May. Week 1, 2017
”Black Sesame Kouign Amann”
パティスリー・シャンソンの ”ブラックセサミ・クイニー・アマン”


2017年春夏シーズンのニューヨークの ”It Sweets / イット・スウィーツ” と言われるのが、 日本でもかつて流行ったことがあるクイニー・アマン。
これが最初にニューヨークに紹介されたのは、クロナッツで知られるドミニク・アンセルが2011年にベーカリーを オープンした際であったと思うけれど、その後盛り上がったクロナッツ人気のせいで、 彼のシグニチャーでありながら殆ど注目を浴びなかったのがクイニー・アマン。
それが今、ニューヨークでIt Sweetsになっているのは、新たにオープンした2つの スポットの影響で、そのうちの1つは、再オープンしたユニオン・スクエア・カフェの横にオープンした 同レストランのテイクアウト・ショップ、”デイリー・プロビジョン”。 同店のパティシエは、現在ユニオン・スクエア・カフェのパティシエでもあり、 ドミニク・アンセル・ベーカリーで数年に渡ってクイニー・アマンを毎日のように焼いてきたダニエル・アルヴァレス。 ここではヴァニラとオレンジ・フレーバーのクイニー・アマンが人気を博しているのだった。

そしてもう1つのスポットは、既にCUBE New Yorkでもご紹介したと同時に、 ここにご紹介するブラックセサミ・クイニー・アマンが そのブームの台風の目になっているパティスリー・シャンソンなのだった。



クイニー・アマンは、これに馴染みが無いアメリカ人には、 ”クロワッサンの生地で作ったカップケーキ”と説明されているけれど、 今ニューヨーカーの間で人気を博しているパティスリー・シャンソンのブラックセサミ・クイニー・アマンは、 キャラメライズしてカリカリに焼き上がって、甘さが強い表面のテクスチャーと、 しっとりと柔らかく、ほんのりした甘さとバターの風味の内側の生地のコントラストに、 香ばしい黒ごまの風味が何とも言えない絶妙のアクセントを加えている傑作。

私は最初にパティスリー・シャンソンを訪れた時には、パティシエの腕をジャッジするためにクロワッサンとバゲットを購入したけれど、 その時に「文句なしに今のニューヨークのベスト!」と思うほど優秀だったのが同店のクロワッサン。 それだけにブラックセサミ・クイニー・アマンにも多大な期待を寄せていたけれど、 同店のものは”ドミニク・アンセルの比ではない!”と思うほどに美味しくて、 一緒に居たフード業界の人と「Delicious!」を連発しながら、あっという間に平らげてしまったのだった。

パティスリー・シャンソンのクイニー・アマンはブラックセサミ以外にも種類があって、 ヘーゼルナッツ・クリームが中に入ったものや、季節のジャムが中に入ったもの、 チョコレート・クイニー・アマンなどが今のところ登場しているけれど、 ブラックセサミは定番でありベスト! ヤミツキになってしまいそうな美味しさだっただけに、 「パティスリー・シャンソンが自宅の傍に無くて本当に良かった」と心から思ったほどなのだった。





同店はバゲットも優秀で、レギュラーのバゲットの他に、ドライフルーツが含まれたもの、バックウィート(そば粉)とアプリコットのバゲット、 ゴマやシードで覆われたシーディド・バゲットなどがあるけれど、どれも生地の味が良くて、表面をしっかり焼き上げるスタイル。 そのバゲットやクロワッサンを用いたサンドウィッチも、 ニューヨークのデリ・サンドウィッチとは比較にならないほどのグルメ・テイストなのだった。
私が今のところ同店であまり評価しないのはエクレアとモンブランで、悪くはないものの 同店の他のアイテムのレベルを考慮すると 物足りないのがその理由なのだった。

午後にたっぷり時間がある場合に、私がパティスリー・シャンソンでお薦めするのはハイティーで、 同店のスリー・ティアー・スタンドでサーヴィングされるサンドウィッチやペストリー、ケーキ、マカロンの 味や視覚的アピールは、ピエールやペニンシュラ、プラザ・ホテルなどのハイティーとは別格の質の高さ。
また昨今のニューヨークでは美味しいコーヒーをサーヴィングするカフェはいくらでもあるけれど、 同店のレベルでティーをサーヴィングするところはまだまだ無いだけに、 ゆったりとティータイムを楽しみながら優秀なスウィーツを味わうスポットとしても、 同店は現在のニューヨークのベストだと思うのだった。

Patisserie Chanson
20 West 23rd Street (Bet. 5th & 6th Ave.)
Website : https://patisseriechanson.com/

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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