Jan. Week 3, 2014
” Peter Pilotto x Target ”
”ピーター・ピロット X ターゲット”



本来、FavoriteのセクションはNY時間の明日、木曜更新なのですが、明日1月16日はオスカー・ノミネーションの発表が記事になるので、 今週は、同セクションが1日繰り上げの更新です。

今回ご紹介する イギリスのブランド、ピーター・ピロットとアメリカのディスカウント・ストア、ターゲットの コラボレーションが発表されたのは、ピーター・ピロットの2014年スプリング・コレクションのランウェイ・ショーでのこと。
ピーター・ピロットは、このところ数多くのセレブリティが着用するブランドで、そのカラフルなプリントで知られる存在。 とは言っても、アメリカではまだまだブランドの知名度が低いため、ターゲットとのコラボレーションで、 ブランドと その持ち味を一般大衆にアピールしようというのがピーター・ピロット側の狙い。 一方のターゲットは、これまでに 最もサクセスフルだったミッソー二とのコラボレーションに加えて、 一番最近ではジェイソン・ウーなど、数多くのデザイナー・コラボレーションを行ってきたことは周知の事実なのだった。

でも以前このコーナーで、バナナ・リパブリック&ローレン・スコットのコラボレーションを取り上げた際にも 触れたけれど、前回のジェイソン・ウーとターゲットのコラボは、見るからに劣悪な素材が使われていて、 「どんなに安くても、これを着る訳には行かない」という出来。 全ラインの実物を手に取って見た訳ではないので、ここまで扱き下ろしてしまうのはアンフェアかもしれないけれど、 「デザイナー・コラボも ここまで質を落とさないと儲からなくなったのか」と思ってしまったのだった。




それに加えて、私はあまりピーター・ピロットというブランドが好みではないこともあって、 全く関心を注いでいなかったのが、同ブランドとターゲットのコラボレーション。
ところが、一度プレビューが公開されてみれば、これまでのターゲットのコラボレーションの中ではベストと言えるスタイリッシュさ。 全70アイテムから構成されるラインは、お値段も アパレルが15〜80ドル、アクセサリーが17〜40ドルと至って手ごろ。 でも、ターゲットの場合、「安かろう、悪かろう」のフォーミュラが しっかり当てはまるケースが多いだけに、 あまり安価なのも歓迎できないのだった。

とは言っても 今回のコラボレーションに限っては ターゲットの店舗やウェブサイトだけでなく、ハイエンド・ファッションのウェブサイトとして知られる Net-a-Porter.com / ネッタポルテ・ドットコムでも販売されるとのこと。 したがって 「ネッタポルテが扱うのであるから、ある程度クォリティが良いことは保障されているのでは?」という見方もあるけれど、 ターゲットと高級デパート、ニーマン・マーカスが2012年のホリデイ・シーズンに行ったコラボレーションは惨憺たる出来。 近年で最も悲惨な失敗コラボレーションの例として、真先に名前が挙がる状態なので、ハイエンドのネッタポルテで取り扱われることが コラボのサクセスの指針とは言い難いのだった。




また、ターゲットのコラボレーションは 出来がどうあれ、H&Mのデザイナー・コラボ同様、 再販目的で購入する人々が多いライン。 こうした人々が、お金儲け目的で、真夜中にウェブにアクセスしたり、朝早くからストアに出向いて買い漁る結果、 直ぐに売り切れてしまうのが常。 なので、写真で見て欲しいと思う商品が手に入る確率は非常に低いけれど、ピーター・ピロットxターゲットは プリントの組み合わせが面白く、カラフルで軽快なライン。 春夏アイテムは、多少素材が悪くても許せるのに加えて、プリント物は無地よりも素材の粗が目立たないので、 同ラインが発売される2月9日にはターゲットのサイトにアクセスしてみると思うのだった。

ところで、余談ではあるけれどターゲットといえば、年明け早々、同社のウェブサイトのデータベースから1100万人分の クレジット・カード・データが盗まれたことで、アメリカでは大報道となり、株価を大きく落としている状況。
実は私もWill New York の宿泊施設のための生活グッズの一部をターゲットから購入したところ、 1月1週目にその時に使ったカードがイギリスで悪用されていたことを、カード発行元の銀行から知らされたのだった。
悪用された額は私に支払いの責任は無いのに加えて、必ずしもターゲットのサイトが原因で クレジット・カード・データが盗まれたとは限らないものの、年明け早々、ハッキングがいかに身近に起こっているかを実感したのがこの出来事。 カード発行元の銀行が 私のカードの悪用に気付いたのは、日ごろの購入パターンと異なる使用が3回重なったためであったけれど、 それがきっかけで、いかにカード会社や銀行が私のカードの使用について 逐一モニターし、そのパターンを把握しているかにも、改めて驚いてしまったのだった。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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