦ルックで来店した彼女が、キャッシュの束を見せてもショッピングをさせてもらえなかったのに対して、 その翌日、ドレスアップして、沢山のブティックの袋を下げて来店した際には、 店員が態度を180度替えて 接客しようとしてきた様子は、同作品を観た人々なら覚えているシーン。
でもブティックというのは公共施設ではないので、店側には 他の来店客が不愉快に感じるような 服装でやってきた来店客に対して、ショッピングを断る権利が認められているのが実情。 映画「プリティ・ウーマン」の中では、娼婦の服装で現れた自分を接客しなかった店員に対して、 ヴィヴィアンが、「貴方達コミッションで働いているんでしょ?」、「Big Mistake!」と 勝ち誇ったように言い放っていたけれど、多くの小売専門家の意見では 「Big Mistake」を犯していたのは、 ストアにマッチした服装でショッピングに出かけなかった ヴィヴィアンの方。
このことは、ロンドンのデパート、ハロッズのように一定のドレス・コードを定めて、入店を制限する店が 合法的に存在していることからも立証されているのだった。

でも高額なショッピングをした黒人買い物客をマークして、 その購入資金の出所を尋ねたり、使ったデビッド・カードやIDが偽物だと決め付けて 逮捕&拘留に及ぶというのは、 やはりレイシャル・プロファイリングと言えるもの。
しかしながらストップ&フリスクにしても、ショップ&フリスクにしてもその根底にあるのは、人種差別よりもむしろ 若い黒人層による犯罪率が極めて高いという事実。 したがって それが解決されない限りは、ショッピングをするにしても、街中を歩くにしても、善良な黒人層が 不当な取調べや扱いを受けるという状況は改善され難いように思うのだった。





執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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