Nov. Week 5, 2012
” hetexed.com ”
”ヒー・テクスト・ドット・コム ”



先日、女友達に教えてもらったのが、ここにご紹介する ”hetexed.com / ヒー・テクスト・ドット・コム”。
このサイトは、主に若い世代の女性達が男性との携帯メールのやり取りを投稿して、 サイトにレジスターしている第三者の意見を求めるというコンセプト。 レジスターは無料で、レジスターをした人は投稿された 携帯メールのやり取りを読んで、 「He's into you (彼はあなたに気がある)」、「He's not into you (彼はあなたに気がない)」、「Verdict is still out (このやり取りからでは決断は出来ない)」 という 3つのボタンから、自分が受けた印象をフィードバックするというもの。
投稿者は、時に相手の男性と自分とのバックグラウンドを説明したり、 彼からのメッセージを読んで、自分がどんな風に感じているかを 「…So Now I'm Wondering? (そこで、今私が思っているのは・・・)」という セクションに記入するというシステム。 それによって、短い携帯メールのやり取りの意味が分かり易くなるだけでなく、メールを送っている男性が、 長く友達関係でいた相手、エックス(以前のボーイフレンド)、友達を介して出会ったばかりの相手、 出会って直ぐに関係してしまった間柄 などであることが分かるので、 読む側としては、それも携帯メールのやり取りをジャッジするポイントになっているのだった。
サイトに投稿されているのは、以下のようなやり取り。




上左側は、前の晩の出会った男性の携帯番号を 友人のケイトから貰って、彼にメールをしているブリットニーのやり取り。 ブリットニーは「昨夜は楽しかった」と言ってドリンクに誘っているけれど、「ハブに行ったことある?」という 彼女の問いに、「何それ?」というのが彼の返事。彼女が ハブがバーであることを説明した途端に 彼からのメッセージが途絶えたというのが ブリットニーの説明。
相手の素っ気無いリアクションと、それ以来連絡が途絶えたという事実だけで、誰にでも 彼が彼女に対して気が無いことは分かるものだけれど、やはり当事者には分からないもので、判断を求めていたのがこのケース。 もちろん結果は圧倒的に「He's not into you 」になっていたのだった。

上右側は、女性側が ちょっと機嫌悪そうな雰囲気で 「私がDCから戻ったら話があるの」とメールしたのに対して、 心配した男性が 「それどういう意味?」、「大丈夫?」と気遣うリアクション。 「選挙前でストレスが貯まっていて…」と言い訳っぽいメッセージを彼女が返したのに対して、 「OK、戻ってきたら話そう」と言いながら、彼女が大丈夫かを再び確認している男性側のリプライ。
もちろん、このやり取りには 大半が「He's into you 」に投票しているのだった。




上左側は、ずっと友達であった男性と 一晩関係した後の女性と彼とのやり取り。
女性が「うちに来て”勉強”する?」と、暗黙のセックスをオファーしているのに対して、 「TVで試合を観てるからダメ」との返答。「私が試合よりもエキサイティングなアクションをしてあげるのに」と、 さらにセックスをほのめかすメッセージを返した女性に対して、「君のルームメートもそこにいるの?」とのリプライ。 「追い出すわ」と言う女性に対して、 「やめとく!」というのが彼の最後のメッセージ。
「ずっとベスト・フレンドだったのに、もう彼は一緒に時間を過ごそうともしない。一体彼は何を考えているのか?」とボヤク女性の 投稿に対して、 「He's into you 」と投票したのは僅か8人、「He's not into you 」に投票したのは1078人。

上右側は、さらに痛々しくて 「セックスはクールだった(良かった)」という男性のメッセージに対して、「今日は何をしている? 両親があなたに会いたがっているんだけれど。迎えに行くから両親とディナーをしない? あなたに会うのが楽しみ」と女性がリプライ。 男性のリアクションは「Nah (カジュアルな ”No”であるけれど、主に興味や関心を示していない時や、 乗り気でない時に使う表現。)」。
「…So Now I'm Wondering?」のセクションには、女性が彼のことが大好きで、彼との間に深い絆を感じているけれど、 彼はいつも仕事で忙しくて、なかなか会えないので、もっと彼のことを知りたいと思っていること。 さらに彼は33マイルも離れたところに暮らしているので、彼の傍に引っ越すべき?というような、 恐ろしいほどに一方的な思いが書かれているのだった。
当然のことながら、「He's into you 」に投票したのは21人だったのに対して、 「He's not into you 」に1543人が投票。 私としては21人も「He's into you 」に投票したことの方が驚きであったけれど、 いずれにしても、こんなやり取りが山のように掲載されていて、思わず読み入ってしまうのが”hetexed.com / ヒー・テクスト・ドット・コム”なのだった。




今や、フェイスブック、フォースクエア、インスタグラムといったソーシャル・メディアや、Eメール、携帯メール、 フェイスタイムなど、コミュニケーション手段が多様化しているだけに、 ジェネレーションYと呼ばれる、現在の20代を中心とした若い世代は、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションよりも こうしたメディアを通じたコミュニケーションの方に重きを置いていることが、嘆かれていると同時に社会問題として取り沙汰されているのが現在。
なので、この世代は 目の前に居る友達をそっちのけにして、携帯メールをタイプしたりするけれど、 だからといって 同ゼネレーションが、こうしたコミュニケーションに長けているかといえば 全くそんなことは無くて、 むしろ日頃から短文と略語を使った素っ気無いコミュニケーションに慣れているために、 明らかに相手に冷たくされていても気付かないケースが多いようなのだった。

同サイトにメッセージのやり取りを投稿する女性は、彼女自身は男性のことが好きで、その男性の携帯メールから彼の気持を どう解釈したら良いか分からない というケースが殆どであるけれど、 その中には、男性がただの友達と思ってメールをしているのに、自分達の間に何かがあると思いたいタイプ、 すなわち火の無いところに煙を立てようとしている例もあれば、 男性の気遣いの言葉が素っ気無かったり、ロマンスが感じられないほどユーモアがあり過ぎて、不安になっている例、 また自分は友達だと思っていたのに、突然冗談混じりの口説き文句のメッセージを受け取って混乱している例などもあるのだった。

そのメールのやり取りを読んだ人々の投票結果は、ごくたまに 「He's into you 」と 「He's not into you 」が、ほぼイーブンというケースもあるけれど、 殆どは 投票がどちらかに大きく偏っていて、しかも投票が多い方が「どう考えても正しい」という状況ばかり。 したがって、同サイトに携帯メールのやり取りを投稿すれば、かなり正確にジャッジしてもらえるというのは 同サイトを見た 大方の人々の感想になっているのだった。

私と女友達の共通したリアクションは、どうして女友達に ボーイフレンド、もしくは意中の男性について相談されると、 思い切り間違ったアドバイスをする一般女性達が、あかの他人の携帯メールのやり取りについては正常な判断が下せるんだろう?ということ。 これは、おそらく投稿した女性の気持に気を回したりせずに、読んだままをジャッジしているからだと思われるけれど、 それが自分のケースや友達のケースだと、感情や希望的観測が入って大きく判断が狂うというのが女性の問題点。
なので、私はかなり前から恋愛についてアドバイスを仰ぐならば 男性、それも殆ど他人のレベルの、 自分のことをよく知らない男性に さりげなく 尋ねてみるのが一番! という意見の持ち主なのだった。




”hetexed.com / ヒー・テクスト・ドット・コム”には、さらにエキスパートに意見を聞きたいという女性のために、 若い男性から構成される ”ASK A BRO / アスク・ア・ブロ (BROは Brotherの略で、血が繋がった兄弟というよりも、気心が知れた仲間的な意味で使われる言葉)” というセクションも用意されているのだった。 サイトに投稿されるような 女性とのやり取りを 実際に体験している、 ごく普通の男性 6人のメンバーから構成される ”アスク・ア・ブロ”のセクションは、 投稿ではなく、彼らにプライベートにメールを送付して質問をするシステム。 サイトには記載されていないものの、このサービスは途中から有料になるというのが私が聞いた噂なのだった。

”hetexed.com / ヒー・テクスト・ドット・コム”が、あっという間に レジスター・メンバーを増やして、 大ヒットになったことから、 今後は、”shetexed.com / シー・テクスト・ドット・コム”という女性からのテキスト・メッセージにフォーカスしたサイトもスタートするというけれど、 私は個人的には このアイデアはさほど流行らないように思うのだった。
というのも、女性というのは相手に対して気が無かったら、相手から送られてきたメッセージを無視するのが常套手段。 男性の方は、相手に気が無くても セックスに利用する、もしくは相手の女友達に興味があるなどの目的がある場合、 もしくは深い意図が全く無い場合でも、 適当に返事をするのが常。その結果、女性が翻弄されてしまうケースが多い訳で、 だからこそ、読んでいて止まらなくなるのが ”hetexed.com / ヒー・テクスト・ドット・コム”。
でも中には、自分のことを友達としか考えていない女性に熱を上げてしまう男性も居る訳で、そうした男性に リアリティをアドバイスするという点では ”shetexed.com / シー・テクスト・ドット・コム” が役立つかもしれないと思うのだった。

Website: hetexed.com





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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