Dec. Week 2, 2012



”Thrice-Cooked Bacon @ Mission Chinese Food ”
”スライス・クックト・ベーコン @ ミッション・チャイニーズ・フード”




今週月曜に遂に実現したのが、CUBE New Yorkのダイニングのセクションでご紹介した ミッション・チャイニーズ・フード でディナーをするというミッション。
記事にも書かれているように、同店でのディナーは2時間の待ちが当たり前。 しかも予約を取らないので、どんなに美味しいのか 興味津々だったにも関わらず、 その待ち時間の長さがネックになって、なかなか行くチャンスが無いレストランになっていたのだった。
でも、だんだん寒い季節になってきたので、「そろそろ行列が短くなっているのでは?」ということで、 仕事を早めに切り上げてまで出掛けたのが月曜日。

ローワー・イーストサイドの同店に到着したのは大体6時半。テーブルに着いたのは8時20分過ぎだったので、 やはり、同店のテーブル2時間待ちの人気ぶりは健在なのだった。
とは言っても、店の外で行列して待っていた訳ではなく、ウェイティング・リストに名前と携帯電話番号を入れておけば、 店側がテーブルが空く時間を見計らって、電話をくれるシステム。 なので私達一行は、近隣のカフェで喋っていたので、 その待ち時間は 全く気にならなかったのだった。
でも、店から電話が掛って来てから、実際にテーブルが空くまで、店の前で20分以上待つことになったので、 やはり時間に余裕がある日でないと、 ディナーが出来ないレストランであることには変わりないのだった。

ミッション・チャイニーズ・フードの入り口は、チャイニーズのテイクアウト店のようだけれど、厨房の横の細い通路の奥にある ダイニング・ルームは、真っ赤な照明で、天井に大きな竜が飾られているスペース。 会話を妨げるほどではないものの、音楽はかなりボリュームが高めで、来店客は近隣のローワー・イーストサイドの ヒップスターという感じの、若い層が大半を占めているのだった。





この日、私達一行は5人だったので、料理7皿とライスを4杯オーダーしたけれど、 その中で、私が一番気に入ったのが、ここにご紹介する ”Thrice-Cooked Bacon / スライス・クックト・ベーコン”。 ”Thrice/スライス” とは、滅多に使われない英単語で、”Twice / トワイス (3回)”と同じ意味。
このディッシュは、分厚いベーコンと韓国の徳餅を 油揚げ、ゴーヤ、スカリオン(小ねぎ)等と共に チリ・オイルで炒めたもの。 ベーコンと徳餅は、同じような大きさと厚さにカットされいて、徳餅の柔らかいながらもガミーな食感と、 カリカリではなく、”硬い耳たぶ” 程度に炒めたベーコンの味わいが絶妙な一皿。 スパイシーで、ライスとの相性も抜群のこのディッシュは、ミッション・チャイニーズの人気メニューの1つ。
ウェイトレスに人気だと薦められてオーダーしたけれど、その大人気の理由が実感出来る美味しさで、 今まで一度も食べたことが無い、独創的な料理なのだった。

ところで、ミッション・チャイニーズ・フードは、アメリカ流にアレンジしない、本場の四川料理をウリにしているとあって、 その辛さ、スパイシーさは 容赦無し。 私は 四川料理店に行って、料理に山椒をたっぷり振りかけてしまうほどに、辛さやスパイシーさを好んでいるけれど、 それでも同店の辛さとスパイシーさは、センセーショナルなレベル。
料理によっては、さほどスパイシーではないものもあるけれど、それでも食べているうちに、ジワジワ舌の上が ヒリヒリしてくる辛さがあって、この日オーダーした料理の中で、私が一番辛く、スパイシーだと思ったのが、 写真上、下段左の麻婆豆腐。立方体にカットされた豆腐と挽肉の お馴染みのメニューであるけれど、 1ボール当たり、山椒を大さじ4杯以上 入れたかのようなスパイシーさで、さすがの私も食べ続けるために、ライスと混ぜなければならなかったほど。

そんな辛さとスパイシーさから、エスケープさせてくれる人気メニューが写真上、上段右のクラッシュト・キューカンバ。 その名の通り、潰したキュウリを塩もみして、白ゴマ・ソースであえたようなディッシュは、浅漬けのような食感。 ミッション・チャイニーズ・フードのスパイシーな料理の箸休めにはピッタリなのだった。




実際に料理を味わってみて、同店のレビューに、ほぼ100%と言って良いほど 「ヴェリー・スパイシー!」という言葉が登場している理由を実感したけれど、 あまりの辛さに、水の消費量が増えてしまうのは当然のこと。私達の5人テーブルには、水のピッチャーが2つ置かれていたけれど、 そのピッチャーに水が何度も補給されていて、それは他の来店客のテーブルにおいても然り。
同店はスパイシーさもさることながら、ニューヨークでも、日本でも食べられない類の中華料理が食べられる上に、 チャイナタウンのレストランとは全く異なる 独得の空間。 それだけに ミッション・チャイニーズ・フードのディナーは、「日頃とは、ちょっと違う場所に来ている」という感じで、 凄まじい速さで どんどん出てくる料理を、あっという間に平らげて、 1時間ほどで店を後にしたけれど、満足感だけでなく、充実感のような気分も同時に味わってしまったのだった。

同店は、チャイナタウンのレストランに比べると、お値段は高めに設定されているけれど、 それでも普通のレストランで食事をすることを思ったら、半分程度のお値段。 なので、たとえスーパー・スパイシーでも、待ち時間が長くても、リピーターが多いのは実に納得なのだった。
ちなみに写真上右側は、この日のスペシャルで、スライス・クックト・ベーコンに次ぐお気に入りだった ”酢豚”。 肉が絶妙に柔らかくて、その衣がカリカリで、 これも酢豚としてはスパイシーな味になっていたのだった。

この料理はレギュラー・メニューに載っていないので、次回出かけた時に味わえる保証はないけれど、 スライス・クックト・ベーコンとクラッシュト・キューカンバは絶対にオーダーすると思うし、 同店を人に薦める時も、この2点は 「Must Order!」としてプッシュすると思うのだった。

Mission Chinese Food
154 Orchard Street
Tel: (212) 529-8800
Website: http://www.missionchinesefood.com/




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執筆者プロフィール

秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。





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