Fall & Winter 2008 New York Collection
2008年秋冬NY コレクション・レビュー!!
On The Runway, What's New For The Season?
2月8日〜15日のスケジュールで行われた2008年秋冬シーズンのニューヨーク・ファッション・ウィーク。
今回は、1月に行われたパリ・オートクチュール・コレクション同様、フロント・ローに姿を見せたセレブリティが少なかった上に、
開催期間中に ニューヨークで大統領予備選挙を始めとする様々なイベントがあったため、
何時になく、メディア・フォーカスが地味だったシーズン。
そんな中、浮上したスキャンダルとしては、マーク・ジェイコブスがショー会場を確保するために、
会場に務める元職員に賄賂を贈っていたという事件。この職員は既に昨年職場を解雇され、
現在は起訴処分状態であるけれど、一般メディアの中にはファッション・ショーよりもこちらの
スキャンダルの方を大きく報じているところもあったほど。
さてランウェイに目を移すと、今シーズンのトレンド・カラーと言われるのはパープル、レッド、グリーンといった鮮やかなジュエル・トーン。
シルエット的にはウエストを絞って、スカートにボリュームを持たせるクラシックなスタイルがカムバックしてきており、
素材的に目立っていたのはフラワー・プリント。その他、多くのランウェイに共通していたのは、
タイツやストッキングをコーディネートの一部にした着こなしが目立っていたこと。
それだけに今シーズンは秋冬シーズンでもブーツよりもサンダルやパンプスをタイツに合せるスタイルがメイン・ストリーム。
秋冬シーズンにつきものの毛皮については、アイテムの登場回数こそは減ってきているものの、
着実に進んでいるのは高額化。リンクスやセーブルといった最高級のファーが中心で、
フォックスやビーバーなどの使用量がどんどん減ってきている一方で、フェイク・ファーを取り入れるデザイナーも増えています。
以下、ニューヨーク・コレクションを代表する10人の主要デザイナーの作品を5点ずつに加え、
その他 主だったデザイナーの各コレクションをご紹介します。
(写真左、左側はマイケル・コース、右側はモニーク・ルーリエ、 右はピーター・ソムがデザインするビル・ブラス。)
Marc Jacobs / マーク・ジェイコブス
今回のコレクションでは、思わぬスキャンダルが浮上して一般メディアの関心はそちらに集中していたけれど、
作品そのものはクリティックの賛否が分かれたもの。ブルゾン・シルエットにこだわって、
ジャケット、コートなどがクリエイトされた今シーズンは、マーク・ジェイコブスの新しい方向性を見せたものの、
ビジネスの見地からは極めて難しいコレクション。どういった女性をこうした作品を着用するのか?、
ターゲット・カストマーが分からないと指摘する声も聞かれていた。
Zac Posen / ザック・ポーゼン
今シーズンのザック・ポーゼンはショーの作品にメディア・フォーカスが集中するようにと、あえてセレブリティを招待しなかったことで
話題になっていたけれど、作品の中では スカートにボリュームを持たせたロマンティックなアウトフィットの数々が
評価を獲得していた。
Vera Wang / ヴィラ・ウォン
今シーズンも過去数シーズン継続している レイヤー・フォーマル中心のコレクションを展開。
特にパンツ+チュニックのレイヤー・コーディネーションに何点も秀作が見られたコレクション。
Marchesa / マルケーザ
2人のデザイナーのうちのジョルジアーナ・チャップマンが映画会社、ミラマックスの創設者、ハーヴェイ・ワインスティンと昨年末に
結婚したばかりだけれど、そんなハリウッドへの強力なコネクションを使わなくても、セレブリティがこぞって着用しそうな
カクテル&イブニング・ガウンを集めたコレクション。
Donna Karan / ドナ・キャラン
ドレープを寄せたドレスが中心で、かつての「禅」ファッションがカムバックしてきた印象。
それと同時に、一般の女性には少々着こなしが難しいアイテムが多かったコレクション。
Michael Kors / マイケル・コース
今回のコレクションで他のデザイナーも盛んに用いていたエレガントなフラワー素材の遣い方の上手さもさることながら、
セーブル、オーストリッチ、 カシミア、アリゲーターといった高級素材を贅沢に用いていたラグジュリアスなコレクション。
Proenza Schooler / プロエンザ・スクーラー
ディープでゴージャスなカラーと シークィン素材をメインにフィーチャーしたコレクション。
ジャケットのデザインにデザイナーの主張が感じられていた。
Oscar de la Renta / オスカー・デ・ラ・レンタ
いつもながら ニューヨークで最もエレガントでラグジュリアスなコレクションを展開したオスカー・デ・ラ・レンタ。
カラー・パレットは深いジュエル・トーンが目立っていた。
Ralph Lauren / ラルフ・ローレン
昨年、ブランド創業40周年を迎えビジネスの好調が伝えられていたラルフ・ローレンであるけれど、
今回のコレクションでもチェックの組み合わせや、アニマル柄、、ミリタリー・ジャケットなど、
トレードマークになったマテリアルや、定番のシルエットを上手く編集して、バイヤーを喜ばせるコレクションに仕上げていた。
Roderte / ロダート
ニューヨークで最もアグレッシブに新しいクリエイションとラグジュリアスなディテールを追求しているブランド。
今シーズンはアブストラクト・ニットのドレスが評価を獲得していた。
Elsewhere on Runway / その他のコレクション
写真上左より
マーク・バイ・マーク・ジェイコブス
マーク・ジェイコブスのコレクション・ラインは一般受けが難しい仕上がりになっていたけれど、
セカンダリー・ラインである同コレクションは、ブラックを基調に
コーディネートし易いドレスが中心で構成されていた。
チャールズ・ノーラン
マリー・アントアネットをイメーイjしたという、細く絞ったウエスト&ボトムにボリュームを持たせたシルエットのチュニック、コートなどを
展開していたコレクション。
モニーク・ルーリエ
セレブリティ御用達のドレス・デザイナーだけあって、イブニング・ドレスが美しさは際立っていた。
3.1 フィリップ・リム
ダイアン・クルーガーなどのセレブリティが着用し、人気が急上昇しているブランド。
デイタイムのさりげないコーディネートも評価が高かった。
フィロソフィー
フェミニンなドレスと ストライプ・ストッキング&ブーツを合せたコーディネートで見せていたコレクション。
写真上左より
シンシア・ローリー
ルースなシルエットのドレスと、そのレイヤー・ファッション中心で構成されたコレクション。
エルベ・レジェ・バイ・マックス・アズリア
マックス・アズリアがエルベ・レジエのバンデージ・ルックを再現したコレクション。
デレク・ラム
過去数シーズンでベストとの呼び声が高かった今シーズン。若々しく、エレガントで、
なおかつ様々なオケージョンで着用可能なアウトフィットに溢れていたコレクション。
カルバン・クライン
フランシスコ・コスタがブランドの持ち味であるモダンなミニマリズムを継承しているコレクション。
肩パットが入ったシルエットが目立っていた。
ローレン・スコット
エレン・バーキンを始めとする多くのセレブリティがレッド・カーペット上着用するブランド。
でも今回のショーではロウ・キーなアウトフィットが多かった。
写真上左より
ナニーム・カーン
エヴァ・ロンゴリアやキャリー・アンダーウッドらがレッドカーペット上で着用しているブランド。
イブニングを中心としたコレレクション。
サクーン
プリント、チェック、その組み合わせのコーディネートが目立っていたコレクション。
アナ・スイ
ラファエル前派、クリムト、アメリカン・インディアンなど様々なテイストがミックスされた、
アナスイ独特のジプシー・ルック。
DKNY
エクレクティック・グラマーをテーマに、ジャカード、プリンテッド・シルク、ブロケードなどの素材をミックスした
カラフルなコレクション。
トゥーレ
フレア・スカートのシルエットと、細いベルトでウエストをマークする着こなしが目立っていた。
写真上左より
ジル・スチュアート
かつてはキュート過ぎることが指摘されていたものの、
ここ2〜3シーズンは大人の女性にアピールするアウトフィットが増えてきているデザイナー。
ダイアン・フォン・ファーステンバーグ
ランウィ・ショーで何を見せようと最も売れているのは定番のラップ・ドレス。
作品にはどんどん幅が出てきているものの、やはりドレスに秀作が目立っていた。
ピーター・ソム
いかにも普通の女性が着られそうなリアリティはある反面 インパクトに欠くアウトフィットに混じって、
秀作がいくつか見られていたコレクション。
マランドリーノ
素材に懲りすぎて、シルエットを損ねている作品が目立っていたコレクション。
ナルシソ・ロドリゲス
いかにもナルシソ・ロドリゲスらしいストレートにカットしたジャケットや、バスト・ラインを美しく見せるドレスが
好評だった、新しさは無いものの 手堅い仕上がりのコレクション。
写真上左より
テンパーレイ・ロンドン
クリスティ・トゥーリントン、エヴァ・メンデスなどのセレブリティが愛用するブランド。
これまでは独特のレトロ・モダンを打ち出していたけれど、今シーズンはスリムなラインで、セクシーな印象のアウトフィットが目立っていた。
ビーナス・セラフォー
このところスランプが続いていたデザイナーであるけれど、かつての話題性はすっかり失われてしまった印象。
ホルストン
映画会社、ミラマックスの創設者として知られるハリウッドの重鎮、ハーヴェイ・ワインスティーンが買い取って復活させたブランド。
デザイナーは、ヴェルサーチで長くデザイナーを務めたマルコ・ザンジーニであるけれど、
広く女性にアピールするには難しいシルエットのアウトフィットが多かった。
ビル・ブラス
ピーター・ソムがデザインしたビル・ブラスの初コレクション。
評判は上々で、ビル・ブラスのエレガントさを若々しく再現していた。
ドーリ
このところ、高い評価を獲得していたコレクションであるけれど、今シーズンはちょっとその好調ぶりがお休みという印象。
写真上左より
マシュー・ウィリアムソン
先シーズンはロンドンでコレクションを発表したけれど、今シーズンはNYにカムバック。リズミカルなプリントが好評だった。
J. メンデル
写真上のような抜群に美しいセーブル・コートを始めとする、ファー&ドレスアップ・クローズのコレクション。
デニス・バッソ
「プラダを着た悪魔」でメリル・ストリープが着用していたファー・コートで知られるブランド。J. メンデル同様、
ファー・ブランドからイブニング&カクテル・ドレスに進出しつつある段階。
バッジリー・ミシュカ
今シーズンは彼らが得意とするイヴニング・ドレスよりもデイタイム・クローズの評価が高かった。
エリー・タハリ
過去2〜3年で人気を伸ばしているブランド。またシーズンを追うごとに、素材のクォリティや
ディテールの凝り具合もグレードアップしてきている。
Photo: Style.com
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