Feb. Week 2, 2015
” Via Carota ”
ヴィア・カロタ


1月は寒かった上に、デトックスを行っていたので、かなりドメスティックになっていた私だけれど、 デトックスを終えて、グリーンのスープやジュースにも飽きてきた私は、 徐々に友達とレストランに出かけ始めているのが昨今。
そんな友人の1人が、Cube New Yorkで不動産のコラムを書いてくださっている松村京子さん。 京子さんとは、いつも「お仕事のミーティングをしましょう!」と言ってディナーをセットしては、 仕事の話しそっちのけで、全く関係の無いことを機関銃のように喋り合って、 レストランを出る段階になって、やっと仕事の話を5分程度 慌ててするのが通常。
でも話に夢中になるからと言って、どんなレストランでも良い訳ではないのが京子さんなので、 いつも彼女が好きそうなレストランを私がピックして 出掛けることになっているのだった。

その京子さんと、今週火曜日にディナーをしたのが ここにご紹介するヴィア・カロタ。
同店はウエスト・ヴィレッジのシェリダン・スクエアに程近いグローブ・ストリート沿いにオープンしたイタリアン・レストラン。 同ロケーションは このタイプのレストランのオーナーだったら夢に見そうなセッティング。 というのも、ダイニング・ルームがストリートに沿うように横に長いレイアウトなので、 ラスティックなホーム・スタイルのインテリアの中で、楽しそうに食事をする人々を 道行く人がウィンドウ越しに眺められる状況。 同レストランの前を歩いただけで、誰もがここで食事をしたくなる、どんなレストランなのか 興味を持たずに居られない雰囲気なのだった。








ヴィア・カロタをオープンしたのは、同じグローブ・ストリート沿いに、私のお気に入りのフレンチ・ビストロ / カフェ、 Buvette / ビュヴェットをオープンしているジョディ・ウィリアムス(写真上、最上段左の写真の右側の女性)。
彼女は、セレブ・イタリアン・シェフのマリオ・バターリ傘下のレストランでシェフを務め、 ニューヨークの著名レストランター、キース・マクナリー のイタリアン・レストラン、Morandi / モランディのシェフを務めるなど、そもそもはイタリアン・シェフとして知られた存在。
その彼女が 何故か本場フランスのビストロ・フードを手がけて 多くのニューヨーカーを魅了したのがビュヴェットなのだった。

ヴィア・カロタは、そんなジョディ・ウィリアムスが本来のイタリアン・クッキングに戻って オープンした新店舗。 でも小皿料理をシェアで味わうスタイルは、ビュヴェットと同様。 間口が狭くて、縦に細長いビュヴェットに比べると、ヴィア・カロタはロケーションも良く、店内も広いとあって、 予約を取らない同店は6時半にもなると、ディナー客で一杯。
テーブルが全て埋まってからも、来店客が行列して待つほどの人気ぶりであるけれど、 その秘密はやはり居心地の良さと料理の美味しさ。 私達は、レディキオのサラダ、ブラック・ケール&ポーク・ソーセージのソテー、チーズ・ポレンタ&ヴィール・キドニーのソテー、 そしてパパデーレ・パスタのビーフ・ラグー・ソースを味わったけれど、 どれも味に一捻りがあるイタリアン・ホーム・クッキング。ウィークデイの気取らないディナーにはピッタリのレストラン。 ワイン・リストもお値段が手頃で、私達がカラフェでオーダーした2011年のモンテプルチアーノは、 料理にピッタリマッチする上に、非常に美味しくて大満足なのだった。

女性2人だったら、アペタイザー、サラダ、パスタ、メインを1皿ずつシェアして、あとはデザートでOKという感じなのが同店のメニュー。 そのデザートは、マーマレードを乗せたパンナコッタと、クロスタータをオーダーしたけれど、どちらもレストランのお薦めデザートとあって 甘過ぎず、 特にクロスタータはクラストがサクサクした香ばしい秀作。
全てが満足行く美味しさで、サービスもとても良かったので、ビュヴェット同様に これから何度も出かけるレストランになると思われるのだった。








例によって京子さんとは、食事を味わいながら 機関銃のように喋っていたけれど、今回は珍しく本題である不動産の話をしていたのは、 私達の”ミーティング”としては珍しかった点。 そうなったのも、ニューヨークでは年が明けてからというもの、ロシア人、中国人がニューヨークのラグジュアリー不動産に投資している様子を、単なるニュースとしてではなく、 実際の数字で突きつけられるような報道が多くて、「この低金利じゃ、株か、アートか、不動産に投資でき 大金持ちがどんどん資産を増やして行く」 という話題になったのがきっかけ。
特にニューヨークの不動産は、株の世界のグーグルか、アップルか?というくらい、 不動産投資の世界では 金字塔と言える財産。 本来 外国の不動産投資に消極的、もしくはあまり興味を示さない日本人資産家でさえ、 やっと最近になって ニューヨークの不動産が いかに手堅く、 大金を生む投資かに目覚め始めているようなのだった。

京子さんには、「今、アートってどのくらいのリターンがあるの?」と訊かれたけれど、 アートも アドバイザーを雇うなどして 手堅いアーティストの作品、 ちょうど波が来ているアーティストの作品を買っておくと、200万円のアートが 2〜3年で800万円になったり、 ハーフ・ミリオン(約6000万円)のアートが3倍になるというのは珍しくない話。
不動産も アートも、株とは違って、どんなに間違えてもゼロにはならないけれど、 京子さんに言わせると、不動産投資に合っているのは女性。理由はその物件が気に入れば購入に至る傾向にあるためで、 男性は広さや価格など、数字はかり追いかけて好物件を逃すなどの失敗が多いようなのだった。

私に言わせると、逆にアートの投資に合っているのは男性。 というのは 女性は飾っておくだけで用途を見出せないアートに大金を出す度胸が無い場合が多いのに加えて、 アートに関しては 男性の方が単に「気に入ったと」という理由で購入に至ること。 さらには男性の方が収集癖があるため。
ワインでも、アートでも、車でも、時計でも、コレクターというと圧倒的に男性が多いのには、ジェンダー(性別)キャラクターが絡んでいるように思うのだった。

そんな訳で、私達の今回のヴィア・カロタのディナーは、不動産投資の話に花が咲いてしまったけれど、 今や不動産ブローカーの京子さんも 以前のお仕事はファイナンス。 彼女によれば、ファイナンス系の人は 損をした話は笑いながらするけれど、儲かっている時は そんな様子を一切見せない ポーカーフェイスが多いのだそうで、奇しくもそれは 私のような中小企業の経営者と同じ。
私は「経営状態を 顔や言動に出す経営者は失格」という知人からのアドバイスをフォローしているけれど、 国税局への密告を恐れて 儲かっているとは決して言わない、同業者にあらぬ噂を流されるなど、足を引っ張られるから 経営状態を口にしないという中小企業オーナーは少なくないのが実情。
でもヴィア・カロタの店舗や、ビジネスの滑り出しを見る限り、シェフ、ジョディ・ウィリアムスに関しては 確実に儲かっている、もしくは 彼女のビジネス手腕を見込んで 投資をするバッカーが現れたのは明らかという印象なのだった。

余談ではあるけれど、私のアメリカ人の友人に言わせると 「ビジネス・ウーマンの羽振りの良し悪しの指針になるのは、 バッグでも シューズでもなく、サングラス」とのこと。 バッグやシューズといった実用が絡むものよりも、ヴァニティが絡むサングラスに本当の財力が現れるそうで、 どんなにファッショナブルに装っていても、安いサングラスや 数年前に買った同じサングラスばかり掛けているいるビジネス・ウーマンは、 さほど羽振りが良くないとジャッジして間違いが無いのだそう。
実はこれはいい得て妙で、仕事を解雇されて久しい知人が 5シーズンくらい前のサングラスをいつも掛けているのに対して、 昨年、親から億円単位のトラスト・ファンド(無税の生前贈与)を受け取って羽振りが良くなったと言われる女性は、 会う度に違うサングラスで現れるのだった。

Via Carota
51 Grove St. NYC 10014 (最寄り駅 Christopher St.)
Tel: 212-255-1962


Will New York 宿泊施設滞在


執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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