July Week 3, 2015
” Desert Binge @ Dominique Ansel Kitchen ”
デザート・ビンジ@ドミニク・アンセル・キッチン


6月にミッション・チャイニーズに出掛けた際、 帰りにデザートに寄ろうとしたら、7時でクローズしていて とても残念な思いをしたのがドミニク・アンセル・キッチン。
ドミニク・アンセルは世界中で大センセーションを巻き起こした”クロナッツ”のクリエーターで、 以前は NYの老舗レストラン、ダニエルで修行を積んだペストリー・シェフ。 その彼が今年新たにオープンしたのが、メイド・トゥ・オーダーのデザート・ショップ、 ”ドミニク・アンセル・キッチン”で、 ここではデザートの一部がメイド・トゥ・オーダー、すなわちオーダーを受けてから作られるようになっていて、 焼きたて、出来たての美味しさで味わえるというコンセプト。

ショーケースやカウンターの中には、クロワッサンやドミニク・アンセルのシグニチャーであるクイニーアマン、カヌレなども 並んでいて、ケーキやマカロンなどは作り置きのものが陳列されているけれど、 それ以外のメニューのアイテムは、オーダーを受けてからオーブンに入れられたり、 クリームがホイップされたりするので、カウンターに飾られた写真を見ながら、フォームに記入してオーダーする仕組み。
メイド・トゥー・オーダーのアイテムは、オーダー・フォーム上で ラヴェンダー色で表示されているので、一目で分かるように工夫されているのだった。





ドミニク・アンセルは、クロナッツを考案したことからも分かるとおり、とてもイノヴェイティブなペストリー・シェフなので、 「同店を訪れるならユニークなデザートを何種類も食べてみたい」と考えて、総勢4人で全アイテムをシェアする形で、 出掛けたのが今週月曜日。
メニューの下調べをしてから出掛けたので、普通の来店客に比べたら早くメニューを絞り込んだと思うけれど、 それでもオーダーには5分以上要したのに加えて、ドリンクが出てくるまで5分、デザートが全て揃うまで10分程度待ったので、 時間に余裕を持って出かけることが奨励されるのが同店なのだった。

私達は4人で、6つのデザートと1つセイボリー・アイテム(甘くないメニュー)をオーダーしたけれど、 最大のヒットだったのが上の2アイテム。
上段は抹茶のベニエで、ベニエとは穴が開いていない、フレンチ・スタイルのドーナツのこと。 これは揚げたてのベニエに抹茶パウダーを振り掛けて味わうもので、メイド・トゥー・オーダーならではの美味しさ。 甘さも控えめで、小さなベニエ6つがお皿に乗っているけれど、あっという間に食べられてしまう、ふんわりしたテクスチャーなのだった。

そして写真上、下段は48アワーズ・ティーラミス。これはコーヒーの代わりに紅茶で作られたティラミスなので、 ”ティーラミス”というネーミング。 通常のティラミスのマスカポーネ・チーズのクリームの代わりに、カスタード・クリームが用いられていて、レディ・フィンガー・ビスケットの代わりに チョコレート・スポンジが使われたレイヤー・デザート。ドミニク・アンセルが時間を置いた方が美味しくなるデザートの筆頭に 挙げていたのがティラミスで、これはメイド・トゥ・オーダーではないけれど、クリームの味といい、レイヤーの風味のバラエティといい、 通常のティラミスよりもずっと美味しいと思って味わったのだった。





それ以外に美味しかったのは、ウエスト・ヴィレッジ・キャラメル・チョコレート・ケーキ(写真上、上段左)で、 ちょっと甘いけれど、レイヤーのクリームやスポンジの味わいが計算されている上に ボトムがクランチーで食感にも変化がある複雑なチョコレート・ケーキ。
その お隣は唯一オーダーしたセイボリー・ディッシュで、クロワッサンにガーリック風味のクリーム・チーズを挟んで、 プロシュートをトッピングしたシンプルなサンドウィッチ。 ところが、このクロワッサンが焼きたてで外はカリカリ、中はふんわりしている上に、プロシュートがとても新鮮。 それにクリーム・チーズのガーリック味が程よいアクセントになっていて、 甘いデザートばかりを食べている最中には、最適のセイボリー・メニュー。 ちなみに、これはドミニク・アンセル・キッチンの店員さんのお薦めでもあって、とても人気が高いディッシュとのことなのだった。

写真上、下段の2枚は、ウォーム・スティッキー・トフィー・プディングで、クレーム・フレッシュをトッピングしたもの。 それほどスティッキーではなかったけれど、しっとりした蒸しパンの洗練されたバージョンのようなデザートで、 同行メンバーには好評だったアイテム。 以前はクリームがプディングの中に入っていたようだけれど、現在はトッピングしてあるのだった


今回トライした中で いま1つだったのは、上の2アイテムで 左側はエクレア。
私はフレンチ・スタイルのケーキの中ではエクレアとモンブランが一番好きなので、この2つにはとても煩いことを自負しているけれど、 このエクレアはオリジナルとは似ても似つかぬ邪道バージョン。 中のクリームは悪い意味で甘くないので、インパクトがあまり無くて、私に言わせると ”エクレア”と名乗るべきではないデザート。

私がエクレアとモンブランほどではないものの、評判が良い店では必ずトライする もう1つのフレンチ・デザートに ババ・オー・ラムがあるけれど、写真上右はそのドミニク・アンセル・バージョン。 ラムの代わりにギネス・ビールを使っているとは知らずにオーダーして、「失敗!」と思ったのがこのデザートで、 それと言うのも 私はギネス・ビールが大の苦手。
ビールの中にクリーム入りのブリオッシュが浮いているというのが 同デザートであったけれど、 食べ難い上に、ドミニク・アンセルのクリエイティビティが完全に裏目に出て、 オリジナルの方が数倍ベターという感じの、少々支離滅裂なデザートに仕上がっていたのだった。

これだけを4人でシェアして、すっかりお腹が一杯になったけれど、次回同店を訪れる時は、 デザートとセイボリー・ディッシュを半々にトライしたいと思ったのが私の正直な感想。 というのも、甘いデザートばかり食べていると、やはりその甘さに飽きてしまうためで、 今回、思いの他美味しく感じられたのが前述のプロシュートが乗ったクロワッサン。

また ドミニク・アンセル・キッチンでは、デザートとお酒のペアリングをしたコース・メニューも 同店2階の小さなスペース、”Up / アップ”でオファーしているので、 機会があったら そちらもトライしてみたいと思っているのだった。

Will New York 宿泊施設滞在


執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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