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肥満、老化、ストレスへの最も確実な特効薬!
今、見直される眠りの重要性
人間に本当に必要な睡眠時間は?
テレビもコンピューターも無かった1910年、アメリカ人の平均睡眠時間は9時間であったと言われる。
ところが1997年の調査によれば、その平均睡眠時間は7.5時間に縮まり、ことに都市部では
さらに短い7時間であった。
そして好景気にあおられてアメリカ人が猛烈に働いていた1999年から2000年にかけては、その平均睡眠時間は6.5時間とさらに短くなり、
昨年マーケティング会社が30代のニューヨーカー200人を対象にした調査では、
彼らの平均睡眠時間は5.2時間であったことが伝えられる。
しかしながら、医学的な見地から人間が健康で正常な生活をするために必要な睡眠時間は、個人差はあるものの平均的には8.6時間。中には7時間の睡眠でも脳や身体が8.6時間眠った人間と同様の
働きを維持できる人々も居るというが、それは全人口の10%に過ぎず、その体質も年齢と共に衰えるという。
人間1人1人には、その人に必要な睡眠時間が体内で設定されており、例えば1日8.5時間眠るべき人が
1日6.5時間しか眠らない生活を続けていると、その人は1日2時間の睡眠の負債を抱えていくことになる。その眠りの負債は、昼寝や「週末の寝貯め」等で少しは返済することができるが、
日々の寝不足はコルティゾールというストレス・ホルモンの分泌を促し、脳の働きを衰えさせ、
老化を促進することになる。
これによって、体力、集中力、判断力、反射神経、活力が全て衰え、ストレスが溜まり易くなる。
また、この眠りの負債を何ヶ月、何年にも渡って重ねていけば、人間の身体はやがて高血圧、肥満、糖尿病といった症状で負債の代償を支払うことになるのである。
ではその眠りの負債を少しでも返せば、脳や肉体の働きはすぐに向上するか?というとそうでもない。
近年、睡眠の研究が行われているアメリカ陸軍では、睡眠時間6時間の兵士の射撃演習の結果が、
睡眠時間8時間の兵士のものよりも、本人の本来の能力とは関係なしに劣ることが既に証明されている。しかし睡眠時間6時間を1週間続けた兵士が、その後4日連続して8時間眠っても、
毎日8時間眠っていた時の能力には戻れないという結果を得ているのである。
従って、自らの頭脳と肉体の能力を存分に発揮できるコンディションを保つには、身体に必要な睡眠を毎日取ることしか方法は無いと言っても過言ではないのである。
貴方は寝不足か?
自分が寝不足であることを認識していない人、
もしくは寝不足であることを分かっていても、何もしない人は多いけれど、
以下に挙げたのは典型的な寝不足の症例。
この中に当てはまるものがあれば、多かれ少なかれ睡眠不足ということになる。
- 朝寝覚めが悪い
- 食後に居眠りをしてしまう
- 交通機関の移動中に居眠りをしてしまう
- 仕事や勉強の効率が衰えてきた
- 集中力や根気が無い
- 視力の低下
- 簡単な決断がなかなか出来ない
- コーヒー、タバコ、食べ物等に中毒的に依存している
睡眠不足は病気ではないと考えられがちなため、放置されている場合が非常に多いけれど、
先述のように睡眠不足が引き金となる症状は、老化の促進から糖尿病、高血圧まで様々。
睡眠不足の際は身体の抵抗力も低下するから風邪も引きやすくなる。
だから風邪同様に万病のもとと考えるのが妥当と言えるだろう。
睡眠不足は美容の敵!?
アメリカの医学界では、現代のアメリカ人の肥満傾向がその睡眠不足と密接な関わりがあると考えられつつある。
実験によれば、健康な24歳の男性でも1日4時間の睡眠を6日続けると、その体内は一時的ながらも糖尿病患者同様にインシュリンを分泌出来ない状態になってしまうという。
糖分といえば脳に最も必要なエネルギー・ソースであるが、睡眠が足りていない脳はこの糖分を必要以上に取り込もうとするため、寝不足が続けば血糖値が一定に保てない体質になるのである。
よく「ストレスが溜まると甘いものを食べて解消する」という女性が多いけれど、そのストレスの原因とは通常、寝不足によって分泌されたストレス・ホルモンであり、甘いものというのは脳がその寝不足の結果求めているものである。
甘いものを食べれば脳がエネルギーを得て、活力が沸いたような気がするが、実際には脳が必要とする糖分は限られた量であり、行き場を失った過剰な糖分はやがて脂肪として体に蓄積されることになる。
これが肥満、そして引いては糖尿病へと悪化する図式なのである。
また多くのダイエット・ドクター、皮膚科医が、昨今、口を揃えて語るのが、
睡眠と美肌の関係。
寝不足がアクネの原因であることはよく指摘されているけれど、顔のシワも寝不足と著しい関係があるという。
寝不足によってもたらされる老化の促進が肌の弾力を失わせるというのがその理由の一つであるが、それ以外にも寝不足によって体が欲する
糖分がシワの原因になっているというのである。
アメリカでは「シュガー・バスターズ」や「ゾーン」といった糖分をコントロールするダイエットが数年前から流行していたけれど、
これらのダイエットの副産物として指摘されているのが肌のシワが無くなること。
実際にアメリカの第4位のネットワーク、フォックスのニュース番組で行った実験では、40代の女性が8時間睡眠を取りつづけたところ、
1ヶ月後にはダイエット無しで体重が1.5キロ減少し、肌が毎日スパに通っているか、そうでなければフェイス・リフト(シワ取りの整形手術)をしたかのように若返ったという。その女性の記録によれば、食事は普通に取っていたが、
ケーキやアイスクリーム等、糖分を取る機会と、一度に食べる量が驚くほど減ったとのことで、
以前は一度に2つ食べても足りなかったドーナツが「1つで沢山!」という状態になり、我慢や苦労は無かったという。
肌に関して言えば眉間や額のシワが薄くなり、細胞がつぶれたようにしおれていた肌に弾力が戻ってきたとのこと。
英語には「ビューティー・スリープ」という言葉があるが、それはまさに事実と言えるようである。
眠りの意識の変化
現代人にとっての問題は、眠りがもたらす精神的、肉体的な利点は理解していても、
なかなか実際に眠る時間が無いということである。
ことに眠る時間も無いほど忙しいことを美徳としているニューヨーカーは、
「1日8時間眠っている」などと人に言えば、つい最近までは軽蔑されたものである。
しかしながら、昨今のストレス社会を反映してか、今やさすがのニューヨーカーの間でも「人間らしい生活」というものが
再び見直されてきているである。
そんな中、「眠り」というのも「暇な人間の時間つぶし」から、「忙しい人間のラグジュアリー」に変わりつつあるのは紛れもない事実。
だから現在であれば、夜遊びよりも「眠り」を優先しても
かつてのように ルーザー扱いはされなくなってきている。
しかし、ストレスや心労、体調の悪さから8時間続けて眠ろうとしても、眠ることが出来ない人が少なくないのがニューヨーク。
だから今では快眠を得るためのセラピーに通ったり、習慣性の無い入眠剤を試したり、深い眠りが得られる枕やマットレスを購入したり、
眠りを誘うアロマ・セラピーを取り入れる等、「眠り」にお金と時間を掛ける人が増えると同時に、眠りに関するビジネスが
売り上げを伸ばして久しい状況である。
それでも殆どの人々にとって最も難しいのは、やはりどうやって8時間という睡眠時間をひねり出すか?
これについて、専門家が薦めるのは、眠りを中心に1日のスケジュールを組むことである。
すなわち、1日24時間の中から先ず眠る時間8時間を確保して、残り14時間の中で仕事や日常生活をこなすというものあるが、
実際にそうした生活を試みようとすると、多くの現代人はTVとコンピューター、テキスト・メッセージを含む携帯電話の使用にかなり無駄な時間を使っていると言われている。
またTVやインターネットで刺激的な映像を見て、精神的不安や興奮を覚えることは入眠を妨げる結果にもなるという。
「早く眠りたければ、メディアをシャットダウンすること」というのは眠りのための鉄則といえるかもしれない。
快眠を得る方法
コーヒーを1日10杯飲みながら、カフェインの力で目を覚まして仕事をするというのは、悲惨なライフスタイルであるだけでなく、
老化促進とストレス増大の要因になるのは今や誰もが認知していることである。
スターバックのコーヒー7杯(小さなサイズ)でオリンピック選手がドーピングにひっかかるほどのカフェインが体内に入ると言われるけれど、
寝たいときに寝れない、寝てはいけない時に眠いという思いをしている人は、このカフェインの過剰摂取に原因がある場合が非常に多いという。
カフェインは、コーヒーだけでなくソーダやコーラなどのソフト・ドリンク類やチョコレート等にも含まれているもので、
この摂取に気をつけなければ快眠を得るのは難しいと言える。
また、快眠とはただ眠れば良いというものではなく、肉体と精神がリラックスした状態で、一晩に3回のREM睡眠に達しなければ快眠とは言いがたいものである。
そのためには、硬めのマットレスと低めの枕で、出来るだけあお向けで、身体に無理の無い状態で眠ることが大切である。
横向きで眠ることは、それだけ狭い面積に全体重が掛かること、
安定が悪いことから身体に負担が掛かるし、うつ伏せ寝の場合も、呼吸の妨げ、首への負担等、やはり問題が多いと言われる。
また意外に見落としがちなのが、音等の外的環境の問題。既婚者が寝不足に陥る要因の上位に「伴侶のいびき」が挙がっているけれど、
これ以外にも家の傍に救急病院があって夜サイレンの音で目が覚めるというような場合は、耳栓をするというのは一つの手段である。
人間は時に時計の針の音さえ気になって眠れないものであるから、音に慣れることはそれほど期待できないが、
耳栓の感触には1週間ほどで馴染めるものである。
さらに快眠を得るには精神と肉体が穏やかになっている必要があるから、
夜、激しいエクササイズをしたり、先述のような不安や興奮を覚えるTVやネット・サーフィン、読書は避けるべきである。
中には、眠った後も「身体が疲れている」、「身体がこっている」という人がいるけれど、
これは、肩に力を入れるなど、身体に不自然に力を入れた状態で眠っているのが原因。
この根本的な原因はやはりストレスであると言われているけれど、これを治すのに最も適しているといわれるのはヨガである。
ヨガはストレス解消とリラックスに適しているといわれるけれど、ヨガを続けていくうちに姿勢を矯正しながら呼吸を整えることが身に付いてくると、眠っている間に余計な力が身体入ってしまうというクセは自然に治っていくのである。
こうして寝る情況を整えても、実際に横になって眠れない場合は多いけれど、
そんな際は、眠れないということに対してジレンマを覚えるのではなく、「横になってリラックスしていることは身体に眠りと同様の休息をもたらしている」ことを認識するべきであるという。
そして眠かろうと、眠たくなかろうと毎日同じ時間にベッドに入り、同じ時間に目覚め、
ボディ・クロック(体内時計)に睡眠の時間を覚えさせるということが大切である。
最後にアメリカの大人の約70%は慢性的な睡眠不足に陥っているといわれるが、
眠るということは、健康のために必要なものであり、寝不足な人間の身体は何よりも眠りを欲しているのであるから、
休みの日に「思い切って寝まくる」というのは、疲れた身体にムチ打って無理に映画や買い物に行くよりも結果的にはストレス解消になるものである。
「何もしないで寝てばかりいた」というような眠りに対して「時間を損した」という概念はこの際捨ててしまうべきでなのある。
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