July Week 1, 2014
” July 4th Treats ”
” 建国記念日スペシャル・メニュー ”


建国記念日が過ぎる度に、「また今年も食べ損ねた!」といつも思うのが、 シェイク・シャックのシャック・コーン・ドッグ。
日本で言う ”アメリカン・ドッグ”は、英語では ”コーン・ドッグ”というけれど、 これを開店以来、7月4日の建国記念日を前後した数日間の期間限定スペシャル・メニューとして オファーしているのが、先日10周年を迎えたばかりのバーガー・チェーン、シェイク・シャック。
毎年のようにフード・メディアや、フード・ブロガーから、”最優秀期間限定メニュー” に選ばれているこのコーン・ドッグは、 シェイク・シャックのファンの間で最も話題になる限定メニューで、 ソーシャル・メディア上でも大絶賛されているもの。

シェイク・シャックが大好きな私としては、 興味はそそられたけれど、実は私は ニューヨークに来てから一度もコーン・ドッグを食べたことが無くて、 それというのも、コーン・ドッグというのは南部の食べ物。ニューヨークでは出くわさない食べ物の1つなのだった。
加えて私は 日本に住んでいた時も、アメリカン・ドッグというものを「美味しい」と思って食べたことが一度も無くて、 人々が絶賛するコーン・ドッグの味というものが、全く想像できないのだった。

そんなこともあって、一度もトライせずに早10年が経ってしまったけれど、 それを遂にトライしたのが、今日、建国記念日前日のこと。
オーダーの直前まで、シャック・バーガーにするか、コーン・ドッグをオーダーするかで迷ったけれど、 この機会を逃したら、また1年食べられないと思ったので、 コーン・ドッグをオーダー。でも正直なところ、オーダーをした直後は、 周囲で美味しそうに シャック・バーガーを食べている人たちを見て、 後悔してしまったのだった。






私はそもそも加工肉は食べない主義なので、ソーセージを食べるのは、肉屋で購入する その日作りたての自家製ソーセージのみ。
しかも私は揚げ物も食べない主義なので、ふと考えてみると 私の食のポリシーに著しく反しているのがコーン・ドッグという食べ物。 もしこれがシェイク・シャックではなく、しかも こんなにソーシャル・メディア上や フード・クリティックに絶賛されていなかったら、 絶対に食べていないと思われるのだった。

シェイク・シャックは メイド・トゥ・オーダーなので、例によってしっかり待たされてから 揚げたてのコーン・ドッグを渡されたけれど、 スキュー(串)を掴んで持ち上げたコーン・ドッグは、それがしなってしまうほどの重量感。 加えて パブリシティ用の写真(このページの一番上)よりも ずっとしっかり揚がっていて、 超ディープ・フライという印象。 油の香ばしさがプンプンして、これまで私が食べてきた”アメリカン・ドッグ”とは全く異なり、非常に食欲をそそられるコーン・ドッグなのだった。

そして一口食べてみると、確かに噂どおりの美味しさ。ソーセージの周りの衣の部分は、カリカリでも、サクサクでもなく、バリバリという表現が相応しいほどの 歯ごたえ。この衣にはコーン・フラワーが用いられているけれど、そのバリバリの表面の内側はコーン・ブレッドのような ほのかな甘さで、 それが塩辛くて、ジューシーな100%ビーフのソーセージと絶妙にマッチ。
シェイク・シャックのソーセージは、スーパーで売られているような スポンジのようなソーセージではなく、 肉の歯ごたえが感じられるもの。味もビーフ特有のエキスが感じられて、それが衣の味をさらに引き立てているのだった。 シャック・コーン・ドッグには スウィート・コーンを用いた甘酸っぱいレリッシュが付いてきたけれど、 これを使わずに食べた方が、シンプルで美味しいというのが私の感想。

ちなみに私が加工肉を食べないのは、工場生産のハムやソーセージを始めとする加工肉には、肉やゼラチンといった食材だけでなく、 肉を柔かく加工するために、ガラス・クリーナーとほぼ同じ成分のケミカルが混ぜられていたりするため。 これらのケミカルが食べ物に含まれていると、たんぱく質やヴィタミンといった栄養素をケミカルと分離、分解して、 消化、吸収するプロセスに時間が掛かるので、 そのプロセスで栄養素のクォリティが失われたり、消化プロセスに身体のエネルギーを奪われて疲れ易くなったり、 便秘や肥満の原因になったり、ケミカルが体内に残って、様々な健康問題を引き起こすなど、百害あって一利なしと言えるもの。
栄養学の専門家から「その実態を知ったら、誰も食べたくなくなる」と指摘されるのが加工肉なのだった。
話をシェイク・シャックに戻せば、もうひとつ今年の建国記念日の期間限定メニューとして登場しているのが、 同店でコンクリートと呼ばれている 濃厚なアイスクリームのスペシャル・バージョン(写真上、下段左)。
今年の限定バージョンは、ヴァニラ味のコンクリートにブルーベリー・パイをミックスしたもの。 これはブルーベリー・パイのフレーバーをミックスするのではなく、本物のブルーベリーのパイを アイスクリームと混ぜて、グチャグチャにして仕上げるもの。
頭で考えただけでもハイカロリーなこのデザートであるけれど、 シェイク・シャックは、このコンクリートやシェイクなど、アイスクリームの味にも定評があって、ファンが非常に多いのだった。





さて、建国記念日の食べ物と言えば何と言ってもホットドッグ。 コニー・アイランドで早食い競争が行われるだけでなく、一般国民の建国記念日のバーベキューのメニューに 必ず登場するのがホットドッグ。
でも前述のように加工肉を食べないのに加えて、工場生産のパンを食べない私は、 アメリカ人の家のバーベキュー・ホットドッグは口に入れない主義を貫いてきたのだった。 かつて私の日本人の友達は、私のこのポリシーを「馬鹿げている」と批判していたけれど、 数年前の夏に スーパー・マーケットでホットドッグ用のパンを購入した彼女は、その残りをずっと常温でキッチンに放置しておいたところ、 カビも生えず、硬くなることも、萎むことも無く、買った時と全く同じコンディションのまま 年末を迎えたのに恐れをなして、 以来、私同様のポリシーを貫く身。
彼女曰く、「この時初めて 自分がパンだと思って食べていたものが、実は化学的にパンの味と形とテクスチャーを実現したスポンジであることに 気づいた」とのことなのだった。

でも そんなホットドッグを食べない私が、少し前にあっさりそのポリシーを曲げて、3分の1本を食べてしまったのが、 ウエスト・ヴィレッジのレストラン、Ditch Plains/ディッチ・プレインズ のディッチ・ドッグ(写真上)。
これは、ホットドッグの上にアメリカ人が大好物なマカロニ&チーズ(チーズ・マカロニ)を乗せたホットドッグ。 要するに焼きそばパンのようなコンセプトであるけれど、これはディッチ・プレインズのシグニチャー・ドッグで一番の人気アイテム。 このホットドッグを目当てに同店を訪れる旅行者も多いとのこと。
ディッチ・ドッグは、ホットドッグというよりマカロニ&チーズにパンとソーセージが添えられたディッシュという気がしなくもなかったけれど、 アメリカのホットドッグ店においては、溶かしたチーズをホットドッグの上からソースのように掛けるチーズ・ドッグは定番メニュー。 私はアメリカに来たばかりの頃に、このチーズ・ドッグを食べて ぜんぜん美味しくないと思った経験があるけれど、 それに比べたら このディッチ・ドッグは遥かに美味しい上に、興味深いという印象なのだった。
昨今では このディッチ・ドッグにロブスターを加えたさらにラグジュアリーなバージョンが登場(写真上右側)しているけれど、 こうした一連の食べ物を考えるにつけ、 アメリカ人というのは、既に高カロリーのフードを さらに高カロリーにして食べることに関しては、非常にクリエイティブだと思うのだった。




執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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