July 12 〜 July 18 2004




ミリオネア・プロファイル

6月の半ばにメリルリンチが発表した2003年版ワールド・ウェルス・レポートによると、 2003年度のアメリカのミリオネアの数は2002年から14%アップして227万人、 アメリカ人の130人に1人の割合でミリオネアが存在していることになるという。
また、世界で最もリッチな10人中、8人がアメリカ人で、 もちろんそのトップに君臨するのはマイクロソフトのビル・ゲイツ会長。 彼の資産は前年度から14%増えて$46.6ビリオン、 日本円にして約5兆1000億円であったという。

ビル・ゲイツのような超ウルトラ・リッチには そう簡単になれるものではないけれど、 「ミリオネアは意外に身近なところに居る」とてして、 彼らのライフスタイルを分析してベストセラーとなったのが、 96年に出版されたトーマス・スタンレーの著書「ザ・ミリオネア・ネクスト・ドア」である。 そして同書の出版から8年後、同じ著者が新たに出版したのが 「ミリオネア・ウィメン・ネクスト・ドア」、 すなわち女性ミリオネアに絞って、そのライフスタイルを分析したものである。

ミリオネアは男性が圧倒的に多く、女性の割合は僅か8%。 この書の執筆にあたり、スタンレー氏は2500人の女性ミリオネアを対象に リサーチを行ったというけれど、調査対象となったのは 相続や宝くじの当選などで 資産を貰い受けた人々ではなく、 ビジネス・ウーマン、すなわち自ら稼ぎ出してミリオネアになった女性達。 その平均資産額は$4.75ミリオン、日本円にして約5億2000万円であったという。
「ザ・ミリオネア・ネクスト・ドア」という本は、 ミリオネアになっている人々が、お金を稼ぎ出す一方で、 ケチケチと節約する姿が描かれていたことで話題を集めたけれど、 「ミリオネア・ウィメン・ネクスト・ドア」も然りで、 調査対象となった女性達は、シューズに139ドル(約1万5000円)、 スーツに399ドル(約4万3000円)以上は出さない倹約家とのことで、 約6割の女性達が食料品の買い物に 必ず割引クーポンを使っているという。
女性のミリオネアは男性のミリオネアよりも倹約が徹底しており、 安めの家を購入し、庶民的な居住区を選ぶなど、 その収入に見合わないほどに生活レベルを落として、周囲からは リッチとは思われないような暮らしぶりをしている場合も多いという。
さらに女性のミリオネアは、株式投資にも慎重で、 男性ミリオネアが月に6時間ほどをリサーチに当てるのに対して、 女性は月に10時間を掛けてリサーチをし、一度購入した株は 長く持ち続ける傾向があるとされている。

96年に「ザ・ミリオネア・ネクスト・ドア」が出版された時点では、 この本を読んだ多くの読者は、そこそこの収入があって、生活をギチギチに切り詰めていると、 誰でもミリオネアになれるようなイメージを持ったけれど、 今回の「ミリオネア・ウィメン・ネクスト・ドア」の中では、 著者のスタンレー氏は「本当にリッチになるためには、 自分でビジネスを興すべき」と、結論付けている。
確かに、大企業のエグゼクティブの大半が男性なことを見ても分かるように、 女性の社会進出が進んでいるアメリカでも、女性が企業の トップに昇りつめる例は少ない訳で、自分でビジネスを始めた方が、 職場における女性としてのハンディキャップを味わうことなく、 仕事を続けていくことが出来るのは事実である。 また女性の場合、家庭と仕事を両立させようとした場合、 どうしても仕事時間がフレキシブルであることが必要な訳で、 自分でスタートしたビジネスならば、それが実現し易いというメリットもあったりする。
でも、自称アントレプレナーは沢山居ても、その多くは ミリオネアになれずに終わっていく訳で、 私自身、ビジネスを始める際に、弁護士に「興した会社が10年以上生き延びる確率は 250社に1社程度」と言われたのをはっきり覚えていたりする。
私の弁護士がこの数字を何処から拾ってきたかは定かではないし、 10年生き延びている会社が必ずしも成功を収めているとは言い切れないけれど、 一応この数字を会社の成功の目安とした場合、 アントレプレナーとして成功する確率(250分の1)の方が、 ミリオネアになる確率(130分の1)よりもずっと低いということになる訳である。 すなわち、アントレプレナーとして成功すれば、確実にミリオネアになれるし、 現実にミリオネアの多くは自らビジネスをスタートしたアントレプレナーで あるけれど、その反面、多くの会社が生まれては 消えて行っている訳で、 たとえサクセスフルなアントレプレナーであっても、 その成功にたどり着くまでには、会社を2社、3社潰している場合も 少なくないのである。

そこで問題となってくるのが、どうしたら生き残れるビジネス、 サクセスフルなビジネスを興すことが出来るか?であるけれど、 私は、CUBE New Yorkのような小さなビジネスであっても、 とりあえずは経営者であるので、いろいろなビジネスマンの 経営戦略やポリシーなどが記事になっていると、 必ず読むようにしていたりする。そして、それらを総合してたどり着くのが、 以下の3点である。

1.自分の好きな事、やりたい事をしなければならない。

2.ビジネスのクリアなビジョンを持たなければならない。

3.お金のためだけに働いてはいけない。


1に関しては、ニューヨークの不動産王、 ドナルド・トランプも人気リアリティTV「アプレンティス」の中で、 繰り返し語っていたことで、自分の好きな事を仕事にしているからこそ、 とことんまで頑張れるし、楽しみながら仕事が出来るというのは紛れも無い事実である。

2については、例えば料理を作るにしても 仕上がりの味や外観を頭にはっきり描いて作り始めなければ、 支離滅裂な料理が出来上がってしまうのと一緒で、 ビジネスもクリアなビジョンを持たずに、行き当たりバッタリで スタートしてしまうと支離滅裂な会社になってしまうし、 無駄な試行錯誤を繰り返すだけで、経営戦略も定まらない、活力のない企業になってしまうのである。

3の「お金儲けのためだけに働いてはいけない」というのは、 アメリカの多くのサクセスフルなアントレプレナーが語ることで、 大切なことは、クライアントやエンドユーザーも含め、ビジネスに関わるを人々を ハッピーにすること。お金のためだけにビジネスをしていたら、 目先の利益に振り回されて、人々に負担やしわ寄せを押し付ける決断ばかりを 下すことになり、結局は顧客を失い、良い人材を失い、ビジネスを失ってしまうというのが、 そのセオリーである。

以上3点をクリアしてビジネスを続けていれば、 その副産物としてついて来るのが、売上であり、利益であり、収入な訳で、 ミリオネアというのは、目標に掲げて目指すものではなく、 自分のしてきた仕事がもたらす経済状態に過ぎなかったりする訳である。
もちろんこの3点以外にも、ビジネスを成功させようと思ったら、 まず心身ともに健康でなければならないし、斬新なアイデアや、 それを実行する熱意やエネルギーが必要だと思うけれど、 自力でミリオネアになった人々の共通のライフスタイルは、節約もさることながら、 地道な努力であったりもするのである。 だから、毎日をルーティーンをこなすように過ごすか、それとも、 毎日を自分の将来のビジョンへの一歩一歩と思って前向きに取り組むかでは、 たとえ同じ事をしていても、大きな差が出てくるはずというのが私の考えである。








Catch of the Week No.2 July : 7月 第2週


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Catch of the Week No.3 June : 6月 第3週