Oct. Week 1, 2017
”New Days of the Week Sweaters”
”新ヴァ―ジョンのデイズ・オブ・ザ・ウィーク・セーター + More”
アリベルタ・フェレッティが2017年1月にプレ・フォール・コレクションの1部のカプセル・コレクションとして発表したのが、
"Rainbow Week / レインボウ・ウィーク" とネーミングされた写真下のデイズ・オブ・ザ・ウィーク・セーター。
月曜から日曜までの7つの曜日名をフィーチャーした7色のシンプルなクルーネック・セーターで、
プレッピー的という思う人も居れば、
セーターをスウェット感覚で着る遊び心のあるアイテムと捉える人も居たアイテム。
発表と同時に写真下のようにジジ・ハディドや、ダイアン・クルーガー、アレッサンドラ・アンブロジオ、
アマル・クルーニーといったセレブリティから、ファッション・エディター、ブロガーがこぞって着用していたのがこのセーター。
欧米ではデイズ・オブ・ザ・ウィーク・アンダーウェアというコンセプトで
月曜から日曜までの曜日をフィーチャーしたキャミソールやビキニの7枚セットはよく見かけるけれど、
これをセーターで行ったのが新鮮な企画で、コピー商品もかなり登場していたのだった。
このセーターは 最初は何が特別で、何処が良いのか分からなくても、見ているうちに
だんだん欲しくなってくるという不思議に魅力的なアイテム。
そして誰もがこのセーターを見ながら考えるのが、「自分なら何曜日を選ぶか?」であるけれど、
私は木曜日生まれなので 自分の生まれた曜日をピックするならば Thursday。
同シリーズのセーターで 最もよく見かけたのもイエローのThursdayセーター。
でも私はこのタイプの黄色が全く似合わないので、これまでは眺めて楽しんでいたのが 同セーターのトレンドなのだった。
ところが2017年の秋冬版(写真上)は、七曜日ともブラックのセーターで文字だけが色違いというスタイルに変わっていて、
木曜日は写真上、下段左で イザベル・グラートが着用しているように イエローの文字。私が今シーズン・バージョンで最も好きなカラー・コントラスト。
冬はレザーパンツやレザー・スカートを着用することが多い私としては、それに合わせ易いアイテムという点でも このセーターをすっかり気に入ってしまったのだった。
このシンプルなセーターのお値段は税込みで約540ドルと決してお安くないのが実情。
先週このコーナーでご紹介したフィリップ・プレインのTシャツと言い、
カジュアルで気軽に着られるアイテムほど 昨今は高額なお値段がついているのだった。
今週の+ Moreの部分は、ユニオン・スクエア・カフェやシェイクシャックで知られるレストランター、
ダニー・メイヤーがミッドタウンに新たにオープンした Caffe Marchio / カフェ・マルキオのペストリー、
"Maritozzi Con La Panna / マリトッツィ・コン・ラ・パンナ(写真上2段目右側)"。
カフェ・マルキオはイタリア、それもローマ・スタイルの 椅子が無くてカウンターだけという、エスプレッソ・バー。
本場顔負けのエスプレッソのショットやコールド・ブリューがウリであるけれど、
イタリアのトラディショナル・ペストリーに加えて、フォッカッチャやピッツァ・ビアンカを使ったサンドウィッチ等も味わえるスポット。
私がカフェ・マルキオをチェックしに行った目的は、エスプレッソのショットもさることながら、
マリトッツィ・コン・ラ・パンナをトライしたかったためで、
これはイタリア版のブリオッシュと言えるような ふわふわで ほんのり甘いパンに
フレッシュ・クリームを挟んだだけの極めてシンプルなペストリー。
カフェ・マルキオのヴァージョンは、パンの表面にグレーズが掛かっていて、クリームに少量のグレーズド・オレンジがミックスされているもの。
私はイタリアで このペストリーをエスプレッソと一緒に朝食で味わって以来、そのシンプルな美味しさを気に入ってしまい、
どうしてイタリア移民が多いニューヨークで これが味わえないのか不思議に思っていたところ。
なので同店にこのペストリーがあるのを知って早速出掛けてみたのだった。
正直なところ、私がイタリアで味わったバージョンの方がクリームにリカー・エッセンスの味わいがあって美味しかったという印象ではあるものの、
トラディションに忠実に作られているので、本来マリトッツィ・コン・ラ・パンナが好きな人だったら決してガッカリしない味。
ニューヨークは昨今、優秀なベーカリーが増えてきていることもあって、同店のそれ以外のペストリーにはあまり興味をそそられなかったけれど、
ダニー・メイヤーは、今年に入ってからユニオン・スクエア・カフェの隣にも 同様のベーカリー&カフェ、デイリー・プロヴァンス
もオープンしていて、同店は現在のニューヨークのベスト・サンドウィッチ・スポットの1つ。
カフェ・マルキオでは程なく、ナイトタイムも営業して、ワインのサーヴィングがスタートする予定になっているのだった。
Caffe Marchio :30 E 30th St, New York, NY 10016
執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に
ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。