Vo.9 July. 2015
Taro / Takahiro Sato

佐藤 タカヒロ さん
建築デザイナー





★ プロフィール ★
福岡県出身。近畿大学卒業。一級建築士。岡田建築 環境設計研究所、Cast(株)など、 東京の建築デザイン会社で10年の経験を積んだ後 独立し、Congcentを設立。 ”Y-3 Yoji Yamamoto”、”Natural Beauty”を含む、アパレル・ブティックやレストランの設計デザインを手掛ける。
2008年に渡米後は、ニューヨークのSpexa LLCでチーフ・デザイナーを務め、ニューヨークのみならず、カリフォルニア、ネヴァダ州 など全米で、レストラン、店舗、オフィス、個人宅等の建築デザインを担当。

ウェブサイト:taroworks.carbonmade.com
Spexa LLCウェブサイト:http://spexa.com





典型的な一日のスケジュールは?



比較的流動的ですが、基本的には午前中はパソコンに向って設計・デザイン業務を行って、 午後は打合せ、もしくは現場進捗がある場合はそれを行って、 夜10時くらいから 再び設計・デザイン業務を行なうのが通常です。
どういう訳か夜中の方が集中出来て、仕事がはかどるので、作業が深夜に及ぶ事も多々あります。


仕事をしていない日の過ごし方と、余暇に気分転換ですることは?



仕事がスローな時は、食材を色々と買って来て、料理をするのが趣味みたいな感じです。 友達を家に呼んで 手料理をふるまうこともあります。
それ以外に週末は 出来るだけ子供と過ごすようにしています。気分転換になりますし、仕事への活力となります。


建築デザイナーの道を選んだきっかけは?



学生時代に建築・インテリアの専門誌を見るのが大好きで、ワクワクしながら眺めていました。 自分でこんなお店・住宅をデザインしてみたいと思ったのが きっかけでしょうか?


デザインのインスピレーション・ソースと、デザイン作業のプロセスを簡単に説明してください。



物件によってまちまちですが、クライアントと話しをして先方が持っているイメージやプライオリティを聞き出して、 そこに自分なりの要素を加えていったり、逆にそこから不必要な要素を削ぎ落としていくうちに、 コアとなるカタチが段々と見えてきます。 やはり一番重要なのは、ゾーニング・平面プランですので、そこに徐々に3次元の空間的要素を加えて創造して行く…といった感じです。
インスピレーション・ソースに関しては、インターネットでリサーチすることが多いです。 仕事絡みというと、どうしてもコンピューターでする作業が多くなります。



アメリカで 仕事をするメリットと難しさは?



メリットは、ニューヨークに限って言うならば、やはり街自体がブランドですから、 そこで自分のデザインを構築することが出来れば、世界に通用する可能性がアピールできるというところでしょうか。 アメリカという国で言えば、日本よりも 設計・デザインの付加価値を理解してもらえる国だと思います。
難しさは、創造・デザインが 具現化する際に生じるギャップ、具体的に言えばそのクォリティや掛かる時間のギャップです。 アメリカでは「プロとして良い物を造りたい」という職人や施工業者を探すのが難しいですし、 労働に対する意識や考え方も異なります。 また役所関連の対応が遅く、規制も多いので、完成の段階で 自分のイメージよりも 時間を要して、低いレベルに仕上がるケースが少なくない事です。





ニューヨークでインテリアや空間が気に入っている場所は?



新しい建物より、ニューヨーク・アールデコなどの古いものに惹かれます。 超有名ですがChrysler Building / クライスラー・ビルディングの内装は他では見られない貴重な空間だと思います。
新しい建物の中では、ダウンタウンにリオープンしたホイットニー美術館 (写真上右側) は優れたデザインだと思います。


仕事とは無関係にニューヨークでよく行くストアやレストランは?



冬以外は 屋外でビールを飲むのが好きなので、たまに友人と行くのは ブルックリンのWythe Hotel / ワイス・ホテルの最上階にある "THE IDES BAR / ジ・アイズ・バー" (写真上左&中央) です。でも 混み合っていることが多いので、そんな時は その隣の Output / アウトプット (写真上右側) の ルーフトップに出かけます。 アウトプットの方がかえってリラックスできると思ったりもします。


 ご自分のクリエーションに最も影響を与えた人、作品、もしくは出来事とは?



ヨウジ・ヤマモト氏に アパレル ショップのデザインを気に入られ、Y-3の日本限定オリジナルとして、 ショップ・デザイン・マニュアルを創らせてもらったこと。 そして3シーズンに渡って、計7店舗のデザインに携わることが出来た事です。



今後手がけてみたいプロジェクトは?



広大な草原・岩壁・原生林など、大自然の中の独立した住宅。 そうでなければ、街中のブティック・ホテルをロビーや客室、家具、アメニティ・グッズのデザインも含めて 総合的にプロデュースしてみたいとも考えています。
プロダクト・デザインにも興味があって、日本人の感覚から生み出される”モノ”を世界に発信出来たらと、考えています。


ニューヨークで デザイナーとしての活躍を夢見る方達へのアドバイスをお願いします。



未だ偉そうな事を言える立場ではありませんが、思い切って飛 び出してみると、 そこからまた新たな道が切り拓けるものだと言うことを 身をもって学ぶことが出来ました。 難しく考えずに、本能の赴くまま、ワクワクするモノを追 い続ける事が大事なのではないでしょうか?
私も自分が納得が行くまで、決して諦めずに手掛けたことを続けて行きたいと思います。



編集後記
TAROさんとは この記事の取材で初めてお会いして、あっという間に3時間もお喋りしてしまいました。
私は90年代にニューヨークで雑誌のエディターをしていた時代に、ファッションから、インテリア、グラフィックまで、 ニューヨークで活躍するデザイナーとは かなりの数のインタビューをしてきたのですが、 そういったアメリカのデザイナーに比べると、TAROさんは 遥かにエゴが無くて、クリエーションとビジネスのバランスを取ってお仕事をなさっている ご様子が良く分かりました。デザイナーは、コンセプトを柱にするタイプと、ビジュアルを柱にするタイプに分かれるのですが、TAROさんの場合は後者。
お料理が趣味というのはちょっと意外だった部分で、日本食を作られるのかと思ったら、お得意はイタリアンとのことでした。

Yoko Akiyama, Cube New York, Inc.

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