May Week 1, 2016
” Met Gala 2016 Beauty & Jewelry Tips ”
Met ガラ 2016 ビューティー&ジュエリー・ティップス
今週月曜に行われたのが、毎年恒例の メトロポリタン美術館コスチューム・インスティチュートのガラ。
このメット・ガラは、ありとあらゆるセレブリティが毎年のテーマに沿ったデザイナー・アウトフィットを着用して登場する
ファッションのスーパーボウルと言われるイベントで、今回は1人当りのチケット代が300万円を越えたことが報じられているのだった。
その翌日にファッション&ビューティー・メディアが大きく報じたのが、
今をときめく It モデル、ジジ・ハディドがメット・ガラで何と2000ドル(約22万円)のネールを付けていたというニュース。
これは本人のネールではなく、メタルのネールチップを装着したもので、
ジジが着用したトミー・ヒルフィガーのイブニング・ドレスにコーディネートしたチョイス。
各指につけたナックル・リングは、ドレスだけでなく、彼女のボーイフレンドで今回のレッド・カーペット上に
初めて一緒に登場したザイアン・マリックのヴェルサーチのスーツともコーディネートしたもの。
ネールの内側には3つのクリスタルがあしらわれていて、このクリスタルがかなり効果的に光を放つように
デザインされているのだった。
ジジ・ハディドはこのネール以外でもビューティー・トピックを提供していて、それが彼女の髪の毛の分け目にあしらったクリスタル。
遠くからの写真だとさほど目立たないこのクリスタルは、ライトが当たるとエレガントに輝くもの。
今回のメット・ガラでは髪の毛にちょっと変わったオーナメントをあしらうセレブリティが多かったけれど、
ジジが分け目にあしらったクリスタルは、飾りに見えないという新しさに加えて
ネールの内側のクリスタルとコーディネートされているというという点でも新鮮だったビューティー・ティップ。
それでもこのネールが2000ドルというのは、ちょっとトゥーマッチだと思うのだった。
それ以外にビューティー・ブロガーが注目したのは、写真上段のケイト・ハドソンのネール、ジュエリー&ドレスのトータル・コーディネート、
加えてネックレスもイヤリングもリングも無しに登場したセリーナ・ゴメスのドレスにピッタリマッチしたネール(写真下左)、
そしてジェニファー・ハドソンのドレスとジュエリーのエッセンスをミックスしたネール(写真下右)。
ちなみにケイト・ハドソンやジェニファー・ハドソンが付けている、オープン・リングの両側にストーンをフィーチャーした
スタイルは、今年のハイエンド・ジュエリー業界のメガ・トレンドになっているのだった。
今回のメット・ガラでは、リップとネールは ダークなカラーがもてはやされていたけれど、
写真上左のビヨンセが身に付けていたロレーヌ・シュワルツのジュエリーの総額はトータル8億円以上。
でもメディアはジェイZが贈った6億円相当のエンゲージメント・リングを彼女が付けていなかったことだけに着眼していたのが実情。
常にゴージャスなリングのレイヤーが上手いビヨンセであるけれど、個人的には今回のリングのコーディネートは今ひとつといった印象。
一方、今年のメット・ガラ最大のビューティー・トピックになっていたのがテイラー・スウィフトのダークリップとプラチナ・ブロンドのコンビ。
カントリー・シンガーからポップ・プリンセスに脱皮したテイラーが このヘア&メークでロックスターのようなエッジーな印象に仕上がっていたのだった。
さて少し以前まではステートメント・ネックレスとよばれる インパクトのあるネックレスがレッド・カーペット上でメインストリームになっていたものだけれど、
今回はネックレスをしていないセレブリティが目だっていたメット・ガラ。その中で私が気に入ったネックレスが
写真上左のエル・ファニングと右のアンバー・ハートのもの。特にアンバー・ハートのネックレスは、
CJのコメット・テール・ペンダント の
新しいバージョンとして加えようと思ったほど気に入ってしまって、
それとレイヤーになっている15のダイヤをあしらったネックレスもCJで製作が可能かどうか、デザインをチェックしてみようと思っているのだった。
今回のメット・ガラに限らず、ジュエリーはどんどんモダンでエッジーなものがもてはやされるようになってきたけれど、
それを象徴するのがイヤ・カフのトレンド。今回は写真上左上のモデル、ケイト・アプトン、
キム・カダーシアン 、写真下左のモデル兼女優のアンバー・ヴェレッタ、写真下右の現在ジャスティン・ビーバーと交際中のモデルで
アレック・ボールドウィンの娘でもあるヘイリー・ボールドウィンなどが、こぞって付けていたのがイヤ・カフ。
ちなみに写真上左側の下段はキム・カダーシアン の妹のスーパーモデル、ケンドール・ジェナがガラで付けていたリングであるけれど、
ケンドールもキムやビヨンセ同様に、ノーネックレス、ノーブレスレット、マルチ・リング、高額のイヤリング、もしくはイヤ・カフという
ジュエリー・コーディネートになっていたのだった。
シューズで最も話題が集中していたのが、ルイ・ヴィトンのシルバーのアウトフィットに合わせてテイラー・スウィフトが履いていた
ロング・サンダル(写真上段、左)。後ろでジッパー開閉になったブーツは、同じくルイ・ヴィトンのもの。
またアフター・パーティーで思わぬヒットになっていたアクセサリーは、写真上段、右でリタ・オラが付けている
”NOT BECKY”バッジ。ベッキーは今週のキャッチ・オブ・ザ・ウィーク でもご説明した
ビヨンセのニューアルバムに登場するジェイZの浮気相手。先週ベッキーではないかと疑われたリタ・オラが付けていただけに
メディアが注目していたけれど、同じバッジはケイティ・ペリーを含む他の女性ゲストも付けていて、ちょっとしたジョークのノベルティ・アイテム。
ブロガーやビューティー・エディターが最も賞賛していたメークは、クリスティン・スチュワートのフューチャリスティックなアイシャドウ(写真下段、左)。
今シーズン、シャネルのモデルを務めている彼女だけに、今回はアウトフィットもメークもシャネルが担当していたけれど、
こうしたメークは20代までというのが私個人の考え。
逆に20歳であるからこそ実現するのが写真下段、右のケンドール・ジェナのピカピカの肌。
今回のガラで露出度の高いアトリエ・ヴェルサーチのガウンを見事に着こなしていた彼女であるけれど、
ジジ・ハディドと並ぶ It モデルである彼女の肌の張りと輝きは、どんなジュエリーも適わない最高のアクセサリー。
彼女の発光体のような肌を見ていると、若いモデルを起用した方がライティングが簡単で、
撮影も早く終わるというファッション・シューティングのクルーの言い分がとても良く理解できるのだった。
執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に
ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。