Aug. 30 〜 Sep. 6 2004




ダイエット、再び!

先週日曜にオリンピックが終了して、普通ならば、その翌週は 凱旋帰国したオリンピック・メダリスト達が、メディアの注目を集めるものであるけれど、 今週のアメリカは、リパブリカン・ナショナル・コンベンション、すなわち 共和党全国大会の話題が中心で、オリンピック選手よりも、 ブッシュ・ツインズ(ブッシュ大統領の双子の娘達)の方が、 ずっとメディアの注目を集めているという状態だった。
それだけに今回のオリンピアン(オリンピック選手)達は、これまでの大会の選手達より 早く忘れ去られてしまいそうな感じであったけれど、私にとっては、 今回のオリンピック報道は、ダイエットに取り組むきっかけを作ってくれた点で、 ありがたいと言えるものだった。

オリンピックがダイエットに結びついたきっかけは、 オリンピック開会前のニューヨーク・タイムズ・マガジン(ニューヨーク・タイムズの 日曜版についてくるマガジン)に、今回のアテネ・オリンピックに出場した 3人のオリンピアンの通常の食事が紹介されており、その食事内容と毎日こなす練習メニューを見て、 自分の体重が増える理由をまざまざと見せ付けられた気がしたからだった。 結論から言ってしまえば、彼らは人より遥かに運動しているけれど、 人並み程度のカロリーしか摂取していないわけで、女子シンクロナイズド・スイマーを例に挙げれば、 毎日8〜10時間を練習に費やしているにも関わらず、1日の食事は2500kカロリーしか摂取していないとのことだった。
シンクロナイズド・スイマーが練習中に燃やしているカロリーは、 1時間当たり200〜250kカロリー程度であるから、練習時間だけで、 2000kカロリー以上を燃やす訳で、その他日常のアクティビティで最低でも1000カロリーは消費されることを考えれば、 彼女らが あれだけスラッとした体型をしているのは決して不思議ではないのである。
ちなみに、2500kカロリーという数字は、20代の女性の適正カロリーよりは700kカロリーもオーバーしているものの、 マクドナルドのビッグ・マックと、ラージサイズのフライド・ポテトを1日2回、オレンジ・ジュース1杯と共に食べたらお終いというもので、 昼も夜も外食する人、特に天ぷらやとんかつなどの揚げ物を好む人にとっては、簡単に摂取できてしまうカロリーなのである。

かく言う私は、毎年2〜3月くらいになると、クリスマス・シーズンに付いた「ホリデイ・ファット」を 落とすためのダイエットに取り組むようにしてきたけれど、これは春先のこれから 暖かくなる季節の方が体重が落とし易いためで、 やはり秋から冬に向う季節は、身体のディフェンス・メカニズムが働くため、 脂肪を燃やそうとするよりは、蓄積しようとするのが本能のようである。
でも、ダイエットを趣味としている私の経験から言わせてもらえば、 ダイエットというのは、誰でも何時からでも始められるものではなくて、 「タイミング」と「ライフスタイル」と「精神状態」という3つの条件が整った時に、 苦労をせず取り組めるもので、労せずして取り組めるダイエットこそが 長続き、引いては大幅な減量に繋がるものなのである。

タイミングというのはダイエットを始める時期ということであるけれど、 これは特に女性の場合、月に1度の生理がある分、頭で考えているほど簡単ではなかったりする。 以前このコーナーにも書いたけれど、生理前や生理中は身体がむくむのに加えて、 甘いものやチーズのようなダイエットの敵とも言える食べ物がむしょうに食べたくなるため、 ダイエットが軌道に乗る前に生理を迎えることによって、食事制限が崩れる場合は多いのである。
また、ホリデイ・シーズンにダイエットを始めれば、人一倍苦しい思いをして誘惑を断ち切らなければならないし、 外食が続く時期や 旅行を控えている時期は、ダイエットをスタートするには不向きである訳で、 何時からダイエットを始めるか?というタイミングは、成功と失敗を分けるカギを握るものだったりする。

ライフスタイルについては、ダイエットというのは規則正しい生活をしていた方が成功し易いもので、 特に決まった時間に食事が出来る環境は、ダイエットには非常に大切なことである。 さらに、非常に仕事が忙しい人、時間に追われている人というのは、ダイエットが難しい訳で、 ある程度、時間がオーガナイズされていて、食事に気を配る時間、 エクササイズをする時間を無理なく確保できる人でなければ、少なくとも自力でダイエットをするのは不可能である。

でも、私がダイエットの成功に最も大切だと思うのは、精神状態、それも価値観で、 「美味しいものを食べる事」よりも「体重を落とす事」の方がずっと大切だと 思えるようにならなければ、ダイエットは苦しいだけだし、何時失敗しても不思議ではないものなのである。
食べ物に思い入れがある時は、「今、これを食べたところで、大して変わらない」と考えて、 目の前に出された物を口に入れてしまうけれど、痩せる事が大切な時には、 「今、これを食べたところで、美味しいと思えるのはほんの一瞬だけ」と考えて、 食べ物に手が伸びなくなる訳で、ダイエットに本当に夢中になっている時などは、 空腹だと「苦しい」、「辛い」という思いよりは、幸福感や安心感を覚えたりもするものである。
よく、ダイエット中に食べ物を薦められて、断る人を「意志が強い」と感心したり、 「ダイエットは意志が強くないと出来ない」などという人が居るけれど、 ダイエットが成功する時の精神的価値観というのは、 食べ物には重きを置いていないので、食べ物を断るのに意志の力さえも必要としないというのが、 私の経験に基づく意見である。
でも、こうした精神状態を生み出すにはモチベーションが必要な訳で、 人によっては、「太っている」と馬鹿にされたことや、「痩せたらもっとキレイになるのに」 と励まされたことをモチベーションにする場合もあれば、、 「臆せずにビキニが着られる体型になりたい」という理想や 「これ以上太ったら、糖尿病になる」といった危機感をモチベーションにする場合があるけれど、 どんなものであれ、食欲を抑えるだけのモチべーションは、ダイエットには不可欠である。

とは言っても、これら3つの条件が整う時期というのは、 2〜3年に1度程度しか訪れないというのが私の考えで、 逆に言えば、1度その「波」を逃すと、どんなに頑張っても「結局は痩せられない」、 「瞬間的に痩せても、すぐ元に戻ってしまう」ことになるのである。 だから、私は「波」が来ていないと思う時には、あえて苦しいダイエットをするよりは、 食べ過ぎない事を心掛けるようにしてきたけれど、今回ばかりは、 ダイエットをしなければならない状況があまりにも整い過ぎてしまったのが実状だった。

先ず、私は6月上旬に風邪をこじらせて肺炎になってしまい、 6月中はエクササイズもせずに、栄養を取って安静を心掛けた結果、そこで先ず体重が増えてしまった。 加えて、7月には一時帰国をしていたので、「日頃ニューヨークでは食べられない美味しい物」を中心に ここでも調子に乗って食べ続けており、しかもエクササイズをしていないので、 日本でも体重を増やす結果になってしまった。 その後ニューヨークに戻って来てからも、時差ぼけ、貯まっていた仕事との格闘などで 疲れた自分を甘やかすので、どうしても食べたいものを食べてしまう傾向が続き、 結局のところ私は6月、7月の2ヶ月の間は、エクササイズをすっかりサボったまま、 食べたい物を食べ続けていた状態になっていたのである。
私は自宅には体重計が無いので、体重は常にジムで測るようにしているけれど、 さすがに8月に2ヶ月ぶりにジムに行った時は、体重計に乗るのが怖いと思える状態で、 また丁度その頃から、ダイヤモンド・ディストリクトの業者やら、久々に会った知人から 「最近太ったね」、「日本で美味しいものばかり食べてきたんでしょ?」と、 かなり直接的に「太った」という指摘を受けるようになって来たのだった。 ことにショックだったのは、ラディアンス注射で私の唇が2倍に腫れ上がっていても全く気が付かなかった 取引先の業者にまで「太った」と言われたことで、 実際、その後、年に1度の婦人科検診で体重を測ったところ、昨年より4パウンド(2キロ弱)オーバーで、 毎年「体重をキープしている」とを誉めてくれるドクターも、 今年は「食事に気をつけるように」と注意してくる始末だった。

自分の「太った」という自覚に、他人からの指摘が加わったことで精神的にかなり「痩せなければ」 というモードが高まった私は、オリンピックの前週からダイエットに取り組むことを決心したけれど、 どうやって痩せようか?というのは、オリンピック選手の食事の記事を読むまでは 決めかねていたことだった。
でもオリンピアンでさえ、自分の運動量を加味しながらも、 先ずはカロリー・コントロールをしているということを知ってからは、 私も久々に最もオールド・ファッションなダイエット法である 「カロリー・ダイエット」をトライしようと考えるようになったのだった。

こうして、私はカロリー・ダイエット始めて4週目になるけれど、 4週間を終えた感想として言えるのは、食べないことは決して苦しくはないけれど、 ダイエット自体は、若い頃に比べると、決して簡単ではないということで、 これは言うまでもなく、新陳代謝のスピードが年齢と共にスローになっているためである。
しかも、人間というのは年齢と共にどんどん忙しくなる反面、 エネルギーを失っていくから、ダイエットやエクササイズに割ける時間が 減っていく訳である。
だから、体型を変えるほどの本格的なダイエットを考える場合、 かなりの長期戦を覚悟しなければならないというのが、私が過去4週間で悟った厳しい現実なのである。







Catch of the Week No.5 Aug. : 8月 第5週


Catch of the Week No.4 Aug. : 8月 第4週


Catch of the Week No.3 Aug. : 8月 第3週


Catch of the Week No.2 Aug. : 8月 第2週