Nov. Week 2, 2015
”Apple Watch / Hermes & Google Cardboard”
アップルウォッチ / エルメス & グーグル・カードボード


思ったほど騒がれることなく、知らないうちに発売になっていたのが、アップルウォッチとエルメスのコラボレーション。
これは、エルメスがアップルウォッチのレザー・バンドを手がけるというシンプルなコラボで、 時計のディスプレイに エルメスのロゴがフィーチャーされているというもの。 同ウォッチは、一部のアップルストアと エルメス・ブティックで販売されているけれど、これまでアップルウォッチの人気が 今ひとつ盛り上がらなかった要因となってきたのが、 「アイフォンさえあればアップルウォッチは必要ない」というニーズと同時に、そのファッション性。
常にプロダクト・デザインにこだわりを見せてきたアップル社の製品にも関わらず、 ファッショニスタが身につけたがらないスタイルも、売上げの足を引っ張る要因と言われて久しい状況なのだった。





その問題を解決すると同時に、時計というアイテムに不可欠な ステータスを加えたのが "アップルウォッチ / エルメス" の企画。
エルメスは革製品では最高級ブランドであっても、時計のブランドとしては最高級のプライドがある訳ではないので、 パテック・フィリップやフランク・ミューラーのような時計ブランドの最高峰と組むよりも遥かに簡単に実現したと思われるのが このコラボであるけれど、 お値段は、ダブルクロスのバンドに38mmのウォッチが装着されたもので約1300ドル。ワイド・バンドに42mmのウォッチが装着されたもので約1600ドル。
アップルウォッチの本体が300ドル程度なので、レザー製ウォッチ・バンドのお値段としては やはり高額と言えるのだった。

この企画の賢いところは、もしこのコラボレーションのパートナーが コーチやマイケル・コースなどだったら、 ファッショニスタは「アップルがルイ・ヴィトンやシャネルなどとコラボするまで待とう!」と思うかもしれないけれど、 いきなりレザーグッズ・ブランドの金字塔であるエルメスと組むということは ステータス的には その上が殆ど無いトップ・クラス。 したがって、買う側は ”この先の可能性”を考える必要が無く、 現在出ているプロダクトと ブランドの好き嫌いだけを考えて、購入するか否かを決められるのだった。

でもエルメス・ヴァージョンのレザー・バンドは既にコピー品(写真下)が登場していて、 現在手持ちのアップル・ウォッチがある人は それを購入すれば、 文字盤にエルメスのロゴこそは入らないものの、遥かに安価に、そしてエルメスが手掛けていないカラーでも 同様のスタイルが手に入るのが実情。
また中国の業者にオーダーすると、オーストリッチやクロコダイルでもバンドが作ってもらえるようで、 取替えもかなり簡単であるとのこと。

目下一番売れているアップルウォッチ/エルメスは、ダブルクロス・バンドのスタイルとのことで、このスタイルのみタン、レッド、ブルー、グレーの4色が登場しているけれど、 レザー・バンドが嫌いな私でも、グレーのダブルクロスには興味を示しているのだった。







それとは全く別に、先週日曜版のニューヨーク・タイムズ紙と一緒にデリバリーされたのが ”Google Cardboard / グーグル・カードボード”。
カードボードとは段ボールのことで、グーグル・カードボードは、ダンボール製のバーチャル・リアリティのヘッドセット。 簡単な組み立てで 双眼鏡のようになるこのボックスには、スマートフォンを挿入させるスリットがあって、 そこにスマホをセットして ニューヨーク・タイムズ紙が製作したビデオを観ると、画像が360度見渡せるようになるというガジェット。 ビデオを観るためには NYT VRアプリをダウンロードする必要があって、 要するに このグーグル・カードボードは、NYタイムズ紙が新しいビデオ・アプリをプロモートするために購読者に 配布したものなのだった。
グーグル・カードボードは シンプルな作りながらも、目の周りの筋肉の動きが察知されるようになっていて、 自分が視線を向ける場所に映像が動くという仕組み。 ビデオ映像でありながら、その画面の右側を観たり、上下を見たりすると、それにしたがって 実際にその光景を見ているかのように 映像が動くという面白さが味わえるのだった。

私はグーグル・カードボードの優秀さに感心する一方で、ビデオ・アプリをプロモートするために ここまでやるニューヨーク・タイムズ紙にも感心してしまったけれど、こういう”付録”が付くところが ホーム・デリバリーで同紙を定期購読をしているメリット。
著名人を含む 世の中の多くの人々が、ニューヨーク・タイムズ紙を世界で最も影響力があるメディアであると同時に、 最も重要なメディアに挙げているけれど、私もその意見には全く同感。 どんなにデジタル版が急速に普及しても、ニューヨーク・タイムズだけは紙で読みたいと思っているのだった。

Will New York 宿泊施設滞在


執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


Shopping

FaviruteOfTheWeek FaviruteOfTheWeek FaviruteOfTheWeek

PAGE TOP