` CUBE New York Catch of the Week




Apr. 28 〜 May. 4 2003




増税と減税の不思議

ブッシュ大統領が7000億ドルにも及ぶ減税を実施しようと遊説する中、 ニューヨーク州では今週に入って、突如所得税、売上税の増税案が浮上しており、 世論はブッシュ大統領の大型減税には反対する声が多いけれど、 ニューヨーク州内では増税に反対する声が圧倒的に多く、 国と地方自治体の税制は全く逆の方向に向かおうとしている状態である。
ブッシュ大統領が来年の選挙での再選を目指し、 株式投資による利益に対する無税を含む大型減税案を景気刺激対策として打ち出しているのは 周知のことであるけれど、今週に入って突如ニューヨーク州で浮上してきた増税案は、 財政難に苦しむニューヨークが、予定されていた市の職員のレイオフやゴミの収集などのサービスの大幅カットを 避けるため、年収10万ドル以上の独身者、年収15万ドル以上のカップルを対象とした所得税の 大幅アップ、売上税を現在の8.25%から8.65%に引き上げることによって 税収を確保するというものである。
この減税案、増税案が興味深い点は、共に「仕事を守る、クリエイトする」ことを目的に 行なわれようとしているもので、ブッシュ大統領は7260億ドル(約87兆円)の減税を行なうことによって 140万人分の仕事をクリエイトすることを公約している。 一方のニューヨークでは、増税を行なうことによって、予算削減によってレイオフされる予定であった 1万人以上の市の職員や、民間職員の仕事が失われずに済む、ニューヨーク市内の30以上の 消防署がクローズされずに済むというものであるが、 州のレベルだと増税が仕事の確保に繋がり、国のレベルだと減税が仕事を生み出すというのは どうも納得がいかない理論である。
頭を冷して考えるまでもなく、理にかなっているのはニューヨーク州の増税案で、 財政難の下では、レイオフやサービス・カットによってコストを削減するか、増税をして税収を増やすしか方策は無い訳で、 これが既にアメリカで最も高い売上税、所得税をさらに引き上げることによって実現されることに対しては 不平、不満はあるものの、少なくとも理屈にはかなっているのは認めざるを得ない事実である。
これに対してブッシュ大統領が行なおうとしている140万の仕事をクリエイトするための 減税案は謎に包まれたものと言わなければならない。 先ず7260億ドルの増税で140万の職業をクリエイトするという理論を単純計算すると、 1つの職業を生み出すために約50万ドル(6000万円)の減税が必要であることになる。 現在のアメリカ人の平均的な年収が約3万7000ドル(約440万円)であることを考えれば、 どうしてその給与の約13倍以上金額を減税して、僅か1つ仕事がクリエイトされる計算になるのかは全く理解に苦しむところである。
その一方で、この減税のために 教育、健康保険予算や、NYを初めとする地方自治体への補助が 大幅にカットされるため、各機関でコスト削減のためのレイオフが相次ぎ、益々多くの仕事が失われることは 多くの専門家が指摘することである。
極端な話が、国が大幅減税など止めてしまって、7260億ドルの減税分の中から40億ドルをNY市に 補助金として与えてくれれば、NY市の負債は一気に解消される訳で、 そうなればNYも増税などする必要は無い訳である。
今回のブッシュ大統領の減税案は、彼を選挙の際に支えてくれる裕福な共和党支持者に 利益をもたらすものであるのは明らかであるけれど、この減税案が実施されれば 既に開きつつあるアメリカ国内の貧富の差が更に大きく開くのは目に見えていることである。
90年代前半のリセッション期に、アメリカ人の友人が冗談半分で「90年代のステイタス・シンボルは レイオフされる心配の無い職業だ!」等と言っていたことがあるけれど、 4月の時点で失業率が6%に達し、過去3ヶ月だけで52万5000もの職が失われている アメリカが、再びその状態になりつつあるのは昨今ひしひしと感じられることである。
今週末のTVのニュースでは、職を求める大勢のニューヨーカーが、建設業組合の募集に対して4日間も 徹夜で長い行列を作っていた様子が報道されていたけれど、 これを見るまでもなく、現在アメリカ全土で安定した仕事が何よりも求められているのは紛れもない事実である。 ことに好況期に住宅ローンを組み、ここへ来てレイオフされ、途方にくれている人々は多いと言われ、 こうした人々は失業手当の給付期間が終わっても仕事が探せない場合が多く、 自分達の本来の能力以下の仕事を安い給与でせざるを得ない状況に追い込まれていることも伝えられている。
ブッシュ大統領の金持ち優遇で、仕事を生み出す具体性に欠く減税策を見ていると、 これによって仕事がクリエイトされるとすれば、 それは恐らく億万長者の3人目の庭師や、5人目のメイド、2人目の運転手というような仕事なのだろう と思えてくるのが実際のところである。



バッドヘア・ニュース

ヒラリー・クリントンが未だ大統領夫人だった頃に、 「メディアや国民の多くが、(私の)ヘア・スタイルばかりに関心を払っているの見て、 髪の毛が如何に大切かが分かった」とコメントしたことがあったけれど、 実際のところ髪型というのは あらゆる世界のセレブリティにとって、その人気やビジネスを左右するほど大切なものである。
アメリカの歴史上、髪型でセックス・シンボルとなった最大のセレブリティと言えば、 70年代の元祖「チャーリーズ・エンジェル」、ファラー・フォーセットで、その後 90年代半ばにも「フレンズ」のジェニファー・アニストンが「レイチェル・ドゥ(レイチェルの髪型という意味)」を 大ヒットさせたりしているけれど、70年代当時「ファラー現象」とアメリカで呼ばれたファラー・フォーセットの 大センセーションを超えるブームは未だ起こっていないと言える。
反面、ヘアを変えたことで ビジネスが転落していく例は多々あり、 TV業界では「主演女優がヘア・カットをすると、視聴率も同時にカットされていく」というジンクスが存在している。
これを証明した例としては、「セックス・アンド・ザ・シティ」のサラー・ジェシカ・パーカーが シーズンNo.4の後半で髪をショートにし、そのショート・ヘアのままで撮影されたシーズンNo.5は、 彼女の妊娠によるファッションの面白味の無さも手伝って視聴率が低下してしまったし、 先述の「フレンズ」のジェニファー・アニストンにしても、2000年のエミー賞の授賞式で、 髪をショート・ボブにしたように見えるポニー・テールが好評だったため、その後、本当にショート・ボブにヘアをカットしたところ、 番組のファンには不評で、同じ時間帯に放映されていた「サバイバー」に視聴率を奪われ、 本人も途中で自分の髪型に嫌気が差して、髪が伸びるサプリメントを必死で飲んでいたことが伝えられている。
でもヘア・カットが災いした最悪の例としてTV業界で知られているのは、 何と言っても「フェリシティ」(日本題「フェリシティの青春」)で、 主演のケリー・ラッセル(写真左)がそのロング・カーリー・ヘアをショートにカットした途端、 視聴率が大転落し、そのまま回復しないまま番組は終了してしまった。
彼女がヘアをカットすることになったのは、番組のオフ休暇中にケリー・ラッセル自身が、 番組プロデューサーを驚かせようとして、彼女のトレードマークであるカーリー・ヘアをバッサリ切ったふりをして、 ショートヘアのウィッグをつけた写真に、「番組の撮影が始まる頃には伸びるわよ!」というメッセージを沿えて 送りつけたのがきっかけ。 もちろん冗談と知りながらこれを受け取ったプロデューサーだったけれど、丁度番組で彼女の失恋ストーリーを撮影することになっていたため、 「これは良いアイデア!」とばかりに、失恋したフェリシティがヘアをショートにするストーリーを考えついたのが運のツキであった。
髪のロングにしてもショートにしても、ブロンドにしても、ブルネットにしても 人気を保ってきたセレブリティといえるのはマドンナであるけれど、 彼女の場合、過去20年に渡ってイメージを変えすぎたこともあって、逆にトレードマーク的なヘアが 存在していないのも事実。
また、多くのセレブリティはカーリーからストレートにした方がイメージが洗練され、 評判が良いのは、マライア・キャリーやケイト・ハドソンの例を見ても分かるけれど、 ジュリア・ロバーツについては多くのファンが「彼女がカーリー・ヘアの方が好きだ」と答えている異質な存在である。

さて、先週から今週にかけてハリウッドで話題になっていた2大バッド・ヘアと言えば、 ブリットニー・スピアーズのブルネット・ボブと、クリスティーナ・アギュレラの ダーク・ヘアである。
2人ともブロンドのロング・ヘアとおなかを露出したローライズ・ファッションで知られていたアイドルだけれど、 先週ブリットニーが現在レコーディング中の新曲のイメージに合わせたという 「自閉症ヘア」でスナップされたのに続き、週明けにはダーク・ヘアに変身して、 顔がその変化に追いついていないクリスティーナのイベント・ショットが公開され、 どちらも大不評となっている。
2人とも、ヘアを変えた理由は「ブロンドのイメージから変えたかったから」と説明されているけれど、 変化が必ずしも成功に繋がるとは限らないのはセレブリティも一般人も同様のこと。
ヘアを変えるということは、ショートかロングかの長さに加えて、カーリーやストレート等のテクスチャー、 前髪下ろす、レイヤーを付けるなどのヘア・スタイル、そしてカラーという4つの要素から 行なうことが出来るけれど、これは逆に言えば失敗を犯す要素も4つ存在しているということ。 クリスティーナの場合、失敗しているのはカラーだけと言えるけれど、 ブリットニーの場合ヘア・カットとカラーの双方で失敗しているだけに、より深刻なバッド・ヘアという仕上がりになっている。
「ヘアを変えたい願望」というのは、ある意味では女性に定期的に襲ってくる衝動とも病気とも言えるものであるけれど、 そうかと思えば、セレブリティでも一般女性でも「自分に1番似合うヘア」というのをしっかり自覚して、 それから決して変えようとしない人も居る訳で、スーパーモデルのジゼル・ブンチェンなどはその典型例。
また、中には同じイメージの中でロングにしたり、ショートにしたりすることによって、 決して大失敗をしないタイプも存在するけれど、セレブリティでは二コル・キッドマンやリース・ウェザースプーン、キャメロン・ディアス等が その好例と言える。
そして恐らく1番お金と労力が掛かっていると思われるのが、定期的に ヘアを変えないと気がすまないタイプの女性だけれど、 こうした女性達は往々にして、本人が変えたヘアに馴染んできて、周囲も「新しい髪が似合ってきたなぁ」と 思い始めた頃に、髪を変えてしまう悪い癖を持つ場合が多いと言える。 だから周囲は新しい変化に興味をそそられると同時に「せっかく前の髪が似合ってきたところだったのに」というジレンマも 一緒に覚えることになる。 でも頻繁にヘアを変えたがる女性ほど、髪が直ぐに伸びる人が多く、 失敗ヘアのダメージ期間も短い場合が多いのも事実である。
これに対して、失敗ヘアのダメージが長引くのは、同じヘアを保っている女性が突然の心境の変化で髪を大きく変えようとした場合で、 ストレートでキレイだった髪に突如パーマを掛けて台無しにしてしまったり、 長かった髪をばっさりカットして、老けたイメージになってしまったりすると、 そこから回復するのには時間が掛かるし、その間、自分に自信が持てなくなったり、 長い時間を鏡の前で過ごすことになる等、バッド・ヘアが精神的な悪影響をもたらすのは言うまでも無いこと。
でもセレブリティの場合、どんなバッド・ヘアでもそれによってパブリシティが獲得できる上に、 失敗ヘアを何とかしてくれる一流のプロの助けも得られる訳で、 一般人のバッド・ヘアとは悲惨さの度合いが違うと考えるべきだろう。


第2回ネットワーク・ミーティングについて

昨年12月に第1回目のNYエリア在住女性のためのネットワーク・ミーティングを行なって以来、 既に5ヶ月が経過してしまいましたが、私が日本へ一時帰国していたり、 CUBE New Yorkが5月半ばに引越しを控えていることもあって、 第2回目の開催が大幅に遅れてしまっています。 御問合せのメールを何通も頂戴して、こちらも申し訳なく思っている次第です。
予定としては5月末、もしくは6月初めに次回の開催を考えています。 前回は自由参加の形で行なわせて頂きましたが、次回は場所の関係で R.S.V.Pをして頂いた先着順で人数制限をさせていただくことになるかも知れませんので、 その際はご了承ください。
詳細は当社の引越しを終えた5月半ば頃に、改めてこのページでご通知させていただきます。





Catch of the Week No.4 Apr.: 4月 第4週


Catch of the Week No.3 Apr.: 4月 第3週


Catch of the Week No.2 Apr.: 4月 第2週


Catch of the Week No.1 Apr.: 4月 第1週