Dec. Week 2, 2014
”Winwood Walls”
ウィンウッド・ウォールズ


先週末から、アート・バゼル・マイアミ・ビーチのためにマイアミに出掛けていたことは、 今週のキャッチ・オブ・ザ・ウィークでもお伝えしたけれど、 アメリカのアート・キャピタルになろうとしているマイアミにおいて、最も勢いのあるアート・シーンが繰り広げられているのが ウィンウッド・ディストリクト。
このエリアには ギャラリーが集中して立ち並び、毎月第2土曜日になると、それらのギャラリーが ワインなどのドリンクをサーブ。 エリア一体が、ギャラリー兼ラウンジのような雰囲気と賑わいになって、若い層を中心に 人々が バー・ホッピングならぬ、ギャラリー・ホッピングを繰り広げる姿が見られるのだった。
そして、そのウィンウッド・ディストリクトの中核を成すのが、 ここにご紹介するウィンウッド・ウォールズ。








ウィンウッド・ウォールズのゲートをくぐると、すぐ右手にあるのが、ケニー・シャーフの壁画をフィーチャーしたウィンウッド・キッチン・アンド・バー。(写真上)
同店のバー・エリアは 壁画で覆われ、音楽がガンガンに掛かっていて、ヒップでエッジーな雰囲気をかもし出すセクション。 このエリアの壁画を手がけているのは、シェパード・フェアリーで、彼はオバマ大統領が2008年の大統領選挙に勝利した際に イメージ・シンボルとなった、「HOPE」のポスターを製作して 一躍有名になったストリート・アーティスト。 日本人から見ると、花札を彷彿させる ペイント・スタイルで知られる存在。
一方、レインボー・ストライプのスカルプチャーがアクセントになったダイニング・ルームは 巨大なアブストラクトのペイントが壁全面に飾られて、ギャラリーで食事をしているような雰囲気。
そこでサーブされる料理は メキシカンとアメリカンのミックスで、 オリジナル・カクテルも人気を集めているのだった。









もちろん、一年中暖かいマイアミという土地柄、アウトドアにもテーブルが用意されているけれど、 そのアウトドア・ダイニング・エリアの真正面に大きくフィーチャーされているのが、やはりシェパード・フェアリーの巨大な壁画(写真上、最上段左)。
そして、そこから広がって行くのが、数多くのストリート・アーティストの壁画をフィーチャーしたウィンウッド・ウォールズなのだった。

このエリアは、レストランやバーに立ち寄らなくても 自由に出入りすることが出来るパブリック・アート・スペース。 私が驚いたのはその作品の多さで、ほんの7〜8面程度の壁かと思っていたら、 歩いても歩いても先があって、全てを撮影する前にアイフォンのバッテリーが無くなってしまったほど。
私が友人達と出掛けたのは土曜日の夜で、ウィンウッド・キッチン・アンド・バーで食事をした後、 ウォールズを眺めるために外に出た時には 夜の11時を回っていたけれど、 その時点でも物凄い人の数。 屋外でもダンス・ミュージックが流れて、実際にダンス・パフォーマンスを見せている人たちも居たので、 その場はストリート・パーティーのようなシーン。
多くの人々は、ドリンクを片手に そんなダンス・パフォーマンスを眺めたり、壁画の写真や、壁画をフィーチャーしたセルフィーを撮影しながら、 思い思いに楽しんでいて、気温の暖かさも手伝って、とても開放的な良い雰囲気が漂っていたのだった。







ウィンウッド・ウォールズの壁画は、入り口のゲートにそびえるケニー・シャーフの作品のように、常にそこにあるものもあれば、 入れ替わるものもあって、今回私が訪れた際の作品の多くは、アート・バゼルの開催に合わせて、新たにペイントされたもの。
ウィンウッド・ディストリクトでは、こうしたストリート・アートが、ウィンウッド・ウォールズのゲート内だけでなく、同エリアの外壁や その周囲の建物でも展開されていて、その作品数は数え切れないほど。 新しい作品をペイントする際は、ハシゴを使ったり、足場を組んだりして、数人による作業になるけれど、 そんな製作の場も、DJが入り、ドリンクがサーブされて、エンターテイメントになっていたりするのだった。

かつては、こうした壁画はグラフィティ・アートと呼ばれたけれど、アートの世界では「グラフィティ」という言葉は もう死語だそうで、 ストリート・アートが正式名称。 そのスタイルも、グラフィティ・アートの文字を主体にしたものは既に時代遅れで、 「いかに目を引くアートをクリエイトするか」が競われるのがストリート・アートの世界。
加えてキャンバスとなるのは 巨大な壁とあって、芸術性はさておき、視覚的には非常に楽しませてくれる作品に溢れているのだった。


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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