Dec. Week 3, 2011
” Pandoro & Panettone ”
” パンドーロ & パネトーネ ”



私が、数年前からクリスマスになると、もらったり、自分で買ったりして毎年食べることになっているのがパネトーネ(写真上右側)。
パネトーネは、今では一年中購入できるけれど、そもそもはクリスマス・シーズンになると出回るイタリアン・ブレッドで、 最も伝統的なのは キャンディ・シトラスとレーズンがパンの生地に練りこまれているもの。
私は以前は、工場で大量生産されているパサパサのパネトーネしか食べたことが無かったので、 美味しいと思って食べたことは無かったけれど、数年前にイレブン・マディソン・パークかグラマシー・タヴァーンに出かけた際、 レストランがお土産に持たせてくれたのがミニサイズのパネトーネ。 それがあまりに美味しかったので、ベーカリーでパネトーネを見つけると、買ってみるようになったのが パネトーネを好きになったきっかけ。
今まで食べた中のお気に入りは、以前このセクションの別の記事で取り上げたことがある サリヴァン・ストリート・ベーカリーのパネトーネ。 同店は、ホリデイ・シーズンに2000個ものパネトーネを販売することで知られているけれど、 ただでさえ忙しいホリデイ・シーズンに、交通の便が悪いサリヴァン・ストリート・ベーカリーまで足を運んで、パネトーネが売り切れだったことを 考えると、なかなか出かける気になれず、そうしているうちに グルメ・ストアの通販サイトでは、人気のパネトーネがどんどん売り切れになってしまったのだった。

そんな中、イタリア人の知り合いに どこでパネトーネを買っているかを尋ねたところ、薦められたのが CUBE New York で何度も取り上げている フラットアイアンのイタリアン・グルメ・マーケットのイータリー。 でも、彼自身はパネトーネよりもパンドーロの方が好きなのだそうで、ついでにパンドーロも試してみるようにと薦められたのだった。
そこで、イータリーに行こうかと思ったけれど、ウェブサイトで販売されていたのでサイトからオーダーしたところ、 それから4日ほどで、写真下のパンドーロとパネトーネが届くことになったのだった。





パンドーロとパネトーネは、どちらもブリオッシュに似たパン。 それもそのはずでどちらも、ブリオッシュ同様、卵とバターをたっぷり使っているのだった。
シットリしているのはパンドーロで、パンドーロは星のような形の型に入れてふんわり焼き上げるもの。 焼きあがったら、カヌレのように型からひっくり返して取り出しすもので、中には特にドライ・フルーツなどは入っていないのだった。

パネトーネは、円形のワックス・ペーパーの型にドウを入れて、巨大なカップケーキやマフィンのように焼き上げるもの。 パン生地の中の空気の穴が大きく、その分乾きやすいのがパネトーネなのだった。
イータリーのパンドーロとパネトーネは、どちらもシットリして美味しかったけれど、 1つ残念だったのは、パンドーロが送付中に型崩れしていたこと。 バブル・ラップをしっかり入れて、プロテクトされていたけれど、それでもパンドーロが極めて柔らかかったので、星のようなシェイプの 先端の部分がつぶれて丸くなってしまっていたのだった。
私個人としては、以前から食べなれているパネトーネの方が 何となくクリスマスという感じがして好きであったけれど、 パンドーロも決して悪くないと思って食べていたのだった。
パンドーロもパネトーネも、イタリアでは午後のコーヒー・タイムにケーキ替わりに食べたり、 朝食やデザートにするもの。 ジャムやバターをつける場合もあるし、パンドーロは粉砂糖やアイシングをトッピングする場合があるけれど、 軽い口当たりとは裏腹に、カロリーはさほど低くないのだった。
それほど低くないのはお値段も同様で、ベーカリーによってはパネトーネに30ドル以上をチャージするところもあるし、 イタリアから直輸入のものも やはり30ドル以上。
でもイータリーのパンドーロとパネトーネは共に19ドルで、比較的良心的なお値段になっているのだった。




ホリデイ・シーズンに売られているパンドーロとパネトーネは、700〜1000グラムと 非常に大きなもの。なので、食べきれないうちに乾いてしまう場合もあるけれど、 乾いてからも楽しめるのが、パンドーロとパネトーネ。
写真上は その3例で、まずは左のようにフレンチ・トーストにするというもの。 フレンチ・トーストとほぼ同じレシピを、キャセロール・パンやレミキンに入れて、オーブンで焼き上げるのが写真上、中央の ブレッド・プディング。
先にパンドーロとパネトーネがブリオッシュに似ていると書いたけれど、 ブリオッシュは最も一般的にフレンチ・トーストによく用いられるパン。 ブレッド・プディングは卵、ミルク(もしくはハーフ&ハーフ)、砂糖、ヴァニラ・エッセンスという フレンチ・トーストのレシピに、 マスカポーネ・チーズやフルーツ、ナッツ等を混ぜる場合もあるけれど、個人的には パンドーロの方がフレンチ・トーストにあっていて、乾燥しやすいパネトーネの方が、ミルクや卵に時間を掛けて浸してから焼き上げるブレッド・プディングに 向いていると思うのだった。

もう少し時間を掛けてしっかりしたデザートを作りたい人には、写真上右のズッコットという手があるけれど、これは ボールを型替わりに使って、ドーム型に仕上るデザートで、作り方の要領はティラミスと同じ。
でも、型から出す際にひっくり返さなければならないので、それがやり易いようにボールの の内側をプラスティック・ラップ(サランラップ)で被うのがまず最初の作業。
次に、薄くスライスしたパンドーロ、もしくはパネトーネを敷き詰めて、 そこにヴィンサント・ワインやエスプレッソを振りかけて、その中に詰めるスタッフィングは リコッタチーズと砂糖、キャンディ・フルーツやチョコレート・チップ等のミックス。 詰め終わったら、パンドーロ or パネトーネで蓋をして、そこに再びヴィンサント・ワインを振りかけて、ラップを被せてから、 適度な重みを与えるために お皿を乗せて、冷蔵庫で寝かせること一晩。ボールからひっくり返して、ドーム状に取り出して、 ココア・パウダーや粉砂糖を振り掛けて仕上るのがズッコット。 料理に自信がある人ならば、中味を2レイヤーにして、レイヤーの間にもパンドーロ、パネトーネを敷き詰めることによって、 視覚的に更にアピールするデザートが出来上がるのだった。 ちなみに、ズッコットはパンドーロで作ればズッコット・ディ・パンドーロ、パネトーネで作ればズッコット・ディ・パネトーネ というネーミング。
美味しいパンドーロ&パネトーネを探すことさえ出来れば、これらはいずれも ごく簡単に そして非常にテイスティに出来上がるのだった。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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