Oct. 20 〜 Oct. 26  2014

” Face Time ”
フェイス・タイム


今週のメディアは、木曜にニューヨークでエボラ感染者が記録されたことから、以降はその報道が大半を占めていたけれど、 ニューヨーク初の感染者もやはりドクター。
ドクターズ・ウィズアウト・ボーダーズという慈善団体のメンバーとして、西アフリカ諸国でエボラ患者の治療に当たっていた クレイグ・スペンサー医師(33歳)が、身体のダルさと高熱を覚えて、病院に運び込まれ、エボラ患者に認定されたのが木曜のこと。 西アフリカから帰国してからの10日間に、そのドクターはハーレムの自宅から、地下鉄の1、A、Lラインに乗って、ブルックリンでボーリングをし、 ミートボール・ショップで食事をし、カー・サービスのウーバーを使ったことが明らかになったことから、 ボーリング場やレストランは消毒のために閉鎖。もちろんスペンサー医師の自宅やそのビルも消毒作業が行われ、 ドクターと一緒に暮らしていたフィアンセも病院に運ばれて、隔離状態となったのだった。

これを受けて世論とメディアで高まったのが、西アフリカ諸国からの旅行者は、 全員エボラ・ウィルスの潜伏期間である21日間、強制的に隔離するべきという声。 このためニューヨーク、ニュージャージー、イリノイといった州で、今週発表されたのが、西アフリカ諸国で エボラ患者と接触した旅行者の強制隔離政策なのだった。
そしてその最初の隔離者となったのが、西アフリカ諸国で医療活動を行って帰国したナースのカシ・ヒッコックス。 ニュージャージー州のニューアーク空港に降り立った彼女は、その途端に隔離されて病院に運ばれ、検査を受けることになったけれど、 結果は陰性。すなわちエボラには感染しておらず、 彼女は自分が受けた扱いを不服として、基本的人権の侵害を理由に、州政府を訴える姿勢を見せているのだった。
これに対して、ニュージャジー州のクリスティ州知事は、ナースに同情する姿勢を見せながらも、 「州民の健康と安全を守るのが最優先である」と、きっぱりコメント。

でも国連関係者や、慈善団体が危惧するのは、医師達がボランティアとして3週間の医療活動を行って帰国した後、 さらに3週間の強制隔離を強いられるとなると、誰もアフリカへの医療行為に出向かなくなるということ。 エボラ・ウィルスの更なる感染を食い止めるためには、最もアウトブレークが激しいアフリカ諸国における 治療行為が不可欠とあって、アフリカから戻ったドクターを感染者と決め付けて隔離する事には難色を示しているのっだった。

そのエボラ患者の数は、国連が発表した最新データによれば1万141人。死者の数は4922人で、ほぼ50%の死亡確率。
医療関係者の中には、現時点でアメリカ国内で1名の死者しか出していないエボラよりも、年間に5万4000人以上が死亡 している インフルエンザに対して、もっと警戒心を抱くべきという声も聞かれるけれど、 毎年インフルエンザに感染するのは、アメリカの総人口、3億1610万人の10〜20%。すなわち3,161万人〜6,322万人。 したがって、その感染者数と死亡者数を比較した場合、エボラ・ウィルスの方が その死亡確率が比べ物にならないほど高くなっているのだった。

週末には、木曜から隔離されていたスペンサー医師のフィアンセや、彼の友人2人が、 感染の危険がほぼ無いことから、病院を出て自宅に戻っているけれど、 その自宅ビルの入り口には警官が配されて、残りの潜伏期間の隔離が自宅で行われるとのこと。
また週末には、デブラジオNY市長夫妻が、スペンサー医師が食事に立ち寄ったミートボール・ショップで食事をし、 ブルックリンのボロー・プレジデント、エリック・アダムスが、スペンサー医師がボーリングをしたブルックリンの”Gutter / ガッター”で、 ボーリングに興じるなどして、その安全性をアピール。エボラによってビジネスにダメージが無いよう、配慮されていたのだった。
感染者であるスペンサー医師については、未だ快方には向っていないものの、病状が安定しており、 回復が見込まれているとのことなのだった。




今週の前半に、エボラ・ウィルスと同じくらいに大きく報じられて、話題になったのが、写真上のレネー・ゼルウェガー(45歳)の変貌振り。
左側は、映画でお馴染みのレネー・ゼルウェガーの若かりし日の姿。 そして右側が今週月曜に行われたエル・ウーマン・ハリウッド・アワードに登場した際の彼女の変わり果てた姿。
これがソーシャル・メディア上で大センセーションを巻き起こして、#レネー・ゼルウェガー・フェイス、 #レネー・ゼルウェガー・プラスティック・サージェリー(整形手術)は、 世界各国で、トレンディングになっていたのだった。

これに対して、レネー本人はピープル誌に対して、 「自分の姿が以前と違って見えるのは、今私がヘルシーで、ハッピーであるため」とコメントしていたけれど、 特にツイッター上では、以前の面影と魅力が全く無くなってしまった彼女の顔に対する かなり厳しいバッシング・ツイートが相次いでいたのが今週。 でも、彼女を擁護する声も少なくはなくて、 「自分の顔をどうするかは自分で決める権利がある」、「本人が幸せなのなら、それで良い」、 「人の顔のことなど、周囲がとやかく言うべきことではない」というような コメントが、他のセレブリティや芸能番組のホストなどを中心に聞かれていたのだった。








でも私に言わせれば、何故今回だけ、こんなにレネー・ゼルウェガーの顔の変貌に注目が集まったのかが少々不思議な状態で、 彼女の顔は、これまでにも何度も変貌を遂げているのが実情。上がその実例の一部であるけれど、 彼女はそもそも基本的には老け顔。でも、若い頃はふっくらした顔の輪郭で、 表情が柔かく見えた分、幼い印象に見える時もあったのだった。
そんな彼女が美容整形にハマり始めたと言われるのが、「ブリジット・ジョーンズ・ダイアリー」で体重を増やした後、 急激な減量をしたため 顔の皮膚がたるんでシワになり、それを改善するためにフィラーを注入した時。
以降、彼女はレッド・カーペット上のスナップで、フィラーの入れ過ぎで 顔が変わってしまったことを指摘されるケースが増えてきたけれど、 そんな彼女の美容整形に大いに拍車が掛かったのは、カントリー・シンガー、ケニー・チェズニーと離婚した後。
その辺りから急速にエイジングが進んだ彼女の顔は、まぶたが下がって目が小さくなったり、頬が大きくなりすぎたりと、 様々な美容整形の試行錯誤の跡を垣間見せていたのだった。
写真上、一番下段右は昨年の彼女のスナップであるけれど、私に言わせると この時の方が エルのイベントでスナップされた時よりも変貌が激しいという印象。
今回、多くの人々が彼女の変貌振りについて語っていたのが、 レネーが今も美人であるということ。でも、ハリウッド・スターであったレネー・ゼルウェガーではなく、 何処にでもいる普通の美人に成り下がってしまったということ。
私もこれには全く同感で、 彼女の現在の姿は YahooのCEOのメリッサ・マイヤーのようなルックスが良い女性CEOとか、 さほど売れていないセレブの一般人妻のように見えるのだった。


今回 レネー・ゼルウェガーの変貌ぶりがこんなに話題になる以前は、整形手術で顔が変わってしまった セレブの代表的存在だったのが写真上のメグ・ライアン。
若かりし頃は、本当にキュートで、今もアメリカ人男性が理想の女性像に挙げるのが、当時の彼女であるけれど、 やはり彼女の整形手術ジャンキーが始まったのは、俳優 デニス・クウェイドと離婚した際。 離婚直後に、彼女のフェイスリフトを担当したのはダニエル・ベーカーという、当時 セレブリティからソーシャライトまでのフェイスリフトを手掛けていたニューヨークのアッパー・イーストサイドのドクター。
「ドクター・ラブ」というニックネームで知られていたダニエル・ベーカーは、 離婚で一気に老け込んだ女性を、ナチュラルなフェイスリフトで若返らせて、新たなロマンスをもたらすことで知られていた人物。 実際、メグ・ライアンも彼の手腕で若返り、当時、映画で共演したラッセル・クロウとのロマンスが報じられていたのだった。

そんな彼女の整形手術が、どんどん酷くなっていったのは、ドクター・ベーカーの死去後。 まず唇がゆがんで、その後、顔がどんどん不自然になっていったのは周知の事実。
でもレネー・ゼルウェガーの変貌と、メグ・ライアンの変貌の明らかな違いは、レネー・ゼルウェガーは、 彼女らしく無くなったとは言え、とりあえず「きれい」と言われるカテゴリーに属するのに対して、 メグ・ライアンの場合は、明らかに「整形手術の失敗」と見なされるカテゴリーに属することなのだった。

レネー・ゼルウェガーについては、今週Cube New Yorkのオフィスでも話題になっていたのに加えて、 私がこれを書いている今日、10月26日に行われた 村松京子さんのオープン・ハウス・ツアー後のカフェでのディスカッションの際にも 参加者女性の間で話題になっていたのだった。 その時に私が参加者の女性に話したのが、アメリカの女性は離婚をした後、整形手術をする傾向にあるということ。
離婚が多いアメリカには”離婚コンベンション”というのがあるけれど、そこに必ず登場するのが、美容整形やダイエットのプレゼンテーション。 すなわち 仕事と子育てに追われて、自分を構う時間が無かった女性たち、もしくは離婚のストレスで老けたり、太ってしまった女性たちが、 新しいロマンスや伴侶を探すために、もしくは別れた夫に対する意地や復讐のために行うのが容姿のメイクオーバー。 離婚後に行われる施術で多いのは、フェイスリフト、豊胸手術、脂肪吸引、そしてボトックスの注入なのだった。

私は、美容整形医と1度だけデートしたことがあるけれど、その時に彼が語っていたのが、 「美容整形やボトックスを離婚してから行うのではなく、結婚している最中からやっていたら離婚しないで済んだかも知れないのに・・・」ということ。
美容整形が結婚生活を救うかは定かではないけれど、容姿に構わなくなった女性に対して、 男性が魅力を見い出さなくなるのは当然の成り行き。 世の中には、自分の容姿に手や時間を掛けることを、自分のための贅沢だと思って、 あえてそれを後回しにして、家族や仕事のための時間を優先させる女性は多いけれど、 実際には自分の容姿に適度な時間や手間を掛けるというのは、自分よりも むしろ周囲への配慮と言えるもの。
それを怠って、「私は自分のための時間を犠牲にして、家族と仕事に全てを注いでいるのに…」と 被害者として振舞うより、自分に手を掛けて、美しく幸せそうにしている方が、 家庭も仕事も上手く行くというのが実際のシナリオなのなのだった。



Will New York 宿泊施設滞在



執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。




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