Aug. Week 2, 2013
” Lemmon Cake @ Del Frisco's ”
” レモン・ケーキ @ デル・フリスコズ ”



私は、「ニューヨークでお薦めのステーキ・レストランは?」と訊かれた場合、 ブルックリンにあるステーキの老舗、ピーター・ルーガーを薦めるけれど、 昨今、意外に多いのが美味しいステーキを食べたい人と、魚は食べるけれど、肉を食べない人が ミックスしてディナーをしようとしているケース。
こういうディナー・グループは多いようで、今では 多くのステーキ・レストランが 魚料理に かなり力を入れるようになって久しい状況。 でも肉を食べないという人は、往々にして メインよりアペタイザーを楽しむ傾向があるので、 私がそんなグループを連れて出掛けるステーキ・レストランが デル・フリスコズ。

同店は6番街のオフィス・エリアの真ん中に位置しているので、ビジネス・ディナー客が多い一方で、 ロックフェラー・センターの西側、ブロードウェイやラジオ・シティ・ミュージック・ホールに程近いことから、 旅行者も多いレストラン。
2フロア構成で、かなりのキャパシティがあるので 人気レストランでありながら 1週間程前までであれば、ほぼ希望の日時に予約が入れられるのも魅力なのだった。




ニューヨーカーの中には、同店の方がピーター・ルーガーやウルフガングといったステーキ・レストランよりも 肉の質が良いという人は少なくないけれど、多くの人々がピーター・ルーガーやウルフガングでオーダーするのは ポーターハウス。デル・フリスコズでは、リブ・アイが圧倒的な人気で、 私もリブ・アイを食べるならば、デル・フリスコを好むのが実情。

私は、ステーキといえば焼き方はレアをオーダーするけれど、同店は 同じレアの焼き方でも 肉の内側が温かいレア、冷たいレアかを 訊ねてくる珍しいレストラン。 私は内側が温かいレアをいつも指定するけれど、そうすると、レアとミディアム・レアの中間の 何とも良い感じの焼き上がりになるのだった。

そんな焼き方に拘るレストランなので、良いコンディションに焼き上げてくれるのは魚も然り。 そもそもアメリカのステーキ・レストランは、日本のレストランの2倍くらいの厚みに魚をカットしているけれど、 それを強火のグリルで焼き上げると、外側がカリッと、内側がふんわりと焼きあがるもの。
私は2回ほど同レストランを日本人の友達と訪れているけれど、いずれも日本人の友人が その魚の焼き具合のデリケートさに感心していたのだった。






デル・フリスコズは、基本的にはステーキ・レストランであるけれど、ステーキ以外のシグニチャー・ディッシュでも知られていて、 その1つはクラブ・ケーキ。 サイズは小さいけれど、カニの身がしっかり使われていて、ソースがオーバー・パワーにならない美味しさ。
また、ステーキ・レストランといえばサイド・ディッシュにクリーム・オブ・スピニッチ(ほうれん草のクリーム煮)と フライド・ポテト、もしくはジャーマン・ポテトといった ポテト・ディッシュをオーダーするのがお決まりであるけれど、同店に関しては ポテト・ディッシュよりも オニオン・リングの人気が高く、 分厚くカットしてフライにしたオニオン・リングは、同店の来店客の殆どがオーダーする サイド・ディッシュのマストになっているのだった。

前置きが長くなったけれど、そんなデル・フリスコズのデザートのシグニチャーになっているのがここにご紹介するレモン・ケーキ。
レモンのバター・クリームとヴァニラ・スポンジの6層のレイヤーからなるこのケーキは、 シットリしたヴァニラ・スポンジに僅かに酸味があるレモン・クリームの甘さが絶妙にマッチしたシンプルなデザート。
私はもう何年もこのケーキを食べていなかったけれど、7月に私のバースデーを祝うためにNYに来てくれた友達と 出かけたのがデル・フリスコズ。 というのも 友達は肉を食べない上に、子供連れ。私は私で、今年に入ってからデトックスや断食をして、 ステーキから遠ざかっていたので、「バースデーには分厚いステーキが食べたい!」と思っていて、 友人と私のニーズを同時に満たすレストランで、子供が一緒に出かけられる店というと、同店がオンリー&ベスト・チョイスなのだった。
そこで私は 同店に予約を入れた途端に、「今年のバースデー・ケーキはレモン・ケーキ!」と思ってしまったけれど、 このケーキは私にとって ステーキ同様に同店の醍醐味の1つ。 久々に味わったレモン・ケーキは、期待を裏切らない美味しさで、 16オンスのリブアイを平らげた後でも、あっと言う間にお腹の中に消えていってしまったのだった。




ステーキ・ハウスでは、シンプルなデザートがシグニチャーになっている場合が多くて、 例えばピーター・ルーガーのデザートで最も人気かつ、有名なのは Luger's Special "Holy Cow" Hot Fudge Sundae / ルーガーズ・スペシャル・ホリー・カウ・ホットファッジ・サンデー。
これは要するにチョコレート・サンデーであるけれど、同店の常連は これに フレッシュ・クリームのエクストラをオーダーして 味わっているのだった。

私がピーター・ルーガーの次に 良く出かけてきた ステーキ・レストランに ダウンタウンのストリップ・ハウスがあるけれど、 同店のシグニチャー・デザートは、チョコレート・クリームとチョコレート・スポンジが24層のレイヤーになったチョコレート・ケーキ。 このケーキは 様々なメディアで絶賛されてきたことから、今ではオンラインでもオーダーできるようになったけれど、 レストランでは かなり大きめのピースが 16ドルで2人分のデザートとしてオファーされているのだった。
同ケーキは、チョコレートが濃厚なので サイドにヴァニラ・アイスクリームをオーダーして、3〜4人でシェアして 丁度良いサイズ。でもチョコレート・ケーキが好きな人にとっては、たまらないデザートになっているのだった。

デル・フリスコズに話を戻せば、前述のように同店は ビジネス・ディナーにも使われるため、ワイン・リストが充実しているのに加えて、 サービスが非常に良いので、気疲れしないで接待が出来るレストラン。 加えてスペシャル・オケージョンにも適したお店。

そんなスペシャル・オケージョンを多数こなしていることもあって、バースデー・ディナーであることをウェイターに伝えておくと、 何も言わなくても デザートにキャンドルを添えて出してくれるだけでなく、 同店ではバースデー・デザートを ”オン・ザ・ハウス”(レストラン側のおごり)にしてくれるケースが殆ど。 私は、今年の自分のバースデーに加えて、過去に4回ほどデル・フリスコズでバスデー・ディナーをしているけれど、 いずれのケースでもデザートを ”オン・ザ・ハウス”にしてくれているのだった。

そんなサービスの気持良さも手伝って、同店は長寿人気のレストランになっているけれど、 何時出かけても、当たり外れの無い 安定した フード&サービスを提供しているという点で、 デル・フリスコズは 私にとって ストレス・フリーで出掛けられる存在なのだった。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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