"Luxury Fyre Festival Became Nightmare"
スーパーモデルがPRしたラグジュアリー・ミュージック・フェスティバル大失敗の経緯!
リッチな主宰者による詐欺も噂され、100億円の損害訴訟が起こった
前代未聞 の ”ファイヤ・ミュージック・フェスティバル”

Published on 5/2/2017 


アメリカで4月28日に大きく報じられることになったのが、バハマ諸島に浮かぶアイランド、ファイヤ・ケインで4月28〜4月30日、 5月5日〜5月7日という2週連続の週末に行われる予定になっていたラグジュアリー・ミュージック・フェスティバルが 無期延期になったというニュース。
フェスティバルに先駆けて、一足先にファイヤ・ケインに到着した人々が驚いたのが、 スーパーモデルを起用したゴージャスでラグジュアリアスなプロモーションとは裏腹に、現地の準備が全く整っていないことで、 その様子はたちまちソーシャル・メディア・アカウントにポストされ、 同フェスティバルのチケットを購入し、マイアミからアイランドにチャーター機で飛ぼうとしていた ミレニアル世代を中心とした参加者を愕然とさせることになったのだった。


ファイヤ・ケインとリッチな主宰者たち



このフェスティバルの会場に選ばれたファイヤ・ケイン(写真上)は、 エメラルド・グリーンの海と真っ白な砂のビーチに囲まれたアイランドで、かつてメキシコのドラッグ・カルテルのボス、 パブロ・エスコバーが所有していたもの。
ここに特設のステージと、ラグジュアリアス・コテージを設置して、 5スターのグルメ・フードと宿泊施設、総額1億件以上のトレジャー・ハンティング(宝探し)のアドベンチャー、ウォータースポーツ、 40を超えるミュージック・アクトを約束したのがこのファイヤ・フェスティバル。

このイベントを主宰したのはラッパーのジャウールと、IT業界のパートナー、ビリー・マクファーレン(写真下左側)で、 ジャウールがこの企画を発表したのは2015年の事。 その後、同フェスティバルのPRのためにスーパーモデル達が雇われた他、 各界のインフルエンサー達がこのプロジェクトに加わったり、ソーシャル・メディア上でのプロモーションを担当。 中でも最も影響力があったのはインスタグラムで7,980万人のフォロワーを持つケンドール・ジェナで、 彼女が1月にファイヤ・フェスティバルをインスタグラムにポストして以来、 130万円以上のVIPパッケージを含むチケット飛ぶように売れ始めたことが伝えられているのだった。




投資を煽るプロモーションとスーパーモデルによる広告




ラッパーのジャウールとビリー・マクファーレンはファイヤ・フェスティバルの開催に当たって 集めようとしていた投資金額は25億円。
そのために上のような投資家用のプレゼンテーションを製作し、 ファイヤ・フェスティバルが コーチェラなどのアメリカの従来のフェスティバルとは異なり、 グルメ・フード、アート、5スターの待遇とコンシアージュ、豪華なヨットやボートのレンタルなど、 プライベート・アイランドをリッチ・キッズのパラダイスにして、その中にコンサートを盛り込む これまでにないラグジュアリアスなフェスティバルにする企画を打ち出したのだった。

その一方で、チケット・バイヤーに対しては ベラ・ハディドやエミリー・ラタコウフスキーらを含むスーパーモデルを 雇って昨年12月にプロモーション・フォト&ビデオを撮影。 地上の楽園のようなイメージとエキサイティングなコンサートの様子をフィーチャーした プロモ・ビデオはあっという間に多数のビューワーを獲得したのだった。





PRとリアリティのギャップと、そもそも無理だった企画の露呈



ファイヤ・フェスティバルの開催が最初に危惧されたのは6週間前にメディア関係者が現地を訪れた際。 ステージさえも仕上がっておらず、とても6週間でその状態から キャッチアップ出来る状況では無かったという。
そんな状況とは知らずにヨットやボートをチャーターしたリッチ・ピープルは、 プライベート・アイランドの特設でVIPラウンジでミュージシャンやスーパーモデルと ハングアウトするつもりで、フェスティバルが開催される数日前にアイランド入りしたけれど、 やはり彼らもその状況に驚き、同フェスティバルの開催が不可能であることは、まずヨットのチャーター会社から広まっていったのだった。

そもそもこのアイランドには電気や水道といったインフラ整備が整っておらず、 それを簡易で済ませようとした主宰者の意図は、フェスティバル直前にアイランドを襲った嵐のせいで 台無しになっているのだった。
当初の企画は、アイランドでインフラ整備を行い、ラグジュアリーな宿泊施設と ステージを設置し、ファイヤ・ケインをバハマのミュージック・フェスティバルのメッカにしようというもの。 でもそんな大きな企画が25億円程度で出来るはずは無く、その投資額も果たしてどの程度集まったのかは不明なのだった。


そうとは知らずにコンサート前日に到着した人々は、 プロモーションで約束されていたラグジュアリアスな宿泊施設の替わりに、周囲がゴミだらけのさら地に、 簡易式のテントが並ぶだけの状況に唖然としたとのこと。 しかもこのテントは、難民キャンプで使用されているものと全く同じで、通気性が無く、居心地が悪いだけでなく、 カギも掛からず、現地にはセキュリティ・スタッフも主催側の責任者も居ない有り様。
しかもチケット・ホルダーの人々の荷物は別便のカーゴで空輸しなければならず、 それらは夜中にコンテナごとドロップされるという乱雑な扱い。 当然のことながら人々は自分の荷物を探すためにパニックになっていたことが伝えられるのだった。

この状況を受けて、ファイヤ・フェスティバルのメイン・アクトだった、ブリンク182が出演を見合わせることを表明。
やがて現地の悲惨な状況は徐々にソーシャル・メディア上で広まっていったけれど、それでも主催者側がフェスティバルを中止しなかったことから、 ファイヤ・ケインにはどんどんマイアミからチャーター機で、チケット・ホルダーが到着。 その一方で、主催者側はフェスティバルをプロモートし、参加予定だったセレブリティ達には ファイヤ・ケイン入りしないようにと通達する矛盾ぶりで、 何も知らずに到着した人々は、水や食料が殆どなく、トイレも不衛生で、ゴミの山にはネズミが居るようなアイランドで 難民キャンプの生活を強いられていたのだった。


返金をしても損害賠償訴訟が起こる理由






ファイヤ・フェスティバルは、中止ではなく「延期」と通達され、「今年のチケットホルダーには、無料で来年行われるVIPチケットを 支給する」と発表されていたけれど、中止と言わなかったのは 何とか返金を逃れようとしたためと 疑われていたのが主宰者側。 しかしながら、同フェスティバルのニュースがありとあらゆるメディアで報じられたことを受けて、 後に返金を約束しているのだった。
しかしながら難民キャンプ生活を強いられたチケット・ホルダーの怒りはそれでは収まらず、 5月1日月曜に起こされたのが100億円の損害賠償を主宰者側に請求する集団訴訟。
それもそのはずで、一流レストランターのグルメ・ケータリングを約束しておきながら、薄汚いテントと簡易テーブルの食堂で出されたのは 発泡スチロールのコンテナに入ったた悲惨なチーズ・サンドウィッチ。 またミュージック・フェスティバルと言っておきながら、そのステージは学芸会のようなサイズだったとのこと。 加えて水や食料は危険なまでに不足しており、衛生面の管理、セキュリティの欠如など、 あまりに広告と異なる状況は詐欺と言われても仕方がないもの。 帰りのフライトのアレンジも不手際が多く、中には搭乗までに10時間を要したの苦情に聞かれるほど。 また貴重品を収めるロッカーが約束しておきながら、それも蓋を開けて見れば廃校から拾ってきたような代物で、 現地入りした人々は、常に自分の持ち物に目を光らせていなければならなかったという。



では何故このような事態が起こったかと言えば、その理由の1つは主催者が素人で、 彼らが素人を雇ってフェスティバルを開催しようとしていたこと。 またスタッフの入れ替わりも激しかったようで、当初ファイヤ・フェスティバルのための仕事を請け負った業者の多くは、 主宰者側が連絡しても返事をしてこないため、不信感を高めてプロジェクトを降りているのだった。
つまりこのプロジェクトは、宣伝で謳ったラグジュアリーを提供するはずのパートナーがことごとく手を引いた状態で、 プロモーションだけが華々しく行われ、12万円〜130万円のチケットが売れ続ける最中、 それが全く実現に向けて動いてはいなかったのだった。

ラッパーのジャウール、およびパートナーのビル・マクファーレンは、「このフェスティバルは決して詐欺ではない。 来年は必ず開催する」とコメントしているけれど、現時点では取り合う人間が居ない状況。 そのビル・マクファーレンは、ビジネス・プロジェクトを失敗させたのはこれが初めてではなく、 彼はかつてアメリカン・エクスプレスのセンチュリアン・カードにそっくりで、同様のステータスを約束するカードの発行ビジネスを スタート。その投資を集めたものの、実際にはカードは発行されずに終わった過去があるのだった。

事実上、主宰者に騙された形になったミレニアル世代のチケット・ホルダー達であるけれど、 彼らに対するソーシャル・メディア上のリアクションは冷めたもので、 それというのも彼らが12万円〜130万円も支払って ミュージック・フェスティバルに行けるようなリッチ・キッズ達であるため。 その多くがインスタグラム等で そのライフスタイルをひけらかすタイプであることから、 彼らが難民キャンプの生活を強いらた様子を、 エンターテイメントとして捉える人々は少なくない状況で、 ソーシャル・メディア上では ”高みの見物”的なコメントが圧倒的になっているのだった。

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