Oct. Week 4, 2014
”Artsy Halloween ”
アーツィー・ハロウィーン



ハロウィーンを来週金曜に控えたアメリカでは、コスチューム・ストアが ディスカウント合戦を繰り広げているけれど、 今年人気と言われるのが、アニメ「フローズン」のキャラクター・コスチューム。
昨年は、MTVビデオ・ミュージック・アワードで大物議をかもした マイリー・サイラスのコスチュームがもてはやされていたけれど、 アメリカのハロウィーンは、「トリック or トリート」と言いながら、 近隣の家を訪ねてキャンディをもらう子供達のイベントだけではなく、 大人のコスチューム・パーティーでもあるので、 その時々で話題になっているセレブリティやキャラクターのコスチュームを ユーモアをこめて着用するのは注目を集めるポイント。

逆にあまり目立たないのは、パッケージになって販売されている 中国で大量生産されたコスチューム。
魔女、フレンチ・メイド、妖精、ポリス、スーパーマンなど様々なコスチュームが 安価で売られているけれど、安っぽい上に 一般的過ぎて こうしたコスチュームを着ている限りは、さほど目立つことは無いのだった。






ところで、世の中は空前のアート・ブーム。
それもあって、IQが高いクラウドが集まるハロウィーン・パーティーで このところもてはやされているのがアートがらみのコスチューム。
特に若い女性の間、それもモデルやソーシャライトの間で 人気になっているのが、ロイ・リキテンシュタインのアートを真似たメーク。

リキテンシュタインと言えば、ポップ・アートの代表的な画家。印刷技術が劣っていた時代に 新聞に掲載されていた漫画を真似て、強烈な輪郭の内側をインク・ドットで塗りつぶした 作風で知られる存在。 彼の作品は、一目見て識別できる 誰もが知る作風なだけに、それを真似たメークは ハロウィーンの定番になりつつある人気ぶり。
中には、彼の作品に登場するキャラクターの台詞をヘアバンドに付けるなどして、 極めて忠実にコピーする例も見られるのだった。




ウェブサイトの中には、そのハウツーを説明するところも多いけれど、 太い眉や、顔の輪郭は、リキッド・アイライナーをたっぷり付けて描くとのこと。 インク・ドットについては 沢山描かれていると それだけで水玉に見えるので、しっかり円形に描く必要は無いという。
したがって、よほど凝った事をしない限りは、意外に簡単と言われるのがこのメーク。
それよりも、ウィッグをつけたり、シャンプーで落ちるスプレー式のヘアダイを使って、 メークに負けないほど、リキテンシュタインっぽい ヘアを演出する方が大変! との指摘も聞かれているのだった。








リキテンシュタイン・メークは、比較的新しいハロウィーン・トレンドであるけれど、 それ以前からも アートというのは、映画のキャラクターや、ホラー・キャラクターとともに常にハロウィーンの定番。 特に多いのは写真上のような、ムンクの「スクリーム(叫び)」やモナリザ、そしてフリーダ・カーロや ゴッホの自画像のコスチューム。それ以外では、顔をピンクやグリーンにペイントして、アンディ・ウォーホールの 作品に描かれるセレブリティになるというのも、非常に多い試みなのだった。






写真上、上段は 昨年秋にニューヨークのストリートで、次々とゲリラ的にそのアートを披露したバンクシー作品を真似たコスチューム。 中央がオリジナルで、両側は 昨年のハロウィーンでのスナップ 。 でもバンクシーは、このところオークションで作品が売れ残ったり、 昨年ニューヨークで活動した際に個人宅の壁に描いた作品を 壁の持ち主がブルックリン・ミュージアムに寄付しようとしたところ、断られたりと、 人気は下降気味。したがって これがハロウィーンの定番になることは無さそうな気配なのだった

その下は、ルネ・マグリットのあまりに有名な作品、「サン・オブ・マン」。 マグリットほど、エスタブリッシュされたアーティストで、これほどまでにアイコニックな作品で、しかも 真似をするのが簡単である場合、今後もハロウィーンの定番として生き残っていく可能性は大と言えるのだった。

ところで、今年のハロウィーンで ”絶対のタブー” といわれているのが、化学防護服を着た感染病医療スタッフに扮すること。 私がこれを書いている10月23日、木曜には、ニューヨークで初のエボラ・ウィルスの感染者が出たけれど、 今のニューヨークで もし誰かが化学防護服とプロテクション・ギアを着用してパーティーに現れたら、 ゲストが我先にと 逃げ出しても全く不思議ではないのだった。


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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