Nov. Week 4, 2014
”Leah C. Couture Millinery ”
リア・C クチュール・ミリナリー


私が、2週間前にニューヨーク・タイムズ紙のテイスト・オブ Tのイベントに出かけた時のこと。
会場内で、まず目についたのが ダイアン・フォン・ファーステンバーグと思しきラップドレスに、 トーク帽のような小さなクリーム色のベレーをかぶった女性。
ベレー自体も とても素敵であったけれど、私が彼女のセンスを感じたのは ジラフ・プリントのラップドレスに そのベレーを合わせたコーディネートの意外性。 初めて彼女の姿を見た時に、思わずそのベレーを褒めてしまったけれど、スタイリッシュなハットをさりげなく、違和感無くつけている彼女の姿は、 会場でとても目立っていて、このイベントの最中、彼女の姿を何度も見かけることになったのだった。

実はそのベレーのデザイナーは彼女自身。 テイスト・オブ Tのイベントの間中、何度もお互いの姿を見かけるうちに、すっかり親近感が沸いてきてしまった私達は、 イベントの後半には連絡先を交換して、彼女のショールームを訪ねる約束をしたのだった。







そして、ミッドタウンにある彼女のアトリエ兼ショールームを訪ねたのが先週木曜のこと。
でも、その前に 彼女のウェブサイト、http://www.leahc.com/をチェックして、まず驚いたのが 彼女がトップクラスのミリナリー、それも本格的なクチュール・ミリナリーであるということ。
サイトには、彼女がかぶっていたミニ・ベレーに加えて、様々なハットや ブライダル・ヴェール、ブライダル・ヘアオーナメントが掲載されていて、それらは見るからに上質な素材を用いたもの。 そんな彼女の作品のクォリティの高さは、実際にアトリエを訪ねて、益々実感することになってしまったのだった。

そのアトリエを訪ねると、まず飾ってあるのがアーヴィン・ペンがヴォーグ誌のために撮影したニコール・キッドマンのモノクロ・ショット。 そのショットで、カール・ラガーフェルドのアウトフィットに合わせて、ニコールがかぶっているのがリア・C クチュール・ミリナリーのハット。
それに止まらず、様々なファッション誌や、広告にフィーチャーされているのがリアの作品で、 アトリエにはスタイリストが頻繁に出入りしているのだった。

パーソンズで学んだ後、パトリシア・アンダーウッドの元で働いた経歴もあるというリアは、既に20年にも渡ってクチュール・ハットを クリエイトしていて、彼女によれば 特にオーダーが増えるのは、やはりケンタッキー・ダービーの際。 女性がハットのゴージャスさを競い合うことで知られるのが、ケンタッキー・ダービーであるけれど、 リアのシグニチャー・スタイルは、ヴィンテージの高級フレンチ・ヴェールや、美しい羽根を用いた ヘア・オーナメントや、ヘッドバンド、トーク帽。
そんなこともあって、映画版の「セックス・アンド・ザ・シティ 」の第一作目が公開された際、 サラー・ジェシカ・パーカー扮するキャリーが、ヴィヴィアン・ウエストウッドのウェディング・ドレスに合わせてつけていた 緑色の羽根のオーナメントを彼女の作品と勘違いした ファッション関係者は非常に多かったとのこと。 また、「同様のオーナメントを作って欲しい」というリクエストも、彼女のもとに多数寄せられたという。







ケイト・ミドルトンがミリタリー・コートや、シンプルなドレスに合わせてハットを被ったスナップが、 世界中のメディアにフィーチャーされるようになってからというもの、 リアがクリエイトするような クチュール・ハットを身につける女性が増えてきた今日。
「ハットは どんな高額なドレスよりも、高額ジュエリーよりも人の目と関心を引きつけるアイテム。 シンプルなドレスにハットをつけて パーティーやディナーに出掛ければ、誰もが声を掛けてくる上に、 サーヴィスでも様々な優遇をされることが多いわ!」と語るリアは、デザイナーとして優れているだけでなく、自らの作品をどんなアウトフィットにも さりげなく合わせてしまう、卓越したコーディネート力の持ち主。
特に彼女が目下、熱心にプロモートしているのは、彼女自身もかぶっていた 写真上のミニ・ベレーで、ドレッシーなアウトフィットから、 ジーンズにまで、アウトフィットを選ばずに合わせられるのがこの作品なのだった。

また私が個人的に彼女の作品を非常に気に入ったポイントは、女性の顔が美しく見える、本当に上質なヴェールを使っていること。 実は私は以前、仕事でブライダル業界に ちょっとだけ関わったことがあるけれど、フランス製の高級ヴェールに比べると、 中国産、台湾産のチュールで作ったヴェールは、ただの網。 ブランド物のサングラスと、チープなサングラス以上の違いを顔にもたらすのがヴェールのクォリティ。
「顔の傍に安物をつけない」というのは、ファッションの鉄則であるけれど、 ヴェールというのは、上質で高額なものであれば、女性の顔を美しく、時に神秘的に見せてくれるもの。 逆に安っぽいヴェールをつけると、単にネット越しに顔を眺めている程度のビジュアル効果しか得られないのだった。

そんなヴェールがハットに装着されるようになった歴史上のプロセスは、「乗馬の際に泥が顔に跳ねるのを防ぐため」と リアが説明してくれたけれど、彼女は コストが掛かりすぎて既に生産がストップしたアンティーク、もしくはヴィンテージのフレンチ・ヴェールのコレクター。 このため、彼女の作品に用いられているヴェールは、全て惚れ惚れするような美しいものばかり。 もちろん女性の顔を抜群に美しく見せてくれるのだった。




ここまで聞くと彼女の作品は、超高額というイメージがあるけれど、先述のミニ・ベレーが200ドル。 イヴニング・ハットが300〜450ドル程度という、素材を考えると 驚くほどリーズナブルなお値段。
とは言っても、実は私自身は 見事なまでに帽子が似合わない顔。 なので、彼女のアトリエで 最初に手に取った作品も、細いカチューシャにフレンチ・ヴェールがあしらわれただけの、ごくシンプルなヘア・オーナメント。
でも彼女の作品は、造花に見える飾りが、実は羽根をカットした花びらで作られたフラワーであるなど、 本当に芸術的。そのため、美しさに魅せられてトライしてみると、 驚くほど顔のシェイプや、髪型、顔立ちを選ばないハットなのだった。

ちなみに この日ショールームにあった最高額のハットは、写真上中央の リアと写っている写真で 私がつけている、 ヘッドバンドに、鳥とフラワーのオーナメントをあしらったスタイル。そのお値段は1600ドルであるけれど、 既に手入不可能になった珍しいフェザーをふんだんに用いていることを思えば、これは納得のお値段。
また写真上左のミニ・ベレーも、ヴェール付きになると そのお値段が300ドルにアップ。 でもミニ・ベレーに限らず、リアの作品は どれも軽量で、つけているのを忘れてしまうほどのつけ心地の良さ。
様々なスタイルをトライしているだけで、あっという間に時間が経ってしまう楽しさなのだった。

リアとは近い将来、彼女のハットをトライするガールズ・ナイト・パーティーを彼女のアトリエで開催しようと計画しているところなので、 参加に ご興味がある方は、Eメールでご連絡をいただければ、日程が決まり次第、ご案内を差し上げます。
また彼女は、クチュール・ミリナリーなので、ブライダル用、お色直し用 のヘア・オーナメントやハット、 もしくはアフター・パーティー(二次会)用のヴェールのみのヘッド・ピース、 パーティー用のヘア・オーナメント等の カスタムオーダーが可能。
ニューヨーク旅行中に彼女のアトリエを訪れてオーダーをしたいという方や、日本からその作品をオーダーをしたいという方は、 Cube New Yorkがサポート・サービスを行いますので、Eメールでお申し込み下さい。

Leah C. Couture Millinery : http://www.leahc.com/


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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