Oct. Week 3, 2013
” Madison Square Eats "
” マディソン・スクエア・イーツ ”



9月27日〜10月25日まで、マンハッタンのマディソン・スクエア・パークと通りを隔てたエリアで行われているのが マディソン・スクエア・イーツ と呼ばれるストリート・フード・フェスティバル。
この場所は5番街とブロードウェイがクロスする三角州になったエリアで、 フラット・アイアン・ビルディングの真向かいに当たる場所。 日ごろは何気無く通り過ぎてしまうエリアであるけれど、このイベントが行われるようになって以来、 この場所が意外にも広いエリアであったことに驚くニューヨーカーは多いのだった。

マディソン・スクエア・イーツは年に2回行われるイベントで、前回行われたのは今年5月のこと。 私はこの時に 初めて同イベントの存在を知ったけれど、その歴史は未だ浅くて 今年で2年目の試みになっているのだった。
マディソン・スクエア・イーツに露店を出しているのは、マンハッタンやブルックリンの 有名レストランやフード・ベンダーばかりで、 特にマンハッタンの住人にとって嬉しいのは、ブルックリンまで出向かずして、 ブルックリンの有名店の名物メニューが ここで味わえること。
しかも 混み合っている割には、待ち時間が短いので、時間が無い時のランチや、 軽食にはピッタリのイベントになっているのだった。





マディソン・スクエア・イーツから ブロードウェイを隔てたマディソン・スクエア・パーク内には、 ニューヨークで最も人気の高いグルメ・バーガー・チェーン、 ”シェイク・シャック” の第一号店があり、今も人々が大行列をしている一方で、 5番街を隔てた はす向かいにあるのは、セレブリティ・イタリアン・シェフ、 マリオ・バターリが経営に加わっているグルメ・イタリアン・マーケットの ”Eataly / イータリー”。
南に7ブロック下れば、ユニオン・スクエアでは グリーン・マーケットが週3回開催され、この近隣にはレストランも有名どころが何軒も あることから、フラット・アイアンからユニオン・スクエアにかけてのこの一帯は かなりのグルメ密集地。

そんなエリアで集客を図らなければならないだけに、マディソン・スクエア・イーツは 前述のようにニューヨークの有名店、人気ベンダーを 様々なカテゴリーのフードから集めたイベントになっているのだった。

またイベントの外観も少しずつグレードアップしていて、前回から登場したテーブル・エリアの花柄パラソルは、 マリメッコのもの。どうしてマリメッコなのかと言えば、同イベントと通りを隔てて向かい側、イータリーの隣に、 マリメッコのフラッグ・シップ・ストアがあるためで、今回のイベントからは、テーブル・クロスにも マリメッコのファブリックが用いられて、ますますカラフルになっているのだった。

今回は、全27軒の露店が出店しているマディソン・スクエア・イーツであるけれど、その中でチェックすべきなのは、 ブルックリンのメキシカン・タコス人気店で、マンハッタンにはフード・トラックで進出している ”Calexico / カレシコ”。 ロブスター・ロールで有名なブルックリンのフード・トラック、”Red Hook Lobster Pound / レッド・フック・ロブスター・パウンド”、 アイスクリーム・サンドウィッチ・ブームを生み出した ”Melt Bakery / メルト・ベーカリー”。ちなみにここの一番人気は チョコレート&ウォルナッツ・クッキーで ヴァニラ・アイスを挟んだ”クラシック”と呼ばれるアイスクリーム・サンド。
またモモフクのデザート店、Momofuku Milk Bar / モモフク・ミルク・バーも出店していて、 名物のクラック・パイが味わえるようになっているのだった。





今回新しく加わった顔ぶれとしては、ドーナツ・ブームを受けて ウエスト・ヴィレッジのミニチュア・ドーナツ店 ”Doughnuttery / ドーナタリー”が 新出店している他、、 タコス人気を反映して、”Delaney Barbecue: TacoTown / デランシー・バーベキュー:タコ・タウン” が2軒目のタコス店として イベントに加わっているのだった。 さらにウエスト・ヴィレッジに今年オープンしたばかりのスライダー(ミニサイズ・バーガー)専門レストラン、”Slides / スライズ”や、 マディソン・スクエア・パーク・エリアにやはり今年オープンしたばかりのイタリアン・レストラン、”SD26 ”も 露店を新たに展開。
この他、日本では ケイト・スペイドのブティック内にあるカフェで味わえる Sigmund Pretzel /シグムンド・プレッツェルが、 前回のイベントをスキップした後、カムバック出店をしているけれど、シグムンドに関してはイースト・ヴィレッジまで足を運んで、 シグムンドのストアで味わうのがお薦め。というのは、マディソン・スクエア・イーツの露店に設置されているオーブンの パワーが今ひとつな上に、スタッフが手抜きをするので、プレッツェルのコンディションが 部分的にパサパサしていたかと思えば、部分的にガミーであったりして、 私個人の経験では、正直言って 全然美味しいとは思えなかったのだった。





私は前回5月の開催時に3回、今回は今のところ1回、マディソン・スクエア・イーツを訪れているけれど、 そんな私が 複数回トライしているのは 写真上のロベルタのピザと、アランチーニ・ブロスのライス・ボール。
ロベルタのピザは、ドウがモチモチしたナポリ・スタイルで、ニューヨークのトップ3ピザに入ると言われるけれど、 ロベルタは 同イベントに限らず、露店を出す際には オーブンごと持ち込んで、オーダーを受けてから焼き上げるという スタイルを守り続けているため、ピザの美味しさは ブルックリンにあるロベルタのレストランで味わうのと大差が無いといわれるもの。 むしろ露店バージョンのピザ方が サイズが小さいので、レストラン・バージョンの直径が大きなピザよりも 中央が柔らくなりすぎず、あっと言う間に美味しく平らげることが出来るのだった。
ロベルタでトライすべきなのは、断然 ”フェイモス・オリジナル”で、その名の通り ロベルタで最も有名なオリジナル・ピザ。 僅か10ドルで、マンハッタンから出ることなく、このピザが味わえるのは 私にとって 同イベントの最大の醍醐味になっているのだった。

アランチーニ・ブロスのライス・ボールは、リゾットを丸めてフライにしたシシリアン・スタイルのライス・ボール。 ここを訪れたら、フレーバーにこだわるよりも どれが揚げたてかを聞いて オーダーするのが断然お薦め。 というのも揚げてから時間が経っているものと、揚げたてのものでは、本当に味わいが全く違うのだった。
同店の名物ライスボールは、以外にもヌテラを用いた甘いデザート・ライスボールで、 ライス・プディングをフライにしたような感じ。 日本人の感覚では ”おはぎのフライ” のように受取られるようだけれど、アメリカ人には非常にウケが良いデザートになっているのだった。
マディソン・スクエア・イーツで味わえるアランチーニ・ブロスのライス・ボールは、ブルックリンの店舗のフル・メニューのうちの4〜5フレーバー。
これが日替わりで露店に並んで、当日になるまでどのフレーバーが味わえるかは分からないけれど、 ”ネロ”とネーミングされたイカ墨のリゾットのライス・ボール、スパイシー・チキンとゴルゴンゾーラ・チーズ味の ”バッファロー・ボール”が 同店の有名なメニューになっているのだった。

マディソン・スクエア・イーツは午前11時〜午後9時まで。マディソン・スクエア・パーク内のシェイク・シャックよりは 2時間早くクローズしてしまうのは残念であるけれど、 多国籍フードのバラエティが楽しめる 本格的なストリート・フェアとしては、 非常に大きなサクセスを収めていることだけは確かなのだった。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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