Apr. Week 2, 2017
” Cosabella Ceylon Bridal Garter ”
コサベラ・セイロン・ブライダル・ガーター &
花嫁が揃える4つのエレメントと正しいウェディングの伝統


少し前にCUBE New Yorkのお客様からリクエストを頂いたのが、コサベラのブライダル・ガーター。
結婚式の2次会でガーター・トスをする予定であるものの、先に結婚したお友達がメイド・イン・チャイナの ガーターでミミズ腫れが出来てしまったとのことで、 肌に優しいランジェリー素材を用いたガーターのお取り寄せを希望されていたのだった。

写真上の ブルーのリボンとスワロフスキーのクリスタルをアクセントにあしらったコサベラのブライダル・ガーターは、 人気の定番シリーズ、”セイロン”の素材を用いたイタリア製。 コサベラでは、アメリカの結婚式シーズンである6月の前になると、セイロンのホワイトのランジェリーと共に売り上げが大きく 伸びるのがこのガーター・ベルト。
欧米のブライドは、ガーターについたリボンで ”Something Blue” (何か青い物)を身につける傾向が強く、 これは花嫁が幸せになるための4つのエレメントのうちの1つ。 この4つのエレメントはイギリスに古くから伝わる伝統で、 "something old", "something new", "something borrowed", "something blue"の 全てを身につけて挙式に臨むことになっているのだった。



日本でも”Something Blue” は知られているけれど、この伝統は以下の4つのアイテムが揃って初めて完結するもの。 その意味合いは以下のようなものなのだった。

Something Old: 何か古いもの (継続を象徴するシンボル)
Something New: 何か新しいもの (新しい希望を象徴するシンボル)
Something Borrowed: 何か人から借りたもの (幸運や幸福を借りて幸せに結婚して、そのお返しをするという意味合い)
Something blue: 何か青い物 (ブルーは真実や忠誠心を象徴するカラーなので、この場合真実の愛や結合の象徴)

通常、アメリカの花嫁はブルーのアクセントがあるガーターを購入して Something Blue と Something Newを満たして、 母親が結婚した時につけていたジュエリーなどを借りてSomething Oldと、Something Borrowを満たすのが通常。 これらは必ずしも身につける必要はなくて、バッグの中に入れておくだけでもOKなのだった。

ガーター・トスの伝統は、未だ花嫁がヴァージンで当たり前という時代からのもので、結婚初夜のプレビューの意味を込めて、 新郎がブライドのウェディング・ドレスの中にもぐって、歯で挟んでそれを取って来るというもの。 でもこれはスカートにボリュームがあるドレスが一般的に着用されていた時代の習慣で、 花嫁がスリムなシルエットのドレスを着用している場合には、ガーターの位置を膝上程度まで下げて このインベントを行うのが通常。 外されたガーターは新郎が後ろ向きに投げて、それを新郎の友人の独身男性がキャッチすることになるけれど、 正式なイベントはこれが終わりではなく 実は次のステップがメイン・イベント。

そのステップとは、ブーケトスでブーケをキャッチした花嫁の女友達が椅子に腰かけ、ガーターをキャッチした男性が その女性の脚にガーターを付けるというもの。女性にその気があればガーターがどんどん上まで上がっていくということで、 周囲が「Up!Up!」、「Go! Go!」とはやし立てる中、女性がストップをかけるまで続くのが同イベント。 すなわちブーケ・トスとガーター・トスはウェディングを通じて、自分の独身の友達に出会いを提供するための マッチメーキング・イベント。次に結婚にゴールインするカップルを生み出すための伝統なのだった。



でもアメリカでは都市部を中心に 結婚が高齢化し、シングルのゲストが少ないウェディングが増える一方で、 離婚してシングルになったゲストがブーケ&ガーター・トスに参加する結果、ブーケを受け取ったのが40代後半の女性で、 ガーターを受け取ったのがティーンエイジャーというアンバランスが生じることが決して少なくないのが実際のところ。 そんな明らかにカップルにならないようなケースでは、男性が女性にガーターを 着けるイベントが行われないのが通常なのだった。

それ以外の欧米のウェディングの伝統で日本人がフォローしていないのは、ウェディング・ケーキのトップ・レイヤーを 結婚1年目のアニヴァーサリーにカップルで味わうというもの。このトップレイヤーは 新郎&新婦の人形が乗せられている部分で、ここにはナイフを入れずに、そのまま冷凍しておくのが伝統。
でも結婚式の最中、何も食べられなかったカップルが新婚初夜に食べてしまうケースは少なくないようで、 ケーキ職人のところに頻繁に寄せられるのが、ウェディング・ケーキのトップレイヤーの部分だけのオーダー。

またアメリカではケーキのカットのセレモニーの後、お互いにケーキを1口ずつ食べさせ合うというイベントがあり、 これはどんな時にもお互いに施し合う象徴として行われるもの。 その際に歯や唇、ドレスにケーキのクリームが付いてしまうことがあるため、 欧米のウェディング・ケーキには通常チョコレートを用いないのがしきたり。

アメリカの結婚式の主導権を握るのは花嫁で ドレスから会場のフラワー・アレンジから、レセプションの料理まで、全て花嫁の一存で決められるケースが非常に多いもの。 それもあってウェディングの費用は花嫁の父親が支払うのが伝統となっており、 この伝統は大金持ちになればなるほど、今も脈々と生きているトラディションなのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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