Jan. Week 4, 2013
” Manolo Blahnik BB Metallic Leather Pumps ”
” マノーロ・ブラーニック BB メタリック・レザー・パンプス ”



ニューヨークは今週、日中の最高気温が零下の日が続いているけれど、 そんな寒い季節のうちから、手を打たなければならないのが 春物のシューズ。
ここ数年、オープントウのパンプスやスリングバックばかりを購入してきたこともあって、つま先があるパンプスを買わなければ・・・と 思いつつ、なかなか気に入ったものが見つからなかったのが 昨年 秋〜ホリデイに掛けてのシーズン。
そんな中で、唯一気に入ったのがマノーロ・ブラーニックのBB メタリック・レザー・パンプスであったけれど、カラーをピューターにするか、 ヴァイオレットにするか迷っている間に、私のサイズが売切れてしまい、涙を呑むことになってしまったのだった。

私は、シューズに関しては 本当に光物に弱くて、特にミラー・パテントのピカピカしたメタリックを見ると、 心がウキウキしてしまうけれど、先日、TVを見ていたら、トヨタ・レクサスのCMに 私が買いそびれたメタリック・ピューターの BBパンプスがフィーチャーされていて、再び購入欲を煽られてしまうことになってしまったのだった。
そこで、 マノーロ・ブラーニックのブティックにカスタム・メイドの問い合わせをしてみようかと 真剣に考え始めた時に、春のラインナップとして登場したのが、ここに紹介する BB メタリック・レザー・パンプスの新色。

2013年の春は、メタリックが 再びトレンドなので、ジミー・チュウからも同じようなピンクとシルバーのピカピカのメタリック・レザー・パンプスが 一足先に登場していたけれど、私はジミー・チュウはガバガバして 足に合わないので、こちらはあっさり却下。
でもマノーロのパンプスは、私にとっては 最も歩き易いシューズなので、 「これを逃したら大変!」とばかりに、カラーについては 直感で写真上のブルーを選んでオーダーしたのだった。




マノーロ・ブラーニックのメタリック・レザーには、マット・レザーと、ミラー・パテントがあって、後者は ”Specchio / スペッチオ” というネーミングに なっているけれど、今シーズンのスペッチオは 写真上3色に加えて、ゴールドとブロンズのラインナップ。 でも メタリックが大好きな私は、既にオープントウで、ピンクとゴールドのメタリック・パイソンのマノーロを持っているのに加えて、 シルバーとブロンズも メタリックの定番カラーなだけに、やはり手持ちのものがあるのだった。
ブルーに関しては、以前、ドルチェ&ガッバーナの メタリック・ブルーのサンダルが驚くほどに 服を選ばずに 大活躍して、ヒールが折れるまで履いた経験があるので、 合わせる服のことはあまり考えずにオーダーしてしまったけれど、シューズの入荷は4月なので、残念ながら履いてみるのは 暫くお預け状態なのだった。

そもそも私が光物や、装飾のあるシューズを好むのは、自分自身が見ていて幸せになるだけでなく、 それを履いているだけで、見ず知らずの人から褒められるのが気分が良いからだけれど、 そんなちょっとした人とのコミュニケーションで、気分を高める効果というのは決して侮れないもの。

「人の足元を見る」というのは、日本語では良い意味の表現ではないけれど、 一日中シューズを履いて暮らす欧米社会では、本当に人々が見ているのが足元。 男性に関しては、シューズだけでなく、ソックスもチェックされて、 それがコーディネートとマッチしているか などが細かくジャッジされるのが昨今。
なので、今や足元に気を配るのは女性だけではないし、 ストレートの男性が ファッションに気を配るようになった結果、 かつてはゲイ男性しか気付かなかったような 細かいファッションのディテールに、 ストレートの男性が 着眼するようになっているのも事実なのだった。




ところで私がメタリック素材と同じくらい弱いのが、透明のPVC素材。
PVC素材も4〜5足持っているけれど、履いていて 褒められなかったことは無いと言えるほど 周囲にも評判が良いのがPVCのパンプスやサンダル。 クリスチャン・ルブタンが先シーズンからPVCのパンプスを出していたけれど、今シーズンはマノーロ・ブラーニックからも ”Pacha / パーシャ”(写真上左)、 ”Audi / アウディ” (写真上右) を始めとする、数型が登場しているのだった。

PVCのシューズを履く際は、ペディキュアと足の手入が大切であるけれど、 足の肌が透明素材で 露出するために もたらされるのが 脚を長く見せるという効果。
同じく 脚を長く見せるシューズとして、ここ2〜3年人気を博していたのが、ヌード・カラーのパンプスであるけれど、 プレーン過ぎて、男性には あまりアピールしないのが ヌード・カラーのパンプス。 また、どんなに脚が長く見えても、分厚いプラットフォームもやはり男性にはアピールしないのが実情。
結局のところ、「シューズにアピールがなければ、シューズを履いた脚もアピールすることは無い」というのが、 私がこれまで観察して、辿り着いた結論なのだった。




ところで、長年のマノーロ・ブラーニック・ファンが このところ不満に思っているのが、 昨今、マノーロがヒールのシェイプを直線的に変えてしまったということ。
かつては、ヒールが描くカーブの芸術的な美しさが、抜群のセックス・アピールを誇っていた マノーロであるけれど、昨今のヒールは、クリスチャン・ルブタンのシェイプに近付いて、 ヒールの着地点が少し後ろにズレた分、 これまでの内側に食い込むような曲線が失われて、 ヒールのシェイプが 良く言えばモダン、悪く言えばマノーロらしくなくなってしまったのだった。
CUBE New York のシューズのお得意様のお客様からも、 以前のヒールの方が履き易かったというご感想を頂いたけれど、 これについては私も全く同感。

写真上左は、私が手持ちのマノーロ・ブラーニックの中で 非常に気に入っている カモフラージュ素材の”セダラビー”であるけれど、 そのヒールの美しいカーブに比べると、 写真右の今シーズンのサテン・パンプスは、ゴルフのティーでシューズを支えているようなシェイプ。
ヒールのシェイプだけでなく、足のアーチからヒールに繋がる シルエットも、惚れ惚れするような以前の 滑らかなラインが失われてしまっているのだった。

それでも、私にとってはマノーロ・ブラーニックがやっぱり履き易いのに加えて、 エモーショナルな思い入れがあるブランド。 なので、これからも縁が切れないとは思うけれど、 このまま、今のスタイルのヒールが続くことになる場合、 「カスタム・メイドをしてまで、以前のスタイルが欲しいかもしれない・・・」と真剣に考えているのだった。
もしマノーロ・ブラーニックが 生活に必要な消耗品であったら、与えられたスタイルに甘んじたと思うけれど、 必要だからではなくて、欲しいから買う場合には、欲しいと思う状態で買わなければ意味が無いというのが私の意見。
それにしても、マノーロ・ブラーニックのデザイン・チームが、一体何を根拠に 新しいヒールが、 従来のスタイルに勝っていると判断したのかは、私にとっては本当に謎以外の何者でもないのである。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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