Even Basic Fashion Gets Ridiculous!
マッド・ジーンズからプラスティック・ジーンズまで、
メディア&人々が理解に苦しむファッション・アイテム

Published on 5/1/2017 


一流ブランドのファッション・ショーのランウェイ上には、もう何年も前から「誰が、何時、何故、何処で、どういう目的でこんな服を着るのやら?」 と首をかしげるようなスタイルが登場してきたけれど、 これはもっぱらファッションをアートとして捉えたために起こっていた現象。
でもここ数年の間に、ソーシャル・メディアがブランドの人気や話題性、売り上げに影響を与えるようになってからというもの、 ファッション・ブランドがソーシャル・メディア上のバズを生み出すために あえて奇抜なルックや、 実用性やスタイルを無視して突飛なアイデアの製品をクリエイトするようになってきたのが昨今の傾向と言えるのだった。

例えば写真上は、ミラノのブランド、Dスクエアードが 最初に手掛けたマッド・ジーンズ、 すなわち泥まみれルックスのジーンズ。 本当に泥まみれのように加工されたこのジーンズは、ファッション関係者の間で”ミュージック・フェスティバル・ファッション”としてもてはやされたもの。
4月に行われたコーチェラのような屋外のミュージック・フェスティバルは、アメリカでは年々どんどん人気を高めていて、 H&Mなど様々なブランドがコーチェラに出掛けるミレニアル世代のためにボーホー・ルックのコレクションまで製作するようになっているのは周知の事実。
このジーンズは、そんなミュージック・フェスティバルが悪天候に見舞われた場合に、意図せずして 泥まみれになってしまう状態をあえてクリエイトしたもので、写真下のレディス・ジーンズで 税込み価格が約800ドルという高額品。
グウェン・ステファニなどのセレブリティも着用しており、話題を集めていたのだった。






そのマッド・ジーンズが再び、そしてメイン・ストリーム・メディアからソーシャル・メディアまでを巻き込んだ大センセーションとして注目を浴びたのが、 4月末のこと。これをクリエイトしたのはPRPSというブランドで、Dスクエアードのひざ下だけ泥まみれになったようなスタイルとは異なり、 泥だらけの地面に滑り込みでもしたかのようなマッド加工で、お値段は425ドル、税込みで462ドル。 このPRPSのジーンズは”理解できないトレンド”、”馬鹿げた高額ファッション”として大きく報じられ、ソーシャル・メディア上では 「こんな大金を出さなくても、自宅の裏庭で出来る!」といったジョークが飛び交っていたもの。
でも買う人が居る、居ないは別として、このジーンズが獲得したパブリシティは多大なもので、 無名ブランドだったPRPSは一躍その知名度がアップ。 同ブランドは、ジーンズだけでなくデニム・ジャケット、Tシャツ(写真下)もマッド加工でクリエイトしていて、 そちらも注目を浴びることになったのだった。





同じく4月末のアメリカで発売され、PRPSのマッド・ジーンズを超えるほどの”馬鹿げた製品”として話題とパブリシティを集めたのが、 写真上のプラスティック・クリア・ジーンズ。これを発売したのはトップ・ショップで、 透明のビニールで出来たジーンズは、見てのとおり着用しても全く意味がないアイテム。雨除けにはなっても通気性が悪いので、 特にこれからのシーズンの着用には不向きと思われるアイテム。
このクリア・ジーンズもソーシャル・メディア上で大バッシングを受けていたけれど、 トップショップのオンライン・ショップの説明によれば、 「この普通じゃないジーンズを着用すれば、誰もが話題にするのはお墨付き」とのこと。

トップショップは、同ジーンズを発売する数週間前にも写真下のクリア・ニー・マム・ジーンズを発売。 マム・ジーンズとは、ハイウエストでゆったりしたシルエットのジーンズで、母親が履くようなジーンズを指す言葉であるけれど、 何故かその膝の部分にビニール・パッチがあてがわれていて、膝がビニール越しに見えるようにデザインされているのだった。
プラスティック・クリア・ジーンズ同様に一体誰が、何のために買うのか?、着るのか?が話題になったアイテムだったけれど、 どちらもお値段は マッドド・ジーンズに比べて遥かに良心的と言える約100ドルになっているのだった。







同じく4月後半に世界中のソーシャル・メディアを賑わせたのが、IKEAの1ドルもしないナイロン・バッグにウリ2つの トートバッグがバレンシアガから登場したニュースで、大きさからその持ち方までがそっくりのアイテム。 でも全く異なるのがそのお値段でバレンシアガ・ヴァージョンは税込みで2300ドル以上という超高額品。
当然のことながら、このバッグもソーシャル・メディア上でジョークの対象になっており、 このパブリシティで明らかにメリットがあったのはバレンシアガではなくIKEA。 ちなみにバスルームが狭くて、ランドリー・バスケットを置くスペースが無いニューヨークでは、このバッグを洗濯バッグに使う人々が多く、 ここに洗濯物を日ごろから入れて、溜ったところでこれを下げてランドリーに出掛けるというのがその使い方になっているのだった。


ジーンズに話を戻せば、写真上は 今ファッション業界で最も影響力を持つブランドの1つ、ヴェトモンとリーバイスのコラボライン。 ヴェトモンと言えば、オーバーサイズのスウェットで一躍有名になったブランドであるけれど、そのお値段もスウェットとは思えない価格になることで 知られるブランド。
そのヴェトモンがリーバイスとティームアップすると、リーバイスのジーンズがディフォームされて、 ポケットが無くなり、ウォッシュでカラーパッチをつけただけになり、裾の長さもアンイーブンになる一方で、Gジャンもオーバーサイズになるけれど、 そのお値段もジーンズが税込みで約1500ドル、Gジャンは税込みで約1900ドル。こちらはマッド・ジーンズやクリア・ジーンズほど 馬鹿げてたコンセプトとは言われないものの、そのお値段が馬鹿げていると評判になったもの。 「リーバイスのクラシックの方が遥かに安くてベター」との指摘がソーシャル・メディア上で聞かれていたのだった。


そのヴェトモンは、この春にはマノーロ・ブラーニックとのコラボレーションで、ニーハイ・ブーツならぬ、”ウエストハイ・ブーツ”を 手掛けているけれど、それが写真上。 ケンドール・ジェナが4月末にこれを履いた姿をインスタグラムにポスト(写真上右から2番目)したことで話題になったブーツは、 税込みで5000ドル以上。 身体中がブーツで覆われているように見えるこのブーツは、リアーナがトロントのミュージック・フェスティバルで 最初に着用したとのことだけれど、この春登場した馬鹿げたファッション・アイテムの1つとしてパブリシティを 獲得していたのだった。

前述のようにフード業界でも ”インスタ・ウォーシー”、すなわちインスタグラムにポストする価値があるような見た目に変わった フードがもてはやされるようになった結果、どんどんビジュアル的に面白い、もしくは話題を集めるフードが 次々と登場するようになったけれど、安価で食べたら無くなるフードとはことなり、 ファッションの場合は400ドル〜5000ドルまでお値段が高額。 したがって、こうした風変りなアイテムをクリエイトしても、フードのように人々が行列してまでトライする訳ではないのだった。

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