Aug. Week 2, 2011
” lululemon Power Y Tank ”
” ルルレモン・パワー Yタンク ”



昨今、セントラル・パークを走っていて、すごくよく見かけるようになったのが、ルルレモンのタンクトップを着ている女性ランナー。
ルルレモンと言えば、本来はヨガ・ウェアで知られているけれど、 今では ランニング・ウェアも手掛けていて、日本では並行で時々扱われているブランド。
同ブランドでは、カプリパンツやショート・パンツはランニング用とヨガ用を分けているようだけれど、 トップについては特にジャンル分けが無いようで、このパワーYタンクは、セントラル・パークのランニング・コースでも、 ヨガ・クラスでも、ジムでも、そしてフード・マーケットに買い物にいっても、 とにかく頻繁に着用している人を見かける大人気アイテムになっているのだった。

私は、ルルレモンの存在をCUBE New York Inc.のスタッフから教えてもらって 知ったけれど、当時はオンラインで購入できなかったこともあり、 興味はあったものの、それでも ナイキやアディダスのウェアばかりを着用して、ヨガやランニングをしていたのだった。
でも、最近になって ヨガ・クラスの友達が 「もう別のウェアでヨガは出来ない」と言っていたのを聞いて、 「そんなに良いのならば・・・」とトライしたのが、かれこれ3週間ほど前のこと。
そして、私自身も 「これからは、ヨガとランニングのウェアは、ルルレモンで買うことにしよう!」と思ってしまい、 同時期に買った、アディダス・バイ・ステラ・マッカートニーのタンクトップを返品して、 ルルレモンを買い足すことにしたのだった。

何がそんなに良いかと言えば、まず着心地、動き心地。
ルルレモンは、独自に開発した素材でプロダクトを生産しているけれど、同社の素材の特徴は、4方向に満遍なくストレッチする上に、 汗を直ぐに飛ばしてくれて、しかも肌触りが良いという優秀さ。
タンクトップは丈が長めになっていて、ヨガでどんなポーズをしても、まくれ上がってこないという利点があるのだった。 なので、ポーズの合間にタンクトップの裾を引っ張る必要が無いのは、大きな魅力。

また多くのスポーツ・タンク同様、ルルレモンのパワー Yタンクも、ブラトップになっているけれど、 アディダスやナイキのブラトップだと、素材が2重になって、アンダー・バストの部分にエラスティック・バンドが入ってサポート効果をもたらしているだけ。 加えて、時にそのエラスティック・バンドが、 スポーツに伴う動きで 肌を擦るので、その結果、肌が赤くなってしまうことがあるけれど、 ルルレモンの場合は、エラスティック・バンドの素材が上質なので、その心配はなし。
また通常のブラトップは、どうしても乳首の形がタンクトップの上に出てしまうので、私はこれまで内側にカップを付けて着用してきたけれど、 ルルレモンのトップは、嵩張らないけれど、しっかりしたカップが装着されているので、乳首の形が出る心配もゼロ。 この内側のカップは、身体の動きを妨げない上に、ずれることも無く、洗濯しても型崩れしないので、 着心地が良いだけでなく、ケアも非常に楽なのだった。





ルルレモンは、カナダのヴァンクーヴァーで1998年に生まれたブランド。
ブランド創設者のチップ・ウィルソンはサーフィン、スケート、スノーボードを20年以上に渡って楽しんでいたというけれど、 ヴァンクーヴァーで初めて行なわれたヨガ・クラスを取って以来、すっかりヨガにはまってしまったという。
でも当時のヨガ・ウェアと言えばコットン素材のものばかり。汗をたっぷりかく パワー・ヨガには適さないと考えた彼は、 そもそもアスレティック・ハイテク素材の開発に情熱を傾けてきた人物だったこともあり、 理想のヨガ・ウェアをクリエイトするためのデザイン・スタジオをオープン。そこで 昼は製品開発を行い、夜はヨガ・スタジオとしてレントを稼ぎながら、 製作したアイテムをヨガのインストラクターに着用してもらい、そのフィードバックを商品に反映させるという 試行錯誤を繰り返したという。
それだけあって、ルルレモンのウェアはヨガをやればやるほど、いかにヨガに適したウェアであるかを実感して、その魅力が理解できるもの。 でも、ヨガに要求される動きに適しているということは、ほぼ全てのスポーツに適したウェアとも言える訳で、 ヨガをするしないに関わらず、今、アメリカの女性たちが好んで購入しているのがルルレモンの製品なのだった。

ちなみに、私はタンクトップだけでなく、ランニング用のカプリ・パンツも購入したけれど、お値段はアディダスの同様のスタイルの2倍。
でも、後悔しないほどディテールが良く出来ていて、特にウエスト・バンドの部分は、ウエストを締め付ける事無く サポートするので、アメリカで ”マフィントップ”と呼ばれている ウエストラインから 脂肪がぽっこり はみ出すようなシルエットには 絶対にならないデザイン。それでいて、ウエストが引き締まって見える上に、素材が脚全体を心地好くサポートしながら、リフト効果をもたらしてくれるので、 他のブランドのパンツより スタイルが良く見えて、どんな動きをしても下がってくることが無いのだった。

ルルレモンのパンツには、同社を有名にした”luon/ルオン”という素材が用いられており、素材を”プレシュランク”、すなわち前もって縮めておくことによって、 ストレッチした状態でも素材が薄くならないという利点を生み出しているのは、他のブランドと明らかに異なる点。
ヨガ・クラスでも、ジムでも、カプリやレギンスの素材が身体の動きに応じてストレッチすると、時にその下につけている下着の色や柄まで見えてしまうということは、 着用している本人は気が付かなくても、多くの人が目撃していること。 でも ルルレモンのパンツの場合、ストレッチしても素材が薄くならないので、そういう心配も皆無なのだった。

私がルルレモンについて不満があるとすれば、発色があまり良くなくて、 カラーのラインナップが今ひとつ洗練されていないということ。
そもそも機能に優れた素材というのは、発色が改善されるまで時間が掛るものだから、それはある程度は仕方が無いと思うのも事実。 でもニューヨークに住んでいると、どうしても日頃からブラックを着用することが多いので、スポーツやヨガの時は 出来るだけ黒は着たくないというのが 私の考え。 実際、テニスコートでもヨガのクラスでもカラフルなウェアを着ている方が、目立つし、優遇されることが多いのだった。
なので、ルルレモンのカラー・パレットが改善されることを心から期待する私だけれど、 もう1つ、強いて言うならば、着心地の良さ、動き良さが優先されている分、タンクトップのカットが ボディラインをそれほどキレイに見せてくれない場合があるのだった。
私がここで紹介するパワーYタンクを好んでいるのは、このアイテムがルルレモンのトップの中で、 一番上半身をキレイに見せてくれると思うから。
ルルレモンはこのところ、本当に人気なので、ありとあらゆるところで見かけるけれど、別のスタイルのタンクトップは、 パワーYタンクに比べると、ちょっとデザインが劣るというのが正直な感想なのだった。

ルルレモンの着心地があまりに良いので、CUBEのアシスタントが教えてくれた時に、直ぐにトライすれば良かった…と後悔している私だけれど、 さらに後悔しているのは、その株価をチェックしてからというもの。
同社の株式は、2009年3月には僅か2ドル台で取引されていたけれど、それが今年、2011年7月18日には、過去最高値の63ドル44セントをつける 上昇ぶり。なので、タンクやカプリだけでなく、株についても 早く買っておけば良かった…と思ってしまったのだった。
事実、ウォールストリートの金融関係者も、ルルレモンの製品の素晴らしさについては、それほど知らなくても、 その株価には大きく注目しており、 ルルレモンはナイキと並んで、リセッション知らずの売り上げの伸びを見せるスポーツ・アパレル・ブランドになっているのだった。

ナイキ、ルルレモンのようなスポーツ・アパレルが、有望視される理由の1つは、リセッション以来、人々がどんどんカジュアルな服装をするようになって、 男女を問わず、普段着とエクササイズ・ウェアの境界線がなくなりつつあるため。
特に、女性の場合 ヨガをするしないにかかわらず、ヨガ・パンツを着用してどこにでも出掛けてしまうケースは多く、 昨今では どんなアパレルのカタログを見ても、ヨガのアウトフィットが必ず登場しているのだった。
でも、ヴィクトリアズ・シークレットやH&Mのような 安価な製品だと、先述のように 素材が薄かっくなったり、洗濯で伸縮が悪くなったりなど、 どうしても直ぐに見場が悪くなる上に、サポート効果が無い分、あまり体型をカバーしないもの。
なので、お値段が高くても、ルルレモンのしっかりした製品を購入した方が、ヨガやランニングのパフォーマンスに適しているだけでなく、 コスト・パフォーマンスもベターだと思うのだった。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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