Jun 22 〜 Jun 28 2003




日本の性犯罪軽視の風潮

今週、日本語放送のニュースで太田誠一元総務庁長官が「集団レイプする人は元気がある」という 常識以前に人間性を疑うような発言をした様子を見て、「これはNYタイムスの格好のネタになるなぁ」と 思っていたら、案の定、29日日曜日のNYタイムスのインターナショナル・セクションには、 日本の教師による女子生徒への性的いたずら が犯罪として全く軽視されていることが、 太田氏の発言を引用しながら記述されており、最低の記事の最悪の例として同氏の発言が ニューヨーク・タイムズ紙の読者に紹介されることになった。
この記事は、日本の学校で教師に性的いたずらをされた女子生徒が、それを告発したために 友人には「先生の一生を台無しにした。」となじられ、「私の人生はどうなるの?」と訊いたところ、 「貴女は未だ若いんだからやり直しがきくでしょ」と言われたことや、 男子学生の集団から「あれが先生にいたずらされた女だ!」と大声で冷やかされたエピソード等が紹介され、 被害者となった生徒が、犯罪を告発したことで受ける仕打ちがあまりにも大きく、罪を犯した教師への処罰があまりにも軽いこと、 そして日本社会は鈍感なほどにこの不適切ぶりを軽視、もしくはまったく無視していることが描かれていた。
そんな日本社会の意識を象徴する例として登場したのが太田氏の「集団レイプする人は元気がある」発言で、 英語で「Boys who commit group rape are in good shape」、「I think they are rather normal(彼らは未だまともだ)」という 全くの直訳で引用されていた。
もしアメリカで、上院でも下院でも議員と名の付く職にある人間がこのようなコメントをしたならば、 アメリカ中の女性団体が反旗を翻すのはもちろん、このような発言をする議員が党内に存在すれば、 党がその意見を支持していることになり、女性票を失いかねないため、即刻辞職要求が出るのは当然のことである。
太田氏のケースでは女性議員が謝罪要求をしている様子が日本語放送のニュースでは報道されていたけれど、 アメリカに長く暮らした日本人としてニューヨーク・タイムズの記事を読むと、 こうした問題は単なる一議員の発言や学校内で性犯罪取り締まりが軽視されているだけのものではないように思えてくるのである。
私に言わせるとこうした問題の根底にあるのは、後進国にありがちな「男性がレイプ犯罪や、不倫をするのは仕方が無いが、 女性の不倫は犯罪、レイプ被害者は傷物」的なダブル・スタンダード思想であると思っている。
私はある雑誌でアフガニスタンで女性の人権擁護活動をしているアメリカ人女性の 手記を読んだことがあるけれど、その中に紹介されていたのが、ある男性の友人が彼の妹をレイプしたところ、 男性が腹を立てたのは妹に対してで「結婚もしていない男と交わって、家族の名誉を汚した」と妹を殺してしまい、 彼は罪に問われないだけでなく、妹をレイプした友人とその日も一緒に酒を飲んでいた、というエピソードだった。
アフガニスタンでは、男性が性欲を発散させることは太田氏の発言同様「元気が良い」とか「威勢が良い」象徴とされており、 レイプされる女性の方が悪かったり、女性はレイプされるものだったりするのである。
もちろん今の日本でこれほど酷いことは起こらないけれど、深く考えてみれば「レイプ犯より被害者が罰せられる」という点で、 同じような事が軽度のレベルで行なわれているだけのようにも見えてくる。 恐らく太田氏が若かりし頃は、日本はもっと男尊女卑社会であったから、 レイプも「殿方の無礼講」程度に見なされていたのであろう訳で、 今回の同氏の発言は そんな潜在意識の表れではないかと私は考えている。

日本は経済やテクノロジーの分野では戦後著しい発展を遂げているのは言うまでも無いことだけれど、 民主主義制度から始まって、性的意識や社会的モラルなど精神面の進化という点では、 諸外国に比べて立ち遅れた歪みが感じられることは事実である。
その性的意識や社会的モラルの歪みというのは、普通の女の子(を装っている子)が、伝言ダイヤルを通じて下着を売ったり、 コールガールまがいの行為をして、その一方で彼女らを買う普通の、時にエリート・サラリーマンが存在するという、 需要と供給が成り立ってしまうところにも良く現れていると思う。
欧米だったら、家出したヘロイン中毒のティーン・エイジャーか、貧しい女性が子供を養うため、 時に学費を捻出するために買春をしたり、ストリッパーになることはあるけれど、 普通の女の子がルイ・ヴィトンを買うためや、遊ぶお金欲しさではそのようなことは出来ないものであるし、 男性側とて、もっと慎重な遊び方をするものである。
また日本では 若い女性が金品を貰って好きでもない男性と関係を持つということが 「援助交際」などとまことしやかな名称で呼ばれているけれど、これは 諸外国の常識では「嘱託売春婦」以外の何物でもなかったりする。
一部の「日本通」の外人男性の間では「六本木に行けばタダの売春婦が沢山居る」 という評判が立っているというけれど、日本以外の国のモラルや社会的観点から見れば 日本人の女の子が無邪気に面白半分な好奇心から外人グルーピーのような態度を取れば、 そう思われても仕方が無いことなのである。
その意味でも日本も国際化が進んでいるのだから、日本国内だけの歪んだ観点から「援助交際」だの 「伝言ダイアルで知り合い、一晩3万円で関係した女性」などと言わずに、全世界共通の視点から 「売春婦」とはっきり位置付けしてあげた方が、言葉によって罪悪感をごまかされている女性には 自分が本当は何をしているかが分かると思うし、それでもお金欲しさに買春行為を続けていられるのであれば、 その女性はれっきとした売春婦であるのだから、売春婦呼ばわりされても仕方ないと思う。
こうした「援助交際」と称して売春行為をする普通の女の子は、下世話なメディアでもてはやされたり、 その周囲もそれを知っていても何の反応もしなかったりするけれど、 その反面、性的いたずらやレイプの 真面目な被害者が心も身体も傷ついているにも関わらず、 勇気を出して告発すれば、周囲から酷い仕打ちを受けるというのは、 全くとんでもない社会であるし、被害者の気持ちも考えずに、たとえ失言でもレイプ犯を 「元気が良い」などと賞賛する国会議員がいるということも とんでもない事だと私は考える。
私がTVで見た太田氏の発言では「最近ではプロポーズする度胸のある男性がいなくなった」という前振りから、 「集団レイプする人はまだ元気がある」という発言に流れていったけれど、 見つからないように見張りを立てて、酔っ払った女性を数人でレイプするのはさほど度胸も元気も必要ないと 私は思うし、本当に「元気がある」男性だったら、少なくとも意識のある女性を自力で(1人で) 口説くものだと思う。



ハイライトの悲劇

私が日本に帰国して古い友人に会うと必ず訊かれるのが、「髪の毛黒く染めているの?」ということ。
確かに私は子供の頃から髪の毛が茶色くて、高校時代には「脱色している」と疑われることさえあったけれど、 アメリカに来てからというもの、髪の毛がすっかり黒くなってしまったのは自分でも自覚していることである。
でも、日本に2週間でも帰国しようものならば根元から茶色い毛が出て来るので、 日本で髪が茶色くなって、アメリカで髪が黒くなるのは水のせいか何かだと思っていた。
ところが、どうしたことか昨今では、アメリカに暮らしているにも関わらず茶色い髪の毛が根元から出て来たので、 これを機に髪の毛の色を自分のナチュラル・ブラウンに統一して染めようというのが、 私のこの週末のプロジェクトの1つだった。
そこで私が購入したのは自家製ハイライトが入れられるクレイロールの最新のヘア・カラー、 カラー・エクスパートで、現在アメリカは経済不振も手伝ってか、 自分でハイライトを入れるのがちょっとしたブームになっていたりする。 ハイライトを入れるプロダクトはブロンド〜ライト・ブラウン用が殆どであるけれど、 カラー・エクスパートは珍しくダークヘア用を手掛けているため、 このシリーズの「ダーク・ブラウン」は引く数多で、探すのは非常に難しいと友人には言われていた。 でも幸運にも、私はたまたま出掛けたドラッグ・ストアで見つけたので、迷わず購入して、 試したくてウズウズしていたという状態だった。
カラー・エクスパートはベース・カラーとハイライトという2ステップであるため、パッケージも通常のヘアカラーの 2倍の大きさで、お値段も通常のヘア・カラーが5ドル〜10ドルで購入できるのに対して、 税込みで22ドルというお値段。
説明書を読んでみると、先ずベース・カラーに染めて、そのヘア・カラーを洗い流して タオル・ドライ、すなわち半乾きの状態でハイライトをアプライするというプロセスで、 かなり時間が掛かりそうなものだった。
でも実際にやってみると、ハイライトを入れるのが楽しみだったこともあり、 ベースカラーに染めた後、洗い流して、髪を乾かすのはそれほど苦にはならなかった。 が、問題はそのハイライトだった。  このヘア・カラーではハイライトとは、要するにブリーチのことで、 粉と液体を溶いて、緩いペースト状になったものを大きなマスカラ・ブラシのようなもので、 ハイライトを入れたい部分に塗りつけていくのであるが、これがなかなか思うように上手く行かないのである。
ちなみに私はプロの美容師の人にも、「上手い」と誉められるほど、 シングル・プロセス、すなわち単に髪の毛を染めるのは得意としていて、 ヘア・ダイには自信を持っていただけに、 ハイライトもキッチリ入れられると過信していたのである。
私はダーク・ヘアの女性が、赤毛のハイライト・ラインを何本も入れているのを 空々しくて馬鹿げていると思って常日頃から眺めていたので、 そうならないように、ハイライトは、毛の表面と、一部の内側の毛に薄っすら 入るようにプランしていたけれど、思ったよりそのハイライトのアプライに苦戦してしまったせいで、 一部の前髪はブリーチされすぎて、妙なオレンジになってしまったし、 そのうちの数本は白髪と見紛うほどのブロンドやベース・カラーが明るく変色した真っ赤になってしまった。 また染めた直後にブローをした時は夜中だったので、電気の光の具合で気が付かなかったけれど、 朝になって日の光で鏡を見て唖然としたのは、分け目の左側の一部だけが妙に赤味がかったオレンジ色に輝いていることで、 思わず「何これ?」と呟いてしまった。
結局のところ、私の髪の毛は染め直しということになったので、 2プロセスどころか、3プロセスになってしまった。 こんなことならいつも通りの1プロセスにしておけば良かったというのが 私の先に立たない後悔であるけれど、 今後はアグリーなハイライトを入れている人を見ても、 「趣味が悪いのではなくて、苦労して失敗した跡なのかもしれない」という目で見るようになると思う。





Catch of the Week No.4 June : 6月 第4週


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Catch of the Week No.1 June : 6月 第1週